議会報告

  • 2019年10月08日
    予算・決算特別委員会

    2018年度決算特別委員会 企画県民部① きだ結

    ○きだ 結委員 日本共産党のきだ結である。

    私立高校授業料軽減補助について、お伺いする。

    私立学校は、各々の建学の精神に基づく教育活動を展開され、公教育の一翼を担っている。同時に、生徒・保護者の教育費負担の大幅な軽減は長年の課題である。

    私等、日本共産党議員団は、これまでも私立高校授業料軽減補助の拡充を県に求めてきた。国の支援金制度創設のとき、県は単独補助を削ったが、その後、県補助は段階的に復活・拡充をしてきた。それでもなお、私立高校に通う世帯の負担は重く、私学助成を進める会、兵庫県私学助成運動推進会議、兵庫県私立学校教職員組合連合が行った要望はがきには、教職員・保護者・生徒から切実な声が多数寄せられ、これは知事にも届けられている。

    一例であるが、「学費をアルバイトで捻出している生徒が何人もいる。彼・彼女たちが高校生らしい生活ができるよう、家庭の負担を減らしてもらいたい」「長女が私立高校に通っているため共働きだが、経済的負担が多く、働いても働いても大変。少しでも負担が減るように早急に対応してほしい」「僕の家は母子家庭で母が朝から夜まで仕事をして、僕も学校の後、仕事に行くので少しでも負担を減らしてほしいです」「私は自分の夢をかなえるために私立の高校を選び通っています。両親は学費のため夜遅くまで仕事をして、夜は妹と私だけの日が多くなりました。補助金を増やしてほしいです」、切実さが増して早急な対応が求められていると思う。

    昨年度の私立高校生徒数は3万5,387人、世帯年収別授業料軽減補助額と受給者数は、こちらのパネルにもあるが、生活保護世帯と年収270万円未満程度は、国と県合わせて年39万7,000円、受給者数は4,300人。世帯年収270万円から350万円未満程度の世帯は34万5,600円、2,840人。世帯年収350万円から590万円未満程度の世帯は26万5,200円、6,397人。世帯年収590万円から910万円未満程度の世帯は、国の支援金のみで11万8,800円、8,636人。そして、年収900万円以上の世帯は国の支援金もなく、補助額はゼロである。1万3,214人。

    世帯年収で判定されるので、共働き世帯のほとんどは県単独補助がない年収590万円以上に該当する。つまり私立高校生徒の3分の2が県補助の対象外になっているのが現状である。一方、国は来年度、世帯年収590万円未満の生徒の授業料について、実質無償化の方針である。

    県内私立高校全52校の昨年の授業料平均は40万1,875円。これは全国の平均授業料とほぼ同じであるが、平均授業料を超える学校も県名には19校あり、授業料には差がある。

    そこで、世帯年収590万円未満の生徒の授業料を無償化するという来年度の国の支援金額は未定とのことだが、幾らであろうと県の責任で世帯年収590万円未満の全ての生徒が文字どおり授業料無償化になるように県補助の増額、制度設計を求めるが、いかがだろうか。

    ○私学教育課長(一幡孝明) 私立学校は、建学の精神に基づき、多様で特色のある教育を行っており、授業料に関しても、それぞれの学校の特色や教育内容等を踏まえて、独自に設定していることから、その金額にも大きな差があるのが現状である。

    このため県では、国と県を合わせた補助上限額、これは平成29年度の平均授業料になるが、県内平均授業料の39万7,000円、これを上限として、ここまでの額を補助して一定の上限額を設けて補助を行っているということである。これにより、年収270万円未満世帯については実質無償化が図られたというところである。

    一方、県では、従来から授業料等の抑制にもつながり、全ての世帯の学費負担軽減にもなる私立学校に対する経常費補助、これと低所得世帯等の学費負担を直接軽減する授業料軽減補助とのバランスを重視した施策を展開してきたというところである。

    来年度から予定されている国の実質無償化後の県の支援のあり方、上限額等も含めてだが、こういったものについては、今後の国の動向等を踏まえながら、経常費補助と授業料軽減補助とのバランスを図りつつ、慎重に検討してまいりたいというふうに考えている。

