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2007年度予算特別委員会健康生活部審査 毛利りん
2007年3月2日

乳幼児健診の未受診問題について

■毛利りん■ まず、乳幼児健康審査、いわゆる健診についてお尋ねしたい。
 この世に生を受けた子供たちが心身ともにすこやかに育ってほしい、これは県民すべての願いであり、子供たちは社会の宝である。ところが今、子供たちの体や心の発達のおくれやゆがみが指摘され、子供の危機が叫ばれている。子供たちのそうした発育不全は改善されるどころか、ますます深刻な事態になっている。また、子供に対する親の養育の放任や放棄などネグレクトと言われる事態や深刻な虐待が問題になっている。
 そのようなとき、4ヵ月、1歳6ヵ月、3歳と成長とともに行われる乳幼児健診は、これまで以上に重要な取り組みとなってきた。
 そこでお尋ねする。4ヵ月児、1歳6ヵ月児、3歳児とおのおのの健診が受けられなかった未受診児は何人で、率はどうなっているか。

■岡田健康増進課長■ 未受診児の数は、平成17年度としては、4ヵ月児で2,059人、1歳6ヵ月児で2,569人、3歳児健診では3,564人となっている。

■毛利りん■ 率は出ていないか。

■岡田健康増進課長■ 平成17年度の県内市町の受診率は、4ヵ月健診で95.7%、1歳6ヵ月健診では94.9%、3歳児健診では93.1%であるので、未受診率は、それを差し引いたパーセンテージである。

■毛利りん■ 人数でお答えいただいただけでも、全体で8,192人というのは、非常に軽視できない人数であり、また、率で見ても、これ全部引き算すると、3歳児などでは6.9%が受けていないということでは、これは軽視できないと思う。
 健診を受けることにより何か子供たちの心身に問題が見つかれば、当然そこで治療となり、手だても行えるが、問題なのは、健診を受けていない未受診児であると思う。決して少なくない人数に対して、どのように追跡調査をされているのか、また、市町業務とはいいながら、県はしっかりと把握をしていただいているかどうか。

■岡田健康増進課長■ 健診の未受診者については、保健師の訪問、電話連絡、民生・児童委員による訪問、保育所訪問など各市町で工夫して全数把握に努めている。
 県としても、この促進については十分に指導してきている。

■毛利りん■ 市町の保健師さんを初め、それぞれの方々が努力されているのはよくわかるが、問題になっているのは、そうやって努力を一定しても、それでも未受診児がいるというところである。その子供たちをどうするかということを問題にしなければと非常に心配している。子供の体を見て、表情を見て、さらには親御さんから話を聞くことで問題の虐待なども見つけることもできるし、その中で早期発見・早期治療の取り組みの連携が関係機関ともできるので、先ほどの頑張り、あるいは県の十分な指導で果たしてこれがゼロになっているのか、現状はどうか。

■岡田健康増進課長■ 未受診の理由としては、医療機関で受けた、心配がない、保育所に行っている、都合が悪かったとかさまざまであるが、しかし、居所不明や訪問拒否などの理由によっては、状況把握は100%には至っていない。
 県が所管している市町の数値ではあるが、具体的には、4ヵ月児健診で1.5%、1歳6ヵ月児健診では3%、3歳児健診では4%ほどの親子の様子が把握できない状況にある。

■毛利りん■ 全体で結構いる。対象人数から見て、ざっと2,000人は超えるという状況の中で、一方で、県の統計などを見ると、虐待やネグレクトの件数もふえている。全県でお聞きしても、13年度から虐待の件数だけでも616人、853人、1,024人、1,059人とどんどんふえている状況の中で、ゼロになっていないのは、いろんな理由があろうと思う。保健師さんが、あるいは地域が頑張ってみてもという問題はあるにしろ、少し残っている数が多過ぎると思う。
 そういう中では、やはり県としても数的にはきちんと理由も含めて把握をし、市町に対して期待するだけではだめだなと思う。こんなときこそ県としてきめ細やかな支援が必要だと思う。市町の事業だといって決して放置できるものでもなく、国も「こんにちは赤ちゃん」事業などにも乗り出してきていることからも、今こそ県として未受診ゼロにするための支援体制、支援施策をとるべきだと思うがどうか。

■岡田健康増進課長■ 健診の未受診者については、これまでも保健師の訪問だけではなく、民生・児童委員さんたちと連携をとりながら状況把握に努めてきている。また、県としては、乳幼児健診の受診率のさらなる向上をめざし、市町保健師の訪問に加え、平成19年度に全市町で実施する「こんにちは赤ちゃん事業」等により、生後4ヵ月までの乳児がいるすべての家庭の訪問実施を促している。
 また、拒否により子供の安全が確認できない家庭について、要保護児童対策地域協議会などでケース検討を行い、市の福祉担当、こども家庭センター、健康福祉事務所、民生・児童委員、地域の関係機関がより重層的にかかわることで漏れなくすべての家庭へ支援できる体制を強化していきたいと考えている。

