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2016年度 予算特別委員会 企画県民部 ねりき恵子
2016年3月7日

原発の広域避難計画と訓練について

■ねりき恵子■ 日本共産党県会議員団のねりき恵子である。よろしくお願いする。
 私は、まず原発再稼働と広域避難計画・訓練についてお伺いする。
 福島の原発事故から丸5年、廃炉作業が行われているものの、高い放射線量に阻まれ、溶け落ちた燃料がどんな状態になっているのかも不明、汚染水タンクは、既に100基を超えて、高濃度の汚染水が毎日500トンも出ているなど、事故の収束はいまだ目途が立たない状況である。
 一方、7万人もの人々が政府の指示で、避難生活を余儀なくされ、多くの人が避難先の移転を繰り返さざるを得ない中で、一家離散など悲惨な生活の実態となっている。
 そんな中、全国の中止を求める声に反して、原発再稼働が進められている。福井県にある高浜原発3号機に続いて4号機も再稼働された。4号機は、再稼働直前に水漏れが起きたにもかかわらず再稼働して、電力供給のためのスイッチを入れた瞬間から緊急停止、安全対策よりも再稼働を急ぐ、なぜこれだけ急ぐのかが問われている。そして、住民の不安は募るばかりである。そこで、万が一のための避難対策についてお伺いする。
 原発の過酷事故が起きたときの避難について、国の指針、関西広域連合の原子力災害に係る広域避難ガイドラインなど、広域避難計画の案が出されているけれども、計画を策定しただけであり、まだ机上のものである。その実効性を担保するためには、国と自治体、自治体同士の連携など訓練が不可欠だと思うが、国が指導した訓練の予定はどうなっているのか。

■広域企画室長(平田正教)■ 高浜原発に係る避難計画については、高浜地域の緊急時対応として、昨年の12月16日開催された、国、福井県、京都府、滋賀県等で構成される福井エリア地域原子力防災協議会において、その具体性が確認された。同12月18日に開催された原子力防災会議において了承されたものである。この避難計画に基づく訓練については、現在、福井エリア地域の原子力防災協議会の高浜分科会において、県境をまたぐ訓練を他府県合同で実施すべく、その内容について、また実施時期等について検討するということで伺っている。

■ねりき恵子■ まだ検討中ということであるので、これから訓練が実施されるわけであるが、訓練が実際に行われていない中で原発の再稼働が進められていると。水漏れや緊急停止などいろいろな事故も起きて、住民の不安は増している現状であると思う。関西広域連合として、この問題で、申し入れをずっと行っているけれども、一昨年の12月と4月の申し入れでは、避難対策の実効性の確保などを挙げて、これらが実行できないとすれば、高浜原発発電所の再稼働を容認できる環境にはないと、きっぱりと態度を示されていた。
 ところが、今ご説明あったように、昨年末、高浜原発3・4号機の再稼働を差し止めた仮処分を福井地裁が取り消して、再稼働が定期的になってからの12月24日に出された申入書には、この一文はなくなっている。現在のような避難計画や避難訓練が実施されていない、そういった中では、実効性がまだないことは明らかであり、その意味でも現在容認できるという状況にないのではないかと思うが、その点についてお答えいただきたい。

■広域企画室長(平田正教)■ 関西広域連合における関西防災・減災プランであるとか、関西広域避難ガイドライン等の取組によって、先ほど申し上げた、高浜地域の緊急時対応として、実効性のある具体的な広域避難計画が策定されたと考えている。もちろん、今後は、これに基づく訓練を繰り返すことによって、その実効性というものが一層高まっていくということが必要であると考えている。
 関西広域連合で容認できる状況にないというお話をさせていただいたのは、再稼働については、国が責任持って判断するということではあるが、その中でも、国において、安全性を最大限努力をもって傾注した上で判断してほしいという趣旨で述べたものであるので、今後とも対応していきたいと思っている。

