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2016年度 予算特別委員会 産業労働部 ねりき恵子
2016年3月9日

若ものの雇用の改善を

■ねりき恵子■ 日本共産党県会議員団のねりき恵子である。どうぞよろしくお願いする。早速質問に入る。
 雇用情勢がわずかに改善しているとはいうものの、昨年、全労働者のうち非正規雇用の割合が初めて4割を超えた。非正規雇用者の生涯賃金は、正規雇用者の6割にとどまり、結婚できない、奨学金が返せない、働いても貧困から抜け出せないなど、働く国民・県民の暮らしが壊されている。それは、消費低迷を招き、経済も冷え込ませている。暮らしと経済を立て直すには、賃上げと安定した雇用の拡大が必要である。
 その立場から、若者等の雇用、働き方の改善についてお伺いする。
 まず、一つ目に、昨年10月、青少年の雇用の促進等に関する法律、いわゆる若者雇用促進法ができた。国は、若者の不本意非正規を減らし、正規雇用を促進するための正社員転換・待遇改善実現本部を作り、プランを策定し、今後都道府県ごとの地域プランも作られることになっている。
 若者雇用促進法は、自治体の役割についても定めており、国の方針と連携して、地域の実情に応じ、適職選択を可能とする環境の整備、職業能力の開発及び向上、その他必要な施策を推進するよう努めなければならないとしている。
 そこでお聞きするが、これらを踏まえ、新年度は県として若者の正規雇用を促進、待遇改善にどのように取り組まれるのかお聞きする。

■労政福祉課長(松岡良郎)■ 若者が夢と希望を持って働くことができる社会を実現するためには、安定した雇用や収入が確保されることが重要であると考えている。
 若者などの正規雇用を促進するためには、とりわけ若年者に多い不本意非正規労働者の正社員転換であるとか、若者の正社員就職率の向上などを図っていくことが必要と考えている。
 国では、これらを柱とする正社員転換・待遇改善実現プランを本年1月に策定し、引き続き兵庫労働局が兵庫県版プランを策定することとしている。
 県としては、経営者の意識改革を図るため、非正規労働者の正社員転換や処遇改善がもたらす経営上のメリットを伝えるセミナーの実施、専門家による意欲ある企業への個別指導、さらに中小企業従業員共済事業への非正規労働者の加入を促進し、福利厚生の充実を支援する取組を進めることとしている。
 これらの取組に合わせ、大学生インターンシップ事業や兵庫の若者を正社員として積極的に雇用する県内中小企業をひょうご応援企業として情報発信し、若者とのマッチングなどにより、新規学卒者等若者の正規雇用の促進と処遇改善の実現を図っていく。
 今後とも、労働局と更に緊密な連携を図り、策定される予定の兵庫県版プランも踏まえ、本県における正社員転換、処遇改善に向けた取組を進めていきたいと考えている。

■ねりき恵子■ いろいろと取り組んでいただくわけであるが、具体的に若者就労支援プログラムについて、お伺いする。
 この事業は、学卒未就職者の就職を支援するとして、民間の人材養成会社などに委託し、その会社が1ヵ月間雇用し、その間に研修などを行うとともに、就職先を紹介し、確保させようというものである。
 県は、新年度にも6,200万円を計上している。しかし、昨年の実績を見ると、72名が参加したものの、就職に結び付いたのは半分以下の33名にとどまっている。
 このように必ずしも雇用に結び付くわけではないのに、民間会社に委託料を払うという形はふさわしくないのではないかと思っている。むしろ、公的な就労支援を充実させることが必要だと思うが、見直しを含めてお答えいただきたい。

■しごと支援課長(大谷俊洋)■ 学卒未就職者への就職支援施策としては、公的機関として、ハローワークや新卒応援ハローワーク、わかものハローワークなど、国の機関に加えて、国が民間委託するジョブカフェや若者サポートステーションをはじめ、県の若者しごと倶楽部など、さまざまな角度から実施している。
 これらに加え、若者就労支援プログラムを実施しているものであるが、民間事業者に委託するとで、我々が持っていない、彼らが持つ独自の広報チャンネルであるとか、あるいは就職先企業の情報、就職支援のノウハウを活用することができる。
 また、これによって支援を必要とする若者のより多様な志望や適正に合わせたきめ細やかな支援も可能ではないかと考えている。
 なお、この公的機関との連携については、支援対象者の紹介や、若者しごと倶楽部等が開催するセミナーへの参加、さらに、特に丁寧な支援が必要である若者に対しては、関係機関につなぐなど、公的機関と密接に連携を取りながら支援を行っており、一人でも多くの学卒未就職者が安定的に就職にできるように、多方面から組んでいくところである。

