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2005年度予算特別委員会歳入審査 杉本ちさと
2005年3月10日

「三位一体改革」の兵庫県への大きな影響

■杉本委員■私は歳入審査にあたって県民の目線、庶民の目線からくらしがどう変わるのか、福祉とくらしが守られるのかそういう視点から質問を行います。
  まず「三位一体改革」についてです。政府は2004年度予算において「三位一体改革」で前年度予算から地方交付税を2兆9000億円も削減をしました。これによって全国の自治体でたいへん厳しい財政運営が強いられ、本県でも570億円もの交付税が削減され減額され、基金の取り崩しや県債の発行が行われたところです。
  そして、今年地方からの大きな反発の中で政府は今後2年間は地方交付税など一般財源の必要総額を確保すると公約をしました。「三位一体改革」が今年度予算に一体どのように影響しているのでしょうか。おたずねを致します。

■竹本財政課長■三位一体改革の17年度予算への影響という点でございますが、午前中にもご答弁をさせていただきましたが、税源移譲としたしまして所得譲与税で293億円、税源移譲特例交付金で277億円合計570億円が税源移譲されたと考えております。一方で国庫補助負担金の廃止縮減に伴う影響額では、637億円と見込んでございます。従いましてここに差が67億円ございますが、これは地方交付税で措置されるというふうに私どもは考えてございます。

■杉本委員■政府の公約は2年です。言い換えれば2005年2006年の後には、すなわち2007年度には削減をするということだと思われます。実際これまで、骨太方針第2弾で交付税の財源保障機能全般について見直し、縮小していくと打ち出してそして2004年度に大なたをふるいました。今度は2007年度以降は、地方交付税の仕組みを変えて数年間の中期地方財政ビジョンを策定して交付税額を決めていく方法に変えていく。そして交付税削減を行うことを目指しています。県として今後中長期的にどのように見通しを持っておられるのでしょうか。おたずねをいたします。

■山本総務課長■今回の政府与党合意には数々の残された問題があり、今後さらに国と地方の協議の場において引き続き充分な検討が行われなければならないと考えております。併せて改革と展望の期間が終了した平成19年度以降の第2期改革への道筋を明確にしていく必要があります。
  そのため今後とも兵庫県地方分権推進自治体代表者会議や全国知事会等とともに地方の自由度を高めるという三位一体の改革の本質の実現に努め、また平成19年度以降の第2期改革に向けて世論喚起を行いつつ国に対して粘り強く働きかけていきたいと思います。

地方交付税削減をゆるさない県独自の取り組みを

■杉本委員■国に対してねばり強く働きかけていくというご答弁ですが、国の「三位一体改革」の本当のねらいというところをしっかりと見ていただきたいと思います。財務省の宮脇豊・財務省主計官は今年1月三位一体改革セミナーで「地方交付税の目的は財政調整と財源補償の二つだがこれが地方の自主性自立性を妨害している。また地方の財政運営にモラルハザードをもたらす」とかとかいろいろ言って、「地方交付税が多すぎる縮減しなければならない」と本音を述べています。
  「三位一体改革」が地方への財政支出削減にあることは明らかです。県として地方交付税削減を許さない取り組みが必要です。地方交付税の財源保障機能、財政調整機能を堅持するよう知事会等でいちおう要望されていますが、県独自としても強く国に働きかけることが必要と考えますがどうでしょうか。

■高井企画調整局長■私どもにとって地方交付税の重要さというものは大変大きなものがありますので、かねてから全国知事会等とともに連携しながら強く要望申し上げておるところでございますが、今申しました、先ほどご紹介いただいたような、国の財政当局の思いというものもわれわれ認識した上で、そういう戦略がお持ちであろうということを踏まえながら、それに対応できるような理論も構築しながら国に粘り強く働きかけていきたいと思います。

国庫補助負担金制度の堅持を国に働きかけよ!

■杉本委員■ぜひ、県独自ででも、また広く世論を喚起して交付税制度の堅持を強く求めていただきたいと思います。
  次に、国庫補助負担金の「見直し」について質問をいたします。昨年の11月政府と与党が三位一体改革で合意をしました。その中身は2005年2006年度で国庫補助負担金を3兆円程度廃止縮減し税源移譲はおおむね3兆円規模を目指すというものです。これは、2004年度の6560億円を含んでいますが、この税源移譲の対象に検討も含めて候補に上げられているのが、義務教育費負担金や国民健康保険負担金、生活保護や児童扶養手当などです。これらは今後10年間の単位で見てみますと増え続けていくことが予想されます。
  税源移譲となると人口と所得に応じて増減する個人住民税これが基準になるため財政力の弱い自治体では今後増えることが期待できません。経費の増大に見合う税収が確保できなければ財政運営に支障をきたします。一方国庫補助負担金の制度ならば、国が必要経費の一定割合を法に基づいて地方自治体に財源を保障するという責任があります。義務教育費や生活保護費などは憲法が保障する国民の生存権や教育権、国の責任に関わるものですから国の責任の後退を許してはならないと思います。国民の福祉や教育、くらしに関わる国庫補助負担金制度の堅持を県として政府に働きかけていただきたいと思いますがどうでしょうか。

