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2005年度決算特別委員会総括質疑 中村まさひろ議員
2005年12月15日

「小さな政府」「官から民へ」のあやまり

■中村県議■県会議員団を代表して総括質疑を行います。
  私は、代表質問の中でも小泉「構造改革」により国民のいのち安全にかかわる本来国や自治体が負わなければならない責任を、「規制緩和」「官から民へ」あるいは「小さな政府が必要だ」などのかけ声のもと、安易に民間任せにしてきた弊害が重大な結果を生みだしてきていることを指摘してきました。
  11月に明らかになりこれまで連日マスコミをにぎわし、国民にとっても重大問題である建築物の耐震強度偽装問題はまさにその典型といわなければなりません。昨日の国会での証人喚問で姉歯証人は1998年から偽装を行っていたことを証言いたしました。その中で重大なのは、検査を民間に開放した1998年のその年から偽装をしてきたことだと思います。歳出審査での当局答弁は、その98年度に決められた建築確認申請の民間開放について、「完了検査等の執行体制を充実するための開放であった」といまだに評価する見解を述べられました。国会証言では「民間検査機関に見抜かれると思った」が、実態は安かろう早かろうの利潤優先の民間が見抜けなかった。
  この国民のいのちと財産を守るべき確認検査業務の公的責任の放棄が、今の事態をうみ出してきたのではないでしょうか。執行体制の充実といえるものではありません。結果は公的責任を放棄するための民間開放であった規制緩和であったということが証明されたものと思いますけれども、この点について知事の見解をお願いします。

■井戸知事■「官から民へ」という大きな市場経済の活用という方向付けは私は間違っていないと思いますが、その中で、例えば「構造計算」という非常に技術的でしかも我々の生活にかなり密着している部分をどのように取り扱うか、今回の事件で、第三者評価機関で監視の網がきちっとしていない中で、一方で民に委ねる。そのところが問題であったんではないか。もし監視の目が十分に行き届いたことが併せ行われていればこういうことは起きなかった。したがって、今回の「官から民へ」と言った場合に、どのような総合システムとして考えていくべきか、大きな宿題と警鐘を示した事例ではないかとこのように思っております。
  いずれにしても、大きな流れの中でどのような体制を講ずるのがいいのか、逆に監視の体制が非常に膨大なものになるなら、「官から民へ」という判断を避けるというのもひとつであると思いますし、そのような総合判断があってしかるべきではないか。
  今後検討する場合、特に規制行政を検討する場合に、そのような総合判断をきちんとしていく。このような意味での大きな「他山の石」だと理解しています。

■中村県議■「監視の目が届いていなかったからだ」という答弁があったのですけれども、監視の目を届けないようにしてきたのが規制緩和、民間移管だ。いろんな分野でこれが出ていると思うのですね。今ここでは議論をしませんけれども、食品の安全の問題でもそうですし、JRの問題でもそうですし、やはりそういうことが全体として「官から民への流れ」という、「その方向性は間違っていなかった」と知事はいわれましたけれども、私はそこ事態にも最初の間違いだというふうに思っております。

民間分も含め耐震偽装の再チェックを

■中村県議■次にいきます。具体的にこの耐震強度の偽装問題につきまして、特定行政庁である県は、構造計算書は3年間保存していますからその部分は再審査するということを発表し、また今日の新聞によりますと県下の特定行政庁12市の民間機関に再検査を要請したということが言われておりました。
  しかし、歳出(審査)で申しましたように、実際にマンション等に住んでいる住民の不安に応えるためには、少なくとも1998年以降に建てられた、住民が構造計算書を持って再審査を求めた場合には、それを私は全員入れるべきだというふうに思います。
  再審査に応じるかどうかは「今後の検討課題だ」と県土整備部歳出審査で答弁がありました。しかし、今の状況というのはもはや検討の段階ではないと言わなければならないと思います。少しでも県民に対して安心感それに期待に応えるためにも再審査の実行を決めることが今の時点で大切なことだと思いますけれども、決断を求めます。

■佐々木まちづくり復興担当部長■県では今回の構造計算書偽造事件に関しまして、県民の不安を払拭するために、特に国土交通省からまだ求められていませんけれども、まず県が保存している過去三年分の構造計算書につきまして、県独自の判断といたしまして再計算を含む再チェックを行うことといたしておりまして、既に大臣認定構造計算プログラムを導入したところでございます。今後保存されている構造計算書の再チェックを逐次行いたいというふうに思います。
  またご指摘もございましたけれども、昨日県下の建築主事を置く12市および国指定の4指定機関に対してまして、県と同様の措置をとるように要請し、民間4機関に対しては指示をしたところでございます。
  ご指摘の3年より前の建築物についてでございますけれども、原則として県を含む特定行政庁では、構造計算書を保管しておりません。ただし、マンション管理組合などで構造計算書を所有しているといったような場合もあるかと思いますので、特定行政庁にこれが持ち込まれた場合におきましては、再計算に対応できないかどうか、特定行政庁と調整してまいります。
  また、構造計算書がない場合には耐震診断そのものを行うようになりますが、国の補助制度が弾力的に運用されることを踏まえまして、新たな制度を含めて今後検討してまいりたい。

