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2014年度 決算特別委員会 県土整備部 きだ結
2015年10月18日

UR借り上げ復興住宅について

■きだ結■ 日本共産党のきだ結である。  それでは、UR借上復興県営住宅についてお伺いする。  まず、継続入居の申し込みについてである。  県は、本年7月から来年度に県とURとの契約が期間満了を迎える住宅の住民向けに継続入居可否判定に関する説明会を行っている。  まず、判定申し込みに必要とされる書類についてお伺いする。  判定については、当局も説明会の案内に書かれているように、画一的な基準でもって判定するのではなく、入居者の実情も勘案するとされている。私は、入居者の実情を最大限配慮するために、柔軟な対応を求めたいと思う。  その中で、特に、75歳未満で要介護、障害などには当てはまらないが、住み替え困難な特別な事情がある世帯についてである。  この世帯が提出する書類に義務教育期間の子供がいるなどの三つの条件以外に、その他の特別な事情を書くことができる。その状況や理由について、記入することが難しい場合は、証明する書類等を添付していただいても結構であるとただし書きがある。  そこでお伺いするが、これは入居者の関係者やかかりつけの医師や支援者による書類でも判定委員会に掛けるという意味だと解釈したが、このことについて確認する。

■住宅管理課長(山下孝文)■ 書面については、いま一度確認をさせていただきたい。

■きだ結■ 今、確認できないというお答えである。
 今、私が申し上げたとおりに書いてあるので、ぜひこれは限定的にせず、柔軟な対応を求めたい。
 井戸知事も先日の記者会見で、記者からの質問に、こう答えている。
 「いわゆる典型的な事情と典型的な事情には当たらないけれども、それぞれの個別事情を積み上げると、かなり問題だという方がおられるだろうから、その辺をきちんと客観的に判断できる資料を作った上で判定していくことが基本姿勢である。一律に決めてかからないのが我々の基本姿勢である」とおっしゃっているので、それを積み重ねる努力をぜひしていただきたいと思うので、少なくとも提出された書類については、県当局の方で選別せずに判定委員会に委ねるべきだと思うが、お伺いする。

■住宅管理課長(山下孝文)■ URの借上県営住宅については、契約期限までにURに返還することを基本として、入居者には円滑に住み替えていただくことを原則としている。
 高齢や障害などにより住み替えが困難な方については、一定の基準に基づき、継続入居を認めるとの方針を平成25年3月に取りまとめ、団地ごとに説明会を開催するとともに、入居者からの意見等の聴取や実情把握に努めてきた。
 説明会等で聴取した意見等を踏まえて、判定委員会での議論を受けて、昨年6月には、75歳未満のこれまで継続入居不可としていた世帯についても、特別な事情がある場合は一定の条件のもとで継続入居を認めることとしている。
 特別な事情については、先ほどもご指摘あったが、義務教育期間中の子供がいる世帯、二つ目には、近隣に住む要介護者等の親族を介護する必要がある世帯、三つ目には、自立できない末期がん患者がいる世帯、四つ目には、これらに準ずると認められる世帯、以上四つに限定している。
 このうち四つ目の、ご質問にあった「特別な事情に準じると認められる」かどうかについては、具体に申し出があれば判定委員会に相談し、判断を仰ぎたいと考えている。
 判定委員会では、画一的な基準でもって判定するのではなく、入居者等の実情等も十分勘案した上で、実態を踏まえて判断することとしており、今後とも、きめ細かく弾力的に対応をしていく。

■きだ結■ 結局、記入することが難しい場合は、証明する書類等を添付していただいても結構であるとするただし書きの解釈は、結局、この関係者、かかりつけの医師、支援者による書類でもオーケーということでいいのか。

■住宅管理課長(山下孝文)■ その他の欄に具体的な事情を記載する場合には、事務局等にまたご相談していただいたら結構かと思う。

■きだ結■ 先ほど画一的にしない、弾力的に運用するということであるので、この書類についても、県当局に相談してほしいとのことであるが、このことも含めることをぜひ強く要望しておきたいと思う。
 次に、住み替えの根拠となる重要な問題である入居者への事前通知についてお聞きする。
 現在、県は、先ほどもご説明あったように、継続入居判定基準に該当しない入居者に対して、今転居を求めている。
 借り上げ住宅にお住まいの被災者にとって、住み慣れた住宅からの転居は、生活を根本から脅かすものである。借り上げ住宅における、この転居という条件は、入居者の住居の安定にとって極めて重大な条件であるので、公営住宅法では入居者を保護するために自治体には入居決定時に入居者に対して借り上げ期間満了時に転居しなければならない条件を明確に通知することが義務づけられている。事前通知制度である。
 そこでお伺いするが、UR借上復興県営住宅で、この事前通知について、住宅の募集時、入居許可書、住宅のしおりではどのように書かれていたのか。