■山本県民政策部総務課長■生活保護費負担金や児童扶養手当の負担率の切り下げは単なる財政のつけまわしであり絶対に認められないと考えており兵庫県地方分権推進自治体代表者会議や全国知事会等とともに国に働きかけてまいります。また、義務教育については、国が憲法に定められた責務を果たすことは当然であるとしても、小中学校の先生方の給与の二分の一を国が負担していることで国の責務は必ずしも担保されているわけではなく、義務教育費国庫負担金制度堅持すべきだとは考えておりません。義務教育は、現行制度上、学級編成や教職員定数にかかる標準が定められており今さらに全国一律画一的な教育のありかた事態をもっと選択的でもっと自由な内容にしていこうとの動きが強い中これからの社会を担う人材は多様であるべきだとするのは共通の理解であると考えているところであります。三位一体改革の全体像では義務教育費国庫負担金の削減額のみが示されており、その中身において中央教育審議会の審議にゆだねるなどにより義務教育における財源のありかたについても、教育内容ととのかかわりでさらに検討することとされており、今後注視していく必要があると考えております。

■杉本委員■生活保護費とか児童扶養手当については認められないが義務教育費については別だというご答弁でした。私たちは、そういうふうには考えていません。また多くの教育関係者、団体、多くの国民がこの義務教育については国の責任をしっかりと堅持させるべきだという世論も大きいというふうに思います。
  憲法第26条に基づいて義務教育が国の大きな責任を明記されているところです。改めて国の責任を求め続けていただきたいと要求をしまして、質問を次に移ります。

財源不足を消費税の増税とならないように国に働きかけるべき

■杉本委員■次は、税源移譲の問題についてですが、国は地方に税源移譲といいながら、必要な税源移譲は行われておりません。地方自治体の仕事に見合う税財源の配分を地方は強く求めていますが、非常に厳しい財政状況の中、財源に消費税の増税をとの声が出てくることが考えられると思います。
  政府は、実際2007年度消費税増税に向けて今着々と準備を進めていますが、消費税は庶民に最もおもく負担を押しつける最悪の不公平税制です。これ以上の消費税増税は、県民のくらしと営業を破壊するものになります。国に消費税を増税しないよう働きかけることを求めますがいかがでしょうか。

■宗野税務課長■消費税につきましてはあらゆる世代が広く公平に負担を分かち合い安定的な歳入構造を構築する上で重要な税であるとされ今後の税体系構築にあたっては国民の理解を得る努力をはらいつつ税率の引き上げが必要であるとの認識が昨年11月の政府税制調査会の答申で示されたところであります。
  いずれにしましても消費税や個人所得課税のあり方につきましては、少子高齢社会を支える税制の構築をすすめる中で所得、資産、消費の各税の負担が、国民負担や社会経済の枠組みにおいてバランスのとれた税体系となるよう国において充分な議論がされるものと考えておるところでございます。

■杉本委員■消費税の増税の必要性を国は認めているという答弁で、そしてそれに対して県はどのようにお考えなのか。消費税の増税が県民の立場からしてたいへんこれ以上の増税は反対だという声が大きい中で、県はどのように考えておられるのかという質問に対するお答えがかみあっていないと思うんですけれども。
  私の質問は、消費税の増税を政府に反対として増税を認めないという声をあげてほしいという要望にたいしてのお答えをお願い致します。

■荒川部長■消費税につきましても税制調査会のほうで国民的議論を行っていくべきだということを出されて言われておりまして、私どもも今後そういう方向で議論はされていくものと考えてございます。

