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2008年(平成20年)度決算特別委員会県土整備部 ねりき恵子
2009年10月20日

武庫川ダムなど、公共事業の見直しについて

■ねりき恵子■ 先ほど来、公共事業の見直しについて議論が進められている。私もその点について質問をしたいというふうに思う。
 やはり一つ一つ、本当に必要なものかどうか、事業が過大でないかどうかを見直すことが今、求められているというふうに思っている。新政権になって、この税金の使い道についての大幅な見直しと、むだの洗い出しが行われているところであるが、国民の最大の関心事がダム事業である。先ほども質問があったところであるが、政府は143ヵ所のダム事業の見直しを行っているが、兵庫県では金出地ダム、武庫川ダム、与布土ダム、西紀ダムが含まれている。
 我が党は、これまでも繰り返し治水や利水、環境の面などから問題点を指摘し、不要不急のダムについては反対を表明してきたところであるが、今、ダムによらない総合的治水が求められていると思う。
 さきの質問で、与布土ダムへの取り組みのご答弁があったところであるが、今のこの政治的変化に対する県としてのご認識をお尋ねする。

■河川整備課長(北村昭二)■ 8月末に政権交代した民主党のマニフェストについては、先ほどご説明したとおりであるが、八ッ場ダム、川辺川ダムの建設を中止することとあわせて、みどりのダム構想として、建設中のダムについては、これを一たんすべて凍結し、一定期間を設けて、地域自治体住民とともにその必要性を再検討するなど、治水政策の転換を図るとされているところである。
 現在、県で建設中の与布土ダム、西紀ダムは、下流流域の治水安全度の向上と地域の安定水源の確保を、また、金出地ダムについては、下流地域の治水安全度の向上を目的としており、住民の生活に密着したダムであることから、事業を継続して、早期に完成する必要があるというふうに考えている。
 また、これら事業については、公共事業等審査会の場において、必要性等について審査を受けており、継続妥当との評価も得ている。
 こうしたことから、今後とも、地元市等とも協力しながら、国土交通省に対して、ダムの必要性を強く訴えるとともに、早期完成に向けて着実に整備を進めていきたいと思っている。

武庫川堤防の補強・強化について

■ねりき恵子■ 今、ご答弁いただいたことに、一つ一つ、今までも、先ほども言ったように、必要性の疑問を私たちは提示してきたところであるが、やはり不要不急の公共事業の見直しというのは、やはり選挙で示された国民の圧倒的な声だというふうに思っている。そういうことをいま一度、本当に必要なものかどうかというものを見直すということが求められているというふうに思っている。
 その中に、やはり武庫川ダム問題があると考えている。武庫川ダムについては、貴重な植生や渓谷の自然美を台なしにすることや、工事に莫大なお金がかかることから、住民の強い反対があり、ゼロベースからの検討、総合治水の検討ということで議論が進められ、現在、武庫川水系河川整備計画の策定中で、この秋にも原案を発表するため、準備をされているところである。
 私たちは、ダム計画については、さまざまな疑問点、問題点を指摘してきたけれども、この間起きた幾つもの水害で、ダム建設よりも、決壊しないような河川堤防の補強を優先すべきことが重要であることがはっきりしてきたというふうに考える。このことは、5年前の水害で、上流域に五つものダムを持っていながら、甚大な被害をこうむった三原川、そして洲本川や円山川の状況を見ても明らかである。そして武庫川では、2006年から堤防補強の事業を行っているが、昨年度、委託調査している小松東町3丁目の堤防補強対策検討の資料を見せていただいた。また、以前の調査資料でも、武庫川堤体の盛り土の上の部分の大半は、砂、または砂れきを固めたものだということである。ということは、透水性がかなり高いということであり、破堤しやすいと考えられる。
 ここでは遮水矢板工法という工法をとることになっているが、これはあくまでも越水しない場合を前提にした対策である。近年特徴的なゲリラ豪雨に対する防災対策としては、溢水した場合を想定した堤防強化が求められている。
 今回の佐用町久崎の破堤を見ても明らかである。久崎は、5年前の台風から続けての決壊で、本当に甚大な被害をこうむった。県は、5年前の被災後、石張りの護岸にしたり、被災水位まで盛り土で堤防をかさ上げをしたが、今回、堤防を越えた濁流によって、川の裏側がえぐり取られ、堤防の決壊に至った。このようなケースは、堤防決壊の原因の8割にも上るという国土交通省土木研究所のデータもある。
 こういうことから見ても、武庫川でも溢水対策を十分考える必要があると考えるがいかがか。