JR脱線事故 被害者の立場に立って

■中村県議■「特定行政庁と調整する」。これは「検討する」から一歩前進だというふうに思いますけれども、これはぜひ実行していただきたい。決断を早期にしていただきたいということを要望しておきます。
  次にJR問題ですけれども、同じように官から民への流れで多くの犠牲者を出したのがJR西日本による脱線事故でした。我が党は、この間「もうけ第一主義」に走ってきたJRの責任と同時に、民営化して規制緩和を進め安全対策の遅れを容認してきた国の責任の重大性を追及すると同時に、県が県民の安全・安心を守るために、充分な役割を果たしたのかを問うてきました。
  また、代表質問では、知事が被害者の方から直接お話を聞くことは一度もしておられないこと、また、JRに対して知事自身が直接申し入れをしたこともない。このことも指摘させていただきました。そしてその実行を具体的に求めました。
  知事は答弁の中で、「私自身もJRには毅然たる態度で、その安全対策や被災者救済を申し入れている」と答弁されました。知事は被害者の方たちに、直接呼びかけてお話を聞かれたのか、また、集いでの打ち合わせはしていたかどうか知りませんけれども、それではなくて、被害者の方たちの救済について直接JRに出かけて申し入れたのは、申し入れられたのならいつなのか。最初の段階で知事名で防災局長が行かれたというのは承知をしておりますけれども、それ以降知事がやはり直接、JRの社長が友達であるなら、正式に申し入れていただきたいというふうに思いますけれどもいかがでしょうか。

■井戸知事■代表質問の時にも答弁いたしましたけれども、県として事故直後に既に安全確保について申し入れを行っておりますし、9月25日の「慰霊と安全の集い」を行いました所以も安全社会を確立するということと併せて、被害者の方々に対する手厚い対応というのも訴えるために行ったところでございます。
  垣内社長の方には、慰霊と安全の集いの委員会を事前に2回行いまして、その際にも私から直にきちっと申し上げておるところでございます。
  あわせまして、被害者の方に私も直に会って代理を務めろというようなお話がございましたけれども、私はまずは事故当事者同士が存分に話し合いをされる。その過程の中でどうしても県として対応する必要があるならばその場合に県として対応すると。それが適切なルールではないかと思います。

■中村県議■私は被害者の代理になれと一言も言ったことはない。被害者の人達がJRが対応が悪いから、もっと被害者の声を聞くように、例えば、遺族が主催する事故原因の説明会にもJRはちゃんと説明するとは言っていないんですよね。未だに。そういう場合に知事に仲立ちになって被害者の立場に立ってJRに話し合いの場を持つようにいうことが必要ではないかということを言ったわけです。これは引き続きぜひお願いしていきたいと思うのですけれども、やはりその被害者の立場に立っていかなあかん。
  私は最後にあの事故というのは、加害者かどうかということで、知事とありましたけれども、しかし、本当に事故を起こした責任者であることは間違いない。その立場にぜひ立っていただきますようにということをお願いしておきたいと思います。

定率減税全廃の増税に反対を

■中村県議■次に税制問題についてお聞きします。我が党は歳入審査でも大企業などは空前の儲けを上げているが、中小企業の多くは赤字法人であること、また県民のくらしは相変わらず厳しい状況、これが個人県民税の所得割の落ち込みなどから指摘をしてまいりました。この間小泉内閣のもとで、介護保険料や国民年金保険料の引き上げ、高齢者の非課税限度額の廃止、厚生年金保険料の引き上げなどで、年金者やサラリーマンのささやかな賃上げも吹っ飛ぶ反動攻勢は、家計を大きく圧迫しております。
  その中でさらに追い打ちをかけるように先月25日の税制調査会では、平成18年度の税制改正に関する答申で、「定率減税の全廃を決めた」と報道されました。知事は政府税制調査会の委員として、総会にも出席されておりますけれども、この定率減税についての態度はどうだったのかお聞きしたいなと。一言お願いします。

■井戸知事■先ほどの福知山線事故で事故を起こした責任者があたかも県であるようにおっしゃられたようでございますが、それは明確にしていただきたいと思います。
  それから定率減税につきましては、導入当時に比べて景気対策としての緊急避難的な必要性が減少したのではないかと。そういうことを踏また時、あの乱暴な減税方式、一定割合をぽんと掛けて減税するというような負担軽減措置は、早急に見直すべきだと私は主張させていただきました。

