議会報告
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~21年連続となる日本共産党の予算組み替え~
知事提案の新年度予算編成は、税収減が見込まれる一方、臨時的な対応としてシーリングの強化や事業数の削減など、施策の選択と集中を行ったとされています。コロナの影響もあり、県庁舎等再整備基本計画が次年度に繰り越され、但馬空港の機能強化や、大規模アリーナ整備などの検討が持ち越されていますが、一方で、総事業費5000億円ともいわれる播磨臨海地域道路、東播丹波連絡道路など基幹道路八連携軸など新たな投資事業を推進しながら、コロナ禍から県民の命を守るための医療・衛生体制については、十分な拡充がされておらず、県民の暮らしや生業を立て直す施策は乏しいものとなっています。
上記のことから、日本共産党県議団は、県民の願いにこたえる予算として、21年連続となる予算組み替え動議を提案しました。《予算組み替えのフレーム》
組み替えでは、まず全体の規模は、一般会計で見直しが必要な事業78項目、合計412億円(約1.5%)を減らし、そこから生み出された一般財源、特定財源、基金繰入など約111億円を、新型コロナウイルス感染症緊急対策、人員配置、気候変動対策、子育て・高齢者への支援、教育の充実、中小企業、小規模農業支援など28項目の増額に充当しています。
また、県債の発行額を、一般会計と2つの特別会計で、230億円抑制しています。《予算組み替えの主な内容》
1.コロナウイルス感染症対策 10億円
2.職員配置の強化
- 健康福祉事務所職員費(拡・保健師11人増員) 8800万円
- 土木管理事務職員費(拡・13人増員) 1億400万円
3.気候変動対策
- 温室効果ガス排出削減強化費(新) 300万円
- 自然エネルギー地域ポテンシャル調査事業費(新) 600万円
- 家庭における省エネ支援事業(家庭用太陽光パネル設置事業)(拡)3000万円
- 中小企業所省エネ設備導入促進補助(拡) 5000万円
4.子育て支援策
- 中三までの医療費無償化(拡) 約31億(約62億)円
- 国民健康保険料子どもの均等割り減免(新) 12億円
- 母子家庭等医療費助成費(拡) 1億6800万円
5.医療・福祉分野への支援策
- 老人医療費助成制度(復活) 3億1500万円
- 加齢性難聴者補聴器購入補助(新) 2億円
- 重度障害者児医療費補助(拡) 8200万円
- 難病その他特定疾患医療費(拡) 3500万円
- 看護師学生就学資金支援金制度(新) 3000万円
6.教育分野の支援策
- 小学6年生までの少人数学級制(拡) 16億4500万円
- 高等学校生徒用貸与端末等整備事業費
(拡充・公立私立高校1年生全員にタブレット貸与) 19億3500万円 - 兵庫県高等教育修学支援制度(新) 2億7000万円
- 私立高校授業料軽減補助(拡) 1億4000万円
7.中小企業、小規模農家支援策
- ジェンダー平等促進支援制度(新) 2億円
- 兵庫型奨学金返済支援制度(拡) 2100万円
- 中小企業店舗リフォーム助成事業 2000万円
- 住宅リフォーム助成制度 1億円
- 小規模農家サポート事業 5000万円
8.見直す事業
- 空港事業 △約10億8000万円
- 基幹道路・高速道路事業 △約130億円
- 産業立地促進補助 △約19億円
- 病床削減ダウンサイジング、病院統廃合支援 △20億円
- マイナンバー推進事業費 △5億円
- 同和行政事業 5億8400万円
- 県議会海外視察費用 △1500万円
以上