■ねりき恵子■ 国が責任を持ってやっていってほしいということは、引き続きお願いしているということだが、そこがなかなか信頼できないという現実が福島の現場を見ていて思うわけである。しかも、実際に避難計画では、高浜原発で過酷事故が起きれば、30キロ圏内の住民を兵庫県内の自治体でも受け入れるということになっている。大半は、避難元の自治体との協議も進んでいないという状況である。具体的な受入計画ができないという状況、また、避難する際の一番重要なポイントである避難計画の放射性物質が付着していないかどうかを調べるスクリーニング、こういった場所であるとか、その検査体制がしっかりできるのかとか、また、その候補地に選ばれている場所に避難が順調にできるのかとか、また、避難路がしっかりとそこに通れるのかどうかというようなライフラインというか、そういった道路の現状であるとか、また、在宅の重度障害者の方の避難、また30キロ圏内の住民へのヨウ素剤の配布方法、避難に使うバスの確保、避難経路の渋滞など問題が山積していると思う。
 また、放射線量を測るモニタリングポストも避難基準に達したかどうかを測るために、5キロメートル間隔で必要とされているにもかかわらず、30キロメートル圏内にある12市町のうち10市町が足りないという状況である。さらに性能の基準にも達していないモニタリングポストがあるというそういった中で、設置の拡充も自治体任せになっているという状況がある。今の現状では、国が責任を持って対処しているとは言いがたいという状況があると思う。こういった状況の中、容認できる環境にないと、今まで言えるのではないかと思うが、住民の不安を残したまま再稼働をするのは許されないと思う。関西広域連合の他の府県とともに再稼働については、兵庫県として、今からでも中止を求めるべきだと思うが、いかがか。

■広域企画室長(平田正教)■ 原子力発電所の再稼働については、委員ご指摘のとおり、さまざまの問題点というのはあるということは認識をしているところであって、関西広域連合においても、さまざまな対応というものを求めてきているというところである。しかしながら、再稼働というもの自体については、エネルギーの需要に関する施策の実施ということで、これはエネルギー対策基本法において国の責務とされているし、12月18日に実施された原子力防災会議の中でも、安倍総理自身、責任は国が負うということで、はっきり申し上げたところである。ひいては、関西広域連合としては、住民の安全第一義に不断の安全性確保に向けた対策というものをとっていただくということで、国に対し意見表明を行っているところであって、引き続き必要なものについては対応していきたいと考えている。

■ねりき恵子■ 国の責務で国が責任を負うということだが、もちろん、そのとおりだと思う。けれども国が責任を負えるような状況にあるかどうかというところをしっかりと見極めないといけないと思うし、住民もそこに一番不安を感じていると思う。特に先ほど言ったいろいろな避難体制についても準備ができていないという状況は一番大きいものだけれども、さらに、この高浜3・4号機は、使用済み核燃料を再処理して取り出すプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を燃やすというプルサーマル発電ということで、非常に危険性が危惧をされていると。一旦事故が起これば、今、福島の事故のように、もっと大きな災害になる可能性はあるわけである。しかも、40年以上たった原発は、もう廃炉にするという方向を曲げて20年間、さらに基準に合った原発は延長していくということで、1号機、2号機も再稼働へと今検討が進められているという状況の中で、やはり高浜原発については非常に危険が伴うと思うし、広域連合の申し入れ書の中にも、リスクゼロの安心はあり得ないと書いてある。リスクゼロの安心はもちろんないと思う。そういった考え方からすると、普通の自然災害とは違う、異質の危険が伴う原子力災害が起こる可能性のある原発は再稼働中止を求めるということが必要なのではないかと思うが、再度お答えいただきたい。

■広域企画室長(平田正教)■ 先ほど原子力の再稼働については、エネルギーの施策実施ということで、基本法に基づく法律によって、その責務は国にあると申し上げた。
 私ども関西広域連合として、リスクゼロの安全はあり得ないというものについては、先ほど来申し上げたが、再稼働は国において安全性の最大限努力を傾注した上で判断すべきだということを重ねて申し上げる意味合いで、そういう表現をしたものである。
 今後とも、その対応について、国に対しては不断の努力をしていただくように申し上げていきたいと考えている。