「行財政改革」の見込み違いは、投資事業の温存にある

■杉本委員■消費税増税に反対という声を改めて表明をしまして、次の質問に移ります。
  次は、県の「行財政改革」推進についてお聞きをします。私たちはこれまで繰り返し福祉医療などの削減をやめて投資事業の抑制などで行財政運営を求めてきました。
  行政改革5カ年計画の取り組みの財源対策では、一般財源が1880億円の収支不足と見込んでいましたけれども、新年度の今後の財政収支見通し試算では、収支不足が8年度までに1020億円の超過を見込んでいます。合計2900億円もの収入不足としています。
  「三位一体改革」で昨年国が500億円あまりの交付税削減を行ったため見通しが変わったと県当局は説明しました。また、経済見通しなどの修正によるものとしていますが、最大の問題はその大本にあるたびたびこれまで私たちが指摘してきましたように、支出で投資事業を温存していることは、一番収支見通しを狂わしているのではないでしょうか。その点についてお答え下さい。

■竹本財政課長■今回の収支見通しは、平成15年度をベースとしておりました従来の見通しを16年度の年間見込みをベースに前提といたしまして置き換えをいたしました、いわば機械的に計算したものでございます。もう一方で投資的経費ということでご質問があったというふうに考えておりますが、投資的経費につきましては、県議会ともご相談をさせていただきながら、昨年度行財政構造改革推進方策の見直しの中で、年平均投資額を3400億円とするとともに事業の重点化効率化、また作るから使うという観点からも既存の社会ストックの機能向上や拡充に努めているところでございます。

■杉本委員■投資枠が3400億円この枠を作ったという答弁です。しかしですね新年度予算の投資的経費は3568億円ですが投資枠を既に168億円超えています。その理由は、台風被害対策が増えたと言うことですが、原因はそれだけではないと思います。投資事業にあまりにも固執する財政運営の姿勢にあるというふうに思います。それで、県行革がはじまってからこれまで決算ベースで投資的経費の枠内に収まった年は、一度もなかったというふうに思いますが、いかがでしょうか。

■竹本財政課長■まず17年度当初予算。これは、委員もおっしゃいましたけれども台風23号および一連の風水害また市町合併の支援に対応していく中で、それ以外の通常の投資事業につきましては、投資補助が92.8%投資単独は94.8%と前年度よりも抑制をさせていただいたところであります。
  それと今までの投資の決算額ということでございますが、行財政構造改革推進方策は一般会計をベースにその収支を見込みながら対応してきているところでございまして、昨年3400億円に県議会ともご協議をさせていただきながらさしていただいております。15年度の決算を見ますとほぼ一般会計では3481億円という数字でございます。3400億円といいますのは、20年度までの年平均的に3400億円ということでございますので、15年度もほぼそれに沿った数字の決算ではないかなと私ども考えております。

■杉本委員■3400億円を少し超過しているだけだというご答弁でしたが、私たちは、県行革の投資的経費の見込額は、あまりにも高すぎることを以前から指摘をしています。そして大幅な削減を目指すという取り組みを求めてきました。ところが兵庫県の財政運営は行革で設定した枠を補正予算等で大幅に越える財政運営に収支してきました。2003年度決算では、一般会計だけで3564億円特別会計を入れた普通会計ベースでは、4697億円と大幅に増えています。今年2004年度の補正後の額を見ますと一般会計だけでも4404億円と行革で枠取りしています3400億円を1000億円も超過をして本当に異常なものだと指摘せざるを得ません。
  いくら台風被害対策が増えたといっても問題だと思いますが、これはどのように考えておられるのでしょか。

■竹本財政課長■まずもう一度繰り返しになりますが、行財政構造改革推進方策これは、一般会計をベースに20年度まで平均的に年3400億円と。この中には、災害とかにかかる部分を除いて3400億円を年平均的に行っていくということで県議会ともご協議さしていただいたところでございます。年度当初、年度内に入りまして特に本年度の場合は、災害復旧もございましたが当然年度内に入りましての県税収入とかいろいろな債務の状況等の中で、午前中もご答弁さしていただきましたが、県債はその交付税歳入の状況とかも考えながら適切に財政運営の財源として私ども活用させていただいております。しかしながら、その総額におきましては、ご協議させていただいた中で単年度だけを見れば移動は当然ございますが、平成20年度までの間の中では、行革の中でご協議させていただいた額に応じたように平均的に3400億円前後というかたちで対応していきたいというふうに考えております。

■杉本委員■福祉医療の削減など本当に県民の暮らしと福祉を痛めつけるそういう行革ではなくて、投資的事業の見直しで健全な財政運営を行うことを改めて求めまして次の県税の質問に移りたいと思います。

■竹本財政課長■私ども投資的経費3400億円という議論をさせていただいております。
  しかしながら本県を見てみますと8400平方キロと非常に広大な県土を保有しております。その中で私たちは投資的経費につきましては、地域間分野間での均衡とれた整備もはかっていかなければいけないと考えております。しかしながら投資的経費そのものはその財源に県債、これは元々地方財政法で規定されておりますが、財源に県債も活用できることとなっております。その活用も健全財政をはかりながらどの程度活用していくかもにらみながら投資的事業を行わせていただいておるところでございます。

