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2007年(平成19年)度決算特別委員会農政環境部審査 杉本ちさと
2008年10月14日

1.米の生産調整について
2.「汚染米」問題について
3.ミニマムアクセス米の輸入中止を


生産調整(減反)しながらミニマムアクセス米を輸入する問題点

■杉本ちさと■ 姫路市の郊外には、田んぼや畑がたくさんある。農家は、米や野菜をつくって昔から田んぼを耕してきた。ところが、米の減反政策が進められ、草がぼうぼう と生えて、荒れた田んぼがたくさんふえている。これは県下各地どこでも同じである。政府は、米の価格を下落させないためという理由で、米の需要量を定めて いるが、今年度の兵庫県の生産調整の転作、いわゆる減反であるが、この面積は幾らか。

■遠山農業経営課長■ 本県における20年産米の生産調整の状況については、国からの需要量に関する情報として19万3,400トンの提示を受けてお り、これを県の平均反収で面積換算すると3万8,370ヘクタールになっている。
 米の生産調整は、現在の仕組みとしては、国の方から需要に見合った数量を生産するということで、需要量の数字の提示を受けており、減反面積等の提示とい う形ではないので、先ほど述べた数量をめざして県内で生産している状況である。

■杉本ちさと■ ちゃんとお答えいただきたいが、それでは、本地面積、いわゆる耕作ができる水田の面積はどれぐらいなのか。

■遠山農業経営課長■ 平成19年度の水田本地面積については、県内で6万4,600ヘクタールとなっている。

■杉本ちさと■ 要するに、水田本地面積が6万4,600ヘクタール、そして需要量の面積が3万8,370ヘクタールであり、いわゆる減反をし た面積は2万6,230ヘクタールになる。兵庫県は、転作面積は耕作できる耕地面積の40.6%にもなるが、国の産地づくり交付金の計画上で生産調整は ずっと達成してきており、ペナルティーも受けていない。国の計画にきっちり合わせた生産調整を進め、耕地面積の4割の減反を強いてきた。
 さて、不正転売事件で問題となった汚染米、事故米の8割が輸入米だったこと、いわゆるミニマムアクセス米であったことがわかり、国内では生産調整、減反 を進めておきながら、77万トンも輸入するのはおかしいではないかとの声が上がっている。
 改めて生産調整と輸入米の関係がクローズアップされている。政府は、ガット・ウルグアイ・ラウンドで高い関税を認めてもらうための国家貿易だといって米 の輸入を受け入れた。受け入れに当たり政府は、転作の強化は行わない、販売に当たっては国産米の受給に影響を与えないと生産者に約束してきた。
 しかし、今回の汚染米が給食やしょうちゅう、お菓子など、加工や主食用にまで使われていたことで、三笠フーズなどの悪徳業者への批判と同時に、結果とし てこれまでの政府の約束が守られなかったという声が米の生産者から上がっている。国の言うがままに生産調整を進めてきた県として、今、このような事態を、 問題となっている輸入米のことなどをどのように認識しているのか。

■三浦総合農政課長■ このたびの事故米穀の不正規流通事件については、本来食用でない米が不正規に食用として流通したものであり、国民の食の安全に 対する信頼を大きく揺るがす事態となったが、県としても決してあってはならない事件であると認識している。
 県としては、県民の健康被害の回避が最も重要であると考え、健康福祉部局による緊急的な流通施設の立入調査や24時間体制の相談窓口の設置など、被害の 発生に備えて対処してきたところである。
 一方、ミニマムアクセス米の件は、ミニマムアクセス米は世界の貿易ルールを決めるガット・ウルグアイ・ラウンド合意に基づき、平成7年から輸入されてい るところである。今後の取り扱いについては、WTO農業交渉により決定されるが、現在、この交渉が中断しているため、現在の枠組みが継続されることになろ うかと考えている。
 このため、本県では、国のWTO交渉に当たって、特に米について、輸入の増加により、水田農業を中心とした本県の農業、農村にさまざまな影響が及ぶこと が懸念されることから、関税の急激な引き下げ等にならないよう、全力で取り組むことを平成21年度の国の予算編成に対する提案の中で国に求めているところ である。
 今後とも、国のWTO交渉の経過を注視しながら、国に対して要望していきたいと考えている。

