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2005年(平成17年)度決算特別委員会健康生活部審査 宮田しずのり
2006年12月7日

大気汚染の健康影響調査と対策について

■宮田しずのり委員■ 私は、環境問題について、2点について質問をしたいと思う。
 その第1は、大気汚染、わけても自動車排ガスによる健康への影響と、それに対する対策について質問をする。
 県内では、かつて工場から排出される有害物質とディーゼル車の排ガスにより大気が汚染され、尼崎と神戸の一部が公害指定地域として指定され、そして公害健康被害補償法に基づく気管支ぜんそくなどの公害認定患者は、私の地元である尼崎市だけでも1万1208人に上り、そして多くの方が亡くなられた。現在でも2509人の公害患者の方が、いつ発作が起こるかを心配しながら、苦しんでおられる。
 ところが、公害病患者の認定は、昭和63年2月に打ち切られた。それから18年がたつ。この間、工場から排出される汚染物質については一定の改善が図られたと思っている。しかし、自動車の排ガスはいまだに環境基準を超えており、平成22年の環境基準の達成も懸念されているところである。そういう影響で、公害患者、ぜんそく患者は今ふえていると言われている。決して公害は終わっていないことが言えると思う。
 そこで、まず、兵庫県として、県下のぜんそく患者の実態をどう把握をされているか、そしてそれに対してどんな対策を検討されているか、その点をまずお聞きをしたいと思う。

■増田医療参事兼疾病対策課長■ 厚生労働省が実施している患者調査によると、全国のぜんそく患者の入院及び外来の推計患者数は、昭和62年と平成14年の調査結果とではほぼ横ばいである。

■宮田しずのり委員■ びっくりした答弁であるが、ここに文科省が行っている学校保健統計調査の報告書がある。これは、子供のぜんそく患者の状況を調査したものである。
 それによると、平成17年度の県下における小児ぜんそくの被患率は、小学校で3.6%、10年前の平成7年に比べて3.5倍になっている。中学校では2.49%で、同じく2.5倍、高校では4.05%になり、10年前と比べてこれは20倍になっているということで、非常に増加していることが言える。また、神戸市が国の公害被害補償法の流れの中で、平成2年から平成16年2月まで実施した小児ぜんそく等調査事業によると、医療費助成の受給者は平成2年の255人から平成15年12月段階では849人ということで、13年間に3.3倍にもふえている。
 これらの資料を見ただけでも、県下の子供のぜんそくの被患率は確実にふえているということが言えると思う。これは全国的にも同じ傾向であり、そしてこの文科省の調査というのは、日弁連なども、これはいろんな資料で活用されている内容であるので、私は、その内容は重視して受けとめる必要があると思う。これは当然、今、答弁された課長も見ておられると思うが、私が今述べたような小児ぜんそくの患者がふえていることについて、どう認識をされているのか、もう一度、お聞きしたいと思う。

■増田医療参事兼疾病対策課長■ 先ほどは申し上げなかったが、先ほどの厚生労働省が実施している患者調査による兵庫県における患者の実態について、平成8年、11年、14年の直近3回の推計患者数は連続して減少している状況である。

■宮田しずのり委員■ 今、減少しているというのは、どの資料で言われているのか。

■細川健康局長■ 先ほど課長が答弁した資料の件は、これは、国の方で統計部局があるが、そこが3年ごとに調査で客体をとり、疾病調査をしている。これは外来患者と入院患者と合わせて調査をしている。その上で、統計を約1年ぐらい期間をかけて分析した上で公表したデータである。

■宮田しずのり委員■ それなら今、文科省がやっている学校の子供のぜんそく被患率の調査と、これは全く根拠のないものと、当然見ておられると思うが、そういうことなのか。

■細川健康局長■ 先ほど申し上げたように、我々が答弁したデータのもとが厚生労働省が行った調査結果のものをご紹介した。
 こういったたぐいの調査は、このほかにもいろいろな、国のレベルでもいろんな部局でそれぞれおやりになっておられる。したがって、その信頼性について言及したものではない。

■宮田しずのり委員■ ここに2002年に日弁連が国に対して、自動車排ガスによる健康被害の救済制度を早期に立法化を求めるということで意見書を出されたものがある。この中にも、特に自動車排ガスによる健康影響が非常に広がっているということで、救済制度を早期立法化によって行うべきだという申し入れをされているが、その中にも、今、申し上げたように学校の統計が使われているし、ほかでも、少しよその例を紹介したいと思うが、例えば、全国の自治体で幾つか条例に基づいていろんな調査をしておられる。
 例えば、東京も条例によって調査をしているが、呼吸器疾患は18歳未満で、東京の場合、1988年に比べて2000年には3倍にふえている。今、東京では5万1000人の方が呼吸疾患だと認定されている。それから大阪でもそうである。大阪市は要綱で患者をずっと調査しているが、これは15歳未満で1988年に3627人だったものが、2000年には2万409人へ、6倍にふえている。だから、この隣の大阪でこれだけふえている。その地続きにある尼崎などでは絶対にこれはふえていることが言えると思うし、それは文科省の調査の中でも明らかになっている。これはやはり、きちっと受けとめるべきだというふうに指摘をしたいと思う。しかし、これは時間がないので、そういうことを指摘して、もう少しこの問題で議論したいと思うが、今は下がっているということで、真っ向から違うが、しかし、これは実態を、それだったらきちっと調査をする必要があると思う。
 国が今、これは2年前から「そらプロジェクト」という調査をスタートさせており、その一つに、児童を対象に関東と関西で調査が行われている。そのうち、関西では尼崎と西宮、芦屋を対象にして、国が今、調査を行っている。これは、聞くと、調査のデータはそのまま国に上げているので集計はしていないということで、結果はちょっと今のところはわからないが、今、その集計作業が恐らく国でやられていると思う。これはやはり、そういういろんな問題があることを認識した上での調査だと思う。私はやはり、この調査ではちょっと不十分ではないかと思う。
 それは、今、尼崎市は43号などの沿線だけではなくて、大型車、ディーゼル車の混入率というのはずっと市内一円に広がっているという面もあるので、汚染のひどい尼崎市、西宮、芦屋だとか、こういう地域だけの調査では、私はやはり、いろんな比較検討が難しいのではないかということで、国はこういう調査を行ったが、県として、さらにこの実態を浮き彫りにするためにも補完調査をやる必要があるのではないか。これは私の提案だが、例えば、全く条件、環境の違う丹波や但馬のきれいなところと、一定の条件を設定して調査をする。そして阪神間と比べてみる。そういうことも必要ではないか。今、下がっていると言われたが、私は、上がっていると考えており、食い違いがある。これは実態をつかむためにそういう努力もしていただきたいと思うが、どうか。

■阿多大気課長■ そらプロジェクトは、これは環境省の方で、昨年度より関東、中京、関西、3ヵ所で実施している。学童を対象にやっているが、18年度、今年度からは幼児も対象にということで、ちょっと対象を広げて、現在、健康調査を実施しているところである。
 県内では尼崎、西宮、芦屋、それと神戸市の一部も含めて、現在調査をやられている。この調査の方法であるが、従来のやり方として、例えば、問題のある地域と全く問題のない地域、それを比べるという調査もあるが、このそらプロジェクトというのは、その調査方法が若干違っており、同じ調査対象地域の中で、ぜんそくの症状が認められた幼児と、認められていない幼児を分け、それの比較をやっていく、こういう調査であるので、調査そのものが、その対象地域が必要だという調査ではない。それと学童の場合は、幹線道路が通過する近傍地区とそれ以外の地区と分けて、やはり、調査地区の中で調査をして比較していくという手法であるので、そういう意味から申し上げても、全然別な地域で調査をするというものではない。

■宮田しずのり委員■ これは結果を待って、また議論したいと思うが、いずれにしても、その実態を浮き彫りにすることは、これからもぜひ取り組んでいただきたいと思う。
 もう一つ、今、子供のことで申し上げたが、今度は成人についてのぜんそく被患実態の調査も必要だと思う。これについては、去る11月2日付で尼崎、西宮、芦屋の3市の市長が連名で、環境省に大臣あての国道43号及び阪神高速3号神戸線における自動車公害対策等についての要望が提出されている。これは、同じものが知事に対しても提出をされていると思う。その中で、国が実施する、今も答弁のあった健康影響調査、いわゆるそらプロジェクト、その中で、国道43号及び阪神高速3号線の沿道において、成人に対する健康影響調査も早期に実施されたいという要望がされているところである。
 この阪神3市の国への要望というのは、地元の人たちから見ると非常に切実な問題であるので、ぜひ、成人については国の調査に加えていただきたいということ、県としても、それを要望していただきたいと思うが、その点はどうか。

■阿多大気課長■ 阪神3市から要望しているというのは聞いている。このそらプロジェクトは、成人の大気汚染による健康調査についても、そらプロジェクトの中で、先行する幼児及び学童に加え、順次、実施していくということで、環境省は、そらプロジェクトは5年間の計画であるが、成人を対象とする調査が行われる予定であると、今、調査方法等について検討しているというふうに聞いているので、この5年の中で順次、成人についての調査も始まるのではないかと思っている。

■宮田しずのり委員■ 調査が行われることはわかっているが、どこでやるかという地域であるとか、あるいはどういう方法でやるかというふうなことについては、これから検討されるということであり、だから、そこの調査の中に阪神3市をぜひ加えてやっていただきたいことを要望されているので、これは引き続いて国に要望していただきたい。県としても、その3市の要望を上げていただきたい。こういう意見であるが、どうか。

■阿多大気課長■ そらプロジェクトについては、環境省は、関係市に直接委託をして実施するという調査であり、そらプロジェクそのものは県で全くタッチしていない。環境省や市から情報はいただいている状況である。実際の当事者である3市からそういう要望をしていることをお聞きしているので、県としては、改めてする必要はないのではないかと考えている。

■宮田しずのり委員■ これは3市の独自の問題でなくて、やはり、県下の環境をどうしていくかということで、県にとっても非常に重大な問題だというふうに思う。そういう点では、やはり、今の姿勢というのは非常に問題だというふうに思う。それは指摘しておきたいと思う。
 そこで、今、国が行っている調査結果等もこれから出てくると思うが、そういうものを踏まえ、やはり、その実態が明かになった段階では、いろんな対策が、さらに突っ込んだ対策が必要だと思う。
 そこで、私は、医療費の助成が今後どうしても必要になってくると考えている。国道43号と阪神高速3号神戸線の沿線の大気汚染というのは二酸化窒素及び浮遊粒子状物質――PM――の環境基準というのはいまだに超えている。
 これは、冒頭申し上げたが、そういう状況であるし、この環境基準の達成のためには、今、問題になっているように、大型のディーゼル車の通行量の一層の削減、それから車種規制の早期実施、ロードプライシングといった対策が実効あるものにされて、そして急がれる必要があると思う。しかし、同時に、今日、排ガスの有害物質による影響を受けている健康被害者に対しては、どうしても医療費の助成が必要だというふうに思う。
 東京では、先般、東京大気汚染公害訴訟の控訴審の結審を目前にして、知事が、ディーゼル車のメーカー各社とともに、排ガス有害物質との因果関係があると認められたぜんそく患者には、今後、必要な通院費など治療費の一部を助成する方針を決めたことが報道されている。東京では、対象が16万人にも及ぶと言われているし、その助成をすれば総額数十億円にもなると言われている。今、条例でそういうことが行われているが、さらにこういう突っ込んだ対策等が非常に全国からも注目をされているところであるし、そのほか川崎市等でも、いろんな助成が行われている。
 だから、兵庫県としても、将来というか、今、行われている調査で実態が明かになった段階で、当然いろんな被害の状況は浮き彫りになると思うので、そういう被害者に対しては、ディーゼル車のメーカー等にも働きかけて、県としても、今後、医療費の助成等について、ぜひ検討していただきたいことを要望したいと思うが、その点はどうか。

■阿多大気課長■ 東京都の方で今、東京大気汚染公害訴訟がされており、和解に向けた勧告が出されているということで、その中で、東京都は、その訴訟の終結に向けたいろんな対策なりをやっているというふうに聞いている。そういうことで、国や首都高あるいは自動車メーカーの負担により、助成が行われる提案をやっているというのは新聞等で承知している。
 兵庫県の場合は、委員ももちろんご承知なのだが、尼崎の公害訴訟があり、それは既に平成11年に企業と和解とか、あるいは12年に国と公団とも和解とか、こういうことで、今、和解あるいはあっせんを終わって、原告と被告の連絡会を設置して、大型車の削減ということをその中で検討なり実施をしている。
 我々は、それを支援するという意味も含め、こういう全体の動きに合わせて、阪神地域の一部で、委員おっしゃるように、環境基準を超えていることもあるし、それから大型車を規制することが、大型車の交通量の低減につながるということで、平成16年10月より条例に基づくディーゼル自動車の運行規制を実施している。それ以外にも、国が行う環境ロードプライシング、こういうものについても対策に協力しているということで、各種対策を実施することにより全体の環境改善を図ってまいりたいと考えている。

■宮田しずのり委員■ 環境を改善するためのいろんな対策、これはぜひ急いでやっていただきたいと思う。
 今、尼崎の公害訴訟団の原告団と国とのいろんな連絡会が行われており、今、答弁があったように、大型車の削減の問題やロードプライシングだとか、いろんな議論が行われており、私もそういう場にはちょくちょく傍聴にいっているので、よく状況を知った上で質問をしている。
 今、私か申し上げたのは、健康被害補償法に基づく認定患者の救済は、今、2509人ということを最初に申し上げたが、それはされている。しかし、それ以後、18年間にわたって、なおかつ被害者がやはりずっと出ている。しかし、その人たちは何も今認定もされていないし、救済の策はない。だから、この人をやはり救済すべきではないかという提案であるので、ぜひ、検討していただきたいということを申し上げておきたいと思う。
 ぜんそくの患者というのは、今は薬が非常によいものができて、ぜんそくの発作そのものを抑えたり、あるいは症状をコントロールすることは非常にうまくいくようになっているというふうに言われているが、しかし、完治することは余りないと言われる。であるから、やはり、治療薬も非常に高いし、治療費がかかるということで、そういう支援がどうしても必要だということを申し上げておきたいというふうに思う。

アスベスト飛散防止対策について

■宮田しずのり委員■ あと、もう1点、アスベストの問題について質問をする。
 このアスベストについては、今後の被害防止対策として、既存の建築物におけるアスベストの除去等の対策についてお伺いをしたいと思う。
 私は、昨年の6月の末に株式会社クボタが、地域住民も含めて約100人の被害者が出ていることを公表した。それから1年半になる。私もさまざまな調査を行い、地域の健康被害者の救済支援の活動であるとか、また、今後の被害防止対策についてのいろんな取り組みを住民の方や被害者の方、そして医師や弁護士やいろんな団体の人たちと今共同で進めている。私がこの問題に本当に今熱心に取り組んでいるのはなぜかというと、クボタが公表した直後に、十数年間、クボタで働いていた労働者から、「実は、去年の3月、肺がんと診断されて、そして今、県立塚口病院で治療を受けている。しかし、もう手術ができない段階まで進んでいて、抗がん剤を今投与している」いうことで、そして、その途中でクボタが発表した。「ひょっとしたら、私もアスベストが原因ではないのだろうか」という相談を受けた。すぐにいろんなことを調べて、そしてそれはアスベストが原因だということを会社も認めて、9月ぐらいに労災申請をし、やっと労災が認められた。その直後に、10月の末に亡くなられた。本当に大変な闘病生活だった。
 私、ずっとその人に三、四ヵ月かかわって、それでその方がずっと話をされる。「当時はもうもうと粉じんが舞っている。そういう状況の中で働いていたが、それが危険だという安全教育は全くなかった。それから防じんマスクをするとか、そういった対策も全くなかった。だれも危険なんて思っていなかった。アスベストは麻袋に入ってきて、それが積んであるが、冬はその中は暖かいから、その中で、夜勤のときには仮眠をしていたというふうな状況であった」というふうに言われる。
 しかし、明らかになったように、国と企業はもうそれ以前から、ずっと前から、このアスベストが危険だ、人体に有害だということを知っていた。アメリカなどではもっと早くから問題になっていたわけであるから、そういう点を考えると、本当に国と企業の責任というのはあいまいにしてはならない。そしてこれ以上、この被害者を出してはならないということを非常に強く思った。そういうことからこの問題にずっと、この間1年半かかわってきた。そのことで、健康被害については、私も去年質問をして、そして知事も答弁をされて、健康管理手帳制度というものもつくっていただいた。これは本当に全国からも注目をされているというふうに思う。しかし、今、問題は、今後の被害防止対策として、建築物に吹きつけされている、そしてしかもそれは露出されている、こういうものの対策では、まだやはり実効が上がっていないというふうに思う。
 そこで、当局は、既存の建築物における吹きつけアスベストに関するいろんな調査も行い、そして飛散防止対策についての指導も行っておられるが、その実態について、まずお聞きしたいと思う。

■阿多大気課長■ 吹きつけアスベストを使用している建築物の実態は、昨年度に国が指示をして、県及び市町が実施した1000平米以上の民間の建築物、それから病院、学校、公的機関等を対象とした吹きつけアスベスト使用施設実態調査の結果があるので、その情報を収集することにより建築物の実態を把握している。
 さらに、建築基準法に基づき、定期報告により得られるアスベストの使用の有無に関する情報を建築部局から提供を受け、把握していくことにしている。
 それらのデータについては、今年度構築したアスベスト情報管理システムに取り込んで管理していくことにしており、現在、情報の入力を順次行っているところである。

■宮田しずのり委員■ 調査をされて、指導されているわけであるが、今、露出している建築物、今すぐいろんな対策が必要な建物というのは713件あって、そのうちに指導を受けて、除去なり、あるいは飛散防止対策を講じた建物というのは232棟、3割であり、7割はまだそのまま残っているということであるし、それから県の調査に対して1200件もまだ回答していない建物があるというふうに資料ではなっている。だから、本当にきちっとした対策を急ぐ必要があるいうふうに思う。
 この対策がなぜ進まないか、その原因であるが、これは突き詰めて言うと、除去費用が非常に高いということである。1平方メートル当たり除去するのに、きちっと密封し、外に出ないようにするためには非常に金がかかる。だから、これを進めるためには、やはり、経済的な支援が必要だということで、これについての助成措置をぜひ検討すべきではないか。公的な施設はあるが、民間、特に私は中小企業や小さな建物については、ぜひ支援が必要だと思うが、その点だけ答弁を願う。

■中西健康生活部総務課長■ アスベストによる健康被害については、我が国の規制が諸外国に比べておくれていることが大きな要因であり、その対策は、基本的に国が責任を持って取り組むべき課題であるという認識である。
 アスベスト除去に対する国の支援策としては、先ほど委員ご指摘のあった公的施設を対象とする厚生労働省等の補助制度、それとともに中小企業等の施設を対象とする国民生活金融公庫等による低利融資制度等が設けられており、また、兵庫県においても、県独自の貸し付け制度を用意させていただいているところである。
 これらの制度も活用していただき、昨年来、約800の施設において除去作業が完了している。
 一方、民間事業所にとっては、アスベスト除去工事に要する費用が大きな問題である。それと同時に、民間の建築物について、県土整備部の方で、露出している吹きつけアスベストの状況について精査したところ、現状は安定し、飛散のおそれがなく、緊急に除去等の対策を講じる必要がないものもあると聞いている。これが除去が進まない原因の一つであると思っているところである。
 なお、こういった吹きつけアスベストが露出している建築物に対しては長期継続的な監視と適正処理の指導を県土整備部では行っていくと聞いており、今後、県内の吹きつけアスベスト使用建築物の除去は進んでいくと考えている。
 こういった状況の中、本県としては、アスベスト対策は息の長い取り組みが必要であるといった認識のもとに、引き続きアスベスト対策推進会議のもと、環境部門と建築部門が連携し、支援制度の周知啓発を初め施設所有者に対する指導を行うとともに、国に対して、全国知事会とも連携し、それらの支援と措置の拡充を要望してまいりたいと考えている。


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