「生活保護に安易に逃げ込んでいる」発言の撤回を

■中村県議■ご承知のように今回の定率減税の全廃というのは、サラリーマン世帯の場合大きな負担増ですね。年収700万円・専業主婦と子ども2人では、8万2千円の負担になります。既に決められた厚生年金保険料とかそういう引き上げなどと併せると、さらに負担増となります。知事の毎月の報酬から見ればわずかかもしれませんけれども、本当に大変な増税だというふうに思います。
  見直すべきは最高税率を引き下げを元に戻すとか、そういうものが必要なわけでありまして、私は、そのことを是非、定率減税全廃には強く反対していただきたいということを申しておきたいと思います。
  同じく税制調査会でもう一つ別の問題ですけれども、5月13日、これは正式に中身も明らかになっているんですけれども。課税最低限の問題に関わって住民税の非課税限度額制度に言及されました。総会の発言では、「生活保護基準の方が高すぎて、それで課税最低限度を上回ってしまっている。そういう実態をわれわれはずっと放置してきた」と指摘されて、「だからこそ生活保護基準に安易に逃げ込む人が非常に増えてきている」と発言されている。税制調査会での議論としても知事の発言は県民の立場から私は、黙過できないのです。
  「生活保護基準に逃げ込む人が増えてきている」これは例証なしに問題にされておりますけれども、収入の少ないという実態をもっと見ていただきたいし、課税限度額のあり方を議論していただきたい。
  憲法25条はもちろんご承知のように、「健康で文化的な最低限度の生活を国は保障する」ことになっておる。このことからも、すくなくとも生活保護基準以下の課税世帯は非課税にするというのが基本でなければならないわけです。それを生活保護基準以下の人から税金を取っていくというそういう考えから、その点を反省して改善するどころか、課税をするのが当然だというその方が私は問題だと思うのですがいかがでしょうか。

■井戸知事■私が申し上げているのは、生活保護基準と課税最低限度とは本来何の関係もないことだと、何の関係もないにもかかわらず、生活保護基準が絶対視されて、それ以下の生活保護基準を適応される以下の方々には税金を負担させてはならないというふうに考えるのはいかがと。生活保護基準のあり方と課税最低限のあり方と両方充分に議論すべきだということを申し上げている。
  そもそも欧米諸国におきましては、生活保護基準の方が上回っている場合は、課税対象となって税金を支払ってもらっている。そういう制度の方が一般的でございます。そのような意味を込めまして、課税最低限度のあり方と生活保護基準のあり方を存分に議論しなくてはならないということを申し上げた。
  今回の国の「三位一体改革」の議論におきましても、そのような生活保護基準あるいは生活保護自身のあり方についてほとんど議論もされずに、単に負担転嫁だけを地方にするようにというような、国と地方との協議における場、検討内容等を見るとき、なぜ検討しないのか。
  問題点はいくつかあります生活保護基準に。たとえば医療扶助、医療扶助が国の生活保護の予算2兆ちょっとあります。1兆こえています。なぜそんなに医療扶助が大きいのか。そういう問題についてメスも入れずに、全然今の制度正しいそれを前提に議論すすめていくという姿勢そのものを私は問うわけであります。

■中村県議■生活保護そのものを攻撃するということ自体、私は憲法25条で保障されたしかも長年の間にわたってこれが人間として日本の国民として最低限の生活保障ですよととう、それが生活保護基準。基本はそうだと思うんです。いろんな考え方はまたあると思うんですけれども。
  しかし、(知事は)それを見直せ見直せというやり方で今実際に生活保護の水準でみなさん本当に生活できるのかどうか。やはりそこを考えていかないと私たちは生活保護という基準をしっかりと守るということを基本にすえていただきたいというふうに思います。

乳幼児医療費を小学校卒業まで無料に

■中村県議■次に二つ目少子化対策についてお聞きをします。
  乳幼児医療費無料化についてです。少子化問題が深刻な社会現象となっている今、わが国の将来のためにも子育てしやすい条件を可能な限り追求し、実施していくことが何にもまして重要であります。
  先ほども引用されましたけれども、ことし10月4日付で内閣府は、「少子化対策に関する母親の意識調査」というのを発表いたしました。それによりますと、少子化対策として最も重要な政策の一つが圧倒的に「経済的支援措置」でした。保育や教育への補助あるいは医療費の補助、児童手当などで69.9%です。
  逆に言えば今の社会において、「子育てへの経済的支援が低すぎるから少子化が克服できないと多くの母親が感じている」ということを表していると思うんです。
  また経済的支援の中で特にその中でも乳幼児の医療費無料化というのがトップで45.8%にものぼっている。ここで例示されたのは、6才未満も無料化です。それが例示されておりますけれども、この間、わが党は機会あるごとに少子化対策として乳幼児医療費無料化を求めてまいりましたが、県は7月に入院「無料」から「有料」へ、通院でも若い家族にとっては負担増となる改悪をしておきながら、「本県は全国トップレベルだ」と開き直る答弁をされましたけれども、私はそれは違うんじゃないかと。トップレベルの水準がかなり違うのではないかなというように思っております。
  後退した現在の乳幼児医療費助成制度で、今までよりも子育てがしやすくなって少子化が克服できるとこのように考えているのでしょうか。今一番求められている子育て世代への経済的支援拡充の一つとして、当面「小学校6年までの無料化」と同時に、財政難の中少しでも子育てへの支援をと、乳幼児医療費に対する独自の措置でがんばっている市町に対して支援を求めますけれどもいかがですか。

