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2004年予算特別委員会県土整備審査 ねりき恵子
2004年3月17日

八鹿・与布土生活ダムの中止を

■ねりき恵子委員■私は、公共事業の見直しの問題についてお伺いしたい。
  その一つは、生活ダムについてである。この生活ダムについては、昨年来一貫して質問の中で取り上げさせていただいている。今議会の代表質問で取り上げたが、県の五つの生活ダムについて今までもその問題点を指摘し、その事業を再検討した上で中止すべきであるということを主張してきた。きょうは、その中の八鹿ダムについて質問をさせていただきたい。
  この八鹿ダムの建設予定地は、八鹿町の町内から車で数分のところ、妙見山の山合いの谷につくられる予定となっている。私もどんなところかということで、現地に行ってきた。素朴に幾つか疑問を持ったわけであるが、ダムをつくるのは小佐川という川の上流であるが、現地の方に聞くと、下流の方で合流する隣の谷筋を流れる日畑川の方がふだんから水量も多くて流域面積も広いということである。一方、この小佐川の方は水量も少なくて、流れがほとんどないときもあるということである。
  普通に考えれば、日畑川の水量の多い方の上流にダムをつくるというのが、治水対策にも有効なのではないかと素朴に思ったわけであるが、こういうことも含めて、なぜこの予定地に建設する計画が決まったのか、計画の根本的なところで疑問が浮かんだので、その点についてお答えいただきたい。

■佐々木河川整備課長■なぜ、この場所に八鹿ダムをつくることになったのかということであるが、一般的に通常ダムというが、例えば生野ダムは水源地が朝来町にあり、その受益を姫路市が受けているということになっている。ところが、今我々が進めている生活貯水池の場合は、水源地いわゆる貯水池となるところと受益地とが一つの同じ町内におさまるということを基本にしている。
  そうしたことから、各市町の管内にあって、河川管理者である我々が治水の対策が必要かどうか、あるいは市町が水道水源をダムに求める以外に方法がないのかということから、現在共同事業として進めている。このため、ダムサイトの選定となると、各市町の管内にあって、河川環境、土地利用あるいは水道計画上、水道事業者の方は浄水場とか配水地というものを計画するので、そういう水道給水区域等がどうなっているのかということをいろいろ勘案しながら決定している。
  もう少し具体的に言うと、洪水がはんらんすると想定される区域の上流部に位置するとともに、ダムの構造あるいは安全に悪影響を及ぼさないよう地形や地質が問題ないこと、あるいは貯める必要な容量がその場所で確保できるかどうか、そういうことをいろいろ勘案して、現在行っている八鹿ダムについても、その場所が最適であると思っている。
  先ほどの日畑川については、私も現地に一度は行ったことがあると思うが、これについては、恐らく河川勾配が非常に急峻であり、必要な貯水容量を取るには非常に大きなダムになってしまうという観点から、我々は現在の小佐川の方に計画をしていたのではないかと思っている。

■ねりき恵子委員■今いろいろと必要性を言われたが、利水対策といっても、人口が急増していくということで、右肩上がりの需要予測をされているということで、今、水需要が過大なのではないかということも指摘させていただいたし、洪水対策についても、他の代替案がなかったのかということも、今までも指摘をさせていただいている。30年に一度の大雨にしか対応できない、それ以上の大雨が降ったらどうなるのかという問題があるが、30年確率の雨に対応するには、三、四十センチ堤防を上げるか河床を掘り下げるかすれば、ダムの治水対策としてはできるのではないかということを今までも指摘しているが、そういう点は検討されたのか。

■佐々木河川整備課長■治水上の代替案であるが、河川改修によるのか、あるいはダムとの組み合わせでやるのかという選択になるが、河川改修についても河道を拡幅すればいいのかどうか、あるいは河床を下げた方がいいのではないか、あるいはご指摘のように、築堤といって堤防を高くする方がいいのではないかということがある。
  八鹿ダムの場合については、河川改修による場合は、河道を拡幅して緩い傾斜の川にすることを前提に代替案としている。一方、築堤の場合、先ほど30センチとか40センチとかいうことがあったが、たとえそういうことをする場合も、当然、護岸のかさ上げが出てくる。あるいは横断構造物というが、例えば橋梁、こういうものの架けかえも出てくる。厳密に言うと、用地買収等も伴ってくる。一方、河床を下げるということになると、今度は逆に既存の堰の改修が必要になってくる、あるいは場合によっては橋の根が浮いてしまうのでその手当ても出てくるというような形で、いろいろそれぞれについて事業費があるわけである。
  一方、ダムを建設する場合は、当然、安定水源の確保が得られると同時に、新たな水道水源の開発と同時に、既存の不特定用水、いわゆるかんがい用水も一方では確保できる。また、ダムをつくると、ダムができることで下流全川にわたって一定の安全率が確保できるというメリットがある。
  そういうことで、水道あるいは治水という意味で、社会基盤整備という全体を総合した観点から八鹿ダム案を現在採用しているものである。