■杉本ちさと■ ミニマムアクセス米そのものに対して、中止を求めるという態度ではないことが明確になった。
 政府が、生産調整の今後のあり方などを検討するために設置した生産調整に関する研究会においても、農家としてはミニマムアクセス米は要らない、本当に用 途別にミニマムアクセス米が流れているのか疑わしい、海外から入った安い米が流通段階で価格が加算され、主食用に回るとなると、国内の米流通が混乱する。 入り口は違っても、消費者の口に入るのは一緒であり、受給に全く影響がないと言えるのか。入っているものは国内産に影響している、影響していないと整理す るのは理解ができない。生産調整で苦労しながら、ミニマムアクセス米の輸入があるのは理解が得られないなど、農家の代表たちの率直な意見が出されている。
 今回の事故米の事件で、輸入米が食の安全の面でも、米の生産の面でも、大きく影響を与えていることが明らかとなった。事故米の問題を根本からただすに は、ミニマムアクセス米を77万トンも輸入していること、米の義務的輸入を見直すことではないか。ミニマムアクセス米の全量輸入は義務だと政府は説明して いるが、全く根拠はない。1999年の我が党の国会質問で既に明確にしていることであるが、本来、ミニマムアクセスというのは最低輸入の機会を提供するも のであり、これがWTO農業協定上の決まりである。
 したがって、輸入義務量ではない。WTO農業協定には、全量輸入しなければならない規定はどこにもない。日本と同じ国家貿易をしている韓国が、当時全量 輸入していないことなども国会で議論しており、日本政府のごまかしは明らかとなっている。日本政府が勝手に義務的と解釈しているだけのことである。実際、 2007年の輸入量は、米の国際価格が高騰したために全量を買うことができず、結局、7万トンを残して打ち切っている。全量輸入の義務がないことを政府自 身がみずから明らかにした、認めたということではないか。
 ミニマムアクセス米輸入を見直すべきだとの声は、農業関係者と広範な国民に広がっているが、県においても、義務ではないミニマムアクセス米の輸入は直ち に中止をすべきと国に強く要望すべきだと考えるが、県はどのように認識しているのか。

■三浦総合農政課長■ ミニマムアクセス米については、世界の貿易ルールの中で決められるものと考えている。米の輸入については、本県農業への影響が 大きく懸念されるものであり、ミニマムアクセス米を含む輸入の仕組み全体が本県農業に大きな影響を与えるものにならないよう、引き続き国に要請していく所 存である。

■杉本ちさと■ 農家の立場に立って、中止をはっきりと言えない、求めないのは、県の姿勢として非常に問題だと思う。WTO体制は、食料輸入国 や途上国の農業に打撃を与え、世界の食料危機を激化させる重大な原因となっている。食料資源を確立することが今こそ求められている。WTO農業協定自体 と、それに対する日本政府の提案の中身も見直す必要があると考える。
 今回の事件の根本には、政府、農水省の二重の重大な問題がある。一つは、日本に必要のないミニマムアクセス米を輸入してきたことである。もう一つは、米 の売買など取り扱い業者を許可制から届け出制へと規制緩和して、米流通の管理責任を放棄してきたことである。県は、国の言いなりになって生産調整を進め、 農家に減反を押しつけてきたことに対して、農家を含め県民は疑問に思っている。こういった疑問にこたえるべきであるが、どうか。

■杉本農政企画局長■ 米の貿易については、政府の専管事項と私どもは認識している。その中で兵庫県としては、非常に小規模な農家が多く、また、農業 の中心が米づくりということがある。そういった中で、米の輸入については本県農業にも非常に大きな影響を与えることであり、そういったことについてWTO の貿易交渉において十分配慮をしていただきたいと国に要望させていただいているので、ご理解いただきたい。

■杉本ちさと■ 兵庫県の農家にも大変大きな影響があるということを答弁された。改めて県民の食の安全、そして兵庫県の農業をしっかりと振興さ せるために、とりわけミニマムアクセス米の輸入を強く中止するように国に求めることを主張し、私の質問とする。

兵庫県議会のサイトからこの発言の録画をご覧いただけます。

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