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2003年度予算特別委員会企業庁 中村まさひろ
2003年3月6日

地域整備事業会計のあり方について

■質問■中村委員: 私は、企業庁の地域整備事業会計のあり方、先ほどお話が出たビジョンとの関係も踏まえて質問したい。あと具体的には、尼崎臨海地区の産業育成支援拠点について伺いたい。
  地域整備事業会計の深刻さについては、これまで私も何回も我が党としても指摘をしてきたところであるが、以前、よく言われていたのが、貸借対照表の中で資産と負債の関係すなわち、固定資産と流動資産を足した額と、固定負債、流動負債、そして借り入れ資本金を足した関係というのは、以前は企業庁もよく使っておられたと思う。
  それを比較してみると、10年前、1993年度は、資産の方が640億円上回っていた。これが1999年には資産が2億5000万円だけ上回り、その翌年から逆に負債がふえてきて、新年度の予算、参考資料で計算してみると、負債が603億円も上回ることになっている。これは、これまで何度も指摘してきたが、その都度深刻になっている。 最近になって、いや、未成事業資産、土地がたくさんあるんだ、だから、それでカバーできるんだということを言ってきた。
  この資料を見ると、その未成事業資産は8016億円となっているが、このうち現時点において、土地だけではなくて、これまでの事業のトータルみたいなものが入っていると思うが、現時点において売却可能な土地分は幾らなのか。また、これらの土地の値段というのは、当然簿価で計算されていて、今後は時価も検討せざるを得ない状況だという話もあるが、時価で計算すればどうなっているのか。資産価値は大幅に下落すると思うが、その点、お尋ねをしたい。

▼答弁▼岩崎経営管理課長: 企業庁の地域整備事業の財務状況の把握についてであるが、土地を含めた資産と負債のバランスで見るべきではないかと考えている。
  もう一つは、今委員が言われた未成事業資産、貸借対照表に載っている未成事業資産であるが、まだ精算を行っていないので、これまで売却した土地も含めており、売却した分は、負債の分で事業収入としてバランスさせていくという状況なので、精算後に、額はもっと減ることになると思う。
  したがって、8100億円と書かれているが、そのうちの可処分土地について時価で
評価すると、概算ではあるが約1700億円と把握している。

収益収支を含め予算委員会に提出すべき

■質問■中村委員: 可処分土地が1700億円、これも売れればという仮定がついた状況で、なかなか売れる状況にはないのではないかと思う。
  そういう中で来年度予算を具体的に見てみると、附属資料の中で受入資金というのがある。ここで見ると、来年度は事業収入が、今年度よりも63.5%になって52億円も減る。それに加えて、そのために企業債が前年比136%、43億円ふえる。繰越金、これは2月補正分を考えたら、そこに書いているよりもさらに大幅に減ってくる。今後、収支不足を補う財源もだんだん少なくなってきているというのを見ているが、ただ、その具体的な中身が一向にわからない。一体、どこのどの事業でどれぐらい赤字になっているのか、黒字のところは一体どこなのかということが、少なくともあの資料、これまでいただいたいろんな資料を見ても、それは明らかになっていない。
  そこで、昨年末に出た、企業庁の経営ビジョンの中で、会計制度の見直しが明記をされている。
  我が党は、これまで長年にわたって、各プロジェクトごとの会計の公表、収益的収支を明らかにすることを求めてきた。当然のことだと思う。
  ところが、ビジョンでは、阪神、播磨、淡路の地域単位でしか経営成績を明らかにしない、こう方向づけてしまっている。これでは余りにも不十分で、本当の意味の経営改革にはほど遠い、いつまでたっても県民の理解は得られないと思う。
  そこで、なぜプロジェクトごとの会計公表にそれほど後ろ向きなのