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2014年度 決算特別委員会 産業労働部 きだ結
2015年10月16日

小規模企業の振興について

■きだ結■ 日本共産党のきだ結である。
 それでは、まず、小規模企業の振興についてお伺いする。
 昨年6月、国会で、いわゆる小規模ニ法が成立して、従業員20人以下、商業、サービス業では、5人以下の小規模企業を支援する施策を国、地方自治体、支援機関が連携して実施することが全会一致で定められた。その後、国の基本計画も定められたが、これを受けて新たに作られた県独自の事業はあったのか。まず、これを簡潔にお答えいただきたいと思う。

■経営商業課長(法田尚己)■ 今年度である平成27年度のことと思うけれども、まず新たに小規模企業者等の設備対応の支援の実施、対応制度を新たに作ったというのが1つである。2つ目は、女性起業家への支援の拡充や、シニア起業家への支援を新たに設けたところである。他は、通常の事業を実施することにしているところである。

■きだ結■ 新たなものと、あとプランに小規模事業者支援を位置付けて行っているということで、新たに作られたものはほとんどないということだと思う。小規模企業振興予算の大部分は、小規模事業者への経営改善普及事業で、事業者への指導を実施する経営指導員を商工会議所、商工会に配置するための補助である。しかし、経営改善を求める小規模事業者は、必ずしも会員とは限らない。小規模企業振興基本法のポイントの一つは、支援の対象を一部の成長発展する中小企業だけにするのではなく、事業の持続的発展に着目して、家族経営など零細な事業者も含めて、全ての小規模事業者を視野に入れて、支援の対象にしていくというところにある。
 そこでお伺いする。これまで商工会議所、商工会に加入していない小規模事業者への支援は、不十分だったのではないかと思うが、県はいかがお考えか。

■経営商業課長(法田尚己)■ 先ほど委員がおっしゃった小規模支援法の正式名称は、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律である。これが小規模基本法の成立に伴い改正をされた。これが経緯である。過去からある商工会議所、商工会の小規模事業者支援法に基づいて、県としても支援を続けてきたところである。
 今、委員からお話があったが、法律上、会員、非会員を問わず、地域に存在する全ての小規模事業者の方を対象とするというのが商工会、商工会議所、それから、その経営指導員の業務である。商工会、商工会議所の会員でないと受けられないサービスと申すのは、交流会、それから共済、各種福利厚生等々に限られていて、一般的な経営改善普及事業は、会員、非会員関係なくサービスを受けられるという法律上の制度であるので、その点ご理解いただきたいと思う。

■きだ結■ 会員でなくても、こういう指導支援は受けられるということだが、事前にお聞きしたところ、経営改善普及事業で、実際に、会員外への指導がどれぐらい行われているかということは、県としても把握していないということであった。もちろん商工会、商工会議所を通じた支援は重要であって、頑張ってはいただいている。しかし現場では、経営指導員は、先ほどもあった会員向けの共済加入促進や新規会員拡大も同時に担っておられて、会員の訪問件数の目標数値を設けている会議所などもあり、会員向けの指導支援が中心にならざるを得ないということもお聞きした。従来の延長線の施策では、全ての小規模事業者を視野に入れた支援にならないのではないかと思う。小規模企業振興基本法は、資源的、経済的、社会的諸条件に応じた施策を策定する、これは地方自治体の責務として定められている。さらに、国の基本計画では、地方公共団体支援機関等さまざまな主体が基本計画を小規模企業振興の方針として認識を共有した上で連携し、それぞれの立場で小規模企業を振興することが重要であるとして、この基本計画を羅針盤にして、地方自治体にも振興策を作ることを求めている。従来の商工会、商工会議所を通じた支援中心の延長線上でない県の小規模企業振興策を検討することが必要ではないかと思う。そこで、この法を受けて、小規模企業の振興をきちんと位置づけて、新規施策や事業の拡充を図るべきだと思うが、いかがか。

■経営商業課長(法田尚己)■ 本県は、先ほどもあったけれども、ひょうご経済雇用活性化プランに基づき、地域の小規模事業者の皆様に対して、経営改善普及事業や相談、助言等を通じた経営基盤の強化、経営革新支援や設備対応、金融支援など、小規模基本法の基本原則、もしくは、それに基づく基本的施策、これに基づく事業でもあるというふうに認識している。具体的に、この小規模基本法に基づく基本的施策と申すのは、掲げられているのが、販路拡大、新事業展開の促進、事業承継、創業、第二創業、女性や青年等の人材マッチング強化等々である。これらは、繰り返しになるが、ひょうご経済雇用活性化プランの中でも明確に取り組むべきということで位置づけて進めている事業であるので、引き続き県としては、経済雇用活性化プランに基づき、各種施策を展開するとともに、その社会的、時代的変化に対応できるような事情が生じてきたら、必要に応じて、施策は追加、見直しをしていきたいと考えているところである。