■ねりき恵子委員■水源の問題は課題だということははっきりしていると思うし、いろんな代替案を考えたが、ダムの方が有効だということであるが、事業費がどれだけかかるのかということを、はっきりと示していただきたいと思う。いろんな意味で、環境問題も含めて、総合的に勘案して、代替案または事業を進めるのかどうかということも考えるべきだと思っているが、その点で、一つ地元合意に関連してお話をお伺いしたい。
  投資事業評価調書というのを見せてもらったが、ここには「地元は早期完成を望み、協力態勢が整っている」と書かれてあった。しかし、本当に地元の住民の合意がすべてできているかというと、そうではないと思っている。計画地の近くはもちろん、小佐川の関係地域すべての町民、集落の同意が得られているとお考えなのか。私が聞いてきたところによると、集落によっては、賛成も反対も一度も論議はしていないということで、つくってくれるなという反対の声もまだまだ大きいものがあると思う。そういう点で、地元の住民の合意は得られているのかどうか、お聞かせいただきたい。

■佐々木河川整備課長■地元の状況はどうかということであるが、基本的には、我々はこうしたダムをつくる場合、関係する方々、まず一つは、当然用地を提供される方々がある。さらには、下流で道路、あるいは恒常道路等をつくるので、そういう沿線の方々、また、下流では既存の取水、いわゆる井堰の取水をされている方々、こういう方々も新たに水道水源を求める場合は、新規取水になるので、そういう方々の同意も得るということになっているが、私の聞いている限りでは、そういう関係者の方々に特に強く反対ということは聞いていない。

絶滅危惧種のクマタカの保全を

■ねりき恵子委員■強く反対ということは聞いてないということであるが、意思表示が、例えば都市部のように「ダム反対」というふうにできるかできないかは別にして、ダムをつくることに合意形成ができているという状況では決してないということは、私は現地に行って、地元の方々にもお話を聞いてきたが、そういう意見もあるということは、ぜひ認識をしていただきたいと思っている。
  ダムができた方が今よりも危険になるのではないかと心配をされている方も、実際にはおられる。これは私たちも今まで指摘しているところであるが、想像以上の、計画以上の洪水があったときに、ダムからあふれる溢水の方の危険性を大変心配をされる、こういうこともあるので、ぜひ地元の意向はこういうことだということを認識していただきたいと思う。
  先ほども申したが、ここでは自然の環境を守るというのが、この八鹿ダムについてはこれから非常に焦点となっていくところではないかと思っている。ダムの事業決定の後に環境調査が始まったが、その環境調査の中で「クマタカが見つかった」ということが報告書に書かれている。このクマタカは、絶滅が危惧されている大変貴重な鳥で、県のレッドデータブックのAランクにも記載されているという動物である。特に、最近はこのクマタカの繁殖率が10%台に低下していて、種の保存にとって大きな問題となっていると環境面では言われている。
  その原因は、さまざまな要因が指摘されていて、環境ホルモンの問題とかがあると思うが、中でも開発問題とか杉などの人工林が広がって、巣をつくる、えさ場がなくなっているということが指摘もされている。こういう貴重な動植物が見つかっている問題、特にクマタカが見つかって環境保全が求められている中で、県としてどのようにお考えか。

■佐々木河川整備課長■八鹿ダムの計画予定地にクマタカがいるということは、我々の調査によってわかったが、委員ご指摘のとおり、クマタカというのは、いわゆる食物連鎖の頂点に立っており、非常に自然が豊かなところにこそ生息するということは認識している。
  それであればこそ、我々こういうダム開発計画をする場合に、学識者の先生方によって構成される「環境保全検討委員会」を設置していただいて、ダム建設がクマタカの生息環境にどのように影響を与えるのか、その影響は許される範囲内にあるのかどうか、あるいはどうすれば影響を低減することができるのかということを検討していただいた。
  その検討結果を受けて、委員会からは、「クマタカの生息環境への影響が最小限となるよう施工計画での配慮や保全対策を検討するとともに、クマタカの行動変化を把握しながら、細心の注意を持って工事を進める必要がある」という提言をいただいている。