若者しごと倶楽部について

■ねりき恵子■ 民間のノウハウを活用するということであるが、委託内容を見ると、事業の結果、就職に結び付いたら、委託先企業には紹介料が支払われる。トライアル雇用、つまり紹介した先の会社がお試し雇用でも良いということになっている。
 また、就職に結び付かなくても、経費は支払われるわけであり、若者の正規雇用促進としての効果に少し疑問が残っていると思っているので、県が税金で行うべき事業ということには、余りふさわしくないのではないかと思っている。見直しを要望して、次の質問に移る。
 次に、若者しごと倶楽部についてである。
 先日、若者しごと倶楽部のあるひょうご・しごと情報広場を見学してきた。
 さまざまな困難があって、就職できていない学生、未就職者に対し、セミナー等を開くだけでなく、個別に相談に乗り、一人ひとりの状況に応じて、きめ細やかな支援に取り組んでいらっしゃる。
 しかし、ここで働く相談員は、非正規雇用で1年ごとの契約で働いている。キャリアコンサルタント等の資格を持っている人でも、月20万円足らずの給料だと聞いている。
 国、県が正規雇用を促進、待遇改善に取り組もうといった場所であるにも関わらず、雇われている人は非正規だということで、相談によっては、支援が長期にわたることもあって、継続性が必要だけれども、1年ごとの契約だということで、相談自体が中断されると、その事業の中身が非常に不安定になるのではないかと思われる。相談員の人数や待遇改善が必要だと思われるが、その改善点についてお聞きする。

■しごと支援課長(大谷俊洋)■ 若者しごと倶楽部の相談員については、委員ご指摘のとおり、正規雇用ではないが、国のジョブカフェ事業と一体的に受託をしており、キャリアカウンセラー資格を有している方や民間の人事担当経験者、あるいは大学の非常勤講師を兼務している方などもいらっしゃる。
 多くの方が民間企業における人事担当での経験などを生かして、キャリアカウンセラーの資格を取って、生きがい、やりがいを感じながらお仕事に取り組んでいただいている。平均年齢も55歳を超えるような方々で、今から正規雇用になってどうこうというよりは、今までの力、経験を生かして、生きがいのある仕事をしたいというような方が多いのではないかと思っている。
 また、ここで活躍をされることで、例えば大学での出前講座なんかにも行かれて、それを見た大学側が講師に来てほしいということで、大学の非常勤講師になられた方などもおられるので、この勤務条件による意欲の低下であるとか、あるいはこれによって相談者の方に不安を与えるといったようなことは全くなく、高い意識を持って取り組んでいただいていると思っている。

■ねりき恵子■ もちろん高い意識を持ってやられていて、非常にきめ細やかに相談に乗っていると思うが、やはり1年ごとの契約ということで、全体としたら非常に不安定で、来年もこの兵庫雇用開発協会が請け負うかどうかというのは、非常に不透明なところもあると思う。
 そういった意味も含めて、やはり安定した雇用に結び付けることを要望して、次の質問に移りたいと思う。
 次に、中小企業の雇用への支援についてである。
 雇用の8割は中小企業が担っている。新年度予算では、中小企業における正社員転換処遇改善事業が計上されているけれども、額は1,000万円、セミナー開催や手続に対してのアドバイスなどだけである。
 経営者の方に話をお聞きすると、人手が足りないので、雇いたいけれども、払いたくても十分な給料を払えないため、来てもらえない、あるいは、中小企業は経営が景気に大きく左右され、正社員として雇えば、社会保険料負担も大変大きくなるので、非正規社員を正社員として雇うことに踏み出せない、そういうことがネックになっているとのことである。
 正規雇用、待遇改善の促進のためには、中小企業に対して、正規雇用、待遇改善に伴う人件費の負担増を和らげる、そういう支援が必要だと思う。
 一方、県が実施している雇用補助は、次世代産業分野や、産業立地促進地域に立地する企業に対するものに限られている。
 実際、中小企業の新規雇用全体に直接支援する制度が必要だと思うが、いかがか。