■杉本委員■改めて福祉医療の削減など県民犠牲の行革ではなく無駄な大型の公共事業、無駄な不要不急の投資事業を削っていくという方向改めて進めていただきたいことを表明しまして次の質問に移ります。
  法人関係税が大きく増えております。356億円増で対前年比27.5%の大幅増です。午前中の質問とダブりますが、どのような業種の事業か、そしてどれだけの利益を伸ばしているのでしょうか、もう少し詳しくお答え下さい。

■宗野税務課長■17年度の法人事業税の算定につきましては、先ほど申し上げましたように、県下の代表的な法人130社に対しての業績予測等とその他の法人に対しましては、本県の税収動向に関連の深い法人を対象にその業種別の分類をした上で過去の税収状況と業績予測との差を考慮して算定をしておるところでございますが、法人事業税収入につきましては委員ご指摘の通り、1360億1900万ということで対前年決議費109%と見込んでおるところであります。内訳としましては、製造業につきましては化学が薬品関連で薬価の引き下げ等が減収要因となり87.6%、機械やハイテク業界の設備投資のピークアウト等が懸念材料となり93.3%ほど前年度を下回りますものの、それ以外の業種におきましては総じて好調なため製造業全体では110.3%となっておるところでございます。一方非製造につきましては、サービスがレジャー関連の低迷もあり94.6%、小売が営業が低調なことから98.1%と前年度を下回りますもののそれ以外の業種ではほぼ好調なことから非製造業全体では105.8%というふうな状況になっておるところでございます。

大企業は大きく利益を伸ばし、中小企業は厳しい状況

■杉本委員■法人事業税の大幅な増益ということですが、法人事業税の業種別状況の推移というのが配られました。その中身を見てみますと、例えば、鉄鋼では対前年比利益率が613.4%。実に6倍以上、また石油産業では681.8%、6倍以上ですね。本当に軒並み大きな利益を増大しているということが見てとれます。
  多いところでは昨年の6倍以上の利益を増やしている。企業によっては、過去最高の利益を上げたところもあるのではないでしょうか。法人にもしかしいろいろあります。財務省が法人企業統計調査を発表しましたが、1997年から2003年の間に国内の資本金10億円以上の大企業の経常利益これが実に6兆円も増加していると発表しています。一方県内では、資本金1000万円未満の中小零細企業この7割が赤字企業というデーターが出ております。大企業は大きく利益を伸ばしていますが、中小企業は厳しいということが言えるのではないでしょうか。県はどのようにこれを認識していますか。お答え下さい。

■宗野税務課長■委員のご指摘の資本金別の大企業なり中小企業の税収の推移の関係でございますが、15年度の過去の実績ベースでございますが、本県において資料とございます1億円以下の企業の場合、平成15年度におきましては、対前年度比率104.4%というふうになってございます。
  これに対しまして1億円超の法人の場合96.0%というふうになってございまして、15年度の状況を見る限りでは1億円以下の法人の方が伸びておるという状況がございます。そして、また日銀神戸支店の短間予測等を見て見ましても中小企業の伸び率の方が高いというような傾向が示されておるところでございます。

■杉本委員■県の決算資料として出されております中に、私は資本金が1000万円以内の中小零細法人の赤字企業の割合を述べさせていただいております。そこの部分で指摘をしておりますが、それについてご意見をお聞かせいただきたいと思ったのですが。私は本当に大きなところは、非常に利益を増やしていますが、零細企業の場合、赤字企業が7割もある、そういう状況が2極分化が大きく振興しているというふうに認識をしているのですが、もう一度お答えいただけますか。

■宗野税務課長■ご質問の関係でございますが、ただいま手元に中小企業と大企業における赤字法人の割合の数字等はもってございませんが、委員ご指摘のように一概に中小企業の方の伸び率が低くて大企業の伸び率が高いということについては、先ほど申し上げたような数字等もございまして、そうした傾向については具体的に検証はできておらないということで、むしろ傾向的には中小企業の伸び率が本県の場合、このところ高いのではないかというふうに考えておるところでございます。

