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2013年(平成25年)度 決算特別委員会 県土整備部 きだ 結
2014年10月15日

土砂災害防止対策について

■きだ 結■ 日本共産党県会議員団のきだ結である。
 まず土砂災害防止対策、急傾斜地区崩壊対策事業について伺う。
 8月に広島や丹波市に大きな被害をもたらした集中豪雨は、土砂災害の恐ろしさをまざまざと見せつけた。この間、各地で被害をもたらしている記録的豪雨は、もはや想定外とは言えず、豪雨を想定した対策を抜本的に強める必要がある。
 兵庫県は、全国4番目に多い2万169カ所を土砂災害警戒区域に指定し、そのうち急傾斜地1万3,177カ所、土石流危険箇所6,845カ所、地すべり207カ所が指定されている。
 その中で神戸市は、県内で最多の2,175カ所の土砂災害警戒区域、急傾斜地指定1,702カ所を擁する。六甲山は山際の住宅地が土砂崩れに見舞われたあの広島市と同じ花崗岩が風化した、真砂土で覆われていることから、山裾の住宅地では、土砂災害を心配する声が多く寄せられている。
 9月22日の神戸新聞では、神戸市内の指定避難所のうち32カ所が土砂災害警戒区域に入っていることが報道された。長田区が最も多い8カ所、次に灘区が7カ所、東灘区が6カ所と続く。私の地元の避難所である渦が森小学校もその一つとなっている。
 県では、これから土砂災害警戒区域の総点検とともに特別警戒区域の指定を進め、対策を講じていくとしている。調査や対策が本当に急がれている。
 そこで、急傾斜地崩壊対策事業について伺う。
 先ほど述べたように、全国で4番目に多い土砂災害警戒区域、そして今年度の急傾斜地崩壊危険区域は1,105区域、危険箇所は1万3,550カ所で、このうち人家5戸以上等の要対策箇所は4,684カ所あり、そのうち対策済みは835、17.8%となっている。これまでの急傾斜地対策事業は、2009年から2013年度までで475カ所、予算は153億9,600万円、年平均にして95カ所、予算は30億円になる。今年度からの第2次山地防災・土砂災害対策5箇年計画では、人家保全対策として、砂防と急傾斜を合わせて5年間で350カ所という計画である。急傾斜地崩壊危険箇所の要対策箇所4,684カ所の残り3,849カ所に対し、今後5年間で350カ所では、これでは追いつかないのではないか。
 そこで、急傾斜地対策の予算を増やし、第2次計画の数字も上乗せすべきだと思うがいかがか。

■砂防課長(市川和幸)■ 本県では、平成21年の台風第9号災害を受けて「山地防災・土砂災害対策緊急5箇年計画」を策定し、急傾斜地崩壊対策事業においても整備量の拡大を図り、平成21年度から25年度までの5カ年で、その前の5年間の2割増しに当たる65カ所に着手した。
 また、今年度からスタートした「第2次山地防災・土砂災害対策5箇年計画」では、砂防堰堤などを含め200カ所で事業をする予定にしているが、その中でも急傾斜地崩壊対策事業につては、それ以前のさらに2割増の約80カ所余りに着手予定である。今後も、必要な予算を確保し、事業を推進していく。

■きだ 結■ ぜひ、スピードアップし、予算増も検討していただきたいということを求める。
 次に、急傾斜地崩壊対策事業をする場合の受益者負担について伺う。
 県では、急傾斜地崩壊対策事業を行う際、受益者として住民に個人負担を求めたり、あと市町に求めているが、住民に個人負担を求めている市町は、平成26年度で確認できているところは、西脇市、佐用町、豊岡市、丹波市、淡路市ということで資料をいただいたが、神戸市も住民に対し、個人負担を求めている。
 私の地元で、昨年9月の豪雨で集合住宅の敷地内で崖崩れが起こった。神戸土木事務所に早く対応していただき、急傾斜地崩壊危険区域であったことから、急傾斜地崩壊対策事業として事業採択され、工事が実施され、住民の方も安心しておられるが、この費用について、神戸市は全く負担せず、受益者負担として事業費の2割、460万円を住民に負担させることに今なっている。大規模改修などのための積立金を大幅に取り崩すことになる。
 全国的には、市町村に受益者負担を求めず、都道府県がその分負担をしているのが大阪府、北海道、富山県、福岡県、沖縄県の五つ、住民に受益者負担を求めず市町村が負担をしているのが869市町村だと聞いている。
 また、この後、鳥取県では受益者、住民の個人負担の存在が、急傾斜地事業が遅れている要因だとし、昨年度、住民の個人負担を軽減するための補助制度を作った。市町が住民の個人負担を負担したら、その2分の1を県がもつ、補助するという制度である。
 そこで、急傾斜地崩壊対策事業を大規模にスピードアップして進めるため、兵庫県も市町村分を負担するか、あるいは少なくとも鳥取のように市町が負担する場合の支援制度を創設することなどが必要ではないかと思うが、いかがか。

■砂防課長(市川和幸)■ 急傾斜地崩壊対策事業については、その根拠法である「急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律」では、一義的に「土地所有者等は、その土地を維持管理し、崩壊が生じないよう努めること」とされており、土地所有者等が対策を行うには施工規模が大きく、また、技術的に対応が困難なものなどについては、県が事業実施できることとされている。県では、この規定に基づき事業を行っており、受益者が限られていることから、市町から負担金を徴収している。
 市町が負担金の一部を地元に求めるかどうかは、市町の判断であり、県としては、市町の意見を尊重している。

UR借上県営住宅の希望者全員の継続入居を

■きだ 結■ 今のご答弁は、市町が受益者負担を求めるかどうかは、市町の判断だということであるが、先ほど鳥取市の例を申し上げたが、この急傾斜地事業が遅れているのは、やっぱり住民負担が重いということが要因となっているということであるので、市町の判断と言わず、県土急傾斜地対策事業を進めるため、こういった制度の検討もぜひしていただきたいと思う。今後の課題として、求めておく。
 次に、借上復興県営住宅問題について伺う。
 借上公営住宅は、震災により住宅に困窮する低所得者や高齢者等を対象とし、住み慣れたまちの中での恒久住宅を早急に確保するという目的で被災者に提供されたものである。
 現在、県では約1,500世帯が入居されている。恒久住宅、ついの住みかとして入居したはずの被災者に、2010年突然の通知によって住民に住み替えという名で退去を迫っている問題である。
 県は、この間、入居者の方の実情を訴える声に押され、全員退去という方針から住み替え困難な実情があることを踏まえ、一定の条件のもと継続入居を認める方針に転換させてきた。今年6月にはさらに条件を広げ、継続を認める対象を拡大した。
 そこでお聞きするが、今年6月に示された新しい基準の内容と、その決めた経緯について伺う。

■住宅管理課長(飯塚功一)■ UR借上県営住宅については、契約期限までにURに返還することを基本とし、入居者には円滑に住み替えていただくことを原則としている。
 そうした中、高齢や障害などで住み替えが困難な方については、一定の基準に基づき、継続入居を認めるという方針を平成25年3月に取りまとめ、団地ごとに説明会を延べ78回開催し、入居者からの意見の聴取に努めてきた。これらの意見を受け止め、判定委員会での議論を経て、本年6月に、継続入居の手続等について見直し等を行った。
 具体的な内容については、継続入居の希望受付を1年前に受け付ける等々の見直しを行った。

■きだ 結■ 聞いたことにお答えいただけないが、今年6月に示された新しい基準の内容と、その経緯についてお答えくださいということで、経緯の分については一部触れたが、肝心の基準について触れていないが、義務教育期間中の子供がいる世帯とか、あと2親等以内の親族で要介護、介護を継続して行う必要がある世帯、自立できない末期がん患者がいる世帯、これに準じて住み替え困難な判定委員会が認めた世帯ということで、今回、先ほどもおっしゃった、今までの説明会で住民から出された意見、住民からの声を踏まえ、こういうことを検討したということである。
 今回、一番大きな変更点は、75歳未満の人たちにもこういった特別な事情があるかもしれないということで、判定委員会が認めた世帯について、継続入居を認めるというものである。
 それでお聞きしたいのは、今回の75歳未満の方の継続入居を認める特別な事情の中に、社会関係性やコミュニティというのが、わざわざこれは書いてない。書いてないのはなぜか。

■住宅管理課長(飯塚功一)■ 今回の見直しの中で、75歳未満のこれまで継続入居不可としていた世帯についても、特別な事情により住み替えが困難であると認められる場合は、一定の条件のもとで継続入居を認めることとした。
 先ほど、委員おっしゃった、特別な事情として、一つには義務教育期間中の子供がいる世帯、二つには近隣に住む要介護者等の親族を介護する必要がある世帯、三つとして、自立できない末期がん患者がいる世帯、さらに四つ目として、1から3に準ずると認められる世帯、以上四つに限定している。
 ただ、この特別な事情に準ずると認められるかどうかについては、判定委員会に相談し、判定を仰ぎたいと考えている。