■ねりき恵子委員■「環境保全検討委員会」を設置されて、調査をされて、今のように「影響が最小限となるよう」とあるが、ここで本当にどのような影響があるのかは、やってみないとわからないというところもある。国の調査でも、ダムがつくられたところでクマタカが生息している事例というのも調査報告書の中にあるが、実際にダムがつくられて、クマタカの繁殖が確認されたのは2ヵ所だけということもある。そういうことを考えると、本当にこのダム建設をこのまま進めていっていいのかどうかという疑問が大いに残るわけである。
  今でも、自然豊かなところではあるが、クマタカもぎりぎりのところで生息している、自然環境がクマタカが生きるためのぎりぎりのところまで来ているというふうにも言われている。その中で、昨年の公共事業等審査会、会長は朝日氏であるが、この方は「環境保全検討委員会」の委員長もされているが、「この公共事業審査会では、八鹿と与布土ダムでクマタカが確認されて、営巣地は水没しないが、ダムの両岸へ作業道をつけかえるから、それが営巣地に近いところの工事になる」とも指摘をしている。
  こういうことであるので、直接影響があるのではないかと思う。クマタカの生息に直接影響のあるこのダム建設計画は、取り返しのつかないことになるのではないかと思うが、その点はどうか。

■佐々木河川整備課長■委員から先ほど「ダムがクマタカのいわゆる生態系に影響を与えて戻ってこなくなる」というようなご発言があったが、我々の調べているところによると、全国で84ダム調査して、ダムができた後クマタカが生息しているダムが44ダム確認されていると聞いている。そういうことを含めて、現在全国で工事中のダムにおいても、クマタカの営巣地に近いところで工事がやられているということで、保全対策あるいはモニタリング等の情報等を得るとともに、我々自身も、これから現地の着手になると、まだ時間もあるので、これからモニタリング調査を継続しながら、引き続き、工事継続後も委員の専門的な助言を得ながら、そのモニタリング成果の評価であるとか、保全の対策のためのアドバイスをいただきながら取り組みを進めてまいりたいと思っている。

■ねりき恵子委員■今言われたクマタカの生息事例の話であるが、そのとおり確認されたのは44ダムかもしれないが、繁殖が実際に確認されたのは、先ほども言ったように二つのダムしかないということをよく認識していただきたいと思っている。
  先ほども課長が言われたように、クマタカが猛禽類、森の王者と言われて生態系の頂点に達している、この生態系の頂点のクマタカがいなくなるということは、頂点がいなくなったということだけで済まされない、生態系に異常が起きているということをあらわすのだという意味で、やはりこの環境問題に取り組んでいく上で大変重要な、自然環境をはかる上で大きなバロメーターになっていると言われている。
  これからもモニタリングをして、環境に配慮していくと言われているが、この「環境保全検討委員会」の中に、このクマタカなどの猛禽類の専門家が入っているのか。

■佐々木河川整備課長■この「環境保全検討委員会」を設けているのは、八鹿ダムに限らず与布土ダムも設けているが、両方の委員長を朝日 稔先生にしていただいており、朝日先生ご自身、隣の大阪府の安威川ダムのオオタカ調査委員会の委員長としてもいろいろご助言とご指導等をいただいているし、それぞれのダムについて鳥類の専門家に委員として入っていただいている。

■ねりき恵子委員■朝日氏もオオタカの調査はしているが、猛禽類の専門家ではないし、鳥類の専門家と言われている、きっと大迫氏だと思うが、この方もコウノトリやツルの主な研究をされている方ということで、鳥類には変わらないが、猛禽類というクマタカの専門性の調査をされている方ではないと思う。
  旧環境庁は、1996年に「猛禽類保護の進め方」というのをまとめているが、その中で、こういう調査や保護方策の検討に当たっては、猛禽類に詳しい専門家の指導助言を仰ぐことが肝要であると強調もしている。なぜ、こういう猛禽類の専門家が入らなかったのか。

