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2005年度決算特別委員会企業庁審査 杉本ちさと
2005年11月 日

全国でもきわめて安い姫路の工業用水

■杉本委員■私は、工業用水について質問を行います。兵庫県は、給水料金は1トン当たり平均13円78銭、全国平均は20円97銭ですから、他府県に比べて料金が安いわけです。全国で34番目ということですが、この中でもとりわけ揖保川第一工業用水がトン当たり4円30銭と非常に安くなっています。これは、歴史的に見て昭和13年に新日鐵の前身、日本製鉄が姫路市広畑区に進出し揖保川から工業用水を取得したことから始まりました。供給開始当初から料金は非常に安く設定されており、新日鐵は数十年間にわたってたいへん安い工業用水を使用してきたわけですが、一方給水量は一日平均20万5,813トンです。姫路市民全体で16万9408トンですからいかに巨大な水量かが見当がつくわけです。姫路市民の給水料金は1トンあたり155円、新日鐵の35倍というものです。なぜこんなに新日鐵の工業用水が安いのか。姫路の市民の中にはずっと疑問に思っている人が少なからずあります。
  そこでお尋ねいたします。揖保川第一工業用水の給水料金、全国でもきわめて安いのではないかと思いますがどれぐらいなのでしょうか、またなぜこんなに安いのでしょうか。

■岸田水道課長■工業用水道事業の料金につきましては、効率的な経営の元におきます適正な原価に照らし公正妥当なものであることとして、設備の整備の要した費用と用水供給のために必要な維持管理料費を回収するものとして設定いたしております。
  本県の工業用水道事業の場合は、建設時期、事業毎の水源施設等の設備投資規模の違いや運営方法の違いにより料金が異なっております。1立方メーター当たりの料金は、先ほども委員の方からご指摘のございました揖保川第一工業用水道事業の場合は4円30銭これに対しまして、加古川工業用水道事業では、25円と大きく異なっておりますが、これは揖保川第一工業用水道事業の場合は、一つは、先ほど委員からご指摘のありました建設時期が早かったということ。昭和13年に建設をはじめておりますが、加えまして送水ポンプや送水管等の排水設備を受水企業自らが設置しまして自らが運営しているということによるものでございます。

■杉本委員■料金はきわめて安いという点では答えなかったんですが、全国で3番目に安い水系になっているというふうに以前に教えていただいております。本当に安いなあと。先ほどお話ありましたように、敷設費用を起業が負担しているそういう理由で安いんだというふうにおっしゃいましたけれども、「企業庁の30年の歩み」によりますと、昭和33年に料金の改定が行われていますが、施設の建設費用を負担した企業は2円20銭、企業で施設を建設しなかったところは3円10銭で設定されています。その差はわずか90銭です。1円もありません。また、昭和39年の市川工業用水会計でも、配水管を敷設した企業は3円80銭でそれ以外は4円ちょうどです。20銭の違いしかないんですね。
  つまり、建設等の費用を企業が負担した場合でもトンあたり1円も差がないという設定がこれまで企業庁によって行われています。敷設費用を企業庁が負担をしているために料金が安いという説明はこれはあてはまらないのではないでしょうか。
  現在、市川工業用水が15円、揖保川第2は14円30銭、加古川工業用水は25円です。揖保川第一が4円30銭というのは、本当に格別に安い。安い給水料金を私はこのまま続けるのではなく、適正な価格に見直すことを要望したいと思っています。
  また、次に給水量についてですが、契約水量は昭和40年代から50年代には、1日30万6200トンありましたが、現在は、25万7880トンと減少しています。その内使用水量が205,813トンで7割ぐらいに減少しています。すなわち水が余っています。水利権などを見直して安い工業用水を水道用水に転用するなど県民に安くてよい水を供給してほしいという県民の声もあります。
  お尋ねいたしますが、水利権の転用転換について、現実に可能なことなのでしょうか。どのようにお考えでしょうか。

■岸田水道課長■委員ご指摘の揖保川から取水しております揖保川第一および第二の二つの工業用水道事業がございますが、これらは河川水、引原ダムおよび地下水を水源として日量で約33万3000トン余りの給水能力を有しております。現在17の事業所に給水しておりますが、契約水量は33万1000トン余りでございまして、給水能力のほぼ99%に当たっております。また、平均使用水量は、先ほど委員もご指摘がございましたように下回っておりますが、事業所によりましては、その使用水量は季節による変動でありますとか、1日いわゆる日変動等もございます。そういうことで、日最大の使用水量を見てみますと31万2000トン余りということで、これは給水量能力の94%程度に達しております。このように工業水道事業の状況を見ますと、この水源を例えば水道用水の水源として転用するという余裕はないものと考えております。