■きだ 結■ 阪神・淡路大震災の教訓は、地域のコミュニティがいかに大事かということで、これは県も一貫して訴えていることだ。今おっしゃったように、75歳未満の認めるときの基準、条件に、これは判定委員会に委ねるということで、これは入居者の実情に応じてきめ細かく対応するのであれば、当然、社会関係性やコミュニティを含めるべきであるし、そういったことがやっぱり判定委員会で上げられることをぜひ求めておく。
 実際に、もしこういうことを考慮しないのであれば、きめ細かく弾力的に対応していくと記者会見の発表の文書でもそう書いているが、そういったこととは程遠いものになる。
 実際、今、封書が各借上住宅入居者に送られてきているが、継続入居の可否判定などといった様式1、様式2ということで送られてきているが、たくさんの書類が来るので一瞬見てもわかりにくい。私たちが見ても、よく見ないと、これは一体何を求めているのか、それから、期限がどこなのかとか分からない。
 実際これは、ある70代の人であるが、しばらく体調がよくなく寝込んでいたが、県から封書が来たということで、しばらくまだ大丈夫かということを聞きたくて電話をしたら、そうすると病院には何カ所行ったか、代わりに書こうかと言われ、しんどくてまだ自分でも何も読んでいないのに、代理に書こうとされた。結局、そのままだったら、出ていってもらうと言われたとおっしゃった。病気で寝込んでいたのに、そんなことを言われ、非常に頭にきたなどと聞いた。
 それからまた、85歳以上になられる方で、今の段階でも継続入居可能であるが、こういった方たちについても、無差別にあっせんの書類とかこの間の封書は送っている。
 たくさんの資料、今回は先ほども申した様式1・2とたくさんあり、字が見えないし複雑過ぎて意味が分からない。でも、県から来たら、とりあえずまた出ていけと言われていると思い、安心していたためだと県はおっしゃるが、逆に不安に陥れている。個別の事情をよく聞き、きめ細かく弾力的に対応する、これは知事の議会での約束、答弁である。入居者一人一人の実情を親身に聞き、入居者の立場に立って考える姿勢こそ、今求められていると思う。
 今、入居しておられる方々、出ていけない方たちである。そこからほかに移れば生活できない、生きていけないという方たちばかりである。それは、実情を聞けば分かるはずである。いろんな条件をつけて線引きをせず、入居者の生活を尊重し、希望者全員の継続入居をやっぱり認めるべきだと思うが、ご答弁願う。

■住宅管理課長(飯塚功一)■ 県では、当初から20年を限度とした県営住宅と位置づけ、入居決定時には、入居許可書と併せて県営住宅のしおりを配布し、20年を限度とした借上住宅であること、また、借上契約終了後は明け渡していただくことを伝達している。
 その中で全員の継続入居を認めることは、自力で住宅再建をした被災者や、既に転居された方との公平性の観点からも問題があると考えている。

■きだ 結■ 当初から20年だと言われるが、これは後でまた触れる。
 自力で再建した人たちや、既に退去した人たちとの公平性の点で問題だと、これも繰り返し答弁されているが、震災後の住宅の再建に当たって、持ち家の方たちへの公的支援はほとんどなく、二重ローンの問題などで震災後、自助の努力ではどうにもならない打撃を与えていると、私たちは日本共産党議員団は、議会で繰り返し指摘してきた問題である。
 家屋喪失世帯に対し、復興基金で行った生活再建支援とせめて同程度の住宅再建支援を県独自で、公費で行うべきではないかと繰り返し求めた。
 しかし、住宅再建への県独自支援はせず、融資や利子補給にとどめてきたのが兵庫県の姿勢だった。それを今になって、自力再建した人を持ち出し、借上公営住宅の入居者が優遇されているような描き方をするのは、何も関係のない被災者に罪をなすりつけるもので、到底許されない。
 この議論は、結局、被災者に分断を持ち込み、被災者への支援から手を引く理由づけにすぎない。被災地の自治体として、大変恥ずかしい姿勢だと言わざるを得ない。
 また、退去された人たちとの公平性とも言われた。退去の方針を示し、年齢や条件などで線引きし、退去を促してきたのは県ではないか。責任転嫁も甚だしいと思う。公平性云々の理由には全く当たらない。この答弁については、撤回をしていただきたい。もう一度ご答弁を願う。

■住宅管理課長(飯塚功一)■ 同じことを申し上げて申し訳ないが、あくまでも当初から20年を限度とした県営住宅と位置づけ、入居していただいた。
 その中で、やはり全員の継続入居を認めることは、先ほど言ったように、自力で住宅再建した被災者、転居された方の公平性の観点から問題があると考える。
 ただ、それぞれ個々の方については、入居者の実情等も十分勘案し、事情を踏まえて判断することとして、今後ともきめ細かく、弾力的な対応はしていきたいと考える。

