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2013年(平成25年)度 決算特別委員会 農政環境部 ねりき恵子
2014年10月14日

被災農業者への支援について

■ねりき恵子■ 日本共産党県議団のねりき恵子である。
 私は、被災農業者への支援について伺う。
 8月豪雨災害は、農業にも大きな被害をもたらした。山から流れ出た大量の土砂が田畑を埋め尽くし、刈り取り前の稲は全滅、ため池ものり面崩壊や大量の土砂で埋まり、農業用倉庫も潰され、農機具も使い物にならないなどである。発災2日後に現地に行ったが、ある農業者の農機具小屋を見せてもらったところ、あらゆる機械が大量の土砂だらけで、保冷庫も潰され、収穫したばかりの小麦もろともだめになって、地獄だと話してらっしゃった。
 その後、また伺ったところ、水が出なくて泥を洗い流せなかったため、壊れなかった機械にもさびが出て、ふぐあいが発生しているとのことであった。
 現地では、この際、農業をやめるしかないという声が数多く出ている。農業の再建ができなければ、地域の存続も危ういという事態である。
 農地、農業用施設の復旧や農作物被害補償とともに、被災農家が立ち直るための支援策も求められていると思う。
 今回の豪雨対策の補正予算には、地域農業再生対策事業として、復旧農地の集約、規模拡大に必要な営農業機械の導入に対する支援策があるが、これは、集落営農組織等が復旧農地を活用して規模拡大する場合に、営農継続に必要なトラクターやコンバイン、田植機などの農業機械に助成をするというものである。
 しかし、中山間地で小規模な家族営農も多い中、営農に必要な農機具への支援に規模拡大が条件になっていては、制度を使えない人も多く、支援策として、実態と要望に合っていないのではないかと思われるが、県としてのお考えを伺う。

■農業経営課長(姫野崇範)■ 8月の豪雨による被災地域では、農業機械・施設や農作物等が大きな被害を受け、再投資をして営農を続けることへの不安が増大し、被災農地の遊休化が懸念される状況にあると認識している。
 このため、地域農業再生対策事業の実施に当たり、市、JA、県等は一体となって、地域再生に向けた手法、スケジュールなどの処方箋を示しながら、集落における将来の集落農業のあり方についての話し合いを進め、復興を図る取り組みを支援している。
 このとき、被災地域の農業は将来にわたって持続可能なものとして再生されることが重要であり、集落において、認定農業者など中心となる担い手への農地の集積・集約化や集落営農の組織化など、持続可能な農業の姿を話し合っていただくこととしている。
 この話し合いの際に、営農意欲を喪失された農家や継続を希望される農家も含め、個々の農家の方々の意向をよく確認しながら、合意形成が図られることが重要であると認識している。
 したがって、県としては、こうした地域での話し合いや、新たに組織された集落営農組織、担い手などに対する農業機械等の導入、その他の活動支援をしていくこととしており、これらを通じて災害からの復興を推進し、地域農業の発展を図っていきたいと考える。

■ねりき恵子■ 今お答えいただいたように、個々の農家の声をよく聞き、話し合いをよくするというのは、非常に大切なことだと思う。また、持続可能な農業を考えていくということも非常に大切なことだと思うが、私が質問したのは、そういった集落営農とか、規模拡大を望まない、今までと同じような農業をやっていきたいという、そういった家族営農をやっている方たちに対する支援策を、県としてやっていただきたいという質問であるが、その点について、いかがか。

■農業経営課長(姫野崇範)■ 県の地域農業再生対策事業についてご説明申し上げたのは、今のとおりである。
 単独の農業者の方が被災されて、施設の再建などをされる場合には、県ではなく、国の被災農業者向け経営体育成支援事業というものがある。補助率、国10分の3、市10分の2等となっており、こうした事業の活用が可能である点も、現場の声を聞きながら、紹介してまいりたいと考える。

■ねりき恵子■ 制度の紹介も、もちろんしていただきたいが、やはり県独自の支援策を拡充していっていただきたいと思う。
 5年前の台風9号のときにも、佐用町などで大きな被害を受けたが、そのときも今回と同様の支援策があったが、集落営農をしていなかった地区では制度を使えず、結局、農機具の再取得には何の支援もなく、大きな借金を背負うことになった農業者も出ているところである。
 やはり、集約化、規模拡大を条件にせず、小規模でも使える制度に改善すべきだと考える。
 今回の被災では、丹波市が、市独自で集落営農や認定農業者が営農を再開するための農業用機械の修理、代替機械のリース料などに、限度額50万円で2分の1を支援する制度を創設した。加えて、農業施設・機械に対する支援でも、規模拡大を条件にせず、営農を再開する被災農業者が、畜舎や農機具専用格納庫などを再建・修繕、農業用機械の再取得をする場合に、原形復旧に国が10分の3を補助する経営体育成支援事業に、市が独自に10分の2を上乗せするなどの農家の負担軽減を行っている。これは、今ご説明していただいた制度だと思う。
 こういった制度に、県の支援をつけ加えるというようなことも考えていっていただきたいと思う訳である。やはり、中山間地で農業を支えて頑張っている農家の再建のために、この丹波市の支援策に上乗せする予算をつけるなど、規模を条件にしない支援策を講じることを改めて求めるが、いかがか。