■河川整備課長(北村昭二)■ 武庫川については、ことし3月に策定された武庫川水系の河川整備基本方針の中で、計画規模の洪水から人命や資産を守ることを目標に、河道掘削や護岸整備、堤防強化等を実施し、洪水を計画高水位以下、ハイウオーターレベル以下の水位で安全に流下させることを河川対策の基本というふうにしている。
 一方、堤防を決壊しにくくするための越水対策というのは、いろいろ工法を今、検討されているところであるが、長期に及ぶ実効性、安全性といったものがまだ証明されていない。したがって、実際の導入には技術的にまだ困難であるというふうに考えている。
 現在、武庫川では、平成14年度に行った堤防の安全性検討において、現況の堤防が計画高水位以下の洪水による浸透に対し、十分な安全性を有していない箇所について、平成17年度からドレーン工等の堤防強化工事を実施しているところである。
 一方、このたびの災害で、想定を上回る洪水が発生し、堤防から溢水するなどにより甚大な被害が発生したことから、千種川等における超過洪水に対する減災対策の一環として、水衝部等において巻堤等の補強対策を行うこととしている。
 今後、武庫川においては、引き続き今やっている堤防強化対策を推進していくとともに、千種川等の水害の教訓を踏まえ、想定を超える水位上昇に備えた補強対策については、その必要性等も含めて検討していきたいと思っている。

■ねりき恵子■ 溢水対策については、その補強対策について、今後検討されるということであったが、やはり繰り返すが、この間、起きている災害が、どの水害も今までの予想を上回る豪雨ということで、溢水をして、そして堤防が破壊されるという、こういう災害が続いている。そういった意味でも、やはり武庫川の河川整備基本計画の中に、溢水対策を含めた堤防強化対策を入れるべきだというふうに改めて考えるが、この整備計画案にそのことが反映されるように取り組まれることを要望するが、その点について、どのようにお考えか。

■武庫川企画調整課長(土居康成)■ 先ほどのご質問では、現在、河川整備計画をつくっているが、その河川整備計画の中に堤防強化をどのように考えているのかということであるが、現在、原案を策定中ということであるので、具体的なことは申し上げられないが、先ほど、河川整備課長が申し上げたように、基本方針の中で堤防強化ということを実施していくというふうにうたっているので、これを踏まえた形で、河川整備計画の中で検討していきたいというふうに考えている。

■ねりき恵子■ いずれにしても、この武庫川については、ダムに頼らない総合治水計画ということで、越流に対応した堤防強化を今後も強く検討していくことを求めて、次の質問に移りたいというふうに思う。
 ことし5月、「よみがえれ、武庫川で天然アユ」という記事が新聞に載った。暗いニュースが多い中で、とてもほっとする記事であった。宝塚土木事務所の復活計画を応援するものである。ことしから武庫川天然アユに関する3ヵ年の基礎調査が行われているということであるが、アユの産卵場所や、ふ化したアユの海への流下などが調査内容であるが、どのような成果があったのか。また、今後、アユが生育する大阪湾の調査も課題にするのかどうか、お伺いしたいと思う。
 また、我が党はたびたび天然のアユが遡上や流下するために、床どめ工や潮どめ堰などが阻害要因になるとしてきたところである。調査のその成果に基づいて、床どめ工や潮どめ堰の撤去も含め、アユが遡上、流下しやすいような河川改修が求められると思うが、このことも含めた本格的な対策をする予定があるのか、お伺いする。

■武庫川企画調整課長(土居康成)■ 天然アユが遡上するような武庫川に再生することは重要であると認識している。平成21年3月に策定した武庫川水系河川整備基本方針の中においても、「魚類にとって、より望ましい武庫川とするため、産卵や生息の場として利用されている瀬、淵の保全や、移動の連続性の向上に努める」こととしている。
 この基本方針を受けて、先ほど委員がご質問の中で申されたように、21年度からアユの分布、産卵場、子アユの流下の実態を把握する基礎調査を実施している途中である。
 今後は、この調査結果を踏まえて、魚類の移動の連続性を向上させるために必要な対策を関係機関とともに検討して、天然アユの遡上する武庫川の再生に向け、実施可能なものから取り組んでいくこととしている。
 なお、床どめ工と潮どめ堰の件であるが、それぞれそれらの施設については、潮どめ堰については塩水の遡上防止、床どめ工については河床の安定を図るといった本来の機能かあることから、その撤去の可否については、河川整備に対して、その影響を十分見きわめた上で検討していきたいと考えている。

