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2005年度決算特別委員会産業労働部審査 杉本ちさと議員
2005年12月8日

障害者法定雇用率の早期達成すべき

■杉本県議■障害者「自立支援」法が制定されました。障害者の雇用が福祉就労から一般雇用へと大きくかわります。そのために県の対策が抜本的に強化されることが求められていると思います。逆に、これが前進しないということになれば障害者は自立できないということになると、このような問題意識をもって質問を行いたいと思います。
  平成16年度障害者雇用率は、一般の民間企業の場合全国が1.46、兵庫で1.66、先ほどの質問にもありましたが、法定雇用率1.8にも達していません。
  そして、未達成企業については従業員が千人以上の企業が55.9%と一番多く、特例子会社制度を活用する大企業もあるなかですが、むしろ従業員百人以下など小さい企業の方が未達成企業の割合が低い結果となっています。法定雇用率が達成されない状況がずっと続いているのですが、このことに対して県はどのように考えていますか。

■青木雇用就業課長■本県の障害者を取り巻く情勢については、民間企業における法定雇用率1.8%に対しまして平成16年6月1日現在で1.66%と全国平均を上回っておりますが、未だ充分ではないと認識しておるところでございます。
  特に、千人以上の規模の企業につきましては、雇用率は1.67%と県全体とほぼ同じ水準でございますが、未達成企業の割合が55.9%であり、県全体の48.2%よりも高い状況にあります。このため県としても障害者雇用率のいっそうの改善をはかるべく、障害者多数雇用事業所への表彰や街頭キャンペーン、事業主への意識啓発活動等を行っております。
また、今年度は新たに企業の社会的責任の観点も踏まえまして、企業経済団体および企業に対して障害者雇用の要請を行っておるところであります。さらに特例子会社制度や本年度創設した障害者雇用のための設備改善に対する貸付をはじめとする支援制度についてその活用を呼びかけるなどより一層障害者雇用の促進に努めてまいる所存でございます。

■杉本県議■未だ不十分だという認識は一致するところです。ところで特殊法人の地方公共団体は2.1、教育委員会などは2.0と法定雇用率が定められていますが、県下の地方公共団体でこの雇用率を達成していない団体数はどれくらいありますか。また県教育委員会の実雇用率はいくらですか。

■川村産業労働部参事■地方公共団体につきましては、ただいまご指摘がありましたように、2.1%が適用されておりますが、これにつきまして平成16年6月1日現在のデータによりますと、全体では2.52%ということで法定雇用率を達成いたしております。それから、2.0%が適用される教育委員会につきましては、平成16年6月1日現在で1.62%でございまして、法定雇用率を達成していない状況でございます。
  私ども知事部局につきましては法定雇用率を達成しておりますが、他の地方公共団体、教育委員会こういったところにつきましては、これは地方公共団体、教育委員会の達成資料は、厚生労働本省が実施するということになっておりまして、私どもとしましては、これを把握し指導する立場にないということでこの場でお答えすることは差し控えたいと思います。

県教委の雇用率達成に努めるべき

■杉本県議■質問をしましたのは、雇用率を達成していない地方公共団体の団体数はどれくらいかということにしました。そして、県教育委員会の実雇用率は、いくらかということもお聞きをしたのですが、いただいた資料の中で見てみますと、兵庫県の教育委員会は1.34です。そして、11団体の県下の市町で達成されていないということが公表されています。
  教育委員会が、しかも当局の教育委員会が1.34というのは、非常に低いというのにあたらめて驚きました。所管が厚生労働省だというふうに前もって言われましたけれども、障害者の雇用促進を努めるこの所管として十分それは達成していただきたいということを進めていく立場にあるのではないかと思っております。その点について、あたらめてご答弁お願いします。

■川村産業労働部参事■基本的には、先ほど申し上げましたように教育委員会に対する指導というのは、厚生労働本省が実施するかたちになっておりまして、具体的には、厚生労働本省の意向を受けまして兵庫労働局が県の教育委員会を訪問いたしまして、ヒアリングをして、法定雇用率を達成できない原因等をヒアリングをしたりして指導しているところでございます。
  私どもとしましても、兵庫労働局と定期的にあるいは随時雇用対策、障害者雇用対策も含めて協議する場をもっておりまして、そういう中で教育委員会の雇用達成に向けた支援がどういう支援ができるのかということも議論をしたりもしておりますが、なかなかこれは難しい課題であるというふうに考えてございます。  
  この原因は現在の学校の例えば給食の部門であるとか外部化しておりますし、事務部門というものもほとんどないわけでございまして、教員として採用してもらうしかないわけでございます。ただ、障害者の方でも教員の資格を持っている方が非常に少ないということで、そこらへんはどうしていくかということが課題であると思います。一般論でいいますならば、この試験を含めて採用におけるバリアフリーを進めていく。そして、採用後人事管理の面で配置の問題であるとか配置転換の問題であるとか労働時間の問題であるとかそういった問題があるとか、そういった環境整備をすすめていく。そしてまた、採用についてのバリアフリーをできるだけ少なくして、できるだけ多くの障害者の方に教員へチャレンジをしていただく。そういうことを進めながら長期的に取り組んでいく必要があるのではないかと思っております。私どもとしましても直接指導する立場ではございませんが、もし労働局との間でなにか支援するようなことが今後できましたらそれは積極的にやっていきたいと思っております。