■毛利りん■ 今までもいろいろな取り組みの中で国、県、市が連携をしたり、関係機関を利用しながらということであるが、連携というのは言葉はきれいであり、できるのかなと思うが、どうしても穴のところが生まれてしまい、そこがまた問題になってくるというようなことがあると思う。19年度で一定前進があり、漏れなく訪問をして、子供たちのところに顔を出して接していけるというニュアンスで言われたので、それにぜひ期待したい。子供、特に乳幼児は、環境を敏感に感じとるので、古い言葉で「三つ子の魂百まで」と言われるが、発達の中で3歳というのは一つの大きな壁である。そこまででもし仮に悪い環境があるならば、それを取り除いていくのは、親を指導すると同時に、子供の視点に立てば親の問題と言い切れない、その子供に我々が責任を持っていく役割があろうかと思うので、行政としても、まさにゼロをめざしていただきたい。今までよりは重層的にやられるということであるので、ぜひ期待をしておきたい。よろしくお願いする。

医師不足問題、特に、但馬の公立病院再編問題について

■毛利りん■ 次は、医師不足問題、特に但馬地域の医師不足と、それに伴う公立病院の再編問題について伺いたい。
 きょうの委員会でもこの問題が取り上げられた。まさにこの問題の深刻さと重要さをあらわしていると思う。2月28日に開かれた但馬の医療確保対策協議会では、昨年12月9日に発表された案とは変更された。変更の一つは、出石、梁瀬、村岡各病院の診療所化の案から、病院として存続する案となったこと、二つは、実施が4月からとなっていたのが10月になったこと、三つには、認可病床数が減らされなかったことである。
 5日前の2月25日に開催された但馬地域での「医師確保・公立病院守れ但馬住民大集会」には、300人の住民が参加された。私も出席をした。そこでは、住民の思いや医師の意見が出され、集約化案で公立病院をつぶすなと悲痛な訴えがなされた。この問題では、党派や主張の違いを越え、住民の皆さんが運動に取り組んでおられる。
 そのようなとき、今回の変更は、不安に思われている住民や現場の医師などの病院関係者の意見が一定程度反映されており、その点は評価できるものである。しかし、変更があったとはいえ、集約化案は残されており、問題が全部解決されたわけではない。まず、対策の進め方について、この間の教訓から、情報公開と住民合意を何よりも大切にすることが肝心だと思う。昨年は、非公開のワーキンググループという作業部会で実質的な計画案がつくられ、集約化が議論の結論ではなく、集約化先にありきのような議論が先行し、不安を広げた経緯があった。非公開の場で計画を議論するやり方は今後もうしないということをぜひ約束をしていただきたいがどうか。

■山本医務課長■ 昨年7月の第1回の協議会以来、この協議会はすべて全面公開のもとで開催をしてきた。また、各市町においては、それぞれ地元の住民説明会等を通じて今回の合意に至ったと聞いている。
 この協議会は、19年度も継続して実施し、小児、産科、救急搬送体制、あるいはこの新しい集約体制への移行についての協議がなされると聞いており、それについてもこれまで同様、全面公開の形で実施されると聞いている。

■毛利りん■ 今も言ったように、ワーキンググループは非公開だった。肝心の中身が議論される部分が非公開で、その結果が出た、いわば発表に当たるもの、それが協議会の案として出されてくるので、それを全面公開と言うのは違うと思う。
 それともう一つ、言葉として非常に気になるのは、聞いているという客観的な言葉を言われた。我々のやりとりのこの間の中でも、この協議会の県は事務局ではないという言い方をされてきたが、現実にはこの間ずっと変化をしている。
 先ほどの全面公開ということは、これからのことについてはすべて公開だと理解していいのか。

■山本医務課長■ これまでの協議会、ワーキングの開催について、地元がそれぞれ協議をされて決められたことであるので、今後の進め方についても、地元でどういう形で進めるかは協議をされて進められると思う。

