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2012年(平成24年)度 決算特別委員会 財政状況 宮田しずのり
2013年10月8日

アベノミクスと県経済への影響について

■宮田しずのり■ 日本共産党県会議員団の宮田しずのりである。
 早速質問に入る。
 平成24年度決算では、実質収支、単年度収支とも黒字となっている。歳入では、個人県民税が増加するなど、県税等が77億円増加しているが、年少扶養控除等の廃止が主な要因であり、県民の所得が増えた訳ではない。
 歳出では、行革により職員の人員削減と給与引き下げ、事務事業の一層の絞り込みによって減少している。
 歳入歳出全体として、県民と職員にしわ寄せされた結果、黒字となったと言わざるを得ない。
 こうした財政運営では一向に県民の生活はよくならない。今後、安定的な財源を確保し、県財政の健全化を図っていくためには、県民の所得を増やし、需要を拡大し、地域経済を活性化して、その結果として税収増を図るという、県民本位の循環型へ転換することが求められている。
 私は、こうした立場から、以下、幾つか具体的にお尋ねしたいと思う。
 まず、その第1は、安倍内閣の経済政策による兵庫県経済、県経済への影響についてである。
 安倍政権になって10ヵ月、大胆な金融緩和、大規模な公共事業、成長戦略という三つの矢で実施をされている。
 これを受けて兵庫県も昨年12月の補正で126億円、ことしの2月には、切れ目のない経済対策を図るということで、わざわざ臨時議会まで開いて、 1,225億円、合わせて1,351億円の補正予算を組み、さらには、ことしの当初予算を含めると16ヵ月予算として2,450億円もの公共事業を実施し ている。
 そこで、お尋ねする。ほぼ、1年近くになる安倍内閣の経済対策が兵庫県の経済に、あるいは県財政に効果がどう現れているか、具体的にご説明いただきたい。

■産業労働部総務課長(幸田 徹)■ 経済対策と本県経済の状況についてである。
 昨年末以降、金融緩和による行き過ぎた円高の修正、株高の進行を背景に、輸出型企業を中心とした業績改善の動きが広がりつつあり、本県の4月から6月の実質経済成長率は、前年同期比0.5%のプラス成長となっている。
 鉱工業生産指数も緩やかな改善傾向にあり、経済対策の効果が直接現れると考えられる公共事業請負金額も、5月以降、対前年比で大きく増加してきている。
 個人消費関連では、4月から6月の民間最終消費支出が、前年同期比3.5%増加してきており、スーパーなどにおいても、依然として消費者の節約志向は根強く残るものの、安いもの一辺倒ではなく、少し高い商品も動きが出始めているとの声も聞いている。
 本県の経済情勢は、一部に弱さが残るものの、持ち直しの動きが見られており、全体の回復にはなお時間がかかるものと思われるが、景気回復の方向に向かっていると考えている。

■宮田しずのり■ 景気回復の方向に向かっているという答弁であるが、本当にそういうふうに見れる段階に来ているのか。幾つか、経済的な経済指標 を見てみると、まず一つは、総務省の統計による家計消費、これは神戸市で、ことしの2月以降ずっと減少を続けている。そして、ことしの7月の2人以上の勤 労者世帯の家計消費支出は26万3,115円で、ことし1月に比べて2万8,000円も下がっている。
 また、もう一つ、実質県内総生産、これは生産側であるが、ことし4月から6月期で4兆9,798億円で、昨年末の10月から12月期に比べて半年で約1,800億円も下がっている。
 また、さらにもう一つ、日銀短観による県内の中小企業における今年度の設備投資、これは計画であるが、投資額で全産業で前年度比9.8%減少、製造業で11.7%減、非製造業で8%減となっている。
 そこでお尋ねをする。これだけの指標を見ても、景気回復の鍵を握る県内総生産、個人消費、設備投資も減少傾向にある。県下経済の実態というのは、アベノ ミクスの効果はまだ出ていない、あるいは回復したと言える状況ではないと見るのが妥当な判断ではないかと思うが、もう一度答弁を願いたい。

■産業労働部総務課長(幸田 徹)■ 日銀短観であるが、企業の全体の景況感は3月以降、一貫して改善してきている。特に9月調査 の結果では、大企業の景況感については、大幅な改善が見られている。委員ご指摘のとおり、中小企業では依然として厳しい水準ではあるものの、将来予測も含 め、大企業の景況感の改善が全体にしていくと、少しずつ改善が見られてきていると考える。
 家計に直結する雇用関連であるが、現金給与総額を見ると、前年比で横ばいが続いているが、新規求人数は増加しており、それに伴って有効求人倍率も改善するなど、雇用環境も着実に改善してきている。
 中小企業からは、これまでのところ景気回復の実感がないなどの声も聞かれるが、家計や中小企業への本格的な波及には、時間がかかるものと思われ、今後、景気回復の動きが、本県経済全体に徐々に波及していくものと考えている。