■しごと支援課長(大谷俊洋)■ 今、委員から次世代産業分野を対象として助成金を出しているということを質問いただいた。このプロジェクトは、国の戦略産業雇用創造プロジェクトという事業の採択を受けて実施しているものであるが、国庫補助金の交付を受けている。
 この採択に当たっては、何でもいいというのはだめで、支援する分野を絞って行うようにということで、兵庫県では今後の次世代産業分野の成長に期待して分野を絞っているところである。次世代産業分野の製造業に限定した制度ではあるが、部品供給等の下請企業にも利用していただいており、国の財源を有効に活用しながら、可能な限り分野を絞りながら、県内の企業の採用に支援をしているところである。

正社員転換のプランについて

■ねりき恵子■ 分野を絞りながらということで、国の補助制度であるから、そのメニューに沿った支援は当たり前だと思う。
 その枠を超えて、県として中小企業への雇用補助をしなければいけないのではないかという視点である。
 やはり地域に根を張って頑張っている中小企業が正規雇用を増やす取組、ここにこそ支援をしてほしいということで、これがほかの委員からもあったように中小企業振興条例が制定されて、本当にそれが生きたものになっていくためにも、今までにない取組、実効ある取組が必要だと思うので、今後の検討もお願いをしたいと思う。
 そして、次の質問に入る。
 最初に述べたように、国の方針に基づいて正社員転換、待遇改善実現、兵庫県プランがこの3月にもまとめられることになっていると聞いている。
 県もこのプランの策定に参画し、今後今月中に会議があるということも聞いているので、地域の実情に応じた積極的な計画となるよう役割を果たしていただきたいと思う。
 いろいろと効果的なものにしていただきたいが、その中で一つ、国のプランでは、不本意非正規の割合を減らす目標などを定めるとともに、最低賃金については全国加重平均が1,000円となることを目指すとしている。今は798円である。今、兵庫県の最低賃金は794円、隣の大阪府では858円、東京都では907円と、地域格差が広がっている。年収にすれば、格差は最高で38万円にもなる。日本共産党の国会議員が国会でも取り上げたが、最低賃金の額と人口の流入・流出は相関関係にあって、最低賃金の低い県から、高い都道府県に人口が移動している傾向にある。
 兵庫県は、転出超過が7,409人と全国2位になったことが報じられている。やはり、この兵庫県の実情に即して、最低賃金をせめて1,000円以上に引き上げること、そしてこの最低賃金の地域間格差をなくして、全国一律のものとなることが必要だと思う。せっかくの機会であるので、国にこのことを言っていただきたいと思うが、いかがか。

■労政福祉課長(松岡良郎)■ 最低賃金については、最低賃金法に基づき、国が目安を示し、都道府県単位での最低賃金を都道府県労働局長が決定するという方式がとられている。
 実際の決定に当たっては、各都道府県の経済、雇用に関する統計データ等の分析を踏まえ、県内の労働者、使用者の代表などで構成する地方最低賃金審議会の答申を受けて決定されるという方式になっている。
 こういった現行の決定方法は、県としては合理性があるものと考えており、ご指摘のような全国一律の最低賃金額を兵庫労働局が策定する県版プランに位置付けるということは、現行の決定方式のもとでは、適切でないだろうと考えているところである。
 また、県版プランは国のプランをベースに各地域の実情に応じた内容にすべきものと考えており、目標とする最低賃金額を具体に明記することよりも具体に賃金アップの環境を整えるための施策や取組をどう盛り込んでいくかということが重要と考えている。
 このために、最低賃金法をはじめとする労働関係法令遵守であるとか、正社員転換、処遇改善の促進に向けた経営者への働き掛け、このようなことをプランに盛り込むよう兵庫労働局に要請していきたいと考えている。
 今後、県版プランの策定に県としても協力するとともに、そのプランを踏まえ、兵庫労働局と更に密接に連携し、本県における正社員転換、処遇改善に向けた取組を積極的に進めていきたいと考えているので、よろしくお願いする。

■ねりき恵子■ 今いろいろ言われたことも大事であるが、やはり最低賃金を上げるということはほかの雇用関係、また収入面において、非常に重要になってくると思うので、この点についてもしっかりと踏まえた上で、意見を言っていただきたいということを要望して終わる。ありがとうございました。

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