■佐々木河川整備課長■先ほど具体的には言わなかったが、八鹿ダム(与布土ダムのまちがい)には、姫路工業大学のオオタカも研究される先生が入っておられるし、確かに大迫先生ご自身はクマタカそのものではないが、鳥類一般のことからも類推したり、あるいはいろんなところから情報も入るし、また、朝日先生ご自身がオオタカの方の委員長としてもご活躍されているので、そういう先生方の構成で十分ではないかと思っている。

■ねりき恵子委員■今のご答弁の「十分ではないか」という、そこが問題なわけで、猛禽類の専門家がいるかいないかによって、大きな違いが出てくると思っている。先ほども指摘したが、環境庁もそういう方向であるし、「環境保全検討委員会」の資料も見せていただいたが、環境を守るという視点ではなくて、ダムをつくるに当たって環境をどう保全していこうかという側面からしか考えられていない。やはりそこが問題だと思っている。
  もう一つ、国が「猛禽類保護の進め方」というのを作成しており、この中に、こういう調査をしなさいとか、クマタカなど猛禽類の営巣期のときにはこうしなさいとか、いろんな調査の仕方も事細かに書かれているものがあるが、この中には、「クマタカが営巣のときに多く利用する地域では、何年かにわたって大きな騒音を発するようなダム等の大規模開発事業など、広範囲かつ長期的にわたって影響が及び得る環境改変は行うべきでない」と、はっきりと指摘をしている。こういう国の保護方針に沿って検討がされるべきではないかと思う。こういう意味も含めて、猛禽類の専門家を入れて、もう1回検討し直すということも必要ではないかと思うが、どうか。

■佐々木河川整備課長■八鹿ダムの委員会に猛禽類の専門家が入っていなかったからどうか、いたからどうかということについては、そういうご意見があったということで、また、朝日先生等とご相談しながら、これからもモニタリングを続けるし、調査はまだこれから継続するわけであるから、そういうご意見を踏まえながら適切な対応をしていけばいいかと思っている。

ダムを中止し、豊かな山への再生を

■ねりき恵子委員■私は県の姿勢を聞いているわけである。こういう貴重種が見つかったということで、環境を保全していく、そのためにどうするかということである。これは環境局にもかかわってくるわけであるが、県土整備部としてやはり公共事業を進めていくわけであるから、本当にこの事業が必要かどうか、治水の問題とか利水の問題とかも、私たちが指摘したように今すぐに代替案があるのではないか、利水はもう必要がないのではないか、こういうことも考えたら、あとは環境問題である。環境問題でどうかというところで真剣な議論をしていただきたいと思う。
  そういう意味で、現在、人工林が大変多いということが、こういった生物が住みにくい状況になっているということである。そうではなくて、広葉樹や落葉樹が混在する森林にしていく、そしてその中で多様な植物や小動物のいる豊かな山にしていくということが今求められていると思う。そういうことが保水力もあり、崩れにくい山もつくっていく。河川改修などともあわせて治水対策にもつながって、地域の住民の安心・安全とも両立できるのではないかというふうにも考えている。
  そういうことを総合的に考えると、この八鹿ダムは今必要ないのではないかと私たちは思っているが、ぜひ、この八鹿ダムの建設の中止も求めて、再検討をお考えかどうか、部長、ご答弁いただきたい。

■陰山県土整備部長■八鹿ダムの必要性については十分な検討をしてきた、利水についても代替案を検討した上で、このダムによる河川治水計画がこの地域にとっては最適であるという結論を出して、このダム計画を策定したわけである。
  しかし、公共事業等の審査会においても、いろいろご説明を申し上げた上であるが、さらに工事コストの縮減とか工期の短縮による事業効果の早期発現、あるいはただいまご指摘いただいている環境への十分な配慮、このようなことを十分留意した上で十分な調査を始め、その調査等の事業継続は妥当との結論をいただいているところである。このような審査会等で指摘された留意点を十分に踏まえて、今後必要な調査等も進めていく考えである。
  地元からは、早期整備の要望を大変強くいただいているところであるが、厳しい財政状況の中で、予算についても大変厳しい状況になっており、地元の皆さんに申しわけないことであるが、さらに環境面、そのような調査を進めて事業の実現につないでいきたいと、このように考えている。