■杉本委員■認識の違いがあるということを保留をしまして次の質問に行きます。
  個人県民税が6億円増えております。率にして前年比0.6%増です。そのうち所得割分これが11億円減収となっています。先ほど言いましたが、法人事業税が370億円も増えて前年比34.4%増に比べて所得割はマイナスとなっております。これについて、私は県民の所得が逆に減少しているからというふうに思います。  
経団連の奥田会長は、大企業はリストラ合理化を進めて利益を増やしたと公言をしました。
  997年から2003年の間に正規社員が193万人減少し、一方派遣や請負、パートなど非正期社員が184万人増えています。そういうデーターが財務省の調査で明らかとなっておりますが、非正期社員の賃金は正規社員の約半分ほどしかありません。企業が賃金の支払い経費を減らして大もうけをしたという仕組みがここに現れていると思います。企業の利益が従業員の給料などに還元されていないことを県税収入の所得割の中身からも明らかだと思いますが、この所得割のマイナスについてどのように受け止められているのでしょうかお聞かせ下さい。

■宗野税務課長■平成17年度の当初予算における個人県民税の減免調停分の調停額につきましては、対前年度当初予算費でほぼ前年並みの100.7%の伸び率となっております。この大きな要因は15年度の税制改正により創設をされました配当割において景気回復に伴い収益の向上した企業からの配当の増加が見込まれることから対前年度比162.4%と大幅な増収がこの配当割において見込まれることによるものです。
  個人県民税の大層を占めます所得割と均等割につきましては、対前年度当初予算日99.2%ということでほぼ前年度並みとなっておるところでございます。

県民所得の減少による税収減

■杉本委員■質問したのは、昨年度県民所得割が前年度に比べて11億円減収になっている。
  そのことは、県当局の資料から出ておりますけれども、それについて県民の所得そのものが減っていることを表していると思うんですがどのように、減っていないというふうに認識されているのでしょうか。それとも県民の所得そのものは減っているよということを認識されているのでしょうか。

■宗野税務課長■委員ご指摘の通り、個人県民税の所得割につきましては、特別徴収分につきましては、減少しております。ただ普通徴収分につきましては、人員等につきましては増加しておりますが、総じて所得割全体が減少しておるということで個人県民税そのものが厳しい状況にあるということについては認識をしておるところでございます。

国の増税は県民の大幅負担増につながる
   国に対して増税計画の撤廃を求めるべき

■杉本委員■県民のくらしの実態これは本当に厳しくなっていると私は認識をしております。
  先月2月に年金の振り込み通知書が年金生活者の元にとどきました。「所得税額が変更されましたあなたの年金は・・・」の書き出しで2カ月分の振り込み金額が記されていますけれども、所得税額をみて多くの方が本当にびっくりしました。ある方は、64歳で年金生活者ですが、2カ月で5200円も増税されています。
  本当にびっくりをすると同時に、年金額は減るしこれから年とっていくばかりなのにとても不安だと本当に情けないというふうにも言われておりました。また、1年間で、年金208万円で暮らす72歳の一人暮らしのお年寄り、この方は、2月の年金振込通知書には今まで税金がゼロだったのですが、所得税額が2カ月分で6167円支払わなければならなくなりました。これは、年金控除が縮小され老年者控除が廃止されたからです。
  昨年は配偶者特別控除が廃止されました。そして今低率減税の縮小廃止がさらに負担増を迫るという予定です。また、この72歳の方のように非課税者だった方が課税者にも多くの方がなることになっています。
  今政府が進めている大増税計画、先ほどの県民の所得が減少していると言うことも踏まえて、本当に県民の生活負担増がこれ以上押しつけられると大変です。国に対して政府に対して大増税計画、負担増をやめるように要望していただきたいと思いますがいかがでしょうか。

■荒川部長■税の体系につきましては個人の所得課税のみならずいろんな法人課税いろんな問題がありましてそれこそ税制調査会はじめいろんなところで議論されているわけでありまして、そういうところにおいて日本の経済力、国際的な経済力も含めまして慎重な検討がなされるものと理解をしているところでございます。

庶民増税の一方で大企業減税

■杉本委員■ご答弁ありがとうございます。先ほどの大増税計画が今政府で進められていますが、それについてそれぞれの制度毎に兵庫県の県民税がいろいろと負担が重くなると思うんですが、試算されていると思います。制度ごとにお答えいただきたいと思います。