■農業経営課長(姫野崇範)■ 一般に、県の単独事業で農業用施設・機械への補助をする場合は、3分の1の補助率である。しかしながら、今回のような地域農業再生対策事業については、まず災害復興支援として、2分の1まで補助率をかさ上げするとともに、市費4分の1を義務随伴補助することとなっており、既存事業に比べ、かなり高い補助率となっていると認識している。
 委員からもご紹介をいただいたが、21年災害においても、この地域農業再生対策事業を行った。そのときの補助率も、今申したのと同じ補助率であった。
 実績としては、委員ご紹介のとおり、宍粟市、佐用町などで73地区が実施され、事業を実施したことによって集落営農組織の新たな設立、直売施設の整備など、当時の原状復旧に留まらない前向きな取り組みが行われ、被災地域の復興が図られたという実績もある。
 また、国の被災農業者向け経営体育成支援事業について、委員からもご紹介あったが、この補助率は、国が施設の修繕等の原状復旧に対して10分の3、丹波市が独自に10分の2で、この市の上乗せ補助が国の事業採択要件でもある。
 このように負担軽減を図っているが、いずれにしても、県が実施している地域農業再生対策事業、あるいは国が実施している被災農業者向け経営体育成支援事業については、両事業とも市が上乗せで支援をすることで、地元負担が軽減している。先ほどから申しているように、地域の農業者が実態に合わせて、事業を選択した上で活用いただければと考えている。
 委員からご紹介のあった市独自のメニューも含めて、国・県・市のそれぞれがさまざまな事業メニューで補完し合いながら、被災地域の災害復旧・復興を図ることが重要だと考えている。

■ねりき恵子■ 次に、災害資金の制度拡充についてお伺いする。
 今回も、災害を受けた農業者が再生産に必要な資金などを調達するための災害資金の貸付限度額の拡充と利子補給がされているが、借りるためには、貸付金であるので、金融機関の審査が必要である。その中で、借りたくても借りれないという実態があるとも聞いている。
 3年前の12号台風、15号台風の際にも、同様の支援策がとられたが、被災した農家がこの制度を利用して農機具小屋の再建のために融資を申し込んだところ、支店、本店をたらい回しにされたあげく、融資を断られたという例があった。高齢であるということが借り入れできなかった理由のようであるが、利子補給などをすると言っても、融資自体を断られては支援策にはならない。借りやすくするための改善策、直接県としての支援などが要るのではないかと思われるが、この点についてお考えを伺う。

■農林経済課長(谷口秀之)■ 本県では、これまでも大規模災害の対応においては、被害を受けた農業者等を支援するため、美しい村づくり資金の貸付限度額を引き上げ、償還期間を延長し、農業近代化資金とともに当初3年間の無利子化措置を講じてきた。
 加えて、美しい村づくり資金については、兵庫県農業信用基金協会と損失補償契約を締結し、原則、無担保・無保証人による協会保証を実施して、被災者においては借りやすい、また融資機関においても貸し付けしやすい環境を整え、融資の円滑化を図ってきたところである。
 本年8月の豪雨災害においても同様の措置を講じており、被災農業者への金融面からのできる限りの支援を行ってまいりたいと思っている。

■ねりき恵子■借りやすい制度にしていただいていることは十分分かっているが、それでも借りれなくて、再建が非常に困難だったという方がいらっしゃるという中で、やはり、直接の貸し付けなども含めて、一度ご検討いただきたいということである。
 そして、県から直接支援をしてほしいという質問にも結びつく訳であるが、やはり、私たちはこれまでも、大規模経営だけに農地や施策を集中し、多数の中小農家を政策対象から排除するような、これは国の方針でもあるが、それに沿ったやり方で、県の施策もされてきているというふうに思う。
 今回のような、規模拡大したことに支援をするという、そういった対象を決めるのではなく、やはりやり直していきたい、再建をしていきたいという、そういった小規模農業者に対しても、県として支援策をしていっていただきたいということを再度要望し、質問を終わる。
 どうぞこれからもよろしくお願いする。

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