■きだ結■ 今の時点でも、プランに基づいて行われているということだったが、この法は、ちょっと繰り返しになるが、小規模企業が商業集積や産業集積に果たしている役割を評価して、個別の企業支援にとどまらず、面として支援する必要性を打ち出している。国の基本計画においても、地域に根差して事業活動を行う小規模企業の活力向上には、個々の事業者の支援のみでなく、地域全体が面的に活性化することが必要である。同時に小規模企業の事業が活性化することにより、地域が活力を取り戻すという側面もあり、小規模企業の振興と地域経済の活性化は表裏一体であると記されている。
 産業集積の形成と、地域経済の活性化については、これまで県のやり方は、大企業誘致して、その周りに関連企業が集まることを当て込む、いわば企業呼び込み型だったが、そのやり方はパナソニック尼崎の撤退で明らかになったように、うまくいかなかった。基本法は、その方向ではなく、今地域にある小規模企業者、事業者が商業、産業集積に果たしている役割をつかんで、面として地域全体の取組として活性化させるための支援の必要性を強調しているわけであるが、これはまさに地域に密着した自治体こそ担うべき課題だと思う。その点で、県として、やはり地域ごとの小規模企業の実態をしっかり把握していただく必要があると思う。従来、私どもは悉皆調査を求めてきた。これまでも実態調査を求めると、県は、国の経済センサスや兵庫県の経済・雇用情勢を作るに当たっての調査などで把握しているとお答えになっていたが、国の調査や部分的な聞き取りではなくて、市町などと連携して、ぜひ全事業所の調査を改めてお願いしたいと思う。いかがか。

■経営商業課長(法田尚己)■ 本県の小規模事業者の実態については、これまでからご説明申し上げているとおりだが、規模別・分野別の事業者、従業員数等の基本的な情報については、各種全国的なデータというのが必要になっていく。国の経済センサスにより把握しているところである。また、経営動向についても、日銀神戸支店の短観、それから県独自のものとしては、地場産業及び中小企業に対するヒアリング調査をもとにした毎月の調査を作成している兵庫県の経済雇用情勢、それからひょうご産業活性化センターが四半期ごとに実施する中小企業経営動向調査、それから兵庫県中小企業団体中央会が毎月実施している情報連絡員報告による業種別景況調査など、各種の調査も活用して実態把握を努めているところである。引き続き、これに基づき、現在のところやっていきたいと考えているところである。

商店街の振興策について

■きだ結■ 後で、商店街の振興策のことでもお聞きするけれども、私がちょっと聞き取りに行っただけでも、いろんな実態があり、それぞれに課題があって一つじゃないなということを私も肌身で感じた。一つひとつの処方せんというか、そういうのが必要なのだなと思った。
 国会の参考人質疑で、中小企業家同友会全国協議会の副会長は、自治体の取組として、1つに中小企業振興条例、2つに悉皆調査、3つに産業政策会議の3点セットが重要だと強調されている。とりわけ行政主体の悉皆調査については、地方公共団体が日常的に地元小規模企業の実情を、統計的にも、具体的な企業内容も把握していくことが必要であろうと述べておられる。このことを強調された。全国に先駆けて、中小企業振興条例を制定した東京都墨田区では、全事業所調査に取り組んだ自治体職員自身が中小企業・小規模事業者の役割の重要性を実感して、それが区の産業施策を進める上でも大きな力となったそうである。
 都道府県レベルの行政調査でも、そうした例を聞いてきたことは、これまでも紹介してきた。中小企業振興条例については、今、県議会で制定に向けた取組を進めている。生きた中小企業・小規模企業振興策を作るために、ぜひ全数調査を行って、県としての役割を発揮していただきたいと思うが、もう一度ご答弁お願いする。

■経営商業課長(法田尚己)■ 中小企業の実態は多種多様ということである。それで、悉皆調査ではないが、繰り返しになるが、引き続き国の経済センサス、それから各種団体の調査、それぞれの視点から多角的なデータを集めて分析する。これも必要なことかと考えているので、現状では、引き続きの調査を続けて分析をしていきたいと考えている。