■宗野税務課長■個人住民税の税制改正の関係につきましては、平成15年度16年度17年度のそれぞれの改正で各種の控除等の廃止や制度の見直し等があったところでございます。主な項目の影響額と影響人員を可能な範囲で試算をいたしますと15年度税制改正では配偶者特別控除が廃止されその影響額は平年度ベースで32億2500万円約65万人、16年度税制改正では均等割りの見直しこれは生計同一で100万円超の収入のある配偶者の非課税措置の廃止の関係ですがその影響額につきましては、平年度ベースで3億6300万円約37万人、老齢者控除の廃止の影響につきましては平年度ベースで14億1400万円約18万人、公的年金等の控除の65歳以上の上乗せ措置の廃止の影響額につきましては平年度ベースで6億3900万円約18万8000人そして17年度の税制改正の関係につきましては、定率減税の縮減の影響額が平年度ベースで54億500万円さきほどお話のありました満65歳以上の者にかかる非課税限度額の見直しにかかる影響額が平年度ベースで2億6500万円、約4万3000人というふうに見込んでおるところでございます。

■杉本委員■合計金額にしますとたぶん380億円以上になると思います。すごい税金ではないでしょうか。
  311億円だったかもわかりませんが、300億円以上もの新たな負担が県民に押しつけられる計画になっています。一方1999年に定率減税と同時に法人税の減税も行われましたが、今回の改定では定率減税の縮小廃止だけとなっており法人税への減税はそのままです。これはさかさまではないでしょうか。
  この間の県の法人税減税の影響は、法人税が減税されたということで過去5年間の影響額これが実は381億円にも上っております。企業には減税を続け国民には半端じゃない増税を押しつける、こんな県民泣かせの政府増税政策やっぱり県として撤回するよう国に求めていただきたいと改めて要望いたしまして次の質問に行きます。
  先ほどから見てきましたように、大企業と県民の生活、二極分化がさらに進んでいる実態だと思います。
  富める者がさらに富み貧しい者がさらに貧しくなるように進めていることが税制上から見ても明確ではないでしょうか。「勝ち組」「負け組」を作り出すことが目的の構造改革など県民は望んでいません。県は国の悪政の防波堤となって県民の福祉や安全を守ることが本当に求められています。能力に応じて負担をする。
  これが近代税制の本来の姿です。空前の儲けをしている大企業に応分の負担を求めること。これが今必要ではないでしょうか。大企業が大きく利益を上げている今、法人県民税の超過課税を現在税率0.8%これを1%に引き上げることを求めたいと思います。制限税率が1%となっており県の裁量でこれができるのではないでしょうか。いかがでしょうか。

■宗野税務課長■まず、全段の法人課税の税率でございますが、これは、政府税制調査会の平成17年度の税制改正におきまして法人課税の税率についても当面引き下げる状況になく我が国の税負担の水準や税体系とのありかたとの関連、他の先進国との税率のバランスを踏まえ総合的に検討すべきという認識が示されたところでございます。そして、法人県民税の超過課税の関係でございますが、法人税割の超過課税につきましては、本県も含め現在46都道府県で実施をされており、東京都大阪を除きましてすべての府県では本県と同様に5.8%という税率を採用しているところでございます。超過課税の税率につきましては課税自主権の活用によりまして納税義務者に負担を求めるものでありまして納税義務者の理解が得られる水準であるということが必要であります。またこうしたことから他府県とのバランスも必要であります。考慮して判断すべきものとして考えております。

県民が知らないうちに導入される「県民緑税」

■杉本委員■法人県民税の超過課税いろいろと議論がなされているところです。私たちも使途の目的を変えて広く県民の福祉やくらしに役立てるようそして社会に還元することができるようにと改めて求めて緑税について質問をしたいと思います。
  県は今回の緑税導入にあたってなぜこのように急がれるのか本当に多くの県民が怒っています。
  本県より先に導入した高知県ですが、2年間かけて県民の意見を聞く努力をしています。例えば広報誌、公報番組、シンポジウムの開催や全県民を対象にした説明会を66回も行うなど丁寧に県民の意見を聞き対応しています。私も高知に行きその時の様々な意見を聞いてまいりました。本県では何人の方が緑税の導入をご存じでしょうか。非常に疑問です。今回本県ではどのような周知をされたのかおうかがいいたします。

■宗野税務課長■県民緑税につきましては、平成13年11月に設置しました税制研究会での検討内容等につきましても県のホームページを活用し広く情報発信を行ってきたところでございます。さらに平成15年11月の緑の保全のための税検討委員会の設置に会わせまして県のホームページ内に新たにページを設け検討委員会の審議内容や中間報告、最終報告また委員会への最終報告を踏まえ作成した原案など逐次情報発信を行ってまいりました。昨年9月の検討委員会の中間報告の公表の際には県民からの意見募集を行いさらに1月に作成した原案につきましても県民意見の募集を行ったところでございますが、原案に対する意見募集に際しましては記者発表を行い県のメールマガジンやテレビなどの電波媒体の活用、県税事務所や県民局、県下の市町へのちらしの設置等による広報を行ったところでございます。こうした結果、県民緑税へのページへのアクセスは9月の委員会中間報告への意見募集から現在までで約6200件に達しておるところでございます。

