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2014年度 決算特別委員会 農政環境部 きだ結
2015年10月17日

六甲山の住宅地でのイノシシ被害対策の強化を

■きだ結■ 日本共産党のきだ結である。
 私からは、六甲山麓住宅地でのイノシシ被害対策についてお伺いする。
 昨年の決算特別委員会でも、イノシシ被害対策を求めた。昨年度から今年度にかけて、兵庫県、神戸県民センター、神戸市が連携してイノシシ被害対策を強化していただいているが、残念ながらいまだ収束していない。
 先月8日には、中央区と灘区で男女5人がイノシシに体当たりされ、翌9日には東灘区で帰宅中の男子高校生がイノシシに臀部をかまれるなど、事故が相次いだ。
 特に被害が大きい私の地元、東灘区では、昨年度のイノシシに関する通報は191件、うち人身事故が60件報告されている。
 まず、従前から神戸県民センターが行っておられる施策について、お伺いする。
 一つ目は追い払い、捕獲についてである。
 イノシシが市街地等に出没し、周辺住民に危害を加える、あるいは危害が懸念されるなどの緊急事態に対応するため、猟友会の協力を得て緊急対策協力員が設置されているが、2014年度の出動回数と追い払いなどの実績、そのうち夜間の要請件数と出動回数をお答えいただきたいと思う。

■自然環境課長(中谷康彦)■ 神戸県民センターで設置しているイノシシ緊急対策協力員について、平成26年度の活動実績は、出動要請と出動件数がどちらも21回で、22頭を捕獲し、10頭の追い払いを行った。このうち夜間・休日の出動要請と出動件数は7回となっている。

■きだ結■ 夜間に出動していただくというのは大変なことだと思うが、私が予想していたより、やはりちょっと少ないなというのが正直な感想である。
 再質問させていただきたいのだが、先ほども少し触れたが、昨年度のイノシシに関する通報件数は東灘区は191件、灘区が56件、中央区30件ということで、この3行政区だけでも277件出ている。
 今、目の前にいるという通報の件数と、もう区役所は閉まっているので、次の日に報告したという場合も含まれた件数になっているとは思うのだが、それにしても、ちょっとこの出動要請件数というのが少ないのかなと思う。
 今の窓口は区役所であったり、区役所の夜間窓口、それから県民センター、警察などがあると思うが、この緊急対策協力員の方に出動要請を行う、行わないという判断は、どこの組織がどのような基準で行っているのか、お伺いしたいと思う。

■自然環境課長(中谷康彦)■ イノシシ緊急対策協力員の出動については、一般市民や警察等から連絡があった場合、まず、神戸市が委託している民間会社に連絡が入るようになっている。
 その民間会社が現場へ向かう等の行動をして、その結果、もう既にいなくなっている場合とか、そういう場合については、民間会社だけが現地を確認する。実際、現場にまだイノシシがいて危険だというような場合には、市役所を通じて猟友会に出動を求めることになる。
 また、警察の場合は、危険だという判断があれば、直接、緊急対策協力員に連絡をとって対応をしてもらうというような形でやっている。全て出動するということではなく、その辺の前さばきみたいなことはきちっとやった上での出動ということになっている。

