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2005年(平成17年)度決算特別委員会産業労働部審査 宮田しずのり
2006年12月8日

ワーキングプアーひろげる松下プラズマ工場

■宮田しずのり委員■ 私は、ワーキングプアの問題でお尋ねしたい。
 まず、その認識について伺いたい。
 きょう、これまでの答弁の中で、部長も、こういうあり方については非常に危惧している、正規雇用への移行を推進していく、そのために企業への働きかけもしていきたいと答弁された。ぜひその方向でやっていただきたいと思う。
 念のため伺っておくが、これまで我が党が繰り返し正規雇用の推進のための質問をする中で、当局はいつも、多様な雇用、働き方ということもあるということで、ずっと肯定的に答弁されてきたと思う。この考え方は、先ほどの答弁の中で変化があったと思っているが、そういう受けとめでいいかどうか念のため聞きたい。

■青木しごと支援課長■ 経済情勢が変化しており、勤労者のニーズも多様化してきている。したがって、今ご指摘のように、私どもとしては、高齢者、女性、若者、障害者、いろいろな働く方のニーズを踏まえて、それぞれの方に合った働き方というのを進めていくという意味で多様な働き方というのを中心に考えている。
 高齢者の方で体力等で差があるし、女性の方も仕事と家庭の両立ということもある。若者については、将来の県を支えていただく方ということも含めて、安定した雇用へ導いてまいりたい。

■宮田しずのり委員■ 若者についてはということであるが、現役世代の雇用は、一たん退職したり、あるいはいろいろな事情でリストラ等で職を離れると、その後はなかなか正社員に戻れないという状況もあるので、そういうことも含めて対応していただきたいと思う。
 この問題について一言申し上げておきたいと思うが、このワーキングプアと言われるような雇用の形態が異常なんだという認識をしっかり持って対応しないと、一般的に働きかけるだけでは企業の側はこれを改めないというのが現状だと思う。
 若者のことでいうと、内閣府の調査で「多様な働き方に関する意識調査」というのがあるが、その中で、現在パートやアルバイトとして働いている20代の男性で「10年後にどういう働き方をしたいか」という問いに「10年後は正社員として働きたい」という希望を持っている人が85%ある。このままずっとアルバイト、フリーターでいいという人は一人もいないということから見ても、今のワーキングプアと言われる状況は、働く側の問題ではなくて、雇う側の問題であるということをしっかり認識を持って、きちっと対応してほしいと思う。
 次に、先ほど、県下で正規雇用が1.2%減少して、派遣や請負の非正規雇用が1.8%増加しているという答弁があった。これは県下でワーキングプアが進んでいるという内容だと思う。
 そこで、県が企業誘致をする、また、そこで雇われる雇用に対して、補助金を出している松下プラズマディスプレイ工場の問題でお尋ねしたいが、ここに松下の雇用広告がある。これを見ると、有期間社員募集ということであるが、内容は期間が3ヵ月、それを更新をして最長でも2年3ヵ月と言われている。朝8時から夜の8時まで働く、2勤2休制で月収も22万円ということであるから、これは残業代とか深夜手当も含めての金額と言われている。だから、年収200万円台までのところである。これは茨木工場の募集であるが、尼崎工場も同じ内容で募集していると言われている。
 これを見て、先ほど部長も答弁されたが、本当に私はワーキングプアそのもの、正規雇用への移行を働きかけていきたいと言われている対象となる企業そのものと思うが、その点について認識を伺いたい。

■岩根企業立地課長■ 松下プラズマディスプレイ尼崎工場においては、激しい国際競争環境の中で、国内で生産しながら十分に競争力を維持していくことに当たり、私どもとして、現場の熟練した人材の継続的雇用の確保が重要であることを認識していると聞いており、現実に今ご指摘のように、11月から直接雇用を始めたと聞いており、さらに今後正社員としての雇用の実施も検討していると伺っている。
 県としても、安定した雇用が非常に望ましいということは当然に思うと考えているが、機会をとらえて、これまで同様に、松下プラズマディスプレイを初め、すべての立地企業に対して安定雇用の促進を働きかけていきたい。

■宮田しずのり委員■ 働きかけていくということであるが、正規社員への雇用の道も開かれていると言われるが、しかし、今問題になっているのは、2年3ヵ月で打ち切るということが説明されていて、その正規への保証はほとんどないと言われているのが実態である。そういうことから見ると、こういう募集については改めるということで、ぜひ強く働きかけていただきたい。
 もう一つ、松下のプラズマディスプレイ工場に対する県の雇用補助金であるが、例えば今申し上げたような、3ヵ月で雇用を更新をしていく、あるいは3ヵ月で切る、こういうものに対しても県の補助金の対象になるのかどうか尋ねたい。

■岩根企業立地課長■ 現在の産業集積促進補助金の対象者については、基本的に直接雇用されている社員で雇用保険に入られている方と確認をしている。派遣である場合において、派遣者、これは一般の雇用保険の適用者であるので、基本的にこの要件を満たしており、なおかつ新規の地元の雇用であるということが前提であるが、そうした形の要件として認めているので、審査の段階でチェックをしていきたいと思っている。

■宮田しずのり委員■ 県の要綱を見ると、短期間被保険者と派遣労働者については、正規の場合の半額の補助金が出る。1人30万円から60万円の雇用補助金が出るということになっている。しかし、今言った松下のこれを見ると、健康保険加入有となっているから、恐らく3ヵ月働いても、その保険に加入するということになると思う。であるから、県の要綱でいくとこれは補助の対象になると思う。
 しかし、私はこういうところに補助金を出すということになれば、県がこういう雇用形態を容認している、あるいは奨励していることにつながると思う。だから、我々が繰り返し問題にしているように、非正規の社員に対する雇用補助金のあり方は見直すべきではないかと繰り返し言っているが、部長ぜひ答えていただきたい。

■表具産業労働部長■ 先ほど企業立地課長が答弁したように、立地段階での採用状況を会社からの申請に基づいて、しっかりと判断して補助しているので、我々は、補助は条例に基づいて適正に支出したと考えている。

■宮田しずのり委員■ 適正に支出したと言われるが、あれは派遣ということで申請をして補助金をもらって、わずか数ヵ月で請負に切りかえている。しかもその請負というのは偽装請負の疑いもあるということで、今、労基局から派遣会社に是正勧告もされている。であるから、今そういう姿勢は私は大問題だと思う。その瞬間だけこの要綱に沿っておれば補助金を出し、その後、企業が法の網の目をくぐるようにして違法な行為をしていくことを県が容認するのはもってのほかだと思う。私は今の答弁では納得できない。ぜひ改めていただきたい。
 今30億ぐらい出ているが、これから来年の夏の第4工場のオープンのときには、それにあと60億からの補助金が合計で出ていくと思う。まさに今社会問題となっているワーキングプアそのものの雇用形態に対して、県が一方では是正すると言いながら、一方ではこういうものに補助金まで出していく。これは絶対に容認できない。もう一度答弁いただきたい。

■表具産業労働部長■ 企業立地で量的確保も含め考えて、平成14年から15年にかけて条例を制定し、そして、このことによって松下の立地が推進され、量的な確保も図られている。我々は雇用関係の補助金を出す場合には、正規と派遣に限定して出しており、請負には出していない。我々は、第3工場の場合は適正に支出したと考えているし、第4工場については、まだ申請が上がってきてないので、その段階で出てきた部分について判断させていただきたい。

■宮田しずのり委員■ 申請のときには派遣で出してきた。だけど、派遣では1年間経過すると正社員化しないといかんということになるから、その正社員化を逃れるために請負に切りかえていくという措置をやった。だから、そこが大問題である。補助金をもらうために、そうしたと言われても仕方がない。
 私も、松下の尼崎プラズマ工場に国会議員団と一緒に行って、直接人事担当など、会社の代表と交渉してきて、調査もしてきた。私は、本当にこれは大問題だと思う。来年の夏に申請が出てきたときに、それをどうするか検討するということだが、少なくともこういう形態には出さない、改めるということを答弁していただきたい。

■岩根企業立地課長■ 松下プラズマディスプレイの関係で、補助対象から補助対象外に切りかえて、いわば補助金をうまく取ったという趣旨の発言があったが、そういうことはなくて、当初から松下においては、派遣法で1年間と決められているので、その派遣ということで申請があり、1年たつと切りかえがあるので、その後については、多様な雇用形態を模索しながら、直接雇用、正規化、そういうことを踏まえ検討を続けていくということを言っている。我々もそれを信じている。
 多少切りかえの時期からずれているが、11月からは直接雇用が始まり、引き続き正規社員の登用ということも考えていると聞いている。
 もう一つ、部長も先ほど申し上げたとおり、制度創設当初は非常に厳しい雇用環境であり、当時ではより安定した雇用という観点も含めて、雇用の量的確保ということが前面に出てくる。そうしたことから正規と派遣に絞って補助している。ただし、ご指摘のとおり補助単価も切り下げたり、見直しも続けており、引き続き社会情勢あるいは政策効果、目的、そういうものをあわせて制度見直しを続けていきたいと思う。

■宮田しずのり委員■ 時間が来たので終わるが、今見直しをするという答弁があったので、ぜひ見直しをして、このワーキングプアと言われるような事態が改善されるように努力をしていただきたい。


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