■住宅管理課長(山下孝文)■ 募集案内である災害復興住宅入居申し込み案内書には、公団借上住宅であるということが表記されている上で、「公団借上県営住宅は、兵庫県が住宅都市整備公団から20年を限度として借り上げて、これを県営住宅として供給するものです。」と記載がある。
 入居許可書と併せてしおりをセットで配付しているが、しおりには、表紙には「必ずお読みください」という注意書きが明記してあり、次のページには、「公団借上県営住宅は兵庫県が住宅都市整備公団から20年を限度として借り上げて、これを県営住宅として提供しているものです」、また括弧書きで、「県と公団との借り上げ契約終了後は、それまで入居していた住宅は明け渡していただくこととなります。引き続き県営住宅に入居を希望される方は、ほかの県営住宅へのあっせんを行います」と記載されており、特に先ほど申した「公団借上県営住宅は兵庫県が住宅都市整備公団から20年を限度として借り上げて、これを県営住宅として提供しているものです」という部分には、下線が書いてあり、特に分かるように明示して記載があるものである。

■きだ結■ 以前から指摘しているとおり、震災後のしばらく続いた被災地一斉の公営住宅募集には、URからの借り上げ住宅とは書いてあるが、20年期限なんかも書いてない。そして、先ほど20年期限を書いている募集もあるとおっしゃったけれども、20年期限で、その後退去しなければならないということは書いていない。
 そして、入居許可書としては、県営住宅入居許可書というものが渡されてあるが、これには借り上げ住宅であることも書いていない。そして、しおりは鍵渡しのとき、つまりそこからもう入居ができる、家賃が発生するという事態である。つまり、入居者はあらかじめ、入居前、そして入居決定時に20年の期限で、それが来れば出ていかなければいけなかった、こういうことも知らない状態で入ったというのが実態である。これで入居者の保護、事前通知を行った、居住の安定の確保が図られたと思われるか、極めて不十分だとは考えないのか、お伺いする。

■住宅管理課長(山下孝文)■ ご指摘の公営住宅法第25条第2項の法文によると、「入居者を決定したときは、当該住宅の借り上げ期間満了時に明け渡しが必要なことを通知しなければならない」の旨が規定されており、法文上、通知の書式等は定められていない。
 このため、県では、入居許可書と併せて「県営住宅のしおり」をセットで配布し、その中で20年を限度とした借り上げ住宅であること、二つ目には、借り上げ契約終了時には明け渡しが必要な旨を伝達していることなどから、法令を遵守し履行しているものと考えている。

■きだ結■ しおりで明け渡し明記をしているとのことであるが、この25条の2項は、この合理性は公営住宅における入居者の保護規定というのは、22条、24条、25条2項、同32項によって担保されると、公営住宅法の逐条解説でそう定められている。この25条の2項は、入居決定時に入居者に対して借り上げ期間満了時に転居しなければならない旨を通知しなければいけないというものであるが、その通知内容、方法について逐条解説では、借り上げ期間の満了時期、であるから何年の何月何日までが時期であるということと、借り上げ期間の満了時に当該公営住宅を明け渡さなければならないことの二つの事項が含まれる、この具体的な、いつ、何年何月何日に出ていかなければいけない、こういう時効を示していない通知は、入居者に退去時期を予測させることができないため、不適当であるという解釈で、この公営住宅法の逐条解説には書いている。不適当だとこう書いているわけであるが、県の今のご説明を聞くと不適当な事態だと思うが、これでも進めるのか。

■住宅管理課長(山下孝文)■ 答弁の繰り返しになるが、法文上は通知の書式等は定められていない。だから、先ほど申し上げたとおり、県としては法令を遵守して履行していると考えている。