■毛利りん■ 二つ問題のあるうちの一つ、全面公開のお話をしたが、もう一つは、地元が決めることだとおっしゃられた。実は、豊岡の公立豊岡病院組合のホームページを見ていると、昨年の段階では、県とともにこの協議会の事務局を務めさせていただくとはっきり書いてあった。ということは、県は事務局の役割であるから、今のようなどう決めるかわからないという言い方はおかしい。ところがきょう見ると、県にも指導的な立場で参加いただきという文に変わっている。今まで決めてきたことは、まさに県主導のやり方でしているのがこの文章の中にもあらわれていると思うので、何が求められるかというと、県がどうだとか、公立病院の組合がどうだとかいうことが問題ではなく、本当にこれから全面公開できる立場、もし仮に地元が決めることだと言われるならば、ここにも書かれてあるような指導的な立場に立ってもらうということであるから、そういう指導をなさってはどうか。

■山本医務課長■ 今回の協議に当たっては、地元からの求めに応じて指導的な立場ということで検討素材の提供等を行ってきた。ご指摘のように、今後の進め方についても、我々の立場から必要な検討素材の提供、これは住民の方々に首長さん方が説明されるときの素材も含めて提供していくし、公開についても必要な助言をしたいと考えている。

■毛利りん■ 今までのいろいろな問題が起きているのは、公開、透明性が担保されないということであるから、ぜひ進めていただきたい。但馬以外の圏域でも協議会があるが、但馬が先導的になっているので、ここを見て全体が変わっていくので、ぜひよろしくお願いしたい。
 具体的にお聞きしたいが、2月28日に出された新しい集約計画案についてお尋ねする。豊岡病院に総合診療部をつくり、圏域の医師6人を配置し、急性期や複数疾患を持つ高齢者医療、その他の公立病院の支援などの役割を担うと言われている。いろいろな診療科での経験が要る医師が必要になるこの総合診療部を担う医師の人材は、圏域内で賄えるのか。

■山本医務課長■ このたび公立豊岡病院に新設する総合診療部というのは、昨年、神戸大学の寄附講座である僻地医療講座の研究に基づき、全国に例のない形で設置しようとするものである。
 総合診療部というのは、これまでのように診療科ごとに主治医が患者を担当するのではなく、複数の医師がチームで、比較的少ない医師で多様な多数の患者に対応できる新しい診療体制をめざすものであり、あわせて、この診療部からそれぞれの慢性期の病院に対して外来の応援支援を行おうとするものである。
 これを担う人材については、我々が今まで養成してきた僻地医師、あるいは僻地でその後定着している医師等と相談をした上で、安定的な運営、後進の指導ができるような体制を今後検討していく。

■毛利りん■ 確かに全国に例のないということから、地元の方々もまだ不安感を持っていらっしゃると思う。また、急性期医療のために集約すると言われたが、集約するその総合診療部は、急性期だけを担うわけではない。新聞報道では、神経内科、胃腸科など内科の複数の症状を1人で診察できる医師6人の総合診療部を新設し、全医師の負担を減らすと書かれている。今のご説明でもそうだったと思う。それでは、救急などの負担を減らすことが総合診療部の役割になっていくのか。

■山本医務課長■ 今回の再編案の一番のポイントは、但馬で24時間、365日の救急体制を安定的に提供できる体制をつくる、そのために一定規模の医師を集約する必要がある。そういう意味から、今回の総合診療部は、救急を中心とした急性期を担うことが一義的にある。さらに、但馬特有の老人の複数の疾患を抱えた患者に対してチームで適正に対応できる体制、さらに、それぞれの慢性期を担っている人たちのいろいろな専門外来が来てほしいという需要に一定こたえていくという、欲張りではあるが、三つの要素を同時に賄いたいという体制である。

■毛利りん■ 一番最初聞いていた集約化の当初の目的と随分そういう意味では、多様なことをするという意味で耳にはいいように聞こえるが、何か目的が違ってきているのではないか、それは矛盾として残っているのではないかと思う。
 改めてお聞きしたいが、小児の救急搬送についても、今回の報告書の案を見ると、神戸大学附属病院と県立こども病院へのヘリ搬送が挙げられている。ヘリは神戸から豊岡まで30分、往復で1時間かかるが、この1時間は救急時には大変な時間であると思うが、ヘリで一安心ということにならないのではないか。

■山本医務課長■ ご存じのとおり、公立豊岡病院の小児科の体制が今非常に厳しい状態になっている。この体制を守ることについて、公立豊岡病院も関係者との間で精力的に対応を進めておられ、我々もできる限り応援をしているが、これを補完する意味もあり、症状にもよるが、ヘリを使って、神戸空港から神戸大学、こども病院で医師をピックアップして豊岡病院で患者さんを乗せて神戸に連れてくるという体制についても検討を進めていこうとしている。