■下野健康生活部長■我が国におきます医療保険制度は、すべての国民を対象として保険給付を行う制度で、定率の自己負担を前提としています。福祉医療制度はその前提のもとで高齢者、重度障害者、若い子育て世帯および母子家庭など支援の必要な方々に対して医療保険の自己負担の一部を助成するということによりまして、医療費負担を軽減することを目的としているものであります。
  乳幼児医療費助成制度は、子どもを生み育て安い環境を整備することを目的としておりまして、少子化対策にも寄与するものと認識をしておりますが、受益と負担のバランスの観点からも負担は必要でありまして、受益を受ける方々にも一定の負担をしていただくことによりまして制度を支える方と支える方の均衡をはかる必要がある。
  また、持続的で安定した制度として維持する観点からも無料化することは考えておりません。なお今回の制度の見直しに際しまして、負担能力は充分でない方々については、一部負担を軽減いたしますとともに、乳幼児、重度障害者および母子家庭などの外来についても3回目以降は負担なしという措置を講じました他、入院についても4ヶ月目からは、負担なしとするなどの配慮を行って見直しを行ったところであります。

■中村県議■受益と負担、受益と負担といいますけれども、今少子化を克服するためにはどうするかというとこにもっともっと視点を当てた対応を是非していただきたい。経済的支援という立場をもっと充実することを強く求めます。
  次に、通告では小児救急の問題でしておったのですけれども時間の関係で要望にさせていただきたいと思います。
  急病の小さな子どもを抱えた若い母親が安心できるように。また都市部でも1次救急の空白という現実、これを一日も早く解消することと併せまして、私たち日本共産党県議団はこれまでも一箇所でどんな症状でも対応できる小児救急医療体制、母親が安心させるためにということで求めてまいりましたけれども、このことについてぜひ実現をしていただきたいということを要望して、次の問題に移らせていただきます。

八鹿ダムの見直し・再検討で、偏った河川改修案を採用するな

■中村県議■次は公共事業についてです。まだ第1点目は、歳出でも指摘をいたしましたけれども、八鹿ダムの治水と取水対策についてであります。本会議の部局審査で「八鹿ダム中止」を要求してまいりましたけれども、県は、地元の水資源としてのダムは不要との決定をうけまして、「治水対策としてダムがいるかいらないかを検討する」ということ。私はこれは相変わらず偏った検討をして同じ過ちをくり返してはいけないと思いますので、質問をさせていただきたいと思います。
  部局審査でも紹介いたしましたけれども、先日のテレビ、先週の土曜、鳥取県・片山知事が出まして、「鳥取県では、当初ダムと河川改修を比較した時、ダムの方が安くつくと、いわば常識をひるがえす検討結果が出されていて、不思議に思った知事がよく調べてみますと、河川改修はたいへん豪華な金のかかる内容になっていたということ。それを普通の河川改修に直しますと、ダムよりずっと安くつくことが明らかになり、ダムを中止し河川改修に切り替え数十億円の費用が浮いた」と言っております。この鳥取県の再検討の取り組みの教訓は、兵庫県でも重要だというように思います。
  そこで、八鹿ダムにかかわるこれまでの治水対策、ダムと河川改修の比較、これも調べましたが、きわめて恣意的だといわなけれなりません。
  小佐川の下流部はすでに10分の一(確率)の河川改修は終えておりまして、「ダムの時」は5分勾配の護岸のままで、比較急なんですね。「ダムなしの時」は、のり面がゆるくなって用地買収費がかさむ2割勾配という護岸に変えているわけであります。私もそのコピーなどを見ながら何故かなと思ったんですけどね。
  ダムなしの時には費用のかさむ河川改修のやり方にする。ダムありの時には今と殆ど変わらない費用の計算にしている。これはたいへんおかしいと思うんですよね。
  そこで新たに行う比較検討ではわざと河川改修が高くつくやり方は止めて、本当に常識的な安い節約できる、もちろん安全面は十分考えた上ですけれども、そういうふうにややるべきだと考えますがいかがでしょうか。

■原口県土整備部長■ただいまもご指摘ございましたように、八鹿生活貯水池整備事業につきましては、かねてより水道水源の確保といった旧八鹿町の、事業経緯は町の水源確保の事業を共に進めてきたわけですが、その一方の事業がなくなった、なくなりつつあるということでございますので、そういった状況を見極めながらこれから、小佐川の治水対策を検討してまいりたいというふうに考えております。
  治水対策の見直しにあたっては、ダムの必要性、河川改修単独でできるのではないかと。その比較にあたりまして、その河川構造が5分の場合と2割の場合と、こんなことは、通常では考えられませんので、それはもちろん同じような考え方で河川改修がいいのか、あるいはダムを組み合わせる方がいいのか、これにつきましてはきちんと検討してまいりたいと考えております。

■大平理事■河川改修の方式についてのお尋ねでございまして、私も専門は河川工学で河川行政でございますので、その立場からお答え申し上げます。
  通常ですね、河川を設計する場合には、2割勾配で造るのが標準的な断面でございます。ただそれは大きな流量が流れるということと堤防が高くなるというようなことから2割勾配にしてきちっと護岸をはって、護岸をはるということは5部積みですと、災害復旧でもよくわかりの通り、非常に下から掘られて災害になりやすいという欠点もあるんですが、だいたい標準は2割です。これは本当でございます。
  ではダムの場合は、考え方がダムを造って下流の改修をどうするかという時にはこれを2割で造るというやり方も当然あるわけでございますが、ただダムで大きな洪水流量をカットいたしますので、下流の方の流量も小さいということであれば、それは5割(5分のまちがい!)で、経済設計をすることもたいへん合理的なものでございますので、意図的にしているというのではなく、その時の状況状況によって、妥当なものを選んでいるとご理解をいただきたいと思います。