    ○きだ 結委員 再質問、もう一度確認をしたいのだが、年収590万円未満を国が実質無償化というので、やはりその対象になる生徒がやっぱりいてはいけないのではないかと。今、経常費補助とのバランスを見て考えるということだったので、ここはやはり590万円未満については、少なくとも全ての生徒が無償になるように制度設計をしないといけないのではないかと思うが、その辺が1つである。

    それから、先ほど経常費補助、今、私は触れていなかったのだが、ただ、出てきたのでちょっと申し上げると、生徒の1人当たり単価の47都道府県の額の順位は、確かに以前は兵庫県は経常費補助も割と上位だったと聞いておるのだが、今、兵庫県は大体20位だということで、大体半分ぐらいになってきてしまっているのである。

    だから、経常費補助についても、もう少し確保をしないといけないのではないかと思うので、そのあたりも、そういう意味でどちらも増額をするということが必要じゃないかと思う。

    その2点について、お伺いしたいと思う。

    ○私学教育課長(一幡孝明) 再質問の関係、2点あったけれども、590万円未満世帯について、全て無料になるようにというご指摘もあったが、今現在、県内の私立高校の場合、最高額で63万6,000円という額、最低額で30万円という状況であるが、今の39万7,000円にすると、大体平均額を上回っている学校というのが大体15校ぐらいの現状ではある。

    先ほど申したが、もちろんこれを全て補助するという考え方もあるけれども、やっぱりいろんなバランスの中で一定額、やっぱり一定の上限を設けるということで検討して補助をしていきたいという基本的な考え方は維持するべきだというふうに考えている。

    それともう1点、経常費補助については、ご指摘があったが、今現在、全国で第19位であるが、これについても毎年少しずつではあるが、増額をしていっている。これが十分かといったら、いろんなご意見もあるが、常にこの経常費補助については減額することなく増額しているという状況でもあるので、引き続き、我々としてもそういったことを踏まえながら経常費補助の額のあり方等についても考えていきたいというふうに思っている。

    ○きだ 結委員 本来、国が590万円未満を無償化するというからには、もちろん本来、国がそこまで必ず行くように上限額を設定して、ある程度の余裕を持った制度設計をしなければいけないと思うけれども、もし仮にそれに届かなかった場合、590万円未満の授業料無償化が看板倒れにならないように、ぜひ県としてもそのところはきっちりと埋めていただきたいなと思う。そのことを改めて申し上げて、次に行く。

    次に、授業料以外の施設整備費などの費用への支援についてである。

    私立高校では、施設整備費、維持費、教育充実費など授業料以外の納付金も大きな負担となっている。そのため、施設整備費などを含めた学費全額を県補助金の加算でカバーする自治体もある。

    静岡県と広島県は生活保護世帯と非課税世帯まで、授業料施設整備費と合わせた学費全額を補助している。このあたりまで行っていると。

    そして、同じく鳥取県は世帯年収350万円未満世帯まで、埼玉県と京都府は年収500万円未満まで、大阪府は年収590万円未満まで、授業料と施設整備費を合わせた学費全額を補助している。

    一方で、兵庫県は拡充してきたとはいえ、生活保護世帯、非課税世帯でも、学費全体どころか平均授業料にやっと届いたという補助額に残念ながら今なっている。学費全額を考えると、家計の負担は余りにも重過ぎると思う。

    そこで、国の無償化に併せて兵庫県も授業料だけではなく、学費全額をカバーする補助へ増額を求める。少なくとも、今の県単独補助世帯年収、単独補助を行っている世帯年収270万円未満世帯では10万円、350万円未満世帯には10万8,000円、590万円未満世帯には8万7,000円、この額は削らないこと、そして更に上乗せして、学費全額をカバーするこの60万円のあたりまで目指すべきだと考えるが、いかがだろうか。

    ○私学教育課長(一幡孝明) 委員ご指摘のとおり、各都道府県で様々な施策をしていることも我々も存じている。我々としては、国・県を合わせた形で補助を今までもやってきているというところである。