■きだ結■ いろいろ、前さばきもしているということである。私もよく遭遇するのだが、この間も7頭ぐらい、大人のイノシシが3頭、ウリ坊が4頭ぐらいで、非常に怖かった。まだ夜の10時過ぎだったが、バスから人がたくさん降りてこられるので、その方たちにイノシシがいるということをお伝えしながら、しばらく追い掛けて、すぐに警察には要請をしたのだが、なかなかすぐに駆けつけるということもできなくて、結局どこかに行ってしまった。ただ、やはり住民の感情としては、イノシシに遭遇して非常に恐怖なので、通報を受けた場合は、先ほどの民間会社とか、警察の駆けつけもあるということだったが、実際に駆けつけていただくということがあれば、もう大分安心感も違うので、ぜひそういった機敏な対応を引き続きお願いしたいと思う。  次に、啓発についてお伺いする。
 イノシシの餌づけは、能動的に餌をやることだけでなく、指定日、指定時間以外にごみを出すなどのこともそれに当たる。しかし住民の大半はこれらをきちっと守っていることから、これは昨年も申し上げたが、啓発は一般的にするのではなく、能動的に餌をやっているごく一握りの方への個別の説得が重要だと思う。
 神戸市では、いわゆる「イノシシ餌付け禁止条例」が改正され「神戸市いのししからの危害の防止に関する条例」が昨年12月1日に施行された。餌づけ行為を指導・禁止する取組を強化するため、餌づけ行為を継続するといった悪質な条例違反者に対して、名前の公表の規定が盛り込まれたものである。
 餌づけの抑止効果が期待されるが、神戸市にお聞きすると、餌づけの現場を確認して、まずこの公表に至るまでの指導を行ったのは、施行後今年7月に入っての1件だけとのことだった。
 これ餌づけは大体、明け方に行われるというのが多い。深夜から早朝にかけて、市職員が張り込まないといけないのだが、その体制がなかなかとれないということである。しかし、やはり現場を確認していただくということをしない限り、餌づけに対する指導もできないので、ぜひこういうことを進めていただきたいと思っている。
 一方、県も登山道や市街地へのイノシシ出没を抑止するために、被害の多い東灘区、灘区、中央区でのパトロールの実施や餌づけ禁止、ごみ出しマナーを記載した看板の設置などの啓発も行っていただいている。
 そこで、能動的な餌づけを根絶するために、兵庫県も神戸市と連携して、対象を絞った啓発・指導をぜひ強めていただきたいと思うが、いかがか。

■自然環境課長(中谷康彦)■ 神戸市では、「神戸市いのししからの危害の防止に関する条例」に基づき、条例施行に必要な措置を実施している。条例に基づく餌づけ行為者の氏名の公表については、市の条例に基づくものであるので、これについては市の判断によるものと考えている。
 県としては、県公報を活用した餌づけ禁止等の普及をはじめ、人身事故の多い地区での餌づけ禁止やごみ出しマナー向上等の啓発看板の設置、チラシ配りなど、引き続き神戸市と警察と連携した注意喚起を広く実施していくというような形で対応していきたいと考えている。よろしくお願いする。

■きだ結■ 対象を絞った啓発については、神戸市にお任せしたいということだが、やはりこの対象を絞った方を個別に説得するというのがどうしても必要なので、もちろん神戸市が条例を作っているので、それに基づいて指導はするのだが、何らか、県ももう少し乗り出していただければと思って質問をした。
 次に、防護柵についてである。
 神戸県民センターでは、イノシシの市街地侵入を防ぐ目的で、中央区の異人館北側の国有林に、平成24年度から試験的に防護柵設置を始めて、総延長925mの防護柵が設置された。
 昨年度末、その効果検証報告が出されたとお聞きしている。そこで、このモデル設置された防護柵の効果、そして課題などがあったらお伺いする。
 併せて、今後、被害の大きい地域への設置拡大についてのお考えもお伺いする。

■自然環境課長(中谷康彦)■ モデル事業として設置した防護柵については、市街地への侵入を抑止する一定の効果があることが分かったが、その効果は当然、柵を設置している場所に限定されるという状況である。
 また、その効果を維持するためには、柵の見回り、補修など定期的な維持管理が必要であるといった課題も確認できたところである。
 防護柵の設置拡大については、市街地と接する山裾に切れ目なく防護柵を設置することは現実的に困難と考えている。出没が多い地域に特定して実施する場合においても、出没ルートの解明や設置範囲の絞り込み、設置する土地所有者の承諾、設置後の維持管理体制の整備など、解決すべき課題が多いのが現状であると認識している。
 このため、当面はより効果的な人慣れしたイノシシの捕獲と、出没の原因となる餌づけ禁止やごみ出しマナーの向上に力を入れ、取り組んでいきたいと考えている。よろしくお願いする。