私立高校の授業料軽減補助について

■ねりき恵子■ 繰り返すが、安全な原発はないということで、ぜひその点を肝に銘じて今後の対応をしていっていただきたい。
 原発再稼働中止または停止を求めることを再度要望して次の質問に移る。
 次は、私立高校の授業料軽減補助についてである。
 2010年に国の就学支援金制度が開始をされて、兵庫県は独自の私立高校授業料軽減補助をそのときに削減してしまった。国の就学支援金と合わせると、生活保護世帯、年収250万円未満世帯で37万9,000円と、ようやく授業料をカバーするのみで、所得制限も、それまでの570万円未満から350万円未満に引き下げられてしまっていたところである。
 私立高校に通う生徒の学費負担が重いことや、授業料をはじめ、私学助成の拡充を求める声は大きく、一昨年に国からも都道府県に対し、確実に生徒保護者の負担軽減の一層の拡充をお願いする旨の通知が出されたが、兵庫県は制度の拡充はなかった。
 私たち日本共産党県議団は、これまでも私立高校授業料補助の拡充を求めてきたし、昨年の12月本会議一般質問でも、私が拡充を求めたところである。
 今回、新年度予算案で、その拡充の方向が出され、本当に一定の前進として喜んでいるところであるが、年収250万円未満世帯で4万2,000円の増額、所得制限を590万円未満世帯まで広げていただいて、2万1,000円増額をされているが、この金額の算定根拠についてお答えいただきたい。

■私学教育課長(高永 徹)■ 今回拡充しようと考えている年収250万円から350万円未満世帯は、現行の4万円から4万2,000円増額して8万2,000円にしようとしている。
 これは、現在その下の所得階層である生活保護世帯及び年収250万円未満世帯に年額8万2,000円の補助をしているので、それに合わせようという考え方である。
 また、年収350万円から590万円未満世帯については、新たに2万1,000円の補助を新設することとしているが、これは250万円から350万円未満世帯の増額分、4万2,000円の2分の1の額に当たる2万1,000円を新設するという考え方である。

■ねりき恵子■ これ新1年生からということであるが、ぜひ2年生、3年生の皆さんにも拡充をしていただきたいと思う。
 併せて、兵庫県内の私立高校の授業料、入学金や施設整備補助を含めると、平均的な学費は81万9,609円で、全国5位という非常に高い額となっている。
 県は、授業料以外の学費負担については、入学金貸付や奨学金の貸付、低所得者向けの給付制度があると言うが、給付金制度も原資は公立高校の授業料無償化に910万円の制限を設けた分の予算を振り向けたもので、国の基準に沿ったまま県独自の上乗せもない。入学金なども貸付にとどまっている。まだまだ学費負担が重いのが実態である。
 国の調査でも、授業料以外の納付金に貸付でなく独自補助しているのは24府県に上っていて、愛知県では入学金へ15万円、埼玉県では10万円の入学金に加えて、20万円の施設整備補助も実施している。
 そこで、2、3年生への拡充、そして授業料以外の入学金なども含めた学費に対する補助の拡充へのお考え、お答えいただきたい。

■私学教育課長(高永 徹)■ 本県の授業料軽減補助の水準は、現在、全国の平均的な水準であるが、28年度から、先ほどあったように拡充することとしている。
 その適用であるが、生徒の在学期間を通して同一の制度となるように、これまでの改定のときと同様に、新1年生から適用し、学年進行を考えている。
 また、授業料軽減補助とは別に、昨年度に創設した授業料以外の教材費、修学旅行費等に充てる奨学給付金制度について、来年度から年収250万未満世帯への給付を2万7,400円増額して、年額6万7,200円と充実することとしている。
 さらに、県単独の無利子貸付によって、一定年収未満世帯に入学資金として30万円、奨学資金として年額36万円を支援しており、これらの補助及び無利子貸付を合わせると、入学資金貸付を除いても、年収590万円未満世帯に対して収入段階に応じて年額約56万円から80万円の支援を行うこととなる。
 委員から年間80万円というご指摘があったが、それは恐らく入学金等も含めてのものだと考えている。
 授業料軽減補助のあり方については、私学支援の大きな柱である経常費補助の水準等を勘案する必要がある。本県は、経常費補助及び授業料軽減補助ともに全国平均を上回るレベルでの支援をバランスよく行っているところである。
 今後とも生徒の就学機会の確保と保護者の負担軽減、また学校経営の安定化の観点を総合的に考慮して適切な支援に取り組んでいきたいと考えている。

