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2016年度 決算特別委員会 農政環境部 庄本えつこ
2017年10月13日

地球温暖化対策の進捗状況について

■庄本えつこ■ 日本共産党の庄本えつこである。早速質問に入る。
 まずは、地球温暖化対策の進捗状況についてである。
 6月に環境省が公表した2014年度温室効果ガス排出量の集計結果によると、国の定める特定事業所の温室効果ガス排出量について、兵庫県は全国で4番目、3,740万トン、6.4%となっている。
 県は、地球温暖化対策推進計画で、2030度目標を2013年度比26.5%削減とし、国基準より高いとしているが、排出過多県として高い基準を設定するのは当然である。問題は、この削減目標達成に向けた具体的な手だてがとれるかどうかである。
 県の産業部門の排出量は、2013年度で4,795.2万トン、全体の64%である。これを2030年度には、約950万トン、19.7%減らすとしている。
 3月22日に発表された温室効果ガス排出量の取りまとめによると、2014年度の速報値で産業部門の二酸化炭素排出は、前年比約1.1%削減とされるが、環境の保全と創造に関する条例に基づく産業部門の対象事業所の排出量は2014年度前年比で逆に増えている。温暖化ガス排出は、産業部門の条例対象事業所が全体の半分程度の排出を占めており、ここを規制することが一番の中心課題だと考える。
 産業部門からの排出抑制のために、具体的にどんな手だてをとっているのであろうか、特に排出の多い上位企業にはどういう指導・是正を行っているか、お答えください。

■温暖化対策課長(小塩浩司)■ 県内排出量の64%を占める産業部門では、エネルギー使用量が原油換算で年間1,500キロリットル以上の大規模事業者に対して、環境の保全と創造に関する条例に基づき、排出抑制計画・措置結果の報告を求めるとともに、平成27年度から個別の事業者ごとに、その概要を県のホームページで公表し、自主的な取組を促進しているところである。
 また、大気汚染防止法対象で年間500キロリットル以上の中小事業者についても、この計画の義務付けと実績報告を拡大している。
 さらに、500キロリットル未満の小規模事業者についても、要綱で指導するなどの対策を実施している。
 また、県内各地で省エネルギーセミナーの開催や、県内の大規模事業者が中小事業者に技術、資金等を支援して排出量を実質的に削減するCO2削減協力事業を行っている。
 さらに、今年度からは照明や空調などを最適に制御するエネルギー管理システムEMSの工場等への導入補助、省エネルギー・創エネの設備等導入のための融資金利の引き下げといった取組を進めている。
 今後とも、国の対策に加え、県独自の対策を実施することで、目標達成に向けた取組を進めていきたいと考えている。

■庄本えつこ■ いろいろ努力はされているということであるが、上位50事業者の2013年の排出実績と2020年の目標量の資料をいただいた。
 資料によると、産業部門では上位50社で約6割の排出となる。2030年度に約950万トン削減するためには、少なくともこの上位50社で600万トン近く温室効果ガスを削減する必要があり、2020年度5%減のためにも100万トン以上の削減が必要となってくる。
 しかし、この表によると、上位50社では当面示された2020年目標では、2013年比で、ほとんど削減されることになっていない。これでは、県の計画は絵に描いた餅と言わざるを得ないのではないであろうか。2030年目標を必ず達成しようと思えば、それぞれの事業所ごとに二酸化炭素排出の上限規制を設けて守らせることが必要である。
 我が党が、この間、求めてきたキャップ&トレード方式を、原単位でなく事業所の直接排出量の総量削減として導入すべきだと考えるが、いかがであろうか。