■きだ結■ 効果もあって、また維持管理について、今、住民の方の参加を要請されているかと思うが、もちろん全部を覆ってしまうのは難しい。ただ、やはり出没するところは決まっており、そこについては効果があったということなので、ぜひこれは前向きに検討していただきたいと思う。
 昨年の決算特別委員会で申し上げたが、市街地のイノシシ被害は神戸地域限定ではなく、西宮市や芦屋市、宝塚市などでも問題になっている。イノシシの個体群の生活範囲が自治体をまたいでいるので、被害も広域化しているからだと考えられる。
 昨年の決算特別委員会では、六甲山麓、市街地のイノシシ被害対策を神戸県民センターだけの仕事にせずに、県も予算をつけて乗り出してほしいと求めた。その結果、後で少し触れるが、今年度初めて市街地のイノシシ被害対策、イノシシ捕獲プロジェクトに県本庁の予算がついた。大いに期待しているところである。
 同時に、先ほど申し上げた、効果も確認された防護柵の拡充について、いろいろな課題もあるとおっしゃったが、やはり予算が限られているという問題もあると思う。本庁としてもきちっと位置づけて、予算を付けていただきたいということである。
 これについては、昨年の決算特別委員会で、必要があれば、この防護柵予算を国に要望するとともに、県としても考えていきたいとお答えいただいている。そして今年度、県もその必要性から、国に対して、農林業被害防止にしか使えない鳥獣被害防止総合対策交付金を都市部の人身被害防止にも使えるように働き掛けておられることも承知している。
 そこで、先ほどに関連してもう1問、鳥獣被害防止総合対策交付金が都市部の人身被害防止にも採択される見込み、現在の国の検討状況をお伺いするとともに、実現するまでは、やはり県単独で予算を付けていただきたいと思うのだが、いかがか。

■自然環境課長(中谷康彦)■ 人身被害を与えるようなイノシシの侵入を防止する防護柵については、委員ご指摘のように、国に対して、補助事業の対象とするよう要望している。
 残念ながら、今のところ国からは実施するというような回答はいただいていないが、引き続き、県として国に対し補助事業の対象とするよう要望していきたいと考えている。
 現実には、やはり国の事業予算が付いた段階で、県としてもやっていきたいと考えている。

■きだ結■ 今のところ、見込みはないということだが、強くまた国に対して働き掛けていただくとともに、やはりそれでも、県単独で予算を付け、拡充もしていただきたいと思う。
 最後に、今年度から始まったイノシシ捕獲プロジェクト、特に六甲山モデルについてお伺いする。
 六甲山モデルは、一つに山中にカメラを設置して行動調査を実施し、出没の要因を探る。二つに、生息状況調査を行うというものだが、この当初予算は400万円ということで、兵庫県森林動物研究センターが行っているとのことだが、試験研究であっても、結果を出すには予算がちょっと十分でないのかなという印象を持った。
 そこで、この事業の進捗状況をお伺いするとともに、来年度に向けて、恒常的な事業になるように予算を付けていただくことを要望したいと思うが、いかがか。

■自然環境課長(中谷康彦)■ イノシシ捕獲プロジェクト六甲山モデルは、六甲山中のイノシシ密度管理を検討するため、市街地に出没するイノシシも含めたその生態・行動調査を行い、イノシシの行動パターンを踏まえた効率的な捕獲につなげていこうということで、現在取り組んでいる。
 森林動物研究センターでは、カメラを獣道付近に設置し、行動調査を実施している。また、これまでの調査結果も解析し、市街地へ出没する要因について解明するべく、現在、調査を行っている。
 さらに、捕獲効率がイノシシの密度指標として利用できる可能性があることから、さまざまな条件下で捕獲調査を実施している。
 こういった結果を踏まえ、六甲山系の密度管理の指標という形を検討していきたいと考えている。

■きだ結■ 昨年度、今年度と非常に県も乗り出して、神戸市、県民センターと連携してやっていただいていると思うので、ぜひしっかり結果が出て、もう住宅地で人がイノシシに襲われるということがないように、ぜひこれからも事業を進めていただきたいということをお願いして、私の質問を終わる。
 ありがとうございました。

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