■きだ結■ 25条の2項は、この趣旨は今の逐条解説のとおりである。どう考えても予測できなかったというこの時点で追い出すということは、本当に問題だと思う。
 しおりが根拠だと繰り返し言われるが、もちろんまともに説明もされていないし、借り上げ住宅のしおりではなくて、一般県営住宅のしおりしか受け取っていないと言われる方も、私は多数聞いている。
 阪神・淡路大震災の被災県として、復興にとって住宅がいかに大切か、地域のコミュニティを壊さないことが大切か、これまで政府に訴えて、全国にも発信してきたはずである。このような居住の安定の確保、そして事前通知も欠いた状態で転居を迫るやり方は被災県として絶対にやってはならないことだということを強調して、最後の質問に移る。
 最後に説明会での対応、窓口や電話での相談についてである。
 借り上げ住宅の入居者で、電話相談や説明会での相談があるが、相談に行かれた方から伺った話では、相談の中で、期日が来たときにどうなるか分からないと、もうあっせんもできないかもしれないと、あっせんが来たけど、これどうしたらいいんだと相談されたときに、そういうお答えをされた。このあっせんを逃したら、次は離れた行政区しかもうないかもしれないと、こう言われたと聞いた。これは非常に不安になると思う。結局、こういう不安に陥れるような言い方をされて、するつもりのなかったあっせん先に申し込みをしてしまったという方もおられる。説明会や窓口、電話での相談をする際に、このような転居ありきのような対応ではなく、被災者、入居者に寄り添った対応、柔軟な対応を求めたいと思う。このことは、本当にすぐに改善すべきと考えるが、いかがか。

■住宅管理課長(山下孝文)■ 「借上県営住宅住み替え推進員設置事業」を行っており、借り上げ県営住宅からの円滑な住み替えに関する事務を私どもスタッフで行っている。
 その際には、入居者のニーズにきめ細かく対応することを目的として対応している。
 私も常日頃から、推進員の電話での対応、来所による対応など、状況を把握しているが、私どもの用件を一方的に伝えるわけではなく、入居者の話を聞くことを優先して、親身になって非常に丁寧に応対しており、時には2時間、3時間に及ぶようなときも珍しくない。
 そのような中で、今ご指摘のような事実については、私は掌握していない。
 また、推進員については、民間企業等での経験を生かして、入居者のさまざまな事情や思いを受け止める中で、入居者の心に寄り添い、住み替えを強要することなく、正規職員と変わりない対応をしている。
 今後も、判定申し込み受け付けを含めて、入居者個々の実情等を踏まえ、きめ細かく対応をしていくつもりである。よろしくお願いする。

■きだ結■ 電話をかけてきた人を対象に、しっかり丁寧な対応を心がけていると、研修も受けてやっておられるとのことである。もちろん、全員がこういう対応をしているわけではないと思うが、私が今お話しした状況は本当にこういう対応があるので、ぜひこれは本当に改善をしていただきたいと思う。
 それから、このような対応になっている原因は、やはり住み替えを迫る年齢や条件などの線引きが前提となっているからである。相談が住み替えあっせんのためだけになっている。住み替えを進めた結果、今何が起こっているかというと、県営あるいは市営住宅などの公営住宅への住み替えを進めているはずなのに、借り上げ住宅を退去して、民間住宅に転居された方が、今までに153世帯もおられる。住み替えた世帯が479世帯とお聞きしたので、3割を超える方が公営住宅ではなく、民間住宅に移ったということである。公営住宅から民間住宅への転居、これは本当に本人の希望で移ったとはとても考えられない。これは本当に追い出しではないか。住み替えを強調されて、支援金を受けられなくなると困る、こういう焦りから退去してしまったと言われる方もたくさんおられるようである。
 このような状態に入居者を追い込むことが行政のすることなのか、非常に問題のある対応だと思う。
 今年7月には兵庫県弁護士会会長で借り上げ公営住宅における入居期限に関する意見書が発表されている。趣旨は、借り上げ公営住宅については、一般公営住宅に入居した被災者との公平性が図られるよう、建物所有者との借り上げ契約の期間満了後も、希望する者の入居継続を基本とすべきであると書かれている。本当にそのとおりだと思う。借り上げ住宅入居者の方が、いつも異口同音におっしゃるのが、復興住宅として申し込んだのであって、20年期限、これが分かっていたら申し込まなかったということである。入居者を転居させる根拠は、先ほども確認したが、存在しない。一般の復興住宅にお住まいの方同様に、今、借り上げ復興住宅にお住まいの方、希望者全員の継続入居を認めるべきだということを重ねて申し上げて、私の質問を終わる。

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