政策・見解・議員団活動

  • 2021年08月11日
    申し入れ

    新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急要請書(第14次)

    Covid-19の爆発的な感染拡大により、医療崩壊の危機が迫っています。

    希望者全員へのワクチン接種は急ぐべきですが、デルタ株に対して重症化リスクは10分の1に抑えるとされているものの、感染リスク抑制は3分の1であり、感染力は1人が5人~9.5人との報告もあり(アメリカ疾病対策センター)、実際、栃木県の高齢者施設でワクチン2回接種済の入所者が感染した事例もみられます。ワクチンのみに頼る訳にはいきません。

    7月30日に発表された「まん延防止等重点措置指定を踏まえた医療提供体制」2-(3)では、「軽症・無症状者は、十分な医療観察体制を確保したうえで自宅での療養も実施」とあります。無症状者に療養してもらうためには、無症状感染者を発見すること、および、当該者が安心して療養できる環境を提供する事が肝要です。

    貴職は現在、高齢者施設等で1人有症のコロナ感染者がいた場合に、濃厚接触者か否かに関わらず関係者全員にPCR検査を受けてもらう方針を出していますが、「有症者がいた場合」を条件にしていては、感染拡大を抑えることにはなりません。また、マスクを着用していた場合は濃厚接触者と見なさないなど、PCR検査対象を極めて狭くしていますが、デルタ株が「感染力が水痘と同程度」との見方が示されており(前出)、濃厚接触者の定義を見直す必要があると考えます。

    爆発的感染拡大がおこり、感染経路を追えない現状において打つべき手立ては、感染症対策の基本である、感染拡大力をもつ患者を発見・保護し、感染伝播の鎖を断ち切ることでしょう。

    政府分科会の尾身茂会長の記者会見での発言「具合の悪い人、感染の心配のある人は、職場、学校、地域のどこでも気楽に検査できる体制を国・自治体がその気になればできる。これをぜひやって頂きたい」を具体化することが緊急に問われており、下記対策の実施を決断されるよう求めます。

    〇県の責任で、職場、学校・園等、家庭で、気軽に繰り返しPCR検査を受けられるようにすること。

    以上

    兵庫県知事   斎藤 元彦 様

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