消費税の4月増税の中止、所得・賃上げの対策を

■宮田しずのり■ いろいろ述べられたが、厳しい状況にあるということはもう誰の目にも明らかだと思う。
 その上に立って、次に、消費税の問題について質問をする。
 今述べたように、県の経済や県民生活が非常に厳しい中で、10月1日、安倍首相は、来年4月から消費税を8%に引き上げる方針を決定した。我が党は、一般質問でも質問したが、県財政や県民生活に重大な影響を及ぼす問題であるので、改めて質問する。
 その一つは、県民生活への影響についてである。国民の負担は8%への引き上げで、家計全体では6兆円、夫婦と子供2人の4人世帯では、年収300万から350万未満で、年間5万8,000円の負担増、同じく年収500万から550万未満で7万4,000円の増税となる。
 また、子育て世帯にとっては、児童扶養手当0.7%の減額も加えると、さらに大きな負担増である。
 高齢者は、年金をことし1%、再来年までに2.5%引き下げられ、また住民税非課税の低所得世帯に支給されるという1万円の一時金は、まさにそのときの1回限りのものである。
 その上に、この10月から清酒、ごま油、そして牛乳、パン、めん類などが値上げをされると報道されている。このように、国民のどの世代も本当に大きな打撃を受ける。
 その結果、家計消費が急速に落ち込んで、経済全体がさらに不況に陥るということを多くの経済専門家を初め、広範な分野から指摘をされているところである。
 知事は、さきの本会議で我が党のきだ議員の質問に答えて、政府の経済対策により景気回復の腰折れを回避し、当初の目的を達成することを期待したいと述べられた。単なる期待にすぎないことは明らかではないか。
 政府が来年4月、消費税を8%に引き上げることを決定した、この段階でも増税そのものは必要と考える人を含めて、4月実施は見送るべきだという意見が国民の中にも、経済の専門家の中にも多数あります。
 日本共産党は、消費税の考え方の違いを超えて、一致している、今、来年の4月は実施を見送るべきだということを提案している。そこでお尋ねするが、県と しても、国に対して地域経済や県民生活に大きな影響を与える消費税の影響を考慮して、来年の4月の実施は見送るべきだということを国に働きかけてはどうか と考えるが、見解をお伺いしたい。

■税務課長(正垣修志)■ 一般質問でも知事が答弁したが、地方公共団体は、長引くデフレ経済のもと、税収が伸び悩む中で社会保障施策の経費の増嵩に対応 しなければならない状況が続いている。地方財政全体としては、大幅な財源不足が常態化しており、単に歳出を切り詰めるだけでは、抜本的な解決は困難な状況 である。
 そのため、社会保障の安定財源の確保と財政の健全化を同時に達成することを目指す観点から、消費税・地方消費税率の引き上げは不可欠なものと考えている。
 なお、今回の消費税率等の引き上げについては、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認して、経済状況等を総合的に勘案した上で行われたものである。

職員給与について

■宮田しずのり■ 財政の安定化という答弁であるが、消費税の増税によって、確かに消費税分は増収になると思うが、景気の冷え込みによって税収全体では大幅に落ち込むというのが3%から5%に引き上げたときの実証済みのことである。
 今回もその可能性が非常に高いということが指摘されているところである。
 安倍内閣が10月1日に表明した後の世論調査でも、消費税引き上げに反対が半数近くある。
 この不況での増税に多くの国民が怒りや疑問を感じているところである。特に、安倍内閣は同時に発表をした経済対策はもうかっている企業だけが恩恵を受ける法人税の減税、苦しんでいる国民には大増税という、全く逆立ちした政策になっている。
 だから、世論調査でも12月に結論を出すという復興特別法人税の1年前倒し廃止に至っては、反対の声が62%にも上っている。
 消費税を価格に転嫁しにくい、あるいはできない中小零細業者、商店などにとっては、本当に悲鳴とも言える声が聞かれる。そもそもデフレ不況の原因は、国 民の所得が減り続けていることである。その脱却への鍵は、やはり賃上げしかない。安倍内閣は企業減税で賃上げを促すと言うが、75%の法人税を払っていな い赤字法人、もうかっている企業でも賃上げをするかどうかは、企業の判断任せである。法人税減税で賃上げするというのは、何の保証もないというのが現実である。
 少し過去を振り返ってみると、1997年から2012年までの15年間に法人税は37.5%から30%へと、7.5%も減額されて、大企業の内部留保は、この間、270兆円まで積み上がった。しかし、同じこの15年間に労働者の年間平均賃金は70万円下がった。
 そこで質問であるが、法人税減税をしても、賃金は下がり続けたのがこの間の事実である。法人税減税は、賃上げにつながらなかった。県はこの事実について どうお考えか。また、今回は県としても必ず賃上げに結びつける、そういう方策は何か検討されているのか、もし検討されていれば、具体的にお答えいただきたい。