■温暖化対策課長(小塩浩司)■ ただいま委員から計画に関してのお話であった。これに関して、実績ベースで若干紹介させていただくと、産業部門全体の温室効果ガスの排出量と申すのは、2014年度の速報値で4万7,421キロトンであり、第3次計画の基準年である2005年度比で5.5%の減、現行計画の基準年である2013年度比でも、2014年は1.1%の減と着実に減少してきている。
 また、環境の保全と創造に関する条例に基づく対象事業所に関しては、基準年の2013年度から直近の15年度速報値では、13年度に比べて4%減少するなど、確実に減少傾向にある。
 排出量取引については、多種多様な業種の公平な個別排出枠の設定が非常に困難であることや、規制や罰則のない圏域外への事業所移転が懸念されるなどの課題があると考えている。
 このため、本県としては、全国規模の制度設計が必要と考えていところである。

■庄本えつこ■ キャップ&トレード方式について、そういうお答えであったが、既に実施している東京では、対象となる大規模事業所1,300あるが、7年間で26%の削減、埼玉県でも4年間で22%削減されている。県で導入して実績を作り、国にも求めることを要望したいと思う。

神戸製鋼石炭火力発電所増設計画について

■庄本えつこ■ さて、排出量が全県で7番目の神戸製鋼コベルコパワー神戸で、新たな石炭火力発電所の増設計画が進められている。2030年度までに産業部門で約950万トンの二酸化炭素の排出を減らさないといけないのに、約700万トンもの二酸化炭素を新たに排出するという計画そのものに無理があると考える。しかも、コベルコパワーの2020年目標は、2013年排出実績よりも増える計画になっているが、石炭火力発電所は2021年の運転予定なので、現段階の目標には加味されておらず、2030年に向けては、更に増やすことになる。
 この問題で、我が党が本会議で行った新たな二酸化炭素排出に対する削減策は示されていないとの指摘に対し、環境局長は、本計画は二酸化炭素や大気汚染物質の排出量も大きいなど、環境保全上、大きな課題がある計画と答え、準備書の審査を厳しく行い意見を示すと述べた。
 改めて、神戸製鋼の石炭火力発電新増設計画は、県の2030年度排出削減目標と大きく矛盾する計画と言わざるを得ない。県としてどうお考えであろうか。

■温暖化対策課長(小塩浩司)■ 発電所の温室効果ガスの排出量というのは、国が示したルールでは、発電所の自家消費分のみが県内排出量として算定されるということになっている。
 神鋼火力発電所の増設計画については、自己消費分の排出量34万トンの増加に対して、県内の神戸製鋼所の事業所で50万トン以上削減し、増加分を上回る削減を実施する計画となっている。そういう意味で、県計画の目標に関しては、特段の支障があるとは考えていない。

■庄本えつこ■ そういうお答えだったが、大量の二酸化炭素をまき散らし、削減策も示されていない計画は、県の温暖化対策と矛盾する計画だということを、ぜひ認識していただきたいと思う。
 次に、大気汚染問題についてお尋ねする。
 神戸製鋼が、石炭火力発電所新増設の予定地近くの二酸化窒素の日平均値の年間98%値について、灘浜一般測定局では、この3年間、2024年は0.044ppm、2015年0.043ppm,2016年0.037ppm、神戸東部の自排局では、2014年0.049ppm、2015年0.043ppm、2016年0.041ppmである。この間、改善させてきているとはいえ、ほかと比べても高い数値が出ている地域である。
 二酸化窒素の基準に基づく環境告示では、一般的な地域として1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内にある地域にあっては、原則として、このゾーン内において現状程度の水準を維持し、または、これを大きく上回ることとならないよう努めるものとするとある。
 神戸市は、かつて二酸化窒素排出が0.06ppmを超えていた大気汚染のひどい地域で、現在も0.06ppmを上限とする例外的な地域とのことであるが、住民の健康を考慮したときに、0.04ppmを超えるこれ以上の汚染源を増やしてはいけない地域だと考えるが、いかがであろうか。

■水大気課長(正賀 充)■ 神戸製鉄所火力発電所は、専ら石炭を燃料とする施設であるため、硫黄酸化物やばいじん等の大気汚染物質も多く排出される。さらに、計画地の北側には住宅地が広がっているなど、環境保全上、大きな課題がある計画と認識している。
 このため、県としては、事業者に対して大気汚染物質等の環境への排出を最大限抑制する最高レベルの低減措置を求めるなど、厳しい対応をしていく。