    そして、県では授業料軽減補助に加えて、授業料以外の教材費等の学校負担に充てる奨学給付金、これを支給して保護者負担の軽減を図っているところである。

    併せて、県単独事業で一定年収未満の世帯に、入学資金として30万円、奨学基金として年額36万円の無利子貸付を行い、生徒の就学機会の確保につなげているところである。

    現在、私立学校の納付金の現状は、いろいろ様々である。今後も私立学校納付金の実態等を踏まえつつ、来年度から予定されている国の実質無償化の動きなども見定めながら、全体として県としての補助のあり方について、検討してまいりたいというふうに思っている。

    ○きだ 結委員 生活保護世帯と非課税世帯については奨学給付金があるということで、貸付は先ほどの午前中の質問にもあったように、できたら後々の負担にならないように、恐らく避ける家庭は多いんじゃないかと思う。この奨学給付金についても生活保護世帯は5万2,600円、それから非課税世帯は9万8,500円、2人目以降の高校生などがいれば、また更に加算もされるが、それでもまだ平均学費には届かないということなので、先ほど学費全体の補助をしている都道府県も挙げたけれども、やはりそこはぜひ目指していただきたいなと思うし、付け加えれば、先ほどの経常費補助もあった。今、6府県挙げたのだが、そのうち大阪と埼玉は1人当たりの単価が46位ということで非常に低いけれども、それ以外は例えば鳥取は単価1人当たりは1位であるし、静岡は3位、広島は7位、京都は私の資料では19位になっている。その下に兵庫県がいるということなので、併せて改めて経常費補助も引き上げながら、授業料の全額はもちろん学費も含めて全てカバーしていけるような補助にしていただくことを改めて求める。

    次に、支援対象世帯の拡充についてである。

    現在、国の支援金は世帯年収910万円未満までを対象としているが、県の補助は世帯年収590万円未満までしか対象にしていない。シングルマザーで2人の女の子を育てる地元の友人は、シングルマザーだからといって子供たちがしたいことを我慢させたくないと、子供さんが希望する私立高校に今年、入学させた。彼女は、西宮市の民間病院で正規職員として働く看護師で、残業代・各種手当等がつくと年収590万円を超えて国の支援金11万8,800円しか支給されない。2人の子供を育てるために一生懸命働けば働くほど税金が高くなるし、各種補助の対象から外れるということだった。

    年収590万円のラインというのは、正規職員として働いて、1人でもクリアしてしまうような年収なのである。だから支援が必要だと思う。

    そこで、先ほども申し上げたが、共働き世帯も支援の対象になるように、世帯年収910万円以上世帯についても、これはやはり国の責任が大きいと思うけれども、国・県の支援対象にすること。そして、せめて今すぐ国の支援金の対象である年収910万円未満程度まで、県も補助対象を広げることを求めたいと思うが、いかがだろうか。

    ○私学教育課長(一幡孝明) 県においては、国の就学支援金制度が創設される以前から、低所得者層に重点を置いた授業料軽減補助、これを実施している。平成22年度の国の就学支援金制度創設後は、県独自で所得に応じた国への上乗せ措置を行って、国・県を合わせた補助上限額を、先ほど申したけれども、平均授業料の39万7,000円までということにしている。

    その結果、年収270万円未満世帯については実質無償化を図っている。さらに平成30年度からは、国の実質無償化の方針に先行して、県単独措置として実質無償化に至っていない270万円から590万円未満の世帯についても、段階的に拡充を図ってきたというところである。

    しかし、来年度から予定されている国の実質無償化後、その対象となる年収590万円、これが境になるが、そこの所得のわずかな差による世帯の授業料負担への大きな差が生じるという課題もあるということも承知している。

    さらにその上、910万円という議論もあるが、いずれにしても、こうした課題も踏まえつつ、生徒の就学機会の確保と保護者の負担軽減が図られるよう、授業料等の支援のあり方については、慎重に幅広く検討を行ってまいりたいというふうに思っている。

    ○きだ 結委員 改めて、今回、国の支援金が増額するということで、先ほども申し上げたけれども、県の今の単価、こちらの額、これは絶対に削らないで確保した上で、補助額を増額して、一層、支援対象もそうだし、補助額もどうか、かさ上げしていただくようにお願い申し上げて、質問とさせていただく。

    ありがとうございました。

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