■ねりき恵子■ 今、いろいろお答えいただいたが、貸付が主だということが一つと、あと入学金も含めた支援へ足を踏み出していただきたいという趣旨であるので、ぜひそこの意を酌み取っていただいて検討していただきたいと思う。
 もう一点、県外の私学へ通っている生徒には、京都は2分の1、ほかは4分の1ということで格差をつけている問題も、今までも私、指摘をさせていただいている。ぜひ県内に住む高校生に対して、県内・県外と格差を設けることなく、同じ支援をしていただきたいという要望をして、次の質問に移りたいと思う。
 次は、大学生のための給付制の奨学金制度の創設についてである。
 子供たちの未来が家庭の経済事情に左右されることがあってはならない。これは安倍総理の国会答弁である。
 しかし、現実は高過ぎる学費に奨学金を借りざるを得ない学生は増加し続けている。しかも、現在の奨学金はほとんどが利子付きで、まるでサラ金並みの返済を迫られている。
 一方、返済を考えると、奨学金を借りることもできないと、結局学費滞納で中途退学という実態も広がっている。日本の大学の学費は年々上がり続けていて、先進諸国の中でも高額で、初年度納入金は、国立大学で83万円、私立大学では平均で、文系で115万円、理系で150万円、医科・歯科系は約461万円という、やはり大学進学のためには奨学金に頼らざるを得ないという若者が増え続けている。日本学生支援機構の奨学金が1998年から2014年の間に貸与額で4.9倍、貸与人員で3.7倍に急増し、今や2人に1人が奨学金を借りており、平均的なケースで約300万円、大学院など進学すると1,000万円もの借金を背負って社会人としてのスタートを切ることになる。
 しかも、1984年から有利子の奨学金が始まったが、今では有利子が主流になって、返済が一層困難になっている。
 一方、卒業後の雇用は不安定で、総務省の就業構造基本調査でも、大学・短大を卒業した30代から50代の3分の1以上が年収300万円以下の低賃金になっている。
 そうした中、既卒者の8人に1人が奨学金返済の滞納、返済猶予になっているわけであるが、日本学生支援機構は、奨学金の返済が滞った利用者や親への訴訟を乱発している。2012年には6,193件、8年前の10倍にもなっている。財産や給与の差し押さえをした強制執行は2014年で320件にも上り、滞納が3ヵ月続けば、ブラックリストに載せられ、これは1万7,279件もある。
 もはや奨学金とは名ばかりで教育ローン、奨学金という名の貧困ビジネスとまで言われている。文部科学省の学生の経済的支援のあり方に関する検討会でも、給付型支援を充実していくことは、我が国の高等教育における重要な課題と言っている。国に給付制の奨学金を求めることはもちろんであるが、兵庫県としても、独自に大学生向けの給付制奨学金を検討すべきだと考えるが、いかがか。

■大学課長(大西 稔)■ 現在の国の奨学金、日本学生支援機構によるものであるが、これは委員ご指摘のとおり貸与型となっている。このため、公立大学を設置する自治体で構成して、本県も加入している全国公立大学設置団体協議会において、低所得世帯の学生の就学機会を拡大し、安心して学業に専念できる環境整備が図られるよう、給付型奨学金の創設や無利子奨学金の拡充及び利息軽減を国に対して要望しているところである。
 また、全国の国立大学で構成する国立大学協会をはじめ、公立大学で構成する公立大学協会、私立大学で構成する日本私立大学団体連合会においても、足並みをそろえて、給付型奨学金の創設等について国に要望を行っているところである。
 本県でも、国提案において給付型奨学金制度の充実を要望しているところである。
 大学生に対する奨学金のあり方については、これは全国的な課題ということであるので、第一義的には国における適切な対応が求められるべきものと考えている。
 県としては、大学や関係自治体とともに、こうした要望を通じて国に問題提起をしていく。

■ねりき恵子■ 最後に要望であるが、長野県では30万円の入学金の支給、そして新年度から15万円、25万円という授業料補助もするということもしている。ぜひ、兵庫県としても創設を検討していただきたいということを要望して質問を終わる。
 ありがとうございました。

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