■きだ 結■ もちろん、弾力的な対応は、これからもしていただきたいし、ただ、入居者の方に責任転嫁をする、ああいった答弁はやめていただきたい。
 それから、先ほどから当初20年だと、これも繰り返しおっしゃっているが、これは県が言う、当初から20年で返還予定だった訳ではなく、他の災害復興県営住宅と同じ、当初、冒頭にも言ったが、恒久住宅として提供されていたものである。行革の議論の中で財政上の理由から、20年の期限をもって全戸返還方針へと変わったものである。
 借上災害公営住宅が恒久住宅であったことは、復興史やあと今回の一般質問の本会議でも、いそみ議員が取り上げた、議会答弁からもこれは明らかである。
 それと、先日、請願の討論の中で課長がおっしゃったが、阪神・淡路大震災の非常事態の中で、許可証に期日とあと退去の旨を書くことが漏れたとおっしゃった。こういう漏れたという不備があったのであれば、こういうことは強制することはできないし、そもそもこれは公営住宅法の改正というのは、阪神・淡路大震災時の公営住宅を借り上げ方式で提供するために改正されたものである。入居者保護の観点から、入居する前に退去しなければいけない旨、退去時期を予測できるようにしていくことが、公営住宅法第25条の2項で規定されているものである。
 そして、その項に関し、公営住宅法逐条解説では、この趣旨をこう書いている。実務上は、入居決定通知書に借り上げ期間の満了時期と満了時における退去の義務を記すことが必要であるとともに、入居者保護の観点から、募集のパンフレットに同内容を記載しておくことが好ましいと思われる。入居者保護の観点から、当然、募集のときにもそのことを自覚しておかなければいけない、ここまで書いている。
 もし、これが20年で退去しなければいけない住宅と知っていれば、多くの人が申し込みさえちゅうちょしていたのではないか。募集パンフレットを今日持ってきているが、これは平成9年の分であるが、ここにも公団借上県営住宅とあるが、一言も書いていない。20年の期限とも書いていない。退去も、もちろん書いていない。
 これと、あと当選通知というのがあるが、これにも。そして、当選したから面談をしてくださいという通知、それから入居許可証、全てに書かれていない。これは、ずっとこの間から言っていることである。
 入居のしおりとおっしゃるが、これは入居の寸前、大体入居の10日前に渡される鍵渡しのときと一緒に配布される入居のしおり、これで通知をした。こんなことで、事足りるはずがない。こんな理屈は絶対に通用しない。退去を承知して入居していない限り、退去を強要することはできない。だから、今いる方全員の継続入居をもう一度求めたいが、ご答弁願う。

■住宅管理課長(飯塚功一)■ まず、行革云々の話があったが、借上住宅については、先ほどから申し上げているが、当初から20年で返還ということが基本的方向である。これは行革に関係なく返還していくというもので、特別に行革があったから盛り込んだ訳ではない。
 それと、先ほど請願に対し、私は漏れてたという発言をしたということであるが、私が申し上げたのは、平時においては満了期間等を書くことが望ましいが、阪神大震災という非常時において、それを書いてないからといって入居決定通知が無効にはならないと考える。法第25条2項の規定では、借り上げ期間満了時に明け渡さなければならない旨を通知すればいいのであり、満了時期まで通知することが述べられていない。だから、法には抵していないと答弁をさせていただいた。
 また、先ほどから全員の入居に関しては、先ほどから申し上げてあるが、当初から20年を限度とした県営住宅として位置づけ入居していただいているので、その中で全員の継続入居を認めることはできない。

■委員長(森脇保仁)■ きだ委員、簡潔にお願いします。

■きだ 結■ 恒久住宅ではないということで、認めない。これは、本当にたくさん、今日は持ってきていないが、復興史、それから議会の答弁などで、これは本当に明らかである。恒久住宅への移行を進めるという中に、借上住宅にちゃんと位置づけられている。その中には、20年で退去という条件など一言も書いていない。
 それから、問題だと思うのは、法の趣旨である。今回、非常時だったとおっしゃるが、この公営住宅法が改正されるのは、先ほども言ったが、阪神・淡路大震災のときに借り上げ方式で提供するために書かれた文書である。だから、このときに非常時だったということには絶対ならないし、それから入居決定通知には、一言も書いていない。
 だから、こういったことを考えると、公営住宅法の趣旨に照らしても、今の入居者を追い出すことは絶対にできないし、来年、阪神淡路大震災から20年を迎えるが、最後まで被災者に冷たかった県であったと言われないよう、ぜひこのことについても全員継続していただくよう強く求め、私の質問を終わる。

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