武庫川渓谷のハイキングコースの整備を

■ねりき恵子■ ぜひ、その検証も旺盛に進めていただいて、流下能力も含めてご検討いただきたいというふうに思うし、自然豊かな武庫川に再生する取り組みを進めていっていただきたいというふうに思う。
 その自然豊かな武庫川という点で、武庫川渓谷にある、旧福知山線廃線敷のハイキングコースについてであるが、県が一たん、ダムを計画した場所、この武庫川渓谷は、この渓谷沿いにJR福知山線の廃線敷があり、人気のあるハイキング道として親しまれている。ところが、昨年8月に転落死亡事故があったということで、JR西日本、持ち主であるが、ここがもう閉鎖をしたいと申し出をされていると聞いている。けれども、多くの人たちが自然に親しむ遊歩道として利用しているので、ぜひ存続をしてほしいという要望を私たち聞いている。この要望は、やはり武庫川渓谷を破壊する武庫川ダムはやめてほしいという署名が、以前にとられたが、12万も集まった。そういうことにも県民の皆さんの要望はあらわれているというふうに思っている。
 この廃線敷は、武庫川渓谷の自然景観に親しむことはもちろん、旧福知山線のトンネルや鉄橋などの歴史的な資源にも触れることのできるものであるし、県下有数のハイキング道でもある。多くの市民ボランティアも、清掃活動をするなど、里山や武庫川の維持管理にも大きく貢献しているところである。
 そこで、トンネルや鉄橋、護岸などの危険性が指摘されているところであるが、この安全対策も含めて、多くの県民が引き続きこの廃線敷をハイキング道として利用できるように、JR西日本にも強く県としても働きかけていただきたいということを要望しておきたいというふうに思う。

新名神、宝塚SA、スマートICについて

■ねりき恵子■ 次の質問に移る。次は、新名神高速道路の問題である。県は、昨年度、宝塚サービスエリアとスマートインターチェンジの調査を行い、その調査結果をもとに、NEXCO西日本へ提案をし、NEXCOとして宝塚サービスエリアの設置が決まったということである。
 まず、西谷地域への影響についてであるが、調査の中で、西谷周辺には広域的利用者が利用する集客施設が点在しており、アクセスが可能になれば、より便利になる。高速道路を利用して猪名川や三田市にも、圏域拡大の可能性があるとあり、つまりインターができたら、車の交通を呼び込み、渋滞がふえるのではないかという心配や、周辺のゴルフ場などへの車だけがふえて、通過交通量ばかりふえるのではという心配がある。
 今でも西谷地域は通過交通量が多く、通学や日常生活に支障を来している。さらに交通量がふえ、地元のためにならない結果も予想されるのではないかと思うが、その点についてお伺いする。

■高速道路室長(高瀬陽太郎)■ 宝塚スマートインターの関係の、地元西谷地区への影響ということでお答えする。
 昨年度、宝塚サービスエリアとスマートインターに関連して調査を行ったわけであるが、その中では、広域的な利用もあるし、地域の方々のご意見で、地域からの利用という内容もアンケート等で答えが返ってきている。これについては、地元西谷の運転免許所有者の9割は、必要だというような意見をいただいている。
 また、今回、概略ではあるが、インターの利用交通を出しているが、このスマートインターについては、宝塚北部地域を中心に、三田、猪名川の限られた地域の方が利用するというような、地域に限定したスマートインターということで位置づけをしている。
 そういう意味で、現在あるゴルフ場とか、それから利用客が来られる施設もあるが、今の西谷地区にそんなに多く量が入ってくるとは考えていない。

■ねりき恵子■ そんなに交通量がふえないであろうということであるが、検討の中で、物流拠点なども考えていて、スマートの出入り口を小型車専用だけでなくて、その規制を払って、そういう物流の車なども通れるようにしようというような検討も必要だということが書いてあるわけである。いずれは多くの交通量を見込んで計画がされようとしているというふうに私はうかがえたわけであるが、利用者が多くても交通量がふえて困るし、少なくても本当に必要だったのかということもあるから、いずれにしても慎重に、必要かどうかということを見きわめる必要があるというふうに思っている。
 そして、やはり今までのやりとりの中で、本当にスマートインターの場所が、宝塚新都市開発の計画の第3クラスターの場所であるということから、残土処分用の計画盛り土を利用してスマートインター、そしてインターチェンジをつくるということになっているが、そういうことを考えると、やはり県が今までに計画していた宝塚新都市開発をさらに進めていこうと、起爆剤にしていこうというお気持ちがあるのではないかというふうに思っている。
 けれども、新都市開発というのは、お隣の三田でもインターチェンジが近いところに開発をしてあるが、まだまだ住宅が売れないという状況もあるし、県下の例えば播磨科学公園都市なども売れないという状況があるので、そういったスマートインターチェンジが新都市開発のきっかけになると、そういうことをさらに計画をしているのではないかということを改めて指摘をして、私の質問を終わる。ありがとうございました。

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