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2015年度 予算特別委員会 企画県民部 宮田しずのり
2015年3月4日

尼崎市域における南海トラフ地震対策

■宮田しずのり■ 質問する。私は、とりわけ尼崎市域における南海トラフ巨大地震・津波に備えた危険物の防災対策についてお伺いする。
 この問題は、昨年の2月の定例会でも質問したが、尼崎市は軟弱な地層が広く分布しており、非常に液状化しやすい地盤となっている。その上、JR線から南部市域の3分の1が海抜ゼロからマイナス2メートルというゼロメートル地帯となっている。
 このゼロメートル地帯に十数万人の人が居住して、またその南部には工業地帯が広がっている。この尼崎を守っているのが、約7メートルの、そして18キロメートルにわたって張りめぐらされている防潮堤と閘門である。
 昨年県が発表した南海トラフ地震津波の想定では、防潮堤がもし機能しなければ、尼崎の市民約8,200人が犠牲となり、建物の2,200棟が全壊するなどの甚大な被害の想定が行われている。私は、こうした状況を踏まえて昨年の質問で防潮堤の耐震化対策などを求めて、現在、県も事業を進めているところである。
 さて、今回は、昨年の質問でも取り上げたが、危険物施設の地震・津波対策について、改めてお伺いをしたいと思う。
 尼崎は、先ほども述べたように南部が液状化しやすい地盤とゼロメートル地帯である。そこに石油タンク類259基、6万1,220キロリットル、高圧ガス127基、劇物・毒物取扱事業所が15社集積している。県は新年度の予算の重要施策の中で危険物施設、高圧ガス施設等の安全確保のため、県下市町消防本部と連携し、事業への立入検査や指導の徹底を図ることとしている。
 そこで、尼崎市の場合、2014年度の立入検査の状況はどうなっているのか。製造所、貯蔵所、取扱事業所の件数、あるいはそこで行った検査の内容はどんなものだったか、その検査の結果、是正指導したものはどういうものがあったか、そういうものについて、まず最初にお聞きしたいと思う。
 併せて、県が所管する高圧ガス事業所等に対する立入検査も行っているので、それも併せて、まず状況をお聞きしたいと思う。

■産業保安課長(丸野 修)■ 尼崎市内での立入検査については、昨年度、尼崎市消防局による危険物の検査が405施設、内訳は製造所18、貯蔵所235、給油取扱所152で、県による高圧の検査は9事業所37施設に対して実施した。
 検査の結果、警報設備の点検未実施、保安責任者の変更の未届け、事業所内の物品の放置、あるいは火気が制限される区域内の電気設備の設置などの事案が見られたため、日常点検や届け出を徹底すること、事業所内の整理をすることなどを指導したところである。

■宮田しずのり■ この点検の中で、地震それから津波対策で是正指導したという内容は含まれてないか。

■産業保安課長(丸野 修)■ 自然災害への備えということについては、保安管理組織が十分に構築できてるかどうか、あるいはその予防規程に基づく訓練などが実施できているのかどうかというところを中心に見ている。その中で若干保安責任者が変わっているのに届け出がないような事例はあった。
 ハードの方については、立入検査という場ではなくて、ある程度耐震が必要なタンク等については把握できており、そういう検査の場ではなく、例えば高圧ガスについては東日本の大震災で3基の旧型のタンクが破損するような事故があったが、県内の同じような種類のタンク、21基あるが、そのうち7基について耐震の評価を求めてると、そういう状況だが、尼崎市内にはそういうようなタンクは該当するものはない。そういった状況である。

■宮田しずのり■ 東日本の3.11の翌年、平成24年1月31日付で国の消防庁危険物保安室長より各都道府県消防防災主管部長宛に、「東日本大震災を踏まえた危険物施設の地震・津波対策の推進について」という通知が出されている。その通知によると、東日本大震災では3,341の危険物施設で破損等の被害が発生したことを重視して、消防庁で対策の検討会を設置して検討を行っている。その検討結果を踏まえて、危険物施設の所有者に対し危険物施設の地震・津波対策を再確認し、充実・強化するよう指導すること、そして各市町に対してもこの旨周知するよう、都道府県主管部長に通知をしたものである。
 そして、この通知の第1に、地震対策について、危険物所有者は各施設ごとに設置場所が地震時に地盤沈下や液状化するおそれのない場所かどうか、おそれのある場合は対策を検討すること、それから配管が設計上の耐震性を有していること、また腐食等により耐震強度が劣化していないか確認することなど、再確認するのに必要な8項目の留意事項も示されている。
 危険物所有者等は各施設ごとに設置場所が地震時に地盤沈下や液状化するおそれのない場所かどうか、おそれのある場合は対策を検討することというふうに述べている。尼崎市では、この地盤沈下や液状化するおそれのある場所に設置されている危険物施設は、ほとんどそうだと思うが、これはこの通知を受けてこういった検査をしたのかどうか。またこれによって何か是正指導したところがあるかどうか、もう一度お答えいただきたい。

■消防課長(森田克彦)■ 委員ご指摘のとおり、消防庁の室長通知が出ているが、これは東日本大震災で津波による危険物屋外タンク等の流出、それから広範囲に及ぶ液状化、地震動による破損、こういうものがかなり起こったということを背景にしており、このために、先ほど委員が言われたように、そういう室長の通知、これは東日本大震災を踏まえた危険物施設等の地震・津波対策のあり方検討会、これを踏まえて出されたものである。その中で、やはり配管、建築物の耐震性能の再確認をしろということがあるし、津波発生時の施設の緊急停止、これをちゃんとできるようにしろということとか、それから屋外タンクの揺れによるスロッシングという現象が起こるが、それが起こるかどうかということの確認とか、それに対する早期対応をやるということで、大まかにはそういうふうな中身がその中には入っている。
 その通知を県としてもすぐに市町の消防の方へ出し、今回その中身についていろいろとやりとりをしながら、どれぐらいができているのかどうかということも含めて調整をしているような状況である。

