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2010年(平成22年)度決算特別委員会教育委員会審査 杉本ちさと
2011年10月18日

特別支援教育について

■杉本ちさと■ 私は、特別支援教育について質問をさせていただく。
 近年、障害児教育の場に学ぶ子供たちの数は、1999年から10年間で18万人から30万人に増えるなど、年を追うごとに増え続けている。2007年、平成19年に学校教育法が改正され、従来の障害児教育の対象である、盲・聾・養護の障害児学級、障害児学校、通級指導教室の子供たちに加え、発達障害の子供たちも新たに対象とすることになった。この改正で、特別支援教育体制に最も求められていたのが、教室や施設の整備、教職員の確保などであったが、特別支援学校には、現在、教育を保障するにふさわしい条件を整えるための国の基準がない中で、必要な予算や人員が確保されなかったというのが現状である。
 このような国の法律改正のもと、県は平成19年度から平成23年度までの5ヵ年の兵庫県特別支援教育推進計画を策定し、進めてきた。しかし、計画のもととなっている県立特別支援学校知的障害部門の児童生徒数推移の見込み数が、現実の在籍者数、実態数とに大きな乖離があることが明らかになった。
 計画では、平成19年から平成23年の間に、知的障害部門の児童生徒数は減少する見込みとしているが、実態数は増え続けて、平成23年度では見込み数が2102人に対し在籍者数は3711人であり、見込み数と1609人も乖離がある。5年間の合計をしてみたが、数千人規模で乖離があることが分かった。また、年を追うごとに、その数は増え続けているのが実態である。
 そこで、特別支援教育推進計画のもとになる見込み数と、このような現実との実態、乖離があることについて、県教委はどのようにお考えか、認識されているのかを問いたい。

■特別支援教育課長(紅山 修)■ 現行の兵庫県特別支援教育推進計画は、国において盲・聾・養護学校を特別支援学校にするとともに、小学校等における教育上特別の支援を必要とする障害のある児童等に対する特別支援教育を推進するため、平成19年に5ヵ年計画として策定したところである。
 この計画策定当時の推計と現在の児童生徒数のずれは、ご指摘のとおり、特別支援学校の在籍者が全国的に見て大幅に増加していることから、その要因は、国において、厚生労働省や文部科学省の研究機関では、一つとして、医療の診断基準の拡大とか各種福祉サービスの充実、加えて特別支援教育・特別支援学校に対する保護者の意識の変化や理解の浸透等が指摘されている。しかしながら、これらの要因の何がどの程度増加に関連しているかは特定できないというのが現状である。
 なお、私の手元の資料については、先程ご指摘いただいた知的障害部門の児童生徒数について、例えば平成23年度の県立知的障害特別支援学校の児童生徒数は、本校通学部分の人数合計であるが2875名と、18年度当時推計2102名に対し773名の増加という状況で把握している。

■杉本ちさと■ 私は、3711人と申し上げたが、どちらにしても大きな見込み違い、乖離があるということははっきりとしている事実だと思う。
 その要因はよく分からない、全国的な傾向だというお答えだが、この見込み違いから実態が非常に深刻なものになっているということをぜひ聞いていただきたいと思っている。こういった見込み違いが、結局は必要な施設整備あるいは対策が成されなかったということにつながる訳だが、そのことによって規模過大校が増大し、とりわけ県下最大の規模となっている姫路特別支援学校は、深刻な状況になっている。
 姫路特別支援学校の生徒数は、平成19年には271人、平成20年には288人、平成21年には323人、平成22年には375人、そして今年度は388人と、この5年間だけを見ても1.5倍にも急増している。
 そのため教室が足りず、特別教室は調理室以外は教室に転用され、阪神・淡路大震災の際にもらい受けた仮設のプレハブ倉庫まで教室に利用している。運動場には、新たにプレハブ教室が建てられ、子供たちが思いっきり走れる場所もなくなり、昨年は体育祭も断念せざるを得なかった。隣接する姫路市の空き地を運動場に活用できるようにと、私も要望させていただいたが、ようやく運動場が確保された。しかし、土地の形状の関係で、走る競技ではトラックが取れなくて、直線80メートルのコースしか取れていない。さらなる改善が必要だと思っている。先生方も本当にご苦労されている。
 また、同校は特別支援教育のセンター的役割も求められているが、さまざまな悩みを抱える保護者の皆さんからの相談にも対応する相談室さえないのが現状で、それでも積極的に足を運び対応されているとのことである。
 保護者からは、普通校に通っている子供たちと待遇が違い過ぎると怒りの声が上がっている。県立特別支援学校の中で、最も過大規模校として、その解決が急がれると思うが、このように大変になっている姫路特別支援学校についてどのように考えているか。

■特別支援教育課長(紅山 修)■ 本県では、児童生徒の増加等、現在の特別支援教育の環境変化を踏まえ、先程も申し上げたが、平成19年に策定した特別支援教育推進計画に基づき、学校規模・配置の適正化など計画的に推進してきたところである。
 姫路特別支援学校についても、ご指摘のとおり、児童生徒数が増加しているため、これまで既設校舎の改修やプレハブ校舎の建築を行い、また今年度には姫路別所高等学校内に1学年2クラス規模の分教室を設置した。
 これからも引き続き、児童生徒数の推移を注視し、必要な場合には高等学校の教室を活用した分教室の設置等を検討していきたいと考えている。

■杉本ちさと■ 先程から、別所高校への分教室の問題も話題になっているが、県下初めて姫路別所高等学校内に、この4月から分教室が設置された。
 しかし、この分教室では、1学年2クラスで最大16名の受け入れである。388名まで膨れ上がった過大規模解消には根本的にはならない。姫路市内だけでなく、福崎町、市川町、神河町をエリアとする広大な校区を抱えている中で、同校と姫路聴覚特別支援学校、書写養護学校の3校があるが、知的障害の児童生徒を受け入れているのは姫路特別支援学校のみである。
 来年度を見通すと、つくし児童園からの小学部への入学児が20名を超える。卒業児は10名が予定であるので、ますます児童数が増えることが予想されている。スクールバスも、10台が運行され、神崎郡神河町からは片道90分もかかる。夢前町や林田町など、広い地域から片道70分、80分もかかってバスに乗って通学している。これ以上詰め込むのは、もう限界だと思う。子供たちの安全面からも、教育の視点からも、根本的な解決のためには、どうしても新たな知的障害の特別支援学校を姫路市内で作る必要があると思うが、どうか。

■特別支援教育課長(紅山 修)■ 分教室の設置については、一つとして、特別支援学校高等部生徒の社会参加、職業自立の促進、二つとして、障害のある生徒と特別支援教育に対する高校生の正しい理解と認識の進化を目的としており、姫路特別支援学校では、本年4月に姫路別所高校内に設置したところである。
 この分教室は、ご指摘のように、1学年2学級、3学年合わせると6学級で、生徒数は3学年合計で48名となる予定である。こういったことから、過密化の解消には一定の効果はあると考えている。
 今後は、児童生徒数の推移を踏まえながら、引き続きより良好な学習環境の確保に努めていきたいと考えている。

■杉本ちさと■ 3学年で48名まで別所分教室に行けると、効果があるのではないかと言われるが、現在でも388名である。さらに増え続けるということを見ると、48名が別所高校に行ったとしても、過密校を解消することにはならないということを改めて指摘したいと思う。
 5年間の推進計画が現実と大きく乖離していた。この乖離を直ちに解消する計画を持たなければならないのではないか。姫路市内に新たな知的障害の特別支援学校を作ることを改めて求めて、私の質問とさせていただく。ありがとうございました。

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