■産業労働部総務課長(幸田 徹)■ デフレ不況からの経済回復のためには、企業の競争力を高め、業績を向上させること、それが労働者の所得の向上や、新 たな雇用の創出につながり、幅広い需要が喚起され、新たな供給へとつながるという好循環を作り出すことが必要であると考える。
 そのためには、産業面では、新産業の創出や中小企業の活性化、企業誘致に取り組むほか、雇用面では、離職者訓練の充実やマッチングの強化などにより、正 規雇用の拡大を図るなど、所得の向上と安定した雇用の創出につながるこれらの取り組みを複合的に進めていくことが非常に重要であると考えている。
 なお、労働基準法では、賃金水準を初めとする労働条件は、労働者と使用者が、対等な立場において決定すべきものであるとしており、県としても、この原則 に基づき賃金が決定されるべきものと考えるが、今後も、労使の円滑な話し合いに必要な各種の情報の提供を、適宜、行っていきたいと考えている。よろしくお願いしたい。

■宮田しずのり■ 今、いろいろ説明いただいた内容も、もちろん必要なことだと思うが、賃上げというなら、内部留保をため込んでいる大企業に対し て、その一部を取り崩して自社や、あるいは下請関連企業などの労働者の賃金を引き上げるように働きかけること、それから、雇用の8割を占める中小企業の支 援が不可欠である。公契約条例や最低賃金を上げる問題など、もっと県としてできる、あるいは取り組むべき問題がたくさんあるのではないかと思う。そういっ たことも含めて、ぜひ検討していただき、賃上げにぜひ結びつけていただきたいということを指摘したいと思う。
 次に、職員の給与の問題についてお尋ねする。
 賃上げの問題では、民間への働きかけも重要であるが、足元でできることがある。今年度、国は、地方公務員の給与を国家公務員と同水準に削減するため、地方交付税を4,000億円削減するという地方自治をまさに踏みにじる暴挙とも言うことを行った。
 知事は、国に対して抗議は行ったが、県職員の給与を結局、平均して4.6%、金額にして平均約15万円のカットをした。
 係長、主査などでマイナス5.1%、期間中16万6,000円も削減した。
 しかし、全国では、東京都、愛知県、香川県が削減を見送り、また多くの市町も見送ったところである。これは1年限りの措置とはいえ、当時、県庁周辺の飲 食店の経営者から署名を集めて、賃金カットをしないように、県に求められたことに象徴されるように、地域の経済にもマイナスの影響を与えていることは確実 だと思う。
 兵庫県公務・公共業務労働組合共闘会議が県と県下自治体職員の給与削減の影響を試算をしているが、国要請どおりのカットをした場合に、約957億円、ざっと1,000億円のマイナス経済波及効果が生まれ、県内総生産が0.3%引き下がると試算をしている。
 これまでも、公務員の賃下げは民間労働者との賃下げ競争を招いてきた。公務員の賃下げは民間にも即影響を及ぼす。
 そこで質問であるが、国に地方交付税の回復を求めるのは当然であるが、国の態度にかかわらず、県職員の賃下げ分を回復する措置をとるべきだと考えるが、いかがか。

■人事課長(小橋浩一)■ 国の要請による給与減額措置については、本県の厳しい財政状況、多額の収支不足対策を国と協議していく 必要があること、また地方交付税の削減が本県財政に与える影響などを総合的に勘案し、職員団体との協議も経て、本年7月から実施しているところである。
 委員ご指摘のとおり、地方交付税の削減を国の政策目的達成のための手段として用いることは、極めて不適切であると考えているので、今後二度と行わないよう、本県としても、国に強く申し入れをしているところである。

■宮田しずのり■ もう一つ、職員給与の行革による独自カット分について質問する。
 県の職員給与は、昨年だけで、人事委員会勧告による引き下げと、行革による独自カットを合わせて、一般職員の平均で既に年間32万4,000円も下がっている。
 そこで、県独自カットを含めれば、県職員給与は民間給与を既に1万9,988円、約2万円下回っているが、行革によるこの独自カット分も中止すべきと思うが、どうか。