■毛利りん■ 我が党の代表質問への知事の答弁の中でも、ヘリの問題等々が具体的に出ていたが、但馬のようなところだからこそ本当にそばで、例えば出産だとか、あるいは周産期センターが担うような母子に関連する救急というのは本当に求められていると思う。ただでさえ人口がずっと減っていくというような地域の中で、そういうことが担えなければ、ますます便利なところに行こうとすると思う。せっかくいい地域であり、私も但馬に行かせていただいてとてもいい地域だと思っているが、ただそれが命にかかわる問題の中で救急にこたえられないということになれば、過疎がもし加速するということになれば大変なことだなと思うので、但馬地域でヘリに頼らざるを得ないということは、結局は3次救急を但馬地域で担えないということを露呈しているのではないか。もう時間がないので質問はしないが、この辺はもっと詰めていかなければならない皆さんの疑問になっているところだろうと思う。
 続いて、出石、梁瀬、村岡の三つが病院として存在し、許可病床が維持されることになったが、三つの病院は50床の許可はあるが、設置者が病床規模を決定するとして、35床程度の運営を行うとしている。今回の協議会報告書案の文書によれば、数年間の暫定措置、緊急避難的な措置であることを勘案し、許可病床の総数は現行のままとするとある。暫定措置の意味は、将来、例えば四、五年たって医師の確保が進んでいけば、許可病床数の体制に戻すという意味にとらえていいか。

■山本医務課長■ 今回の再編案においては、おおむね3名の医師を常勤医師の体制として、それに見合いの病床数、おおむね35床の運用にすることに合意書はなっている。
 許可病床の扱いについては、許可病床を35床に落とすのではなく、今後の地元の医師確保の状況等において復元可能であればそのような運用も可能という余地を残しておきたいと、許可病床については今回さわらず、運用病床を減らしていくという形で合意されたものである。

■毛利りん■ 戻すという立場を考えてということで、許可されている病床数に見合う医師を確保する方向でぜひ努力をしていただきたいし、その姿勢が県にまさに問われていると思う。
 なぜ四、五年というようなことを言ったかというと、総務省の通達で、再編を行った場合、5年間は病床交付税を減らさないという措置があるということで、一定の暫定的に持っていって、もうやむを得ないとならないのかという心配がある。5年の間は措置があるけれどもという。このこととあわせて、もう一度、努力するのだという県の強い姿勢をお示しいただきたい。

■山本医務課長■ 県としては、但馬を含む地域の医療確保を図るため、公立豊岡病院に鳥取大学の寄附講座を来年度設置するほか、研修生を県採用制度によって採用して確保する、あるいは県のドクターバンク事業に支援をすることにより僻地の勤務医師を確保する、あるいは神戸大学への奨学金の制度を創設するなどあらゆる手段を通じて但馬の医師の総数をふやす努力をしている。
 あわせて、今回の報告を受け、鳥取県境との間の救急・災害等に対する連携の強化や、先ほどご答弁したヘリコプター等を活用した小児の搬送体制の整備にも取り組むこととしており、但馬全体の医療確保の支援に今後も努めていく。

■毛利りん■ 撤退をしていくような結果にならないように強い姿勢をお示しをいただき、指導というか、むしろ医師確保では地域医療を守っていく県の役割、責任があるわけであるから、ぜひ頑張っていただきたいと思う。
 今回の計画では、県が公立病院に派遣している、そういった意味では県養成医師が重要な役割を担っていると思う。現在、但馬地域には、先ほど県職員身分が3名と人数も言われたが、15人が配置されているが、15人を維持した上に、来年はさらに2名の増員が見込まれると昨日ご説明を受けた。研修医師の県採用制度など県が努力されているのは認めるが、今後、但馬圏域全体での県派遣の養成医師をふやすことについてはどのようにお考えか。

■山本医務課長■ 僻地の派遣制度は、ご存じのとおり、6年間奨学金を貸与した上で、9年間の僻地勤務を義務づけているので、すぐに増員ということにはならないが、17年度、従来1名であった兵庫医大の研修生を3名に増員し、来年度新たに神戸大学に奨学金制度をつくることで、効果は少し後になるが、確実にその確保に努めていく。

■毛利りん■ 何事でも、困難なところから切り開いていくということは、全体を底上げをしていく。医療の問題だけにとどまらない、但馬では、学校がなくなっていったり、あるいは郵便局が縮小されたり、本当にそういう意味では皆さんご苦労されておられる。広い広大な土地の中で、それでも1人の命の重さというのは一緒である。都市部にいる者の命と但馬にいらっしゃる皆さんの命、本当に一緒であるので、そういった意味では、困難な地域の解決からまず急いでいただいて、全県の地域医療を守っていくという立場でぜひ進めていただきたいと思うし、まさに県が責任を持っている医療、また、医師確保について頑張っていただきたいことをお願いをして終わる。

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