寺畑前川の治水対策の見直しを

■ねりき恵子委員■地元の要望の話は、先ほども言ったように、地元住民の合意が得られていないという問題であるとか、治水や利水についても本当に必要性があるのかという問題、環境の問題として、やはり一度壊された環境は取り戻せないので、そういう点でぜひもう一度ご検討いただきたいと、引き続きこの問題には取り組んでいくことを表明しておく。
  次に、寺畑前川についてお聞きする。
  先日の補正予算で審議をされたこの寺畑前川の問題であるが、現地では、宅地開発の影響もあってたびたび浸水被害が起きていて、その治水対策が求められていたし、私たちもその河川改修を求めてきたところであるが、実際に計画が出てきて大変驚いたわけである。河川延長約1キロほどの小さな川の治水能力を上げるということで、この工事が計画されているわけであるが、10年に一度の大雨に対応するための河川改修、川底を70センチ下げて、その工事は今途中であるが、進んでいる、それでは足らないから、毎秒10トンの流下能力の不足を補うために、直径35メートル、高さ51メートル、底のコンクリートの厚さが20メートルという巨大な地下調整池を60億円かけてつくろうという計画である。
  想像したらどのくらいの大きさなのかというふうに思うが、厚さ20メートルのコンクリートというだけでも、ここは7階であるが、ここくらいの厚さのコンクリートが地下に埋まって、その上にまだ水をためるだけの穴を掘るということである。それを想像しただけで、私は率直に驚いた。10年に一度の大雨対策だということであるが、それをつくって、それ以上、予想以上の雨が降ったときにはどのような状況になるか想像できるのか、お聞かせいただきたい。

■佐々木河川整備課長■我々は今河川管理者として治水対策を行っているが、その一つの目安が10年分の1確率の降雨に対して安全なようにするということで、県下約50%の整備率になっている。また、各河川ごとにおいてその安全率は変わってくるが、猪名川流域に関しては、今、国の方も直轄化も含めて10分の1対応ということで、流域の総合対策を行っている。
  そういう中での支川である最明寺川のそのまた支川の寺畑前川の整備であるので、10分の1ということは計画上やむを得ないと思っている。ただ、10分の1以上の雨が降ったらどうなるかということであるが、これはもちろん降り方にもよるが、本当に10分の1の雨がその形で降った場合は、当然、これは我々でいう計画上の超過降雨であるから、それはあふれることがあるかもしれないが、ただし、そのときはほかの地域も同じような形で被害をこうむるリスクを持っているので、そういう意味では、そこまで進めることがまずは我々は大切ではないかと思っている。

■ねりき恵子委員■あふれることがあるかもしれないという、そこが問題なわけで、60億円もかけてそれだけの莫大な工事が要るのかどうかということである。代替案を本会議のときにもいろいろと指摘をしている。なぜ、この東洋食品の短大の校庭にこれだけの巨大なタンクをつくらなければならなかったのか、それ以外に方法はなかったのかということである。対岸の駐車場もあるし、宝塚の南ひばりガ丘中学の校庭もあるし、いろんな工法があると思うが、最明寺川に流すとか、いろんな検討案が考えられると思うが、そういった検討を本当にされたのかどうか、お聞かせいただきたい。

■佐々木河川整備課長■先ほど河川改修における対策としては、例えば川を広げるとか、川底を下げるということを申したが、当該地においては、川を広げるということは、まず用地の問題、その用地交渉に要する時間あるいはその費用的なものから考えて、今の調整池計画には及ばないと思っているし、河床の切り下げ案となると、ここは非常に低平地であり、非常に緩やかな勾配であるから、これを切り下げて下流の方まで処理するとなると、極端な話、猪名川の本川の方まで、既に改良された最明寺川自体をそのために切り下げるというようなことも起きてくる。そういうこととか、切り下げる場合は、試算によると、今の川底が大体深さ2メーター50ぐらいであるが、それがさらに4メーターぐらい深くなるということであるから、都市部にあって川とは言えないような形態になってくる。あるいは軟弱地盤のところであるから、工事中における事業損失とか、そういうことを総合的に考えると、まず河床切り下げも考えられない。
  また、なぜ短大の敷地にこういうものをということであるが、こういう調整池をつくる場合は、あふれる地域の直上流、また、できるだけ多くの流域を集めたところに、1ヵ所でそういうものをつくるというのが効率的かつ経済的である。そういうことから、ご指摘にあるような例えば対岸の中学校を使ってはどうかということであるが、そういうところと比較すると、現在案の方が効果的であると考えている。

■ねりき恵子委員■いろいろ言われたが、真剣に代替案も検討していただきたい。いろんな工法があるということで、手間はかかるが、どれが将来について一番いいのかという点で、ダムについてもそうであるが、検討していただきたいということを申し添えて質問を終わる。

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