■きだ結■ 市町と連携するなり、やり方はいろいろあると思うので、引き続き全数調査をぜひ検討していただきたいと思う。
 それでは、次に小売商業・商店街の振興策についてお聞きする。
 本県の小売商業は4人以下の小規模、零細な商店が全体の7割弱を占めており、小規模二法に基づく支援が強められるべき分野だが、現状は、商店数、従業者数、販売額とも減少が続いている。経営環境が厳しい、子供には継がせられないという切実な声を私もたくさん聞いてきた。
 そこで、県の商店街等への支援策であるが、事業の継続への支援、全くないわけではないが、いかんせんこの予算が限られていることと、今ある事業も活用しづらい現状があるのではないかと思う。地元東灘区のある商店街でお聞きした。廃業が相次いで、残った商店で家賃を頭割りして負担をしなければいけないということになって、商店会として、空き店舗の補修や店舗誘致、そして入ってこられた店舗の当初の家賃補助などを自ら必死で行って、先頃、ほぼ全て空き店舗が埋まったということであった。県の事業を使われたのかとお聞きすると、いや、違うんだと。なぜ県の空き店舗再生や新規出店の支援策を使わなかったのかとお聞きすると、補助金の申請、審査には物すごく時間が掛かる、待っていたら、1店舗当たりのこういった重い家賃の負担にみんな耐えられなくなる。間尺に合わないので、やむなく自分たちでしたということであった。
 税金である以上、補助金の執行には、適正さと厳格さがもちろん必要だと思う。ただ、先ほどから述べている小規模企業振興基本計画の重点施策でも小規模企業による施策の活用を促すためには、申請書類や手続について小規模企業の視点に立って簡素化・合理化を進める必要があると書かれている。
 そこで、この観点から、県の施策活用についても改善が必要だと思われるが、いかがか。

■経営商業課長(法田尚己)■ 委員ご指摘の申請書類の簡素化、これについては、県でも、やはり施策は使っていただいてからのスタートだという認識のもとで、過去から申請書の簡素化について取り組んできているところである。例えば、先ほどの商店街の関係だと、新規出店開業支援事業については、書類としては4種類、両面があるので計5枚物の簡単な形に見直ししてきているところである。また、申請手続についても、例えば担当者によっては、ご迷惑をお掛けしてはいけないという慎重な対応のところで誤解を招くということもあったことから、時間がかかり過ぎるという印象を与えないように、できるだけご利用者の皆様のご要望にお応えできるようなスケジュールでやっていくというのは、産業活性化センターの方でも一つの取組として進めているところであるので、引き続き県としても取り組んでいきたいと考えているところである。

■きだ結■ 書類など簡素化を行っているということなので、ぜひ審査、あと採択に至るまでの期間もぜひ縮めていただくようにお願いする。
 次に、既存店舗への支援についてである。
 現行の支援策が使いにくいことのもう一つに、商店街全体のにぎわいづくりや共同施設に対するもの、そして、あるいは空き店舗へ新規出店する場合の支援、補助はあるが、既存店舗への支援がないことがある。例えば空き店舗への出店支援で、やっと新しく埋まった。これはよいけれども、その間にほかの店舗が廃業に陥ってしまうということになれば、結局商店街の存続の危機は変わらないということになってしまう。そこで、既存店舗への支援策が必要だと考えるが、県のご認識をお伺いする。

■経営商業課長(法田尚己)■ 商店街の店舗、つまり今ある既存店舗に対する支援であるが、商店街が地域のにぎわいやコミュニティの場など多様な公共的機能を有しているという点に着目して、県としても、これまでから税金を投入して公的支援を続けてきているところである。まず、第一としては、空き店舗対策や事業承継、新規開業のための改装工事、それから商店街の美観形成等のための店舗外観改装工事、3つ目として、地域のコミュニティや子育て支援拠点として活用するための改装工事等に助成を行ってきているところである。引き続き、その必要性や公共性を的確に判断しながら、必要に応じて、県事業としての支援策は検討していきたいと考えているところである。

■きだ結■ 商店街をコミュニティの場として、いろいろ施策を講じていただいているというのは、もちろん承知しているし、既存店舗、個店に対する支援もぜひ検討を続けていただきたいと思う。既存店舗への支援策の一つとして、我が党議員が本会議でも質問したが、店舗リフォーム助成制度をぜひ作っていただきたいと思っている。事業の承継、そして持続的発展に大きな支援となり得るし、本会議では、部長が経費の一部を助成することにより、改善を容易にするもので、結果として中小業者の振興にもつながる制度であると、この制度の効果もお認めになった。地域の業者の手で改装を行ってもらい、備品なども地域で調達すれば、面的発展にも寄与する。高知県では、今年度、高知県店舗魅力向上事業費補助を設けて、店舗の魅力向上のための改修費用など既存店舗への補助に踏み出したとお聞きした。そこで、新たに助成制度を設けるなり、現行の空き店舗リフォームへの支援を既存店舗にも広げるなりして、何とか既存店舗への支援を考えていただけないかと思うが、いかがか。

■経営商業課長(法田尚己)■ 既存店舗への支援については、繰り返しになって恐縮であるが、引き続き、地域のにぎわいやコミュニティの場などの公共的機能、これに着目しながら、必要に応じて検討していきたいと考えているところである。

■きだ結■ 検討していただけるということであるので、ぜひ、この既存店舗へのリフォーム助成制度をお願いして終わる。ありがとうございました。

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