工業用水の転用の検討を

■杉本委員■水利権について少しお尋ねしたいのですが、これは、法律上転用することが、転用ということばが妥当かどうか分かりませんが、代えることはできるのですか。

■岸田水道課長■一般的に水利権の転用といいますが、手続きとしましては、一旦いただいているある事業の目的に掲げている水利権を廃止をした上で、それを新たな事業者が新たな水利権として河川管理者、国等の許可を得て水利権を取得するという手続きになってございます。このことは、手続き的には可能でありますが、ただ例えば、一方で水利権に余裕があって片一方で不足があるというような場合にそのようなかたちの転用というものが成り立つものと考えております。

■杉本委員■転用については、県民に安い水道水を供給するというそういう目的であっても転用の意味があるというふうに私は思います。

≪市民の水道の巨大な水あまり≫

■杉本委員■次に、市民の飲み水の上水について質問をいたします。トン当たり153円95銭でこちらは、全国で8番目の高い料金となっています。
  県水全体の水源能力が先ほどお話ありましたが、75万トン余り。これに対して市町からの申し込み水量が36万5678トンですから、半分以上が水余りとなっています。
  私が、住んでおります北にあります、船津上水系では、約6割の水が余っています。ここには総事業費322億円もかけて建設した神谷ダムがあります。神谷ダムは1日最大取水量が20万6千トン、大きな能力がありますが、沢山の水が余っています。
  上水の需要について、今後県はどのように見通されているのでしょうか。

■岸田水道課長■委員ご指摘のように、計画給水量75万700トンに対しまして現在の市町からの申し込み水量はほぼ半分の50%を少し下回る程度に留まっております。
  ただ、先ほどもお答えしましたように市町の自己水源の中には、水質的また水量的に不安定な水源等もございます。そのような自己水源を県営水道に切り替えていただくことと、われわれとしましては開発した水源を有効に活用するかたちでご利用いただきたいというふうに考えておりまして、今後そのような努力をすることで、少しでも給水量の拡大に努めていきたいと考えております。

≪高い県営水道を値上げせず、負担の軽減を≫

■杉本委員■たいへん厳しい状況であることは、一致していると思うんですが、これまでの過大な見通しによる計画で過剰設備投資、これがやっぱり非常にこの県民にツケを押しつけられていると、そういうことではないかというふうに思います。
  昨今、長期責任水量協定とか二部料金制等をひいて、市町に負担を押しつけています。県の側からすれば負担ではないとおっしゃいますが、市町から見れば負担に変わりありません。そして県民は高い水道料金が値上げされるということが、広く広がっています。さらにですね「平成20年から料金体系の見直しを行う」としていますが、県民や市町は「さらに水道料金が上がるのではないか」「負担が増えるのではないか」と大変心配をしています。どのような見直しを行う予定でしょうか。

■岸田水道課長■従来の単一従量料金制の元では受水している団体のみが減価償却等の固定費を負担することになりまして、受水市町間に負担の不公平が生じておりました。このため平成12年度から現在の二部料金制を導入しまして、市町の計画給水量に応じて費用の一部負担を求め、受水市町間の負担の公平をはかってきたところであります。この二部料金制の導入に際しましては、計画給水量に応じた負担が大きくなれば市町間の県水受水単価にも大きな格差が生じるため激変緩和措置を考慮した料金体系としております。
  このため受水率の高い市町からは現行の料金体系では二部料金制の機能が充分に発揮されていないとの意見もいただいておりまして、激変緩和措置の見直しなど市町間の負担の一層の公平化を図り、受水率が高い市町に、よりメリットのでる料金体系を検討しているとことでございます。

■杉本委員■水道料金の値上げにつながる見直しではないんでしょうか。その点をもう一度はっきりとお答えください。

■管理局長■県水につきましては、さきほどから今の見直しの状況につきまして、水道課長がご説明申し上げました通りですが、昭和59年度から実質的には料金改定といいますか値上げはやっておりません。今回につきましても、一応、現在の平均の各市町さんの受水単価これは維持することを前提に、各市町と協議をいたしておりますが、水道申し込み水量がどうなのかといったようなこともございますので、そのへんのかねあいを考えながら協議会等で今現在議論を進めておるところでございます。

■杉本委員■値上げを否定されなかったというふうにお聞きします。言い換えれば値上げするかもわかりませんよということかと思うのですが。
  本当に今、県民のくらしはたいへん厳しい状況です。さらに定率減税の廃止や所得税の増税、消費税の増税など不安がさらに増大しています。
  これ以上の水道料金の値上げにつながるような県水の負担を押しつけることはやめるべきだというふうに思います。過剰な設備投資をすすめてきた県の責任は明らかですから、企業庁として県に負担を求めることや安い工業用水を抜本的に見直して、県民と市町の負担を軽減することを求めて私の質問を終わります。

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