■庄本えつこ■ 神戸製鋼は、準備書なるもので、当初、二酸化窒素などのばい煙は時間当たりの数値は全て減ると説明をしていたが、市民や神戸市議会の要求により年間の総排出量を新たに出してきた。
 そこには、窒素酸化物で現状最大1,328トンに対し、将来80%稼働として最大1,457トンと大幅に増やす計画を示してきた。二酸化硫黄やばい煙も増えることになっている。環境アセスの見地からすれば、環境告示すら守られない計画では、とても容認できないはずである。
 しかも、この地域は、国のNOx・PM法に基づく規制地域で、県もその是正を図るために独自のディーゼル規制を行い、改善させていった地域である。神戸製鋼の計画は、その努力をも、県の努力をも台なしにする計画となっているのではないであろうか。
 ところで、神戸製鋼が神戸市議会の求めに応じて、二酸化窒素の年間総量の最大値としてやっと出してきた数値は、神戸市と結ぶ環境協定値1,500トンをぎりぎり超えない数値となっている。二酸化硫黄やばいじんも、ぎりぎり協定以内の数字である。これまで出し渋っていた総量を突然出してきて、環境協定値以下だから大丈夫というやり方に多くの県民は疑念を抱いた。
 専門家の中には、もっと大きな値が出てくるはずと指摘している方もいる。
 そんな中、神戸製鋼所の子会社を含め、アルミ、銅製品、鉄粉などのデータ改ざんが発覚した。供給先メーカーは、自動車、鉄道、航空、宇宙、防衛など、幅広い分野で200社にも及び、大規模なリコールの可能性も指摘されるなど、大問題になっている。
 今朝も、新たなアルミの不正が発覚したと報道をされている、毎日、新聞をにぎわしているところである。極めて重要な、そして国民の安全に関わる重大な改ざんを組織を挙げて行っていたのは、極めて重要だと考える。
 経済産業省は、事実関係の調査、再発防止策を求め、井戸知事は安全に関わる問題で組織的な品質管理が十分でなかったのは大問題と批判している。
 県は、環境影響評価の数値データの検証が必要と、県開催の広聴会、審査会部会の延期を決めた。当然のことである。
 お尋ねする。環境影響評価の数字データの検証が必要との判断であるので、専門家を含めた第三者機関を立ち上げて、しっかりした検証を行うこと、そして、この際、県の審査は延期ではなく中止すべきだと考えるが、いかがであろうか。

■環境影響評価室長(上西琴子)■ 神戸製鋼所の製品性能データ改ざんにより、同社に対する信頼性が大きく問われる事態となったことは、委員ご指摘のとおりだと思う。
 現在行っている環境影響評価準備書の審査手続については、まず環境影響評価における調査、予測、評価に関する数値データ等について、改めて精査・検証していきたいと思っている。
 検証方法については、現在、検討中である。
 環境影響評価手続は、事業者に一定の手続を履行させることにより、事業者の環境保全上の適正な配慮がなされることを期するものであり、この環境影響評価結果は、経済産業大臣が行う許認可段階において、環境保全以外の要件も併せて判断されることとなるため、環境保全の観点からの県知事意見形成を適切に行っていきたいと考えている。

■庄本えつこ■ これまで申し上げてきたように、神戸製鋼の石炭火力発電新増設計画は、県の温暖化対策と矛盾し、この間、改善させてきた大気汚染を復活させる最悪の計画だと思う。
 また、相次ぐデータ改ざんで国民の安全をないがしろにし、企業倫理が大きく問われる神戸製鋼に対しては、県としても厳しい対応が求められる。改めて、神戸製鋼の石炭火力発電増設計画は中止を求めるとともに、今、起こっているデータ改ざん問題、過去の神戸製鋼が示してきた環境に係るデータについても、第三者委員会を設置して改めて検証することを要望し、質問を終わる。

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