■人事課長(小橋浩一)■ 本県独自の給与減額措置については、職員の協力を得ながら、第2次行革プランに基づき実施しているところである。26年度以降の給与減額措置のあり方については、県の財政状況、職員の勤務状況等を勘案し、今後、検討していきたいと考えている。

公債費と公共事業の見直しについて

■宮田しずのり■ 国や兵庫県のこれまでの財政的なツケを県職員、ひいては県民に押しつけているこのような方向は間違っているというふうに思うので、そのことを指摘して次の問題に移る。
 最後に、公債費と公共事業の見直しについて質問する。
 知事を初め、県は、県財政を圧迫しているのは、社会保障とよく言われるが、実は、より問題が大きいのは公債費である。
 これは借金の元金償還で、財政の硬直要因として非常に大きな問題と思う。
 そこでお聞きするが、一般会計の決算で、この20年間で公債費の推移がどうなっているか。具体的に言うと、20年前の1992年、その10年後2002年、昨年の2012年では、公債費の額がどうなっているかお答えいただきたい。

■財政課長(田村一郎)■ 本県の公債費の推移の一般会計ベースであるが、20年前の1992年――平成4年度の決算では約950億円、10年前の 2002年――平成14年度の決算では約2,411億円、そして、2012年――平成24年度決算では約2,807億円となっている。

■宮田しずのり■ 今、お答えいただいたように、この20年間で公債費が1,856億円の増、3倍近くに増えている。構成比でも20年前の 6.1%から14.2%と2.3倍にも上がっている。なぜこのようになったのか、24年度の公債費の内訳を見ると、普通会計では公共事業債などが714億 円、一般単独債が868億円、この二つで全体の65%を占めている。つまり、補助事業と単独事業の公共事業の借金が大半を占めているということである。
 さらに、その中では、道路関係が約800億円余りで、大きな比重を占めている。
 このような兵庫県の決算、特に公債費の中身を見てみると、やはり90年代の肥大した公共事業のやり方、震災復興をハード、開発優先で進めたことが後年度、今になって重い負担となっていることが明らかだと思う。
 そこで質問であるが、私は今後、新規の不要不急の大型公共事業については、もう大胆に中止し、あるいは見直しを行い、管理、維持、老朽化対策などに思い切って、人も予算もかける、重点化を図るべきだと考えるが、いかがか、ご答弁をお願いする。

■技術企画課長(伊藤裕文)■ これからの新規事業については、県民の多様なニーズを的確に把握した上で、事業評価の厳格な運用により、事業の必要性、有効性、効率性などの視点を評価し、箇所を厳選している。
 その際、事業費10億円以上の事業については、公共事業等審査会に諮り、また23年度からは審議の公開にも取り組むなど、一層の透明性の向上を図っている。
 この結果、新規事業箇所数は事業費1億円以上についても、事業費10億円以上についても、約10年間で半減させるなど、真に必要な事業に限定して取り組んでいる。
 例えば、昨日の本会議で反対討論のあった浜坂道路については、長い冬の安全かつ円滑な交通の確保や、三次救急医療機関である豊岡病院へのアクセス性向上 など、地域の安全・安心を確保するなどの視点から、平成20年度に着手したものであり、決して、不要不急の事業ではない。
 また、新規事業の抑制に加え、継続事業についても、事業効果の早期発現を図るため、供用間近な事業に重点化するなど、めり張りをつけて取り組んでおり、従来あった計画の進度調整を行っているものでもない。

■宮田しずのり■ 以上で質問を終わるが、今、答弁にあった、例えば道路建設、浜坂道路、これはわずか6分間を短縮するために、数百億円の財政を 投入する。本当にこれで費用対効果という点から適切な事業かどうか、これは我々がずっと指摘をしてきたところであるが、私たちは、これは不要不急で、そし て無駄なというか、適切な事業ではないということを指摘して改善を求めてきたところである。
 今後も、橋梁やトンネルなど、県管理の社会資本の老朽化対策、あるいは維持管理が大変大事になってくる。そのための専門性の高い職員も必要になるが、これまでの人員削減や行革、3割カットなどで……。

■副委員長(黒田一美)■ 宮田委員に申し上げます。申し合わせによる時間が経過しておりますので、よろしくお願いします。

■宮田しずのり■ はい、終わる。
 体制に大変な不安な面がある。選択と集中、備える、支える、つなぐなどと言われるが、従来の問題のある課題も十分踏まえて、抜本的な改革を求めて、私の質問を終わる。

■副委員長(黒田一美)■ 以上で宮田委員の質疑は終わりました。

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