時代おくれの県の公共事業チェック

■中村県議■今の説明でも明らかになったように、大きな川の場合は2割というのが原則だと思います。ここは比較検討の資料を見ましても一番流量の多くなる下流域で見ましても「ダムあり」「ダムなし」の差はわずか30トンなんですね。小さい川ですから。
  これを堤防の嵩上げをしてみるとわずか40センチ上げるだけの流量なんですよ。断面積を見ましてね。この地域私も見てきたんですけれども、流下能力不足というのは、固定堰の場所ばかりなんですね。調べてみると。ですから固定堰を可動堰に変えて、さきほど言ったような堤防嵩上げなどやれば、ほとんどのところが解決できると思いますので、ぜひ、こういった点も含めて検討していただきますようお願いをして、次に移りたいと思います。
  実は、この八鹿ダムの見直しというのが、なぜこんなに遅くなったのかということですけれども。この際もう一度考えないかんのです。
  私たち日本共産党県議団は、もう2年以上前に、この八鹿ダム計画が利水面でも不必要であること、人口の動きやあるいは水需要計画の過大性、そして現行水資源の保全などから明らかにしてまいりました。そしてその面からの再検討を何回も提起してまいりました。
  ところが、公共事業をチェックすべき肝心の公共事業審査会が私たちの指摘以降、審査の場は設けているのですけれども、これらの点を全く検討していなかったんですよ。
  少なくとも公共事業等審査会で、指摘した点が慎重に検討されていればもっと違った展開になっていたんではないか。税金の出費も少なく抑えられたかもしれない。この間の経過からもこういう公共事業等審査会の改善というのが必要ではないかなと思うのですがいかがですか。

■原口県土整備部長■このご指摘をいただいております公共事業等審査会でございますが、環境土木はじめ各分野の学識経験者の方々をはじめマスコミ、文化人、弁護士の方、多方面にわたる有識者でもって構成をいたしまして、幅広く検討をいただいております。
  この八鹿ダムにつきましても平成15年度にこの審査会におきまして審査をいただいておるんですが。この時にはいわゆる新規事業着手でございませんで、いわゆる「継続中事業の再評価」ということでございまして、その段階におきまして必要な有効性あるいは法律性の観点、様々な視点から審査をいただきまして、結論といたしまして「事業継続妥当」という結論を出していただいたところでございます。

■中村県議■公共事業等審査会、鞍居川の時にも言ったのですけれども、充分な資料が提出されていない中で議論になっていること。もう一つ大事なのは審査会の議論の場というものが公開されていないということですね。傍聴もできないわけです。行政の透明性の確保がこれほど叫ばれている時に、その行政をチェックする審査会が傍聴を認めない。
  本会議での副知事答弁では、「後で会議録を公開しているから透明性確保できている」といわれましたけれども、そういう問題では今ないと思うんです。
  河川行政で言えば、新河川法の元で住民の代表参加で住民の傍聴の中で審議されているわけですから。河川計画の是非を審議する場が住民推薦の専門家を入れないあるいは住民の傍聴を認めないという旧態のままであると、審査する方が遅れているわけですから、私は、これはもう逆であると。さかさまだというふうに思うわけです。
  ですから審査の場へ住民の傍聴を認めたりあるいは住民推薦の専門家を加える最低限の改善が必要かと思いますけれども、前向きの答弁をお願いします。

■原口県土整備部長■この審査会のいわゆる公開にしたらという、するべきというご指摘でございますが、先ほどもご指摘ございましたように提供した資料あるいはその審査会で行われます審議内容これにつきましては全て議事録をとり、提供しました資料についてもホームページあるいは県の情報センターなどで公表いたしております。
  なぜ、これを非公開でやるかということでございますが、審議の際には、白熱した議論もございますし、その事業の対象にしております事業そのものが、県の社会基盤整備プログラムに位置づけられた事業につきまして、審議をいただくわけでございますが、そのいわゆる社会整備基盤プログラムに位置づける段階で、県民方々あるいは関係の有識者色んな方々にも参画と協働で審議をいただいております。
  一度そういったなんていいますか経過を経て位置づけられた事業が対象であるという性格もございますし、それぞれ武庫川の流域委員会の例もございましたけれども、それぞれ必要に応じた形での公開のかたちをさせていただいているという考え方でございまして、この審査会は今後とも今のような形で運営をしていきたいというように考えております。

県職員の入札価格漏洩の真相解明を

■中村県議■かなり「時代遅れ」になってきていますね。流域委員会でも審査が公開になってきている。いろいろ議論白熱するのは当然のことで、それを見てもらうのがいいんじゃないですかね。やはり公開し傍聴を認めるということを是非今後とも追求していきたい。求めていきたいと思います。
  公共事業の最後ですけれども、歳出審査では時間の都合で十分聞くことができませんでした。中町土木事務所の不正事件です。その中でも私の内部調査をしたのかとの質問には全く答えていませんでした。
  そこでもう一度聞きたいと思いますけれども、先日の歳出の答弁で、質問において私は毎日新聞の記事から引用して、「談合して落札が内定したチャンピオンが土木事務所長に金額を聞きにいくシステムだった」との事実関係、これを調べてほしいと尋ねました。
  契約室長は「チャンピオン云々ということはあったとは考えていない」ということで、調べていないと言うことを明らかにしたんです。二つ目に、「談合が常態化していた」との報道についても調査を求めましたが、「昨年の7月から業者とできるだけ顔を会わせないようにしていた」と答えたのですけれども私の質問には答えていません。
  そこで改めてお聞きをしますけれども、11月15日付の毎日新聞で原口部長は、「内部調査や入札制度の見直しを進めていくこと」を明らかにされました。自浄効果を明らかにするためにも、警察の捜査とは別に、新聞報道での業者証言などについて内部調査をしたのか?この事実は判明したのか?この結果について聞かせていただきたいと思います。簡潔にお願いします。

■原口県土整備部長■中町土木の不正問題ということで、談合につきましての調査ということでございます。われわれの方で今調査を進めておりますが、入札契約業務の執行の方法でありますとか、あるいは人事管理面でいわゆる業者との接触の仕方、こういった点につきまして現在調査点検をすすめているところでございます。
  我々の調査点検の結果からは、談合に関する事実はございません。そのような情報も確認をしておりません。
  なお、チャンピオンということをお話がございましたが、これはいわゆる請負業者側のいわゆるその「選ばれた方」ということで、我々なかなか業者さんに対する捜査権はございませんので、そういった点限界がございますが、現在のところはそういった確認をいたしております。

■中村県議■非常に言いにくそう。業者がそういうふうに言うてきているということは、職員は受け取る職員がやっぱりおるのと違うか。あるいは見ているの違うかと。その辺の調査を私はするべきと言っているわけです。内部的に何も業者に突っ込んでいってねどうだこうだ言えるわけないんですから、そんなこと言っているんじゃありません。
  今回の問題について、当初の新聞報道では、「業者側から容疑者に、これ元事務所長ですね、にゴルフ接待や金品などの見返りがあった」とこう書いていたんですけれども、その後起訴された時の新聞報道では、「金銭授受など収賄の事実は起訴内容に含まれていない」ということが明らかになりました。
  逮捕された職員は「まじめで切れ者」と評判がよかったようであります。また、部長も「信頼できる職員だった」と新聞に発表して、記者会見しております。そういう評価するほどの職員が、金品を受けとったわけでもないのに、なぜ公務員として絶対やってはならない漏洩という罪を犯したのか。いや犯さなければならなかったのか。
  これは単に所長個人が自分のためにしたのではなくて、その役職についた場合、業者から聞かれて断れないシステムがあったのではないか、と疑わざるを得ない状況だと思うんですよね。
  私は、代表質問で「外部からの圧力がなかったのかの解明は不可欠」とこのように質問しましたけれども、知事は「人事管理面と入札契約制度の両面から検討を進める」と、守秘義務の個人のモラルの問題に矮小化し、根本問題に対する答弁はありませんでした。
  先ほどの答弁でも明らかになっていないので、業者が言っている「業者が聞きにいくシステムだった」というシステムこれについては、歴代の所長からの聞き取り調査でも一定分かると思うのです。あったかどうかというのが。
  また、外部からの圧力についても調査しているのか。その辺をはっきり答えていただきたいと思います。

■原口県土整備部長■現在起訴されまして裁判が継続をされております。はじまったばっかりでございます。従いまして、本人につきましては事情が聞くことができませんので、どういった働きかけがどこからあったのかというようなことにつきましては、詳細な調査ができておりませんし、これからの捜査の裁判の経緯を見守りたいというふうに考えております。
  ただ、外部からの働きかけというようなお話がございましたけれども、これにつきましては、いま在職する職員につきまして可能な範囲で調査をいたしておりますが、いっさいそのような事実はありませんでした。

■中村県議■今の答弁では誰も納得できないと思うんです。事件として立件された2003年度だけではないわけです。
  当時の所長が本庁に異動した後も、昨年度2004年度の中町土木事務所発注の3000万円以上の建設事業11件を調べてみますと、落札率の最高は99.8%と、問題になった2003年度の「共立建設」の落札率99.7%ということですから、それより高いのですね。99%以上が8件、残りも97%台が2件、91%台1件と、2003年度と同様あるいはそれ以上の高落札率になっている。これの説明にはならない。
  この落札率は北播磨県民局の他の土木事務所、あるいは阪神南県民局など県下の他の土木事務所と比較してみたんですけれども、異常に高率になっているのは間違いありません。しかも所長が代わっても同じ状態が続いてる。
  これは、まさに今、私が指摘したことの裏付けではないかと思います。それでもシステムが一職員の個人のモラルの問題として押し通そうとされるのでしょうか。

■原口県土整備部長■今非常に高い落札率が続いているというご指摘でございますが、そういった他の事務所でも県内どこが高いのか、今いろいろ調査をいたしておりますが、そうして申し上げますとやはり地方部の方の事務所がですね落札率が高いと、こういう実態にございます。引き続きこの調査をすすめてまいりたいと考えておりますが、そうった状態が長くつづいて、非常に高率であるというふうな事務所あるいはその工事が続けばですね、そういった不自然な状態が発見されればですね、それにつきまして、我々として出来る範囲内での、発注の指名の仕方がいいのか、発注方法の問題あるいは人の問題も含めまして必要な調査と、そういう点の仕組み、有効な方法はないのかどうかそういったことも必要に応じて検討したいというふうに考えております。

35人学級・少人数学級の拡大を

■中村県議■ぜひ県民誰も納得できる調査と解明をしていただきたいと思います。
  次に、少人数学級についてお聞きをします。今議会、本会議における知事と教育長の答弁で、現在小学校1年生の35人学級について4年生について「真摯に前向きに来年度予算で検討する」ということを答弁がございました。
  我々はこの問題ご承知のようにすっと毎議会質問も答弁もして参って一貫して求めてきた立場ですから、大いに歓迎するわけですけれども、来年度どこまで実施されるかについてはまだ明らかにされていません。小学校1年の時のように市教委を通じて各学校に希望を聞くのかどうか。あるいは、教員や教室の不足はないのか。また財政手当をどうするのかなど、来年度拡大実施に向けて万全の準備を求めたいと思います。
  教育長は先日2日の文教常任委員会でも、予算の裏付けについて、「1学年実施するのに約10億円、80人から100人の職員が必要だ」とこのように答えられております。すなわち来年度もし4年生まで実施するとすると、概算では約30億円、240人から300人教員増ということが必要になってくるわけですけれども、来年度の定数改善のその数も含めて当然やっていくと思うのですけれども。今後どういうふうに検討して予算措置をしていくのかお尋ねします。

■吉本教育長■常任委員会でご答弁申し上げました関係は8次改善がまだ分かっていない状況でございますので、現在の段階で7次改善の段階での状況が補強されれば振り替え可能なものがどのくらいあるかということを概数的に算定したものでございまして、そのことについては、今後精査をする必要があろうかと思っております。
  そういう精査をする中で、来年どの程度実施が可能かということを検討さしていただくようにしております。

■中村県議■精査をしてできるかぎりということですのでぜひ実現の方向で行ってほしいし、知事に対しては当然のことですけれども要望があれば予算措置をしっかりしていただきたいというふうに思います。
  この件に関連して、教育長はこれまでの小学校4年まで35人学級を広げるということについて、「生活習慣については少人数学級が効果がある」というふうに認めておられる発言をしておられます。一方で、「学力問題については少人数学級と少人数学習とあまり差はない。教科担任などの少人数学習集団を優先する」という方向のように私はとっているんです。
  私自身、我が党も心配していることは、今後35人学級が小学校4年生までやった場合そこで「打ち止め」となって、5・6年、中学校に広がらないのではないかという点なんですね。
  小学校高学年や中学校の児童生徒については、学力問題とともに、全国的にもまたもちろん兵庫においても不登校生徒の割合が相変わらず高い水準を維持しているわけで、学校生活が、生活の面でも大きな問題を抱えているわけです。
  私はこの点を解決するために、いろんな工夫の中で、一つの「基盤」として、少人数学級をしっかり将来を見通して据える必要があるのではないかなというふうに考えます。
  実際全国の少人数学級の取り組みは、小学校低学年からの実施が多いのですけれども、先進的なところは、中学校でも拡大しています。今日の毎日新聞によりますと山形県ですか。33人学級を中学校でということでいろいろ出ているのですけれども。それが当然の流れではないでしょうか。そこで義務教育全てに広げていくということも、検討・研究すべき課題であると考えるのですけれども、いかがですか。

■吉本教育長■今義務教育を取り巻く厳しい環境の中で、発達段階に応じたきめの細かい教育を推進していくことが、我々として課せられた重要な使命だと考えております。
  そういうなかで、小学校低学年では基本的生活習慣の定着、小学校高学年、中学校では基礎学力の定着に重点を置いた教育の展開にすすめてまいりたい。
  そういう意味におきまして小学校の低学年に基本的生活習慣を促すための学級編成、小学校高学年および中学校では基礎学力の着実な修得にかかる学級編成これに重点を置いた教員の配置のあり方をやっていくまず検討していくということが先決であろうというふうに考えてございます。

教育委員会の障害者法定雇用率の達成を

■中村県議■具体的な問題であると思うのですけれども、将来を見据えて私は提起した方向を検討と研究の課題だということで、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。
  次の問題として、教育委員会の障害者雇用について質問いたします。産業労働部の審査におきまして、わが党杉本議員が障害者の自立を図るためにも障害者雇用の大幅な促進が必要であるという立場から、障害者雇用率について質問をいたしました。
  その際県の教育委員会の雇用率は、2.0%でありますけれども本県教育委員会の雇用率は1.34%ときわめて低いと指摘いたしました。
  産業労働部では、教育委員会に対する指導は厚生労働省本省が実施するとしたのですけれども、それと同時にこれはなかなか難しい課題であるといわれました。いくつかの理由を明らかにされました。しかしそれは私が聞いていて難しいということの言い訳であって障害者の就労を保障するとあるいは自立を促す、そこに責任を持つ担当部局の答弁とは思えませんでした。
  そこで直接雇用に責任をもつ教育委員会に質問をいたします。資料によりますと教育委員会の雇用率1.34%の中身は、教育委員会事務局と学校の事務職員など行政職等の雇用率が2.94%ですが教育職員の雇用率が1.03%ときわめて低くなっています。しかも一般的に障害者は教育職になるのは難しいと考えられるために「除外率」というのが計算方法だと言われております。他の職種にもいろんな形であるのですけれども、この除外率がなければ単純に計算しますと0.78%にしかならないわけです。
  産業労働部では「難しい課題だ」と答弁されたのですけれども、教育委員会としては難しいと言って傍観していることはできないと思うのです。教育委員会の場合は国に対して3年間で雇用率2.0%を達成するという誓約文書を出しているはずなんですね。それが今年3年目。来年どういうかたちで出されるのか。
  県の教育委員会は労働省から勧告が出されまして兵庫労働局が指導に入っているとも聞いている。教育委員会はですからこれらの問題について具体的な解決策というのをぜひ考えていかないかんと思うのですけれども、私は、この問題について具体的にするために障害者の方も入れた検討機関をつくってでも具体化すことを求めますけれどもいかがでしょうか。

■吉本教育長■ご指摘のございました通り、県教育委員会の障害者雇用率1.34、全国が1.33でございます。若干上回っておりますけれどもまだ充分でない。このように認識をいたしております。
  まあ試験にあたっていろんな工夫をやっておるんですが、やはり受験をしていただく方も少ないという状況もございます。そういう中で我々としては雇用率の計画的な向上に向けてあらゆる手段を考えていかなければならない。まずは内部努力をしていく。いろんな受験しやすい環境づくりをしていくそのようなことをまず検討すべきではないかなと考えております。

■中村県議■今の流れの中では解決は絶対しないと思うんですね。せいぜい分母になる職員定数が、生徒の減で減っていきますから、数字の上では少しずつ上がってくるかも分かりませんけれども、本当に積極的にやっていただきたいとういうことを要望しておきたいと思います。

2億円の絵画損害賠償、資金回収の見込みがないのを隠していた

■中村県議■最後に、知事に県政運営の問題について、特に今回決算ですので、県立近代美術館にかかわる絵画引き渡し請求事件の和解および損害賠償の額を定める専決処分の問題についてお聞きをします。
  1億9500万円の県の賠償を伴うこの和解案は昨年の9月24日の県議会に知事専決処分案件として提案されました。この際この1億9500万円は、「画商に請求し支払わせるから県に損害は生じない」このような説明をしておりました。
  ところが今回歳入審査で明らかになったのは、議会提出前の去年の9月20日時点で、この画商は、8月末に画廊を解散していたことを県は既に知っていたというわけであります。9月には動産も金融会社に処分されてしまっています。こういう事実を知りながら専決処分を提案、議会には金が返ってくるかの説明をしたのです。
  議会への専決処分議案提案時点では既に画商から金が返ってくる保障はなくなっていたのではないでしょうか。議会軽視が甚だしいという思いですが、知事の答弁を求めます。

■井戸知事■専決処分は神戸地方裁判所からの勧告に基づきまして寄託者に非常に大きな迷惑を現実にかけているという実態の中で、現実的な解決を図るためには画商に求償権を持ちながら、県が一部、寄託者の損害はもっともっと大きいのでありますが、県として責任を、とりうる範囲内で画商との共同責任を果たすという意味で和解勧告に従った。その和解勧告に従うに伴って専決処分をさせていただいたということでございます。
  専決処分時点は7月かぐらいであったと思いますが、ご報告が9月になったということであります。なお昨年の10月以来その画商に対し、法的な措置も視野に入れた確実な対応をはかるため、弁護士に債権管理業務を委任して、弁護士の協力を得まして交渉をしていたわけでありますが、当該画商が今年の9月時点で海外に出国してしまっている。現在画商の行方を追っているというところでございます。
  今後ずーっと出国できるとは考えられませんので、弁護士の指導も得ながら早期に協議がととのい、債権回収に向けて努力をしてまいるつもりでございます。

■中村県議■専決処分を提案する時点で、画商の会社も解散や動産も処分されるということも判明していた以上は、専決処分の承認を求める報告の時にもっと丁寧に説明するべきです。議会に報告するべきだったと思うんです。
  和解でもそのものにどうのこうの言っているのではないのですけれど、その説明責任が十分果たされていなかったんじゃないかと。もしそれによっては、議会の態度も変わってきたかもわからない。見通しがそういうのであれば。別に対応したかも分からない。
  その辺の問題については、例えば10月7日の閉会の本会議の日にまでには時間があって十分報告が可能であったと思いますし、また2億円もの県民に血税を使う以上は県が和解勧告された7月13日にそして7月中旬が和解勧告内容を内諾し、8月13日に知事が専決処分を決めた以前にも、また別な対応も考えられたと思うわけです。専決処分は、慎重の上にも間違いがないよう対応すべきことを指摘をしておきまして、一問残りましたけれどもこれで質問を終わらせていただきたいと思います。

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