■宮田しずのり■ 建物だとか施設の耐震基準を満たしているかどうかというのももちろん重要だが、ここで私が今質問しているのは、地盤沈下だとか液状化。尼崎は、さっきから何回も言うように非常に軟弱な地盤で、もう県のシミュレーションの中でも液状化が起こる最もレベルの高い、そういう危険地域だということになっている。そこに全部施設がある訳だから、そういう地盤沈下だとか、あるいは液状化の対策はどうなっているかというのを検査したかどうか、またそれができてなかったらどうするかということを聞いているのだが、そこのところを答えてないので、もう1回お願いする。

■消防課長(森田克彦)■ 実際にハード面について、これはタンクの話だが、例えば準特定タンク、これは容量が500キロリットル以上入るという、1,000キロリットル前のものであるが、そういう準特定の屋外タンクであるが、これは消防法に基づいて危険物の規制に関する技術基準の細目を定める告示でタンク本体、それから基礎、地盤に関して地震動に耐え、それから液状化が発生しないということの上でそういうものを作ることができるということで規制をされている。
 実際、尼崎市内にはこの準特定タンクというのが31基存在している。現在までに26基の耐震改修が完了しており、これは実は期限が切られており、平成29年の3月末までに全タンクの改修を完成しなければならないということであるので、そういう予定で現在進めているところである。

■宮田しずのり■ ここだけこだわっている訳にいかないので次に行くが、これは、この通知が出されてからもう3年になる訳である。今もともとこういう施設はきちっとした液状化対策とか地盤沈下対策をした上で作られているということだが、これは東日本の場合も同じ基準で作られた施設である。それが3,300余りも今回破損したり、あるいは被害を受けたということだから、その上に立ってもう一回これを点検しなさいということである。ですから、これはぜひこれから引き続いてやっていただきたいと思う。
 もう1点、今は地震対策についてお聞きしたが、もう一つは危険物施設の津波対策についてお聞きしたいと思う。
 さきの通知は津波対策について、危険物所有者等は津波発生など緊急時の対応について検証し、対策を講じること、また、この検証は、津波が発生した場合に浸水するおそれのある全ての危険物施設を対象とすることとして、検証をする際の5項目の留意事項をここでも定めている。この検証も行われたのかどうか、ご答弁いただきたいと思う。

■消防課長(森田克彦)■ 危険物の津波対策であるが、これは消防法とそれから先ほど産業保安課長が答弁したが高圧ガス保安法、こういうもので予防規程に関する法改正というのが今回あって、それで津波警報の従業員等への伝達方法とか、それから避難経路・避難場所・避難方法、施設の緊急停止方法などをその予防規程の中へきちんと書くということが法律で規定されており、それに従って教育訓練をやってくれということになっている。
 それについては現在、消防本部を通じて、この津波が予想されるエリアにある危険物施設について、全てこの予防規程を修正してるかどうかという調査をかけており、今のところ聞いている範囲ではほとんどのところができている訳であるが、引き続ききちんとできるように、消防本部を通じてこの辺も指導を進めていくようにしている。
 それと尼崎市の沿岸部というのは、やはり津波で浸水する高さが3メートル未満ということになっており、そういう意味ではタンク流出というのはちょっと起こらないのかとは考えているが、ただ避難するソフトの方はやはり大事だと思うので、そういう規程改正を通じてきちんとやっていかなければならないと考えている。

■宮田しずのり■ 3メートル以上の津波ではないとのことだが、しかし浸水の深さというのはやはり1メートルから2メートルというところがかなり広く想定されている。そうすると、やはりもう2メートルというと相当なものだと思うので、今回は特に先ほど答弁でもあったように全ての施設をやはり点検せよという、ここにそういう重きが置かれているんだと思うので、その趣旨をぜひ捉えていただいて、これからも対策をお願いしたいと思う。
 最後にもう1点、尼崎市は先ほど言ったように非常に高いレベルでそういう危険な地域だということだが、この東日本の被害状況を踏まえて出された消防庁の通知だと思うので、今後もう一度通知の内容に基づいて立入検査を徹底して、尼崎市のまちと財産、命を守るために万全を期していただきたいと思う。特に液状化や津波対策というのは、もう危険物の安全対策だけでなくそれぞれの専門分野との協力も必要だと思うので、他の部局とも連携をして必要な対策をしっかり講じていただきたいということを要望したいのだが、もう一度、決意も含めて答弁をお願いする。

■消防課長(森田克彦)■ 委員ご指摘のとおり、尼崎市というのは非常に低い地盤のところがいっぱいあるということであり、それなりにやっぱりきちんと対応していかなければならないということである。今後南海トラフ地震に備え、先ほど言ったように消防機関だけではなくて、やはり地域全体でいろいろ考えていく必要があるということを念頭に置きながら、危険物施設の耐震性の向上とか、それから津波対策などの状況把握とか、これからその充実をどういうふうにやっていくのかを考えながら検討して、万全の対策をとっていくように考えていきたいと思うので、よろしくお願いする。

■宮田しずのり■ これで終わる。どうぞよろしくお願いする。

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