■杉本委員■そのようにおっしゃいますがほとんどの県民が緑税を知っていません。そしてこれは県民の理解を得ないで県民に十分知らされないまま緑税を導入するという拙速な行き方、この点に対して知れば知るほど県民は怒りを増しているという状況だというふうに思います。手続き上の問題だけでも全く県民無視だと思います。県民が知ったころにはもう条例化され実施あるのみではないでしょうか。いつ県民がイエス、ノーを表明するんですか。民主主義のルールを全く無視しているのではないでしょうか。
  その上に県当局は146件のパブリックコメントで8割の賛成があったことを言われますが、私がパブリックコメントの中身を精査してみますと、賛成の中にも原則的にはとか条件付きでなどの意見が多く見られました。私の感想では賛成は半分程度だと思います。とても県がいわれる8割が賛成とはとれません。
  しかも賛成には明らかに林業の関係者と見られる意見が大半を占めています。もちろんそれぞれの立場で意見を出すのは当然のことですがちょっと偏りすぎているのではないでしょうか。先日、私たちが主催した県政懇談会に参加された方もこの税についてはご存じの方はありませんでした。
  また、井戸知事はつい最近、日曜日に宝塚でさわやかトークまた地域ビジョンの総会などを行いましたが、出席をされましたが緑税について一言も発言をされていません。三田でも同じような状況だったそうです。
  本当に緑税について県民に周知徹底されるというのなら知事自らまた県が多くの県民に直接説明をしなければならないのではないでしょうか。本当に必要かどうか県民の納得を得られているのか、また導入にあたっての方法があまりにも性急でいい加減です。決める前にもっと時間を掛けて県民の理解を得られるべきと考えますがいかがでしょうか。

■荒川部長■森を守る緑を守る保全していくことの重要性必要性についてはご理解をいただいているものと思います。また、この度の一連の風水害によって特に緑の脆弱性が強く認識されたということもご案内の通りかと思います。従いまして県民の代表であるこういう議会の場でも説明を何度も説明をさせていただきましてご理解をいただきたいということで今汗をかいているわけでございます。何人の人が知っているか、知事も申し上げましたけれども200万世帯みんなにという訳にもいかんでしょうし、できるだけのパブリシティー努力をさせいただいたところでございますし、これからも実施に向けてご理解をいただくようにこれまで以上の汗をかいて行きたいと思っておりますので、なにとぞこの県民緑税の必要性についてご理解をいただきたい。節にお願いをするところでございます。

■杉本委員■お願いをされても納得できないことはできないですが。緑税条例の主旨には緑の保全及び再生を社会全体で支え県民総参加で取り組むとあります。もちろん森林の重要性については意義をはさむ余地はありませんが、一般県民と企業の責任分担という点でこれで良いのだろうかという疑問がります。
  今、国においても排出者責任としての環境税が議論されているところです。日本原子力文化振興財団の資料集の中でも二酸化炭素の排出量の一番はエネルギー部門、2番目は産業部門、その次に運輸部門と全体の90%を占めるという報告があります。本県でも例えば、神戸製鋼の火力発電所をみてみますと二酸化炭素の排出量は2機で200万トンと言われています。その二酸化炭素を森林が吸収する木の量を林業白書をもとに計算しますと炭素換算値で換算しますと200万トンとして杉では実に5億2600万本にもなります。
  しかも神戸製鋼の火力発電の排出量は200万トンではなく実は3倍以上だと神戸商船大学の西川名誉教授は指摘しております。単純に置き換えてもそれだけの木が1年間で奪われているのです。県民総参加を言われる前にこのように多くの二酸化炭素を排出している企業にその責任を十分に果たさせる必要があるのではないでしょうか。これについてお答え下さい。

■宗野税務課長■緑の公益的機能は二酸化炭素吸収による地球温暖化の防止、大気の浄化等など環境面での機能の他に土砂の流出や山崩れ、火災の延焼防止のような防災面での機能、さらに保健休養面から主に個人にその効果が及ぶ機能など様々なものがあります。また地球温暖化防止の関係では、民生部門での二酸化炭素の排出の伸びが大きいという指摘がされておるところでございます。
  県民緑税につきましてはこうした多様な公益的機能を有し地域社会を支える基礎的なインフラとしての側面をもつ緑を県民共通の財産として位置づけ、緑の保全再生を社会全体で支えるという観点から法人についても資本等の金額に応じた負担を求める内容で提案をさせていただいておるところでございます。

「県民緑税」は白紙撤回すべき

■杉本委員■法人の課税は2000円から8万円程度ということになっております。この緑税抜本的に考え直すべきだというふうに思っております。さらに問題がありますのは、緑税の課税対象人数の問題です。対象者が240万人というふうに算定をされておりますが、18年度から導入されます先ほど言いました65際以上の非課税措置の対象者は反映されていません。この税が対象である住民税均等割65歳以上の対象者は3万数000人にのぼるというふうに試算が出ております。住民税の均等割は800円この方たちに大きくのりかかることになります。定率減税や配偶者特別控除の廃止、本当に県民の負担が増えるばかり。その上に県民の緑税が大きくのしかかるという負担増になります。先ほど申し上げましたように県民の多くの方はこの緑税について周知、知らされておりません。そして240万人を越える方たち正確には240万人を大きく超える人達が800円の上乗せの税金が課税されるわけです。本当に手続き上からの問題を見ても弱い立場にある人達から税金をとるというこの緑税の性格とうてい納得できるものではありません。撤回するしかないというふうに思いますが、白紙に戻すことを求めますがいかがでしょうか。

■荒川部長■弱い人からいただくのではなくて緑のメリットを享受しているみなさま方から法人も含めてみなさまがたから等しく大衆的にいただくということであることを十分これからも県民のみなさまがたにご理解をいただくよう努力をしてまいりたいと思います。

投資事業をつづけ借金ばかり増やしていることは問題

■杉本委員■あまり時間がないのですが、緑税は白紙撤回を求めて、県債の問題について一言質問したいと思います。台風災害があって新年度対策がとられて県債を多く増やしているということが言われております。 
  しかしこの県債の中で土木債の占める割合、土木事業の中で借金が増えているという点について注目したいと思います。私は、2000年12年度からこれまでの当初予算において土木費がどう推移しその中で土木債がどの程度発行されたか、土木費に占める起債の割合を予算書の中から調べてみました。
  そうしますと土木費の総額は3300億円から2970億円へと5年間で1割程度減っていますが、その財源としての起債、土木債は逆に70億円も増えています。土木費に占める起債の割合も38.8%から45.1%へと7ポイントも増えております。一方反比例するように土木費に占める一般財源の割合は、人件費を除くと10%を切る状況にまで落ち込んでおります。その中でも特に国の補助事業に至っては事業費が911億円の内、一般財源の占める割合はたった0.2%、2億円だけであります。お金がないのに投資事業をつづけ借金ばかりを増やしていることはこれでよく分かるのではないでしょうか。
  私は公共投資の確保にやっきになって将来に大きなつけを残すようなこれまでのやりかたに見切りをつけて新たな起債をできるかぎり押さえる姿勢を持つべきであると考えます。投資事業全体をそれこそ聖域を作らず全面的に見直して大幅削減をする以外にないと考えますがいかがでしょうか。

■竹本財政課長■まず起債につきましては年々総務省において地方債の充当率を例えば土木の中でも港湾とか河川とかいろんな事業ございます。そういうふうな中でどれだけの率で起債を充当するのかというのは年々地方債の手引きというような形で総務省の方から指針が出されます。従いまして同じ事業を行うにあたりましてもその財源スキルといいますものは毎年毎年国庫起債等の財源内訳でございますが変わってまいります。そのような中で年々必要な事業につきましては私も何回も申し上げ申し訳ございませんが、後年度の財政負担いわゆる弾力性をそがないような形で、起債につきましては元利償還という形で後年度負担が出てまいります。ただ施設そのものは後年度も使われる方がいらっしゃいますので当然年度間の調整という形で財源としても活用していかないというふうに考えております。そういう中で起債を充当しながら対応してきているということでございます。また、もう一方公共投資関係の検査や発行の中の例えば普通土木債の割合がという話がございましたが、年々の県債の発行額の中で、例えば道路河川等の普通土木債の占める割合こういうものを見てみますと従来50%台で推移をしておりましたが、40%台、平成17年度は、約36%程度です。
  いわゆる発行額の中におきます普通土木債の割合と言うものは低くなってきているのではないかというふうに考えております。ご理解いただきたいと思います。

県民のくらしや福祉、教育を守る財政運営を

■杉本委員■時間になりましたので、これで私の質問を終わりますが、最後に本当に先ほどから申し上げましたように国の大増税計画本格的に進んでいます。そんな中で国の悪政の防波堤となって県民のくらしや福祉、教育を守るのが本来県が行うべきことでありその方向で財政運営がされることを心から期待をいたしまして質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

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