企業に障害者雇用を強く働きかけるべき

■杉本県議■ぜひ本当に推進する立場で熱心に強めていただきたいというふうに思います。教員がたくさん採用されるということも大変いいことですけれども、いろんな仕事ができるそういう状況がいろんな分野であると思うんです。そういう芽も大きく広げていただきたいなというふうに思います。
  次に、障害者「自立支援」法が成立しました。障害者が働ける社会を実現することが謳われています。作業所に通所することも受益として「応益負担」が課せられることによって負担が賃金よりも上回り作業所に通えないという状況も出てくるわけですが、このような人達も含めて障害者の雇用が確保できなければ障害者は自立できません。兵庫県下ではいわゆる障害者手帳を持っている方が25万人あまりおられます。この方たちに働く場を提供する大がかりな施策対策が今課題となっています。障害者雇用率は、1960年に創設されました。そして、1997年に身体障害者に知的障害者が加わったことによって1.6から1.8に引きあげられました。 
  今回、雇用促進法が改正されて、来年4月1日から精神障害者も雇用率を算定する対象に加えられています。国に対して法定雇用率を大幅に引き上げることを求めるべきと思いますがどうでしょうか。また県下の企業業績は資本金1億円以上の大企業にあっては、たいへん高収益を上げています。企業に障害者雇用の社会的責任を果たさせるという視点からも企業に障害者雇用を強く働きかけるその点が大事だと思いますがいかがでしょうか。

■川村産業労働部参事■障害者自立支援法が成立しまして、ご指摘の通り福祉から雇用への取り組みを本格的にやっていく必要があると認識しております。
  私どもとしましては、労働、保健、福祉、教育等の関係機関事業主団体、NPO団体等で構成しております障害者雇用就業支援ネットワークを県単位、県民局単位で作っておりましが、これを活用しまして、一人でも多くの障害者を職業的に自立できるように支援してまいりたいと考えております。また精神障害者につきまして、障害者雇用促進法の改正によりまして来年の4月から障害者雇用率の分子にカウントできるということになったわけでございますが、これは、これまで知的障害者のときもそうでございましたが、段階的に精神障害者に雇用率を適用していくという中で、一つの段階的なものとして評価できるというふうに考えております。そして、この1.8%を今後どうするかということについては、また法定雇用率自体をどうするかということについてはまた、引き続き国の方で検討されていくものと考えております。また、大企業の取り組みでございますが、大企業の障害者雇用率というものは、過去5年間を見ますと少しずつ上がっておりますし、未達成企業の割合も少なくなっております。かなり積極的な取り組みがなされていると考えております。引き続きこうした取り組みを推進していきますためにCSRという観点も含めて大企業に対しての、大企業も含めまして障害者雇用の要請もしていくあるいは支援をしていくということで取り組んでまいりたいと考えております。

障害者に就労体験の機会がもてる施策を

■杉本県議■法定雇用率を引き上げるよう国にあらためて要望していただきたいと思います。次に授産施設や作業所等も含めてですが、障害者は働く場所、就労先をたいへん苦労して探しています。障害者が一人一人違いますので、どんな仕事ができるのかどんな職場かなどいろいろな仕事を体験してみる気軽に就労体験ができるそのような場を提供するということが、障害者雇用をすすめるにあたって非常に大事なことではないかと思います。県は職場適応訓練を行っていますが、せいぜい数十人の規模でしか実施されていません。これでは、今必要とされている多くの障害者雇用を促進することができません。障害者にどんな企業でも気軽に就労体験ができるようなおおがかりな対策また施策が抜本的に必要になっているのではないかと思うのですがいかがでしょうか。

■川村産業労働部参事■障害者の場合には、障害特性とかご本人の方の能力適性を踏まえて就職支援をしていくということが必要ですので、ご指摘のような就業体験のような施策は非常に重要だと考えております。
  今、ご質問にありました職場適応訓練の他にこれは国の制度でございますが、障害者のトライアル雇用事業というのがございます。これは、まあ障害者を3カ月程度試しに雇っていただいて本人も希望しまた事業主もこのままやっていけるというのであれば常用雇用に移していただくという制度でございますが、16年度で申しますと145名の方が試行雇用に入って93名の方が常用雇用に結びついているということでございまして、私どもとしましてもこうしたトライアル雇用はじめて障害者を雇用される方、また初めて就職しようとされる方これは非常に重要な施策だということで県としてみましてもこのトライアル事業と他の助成金を組み合わせて雇ってはいかがですかというような事例も盛り込みましたパンフレットを作りましてこの周知活用に努めているところでございます。
  また、これは障害福祉課の方でございますが、今年から障害者インターシップ事業というものを実施しておりまして、これは先ほど言いました関係者によるネットワークの中で周知を図って事業主の協力も要請いたしまして取り組みを進めているところでございます。また、今後ともこうした取り組みを進めてまいりたいと考えております。

県独自のジョブコーチ制度の実施を

■杉本県議■ILOは障害者の職業生活における完全参加と平等を実現するためにすべての種類の障害者が適当な雇用に就きそれを維持しかつそれにおいて向上することができるよう規定をしています。ノーマライゼーションを進めることが必要ですが、まだまだ日本では社会も企業も理解がすすんでいるとは言えません。
  障害者が精一杯仕事をしているにもかかわらず職場で「のろい、ちゃんと仕事をせい」などと怒鳴られるようなことは一杯あります。知的障害を持つAさんはやっと仕事を覚えたところに行程を2つ3つ増やされてパニックになってしまいました。時間をかけて丁寧に説明をしてあげればそのようなことにはならないと専門家はいわれていました。企業と障害者の間に入って障害者の就労を丁寧にサポートするジョブコーチの役割が今たいへん重要になっていると思います。これは国で既にジョブコーチ制度を設けていますが、県下では25名程度の体制にしかなっていません。そこで県としてこのジョブコーチ制度の県版というのを作って専門職員を多数育成し、そして雇用をして障害者雇用をすすめることが大いに大切になっていると思うのですが、いかがでしょうか。

■青木雇用就業課長■県では平成14年度から3年間で県独自の制度といたしまして349人のジョブコーチを養成してきたところであります。これらのジョブコーチは現在保健福祉施設などに所属しておられますが、福祉的就労から一般雇用への取り組みを進めていただいておりまして、この内117人がジョブコーチのネットワークに登録していただいて障害者の職場適応への支援を行っているところであります。今般国の方におきましても障害者雇用促進法が改正されまして新たに企業がジョブコーチを自らの事業所内に配置される、こういう場合に支援を行う場合に助成金の制度が創設されたところであります。
従いまして冒頭に申しました施設の方からジョブコーチとしてついていかれる方に加えまして企業の側にもこういうジョブコーチを受けて設けていただきました双方から取り組みを支援してまいりたいと思っております。同時に、県の方で養成しましたジョブコーチに対して企業の障害者を受け入れられる周辺の職場の方々にたいしても障害者支援のノウハウを伝授するような取り組みも図ってまいりたいと考えておるところでございます。

労働条件の改善を企業に働きかけよ

■杉本県議■このジョブコーチ制度もっと大がかりに本当に進めていただきたいと県としても進めていく体制を強化していただきたいと改めて要望いたします。
  最後になりますが、障害者がやっと働く場所を見つけても働く環境は非常に厳しいというのが今の実態です。35歳の自閉症の男性の場合ですが15年間同じところで働いていますが、時給が780円はずっと同じで昇級はありません。
  たいへん力持ちですから重いものを持ったりするのが得意でみんなに大事にされてよく働いています。でも労働条件は全くよくなっていません。クリーニング店で働くある女性はどれだけ残業しても1カ月7万円の賃金しかもらえないそういう労働条件におかれています。やっと仕事につけたのにわずか数ヶ月でやめてしまって、施設にまた戻ってきたという例も多々あります。労働局も雇用されたあとのことは、その対応については不十分だと思います。障害者が働き続けられるよう支援することも重要になっています。県として、労働条件も含めた雇用継続改善を企業に働きかけることを求めますがどうでしょうか。

■川村産業労働部参事■ご指摘の点、雇用につなげるだけでなくって雇用の質の問題ということではなかろうかと思っております。私どもとしましても雇用のミスマッチの問題、質の問題こういったものに今後取り組んでいきたいというふうに考えております。障害者につきましても、他の労働者と同じようにそういった観点も踏まえて今後の検討課題とさしていただきたいと思います。

■杉本県議■私の質問を終わります。障害者の雇用対策全力で奮闘していただきますことをあらためてお願いをいたします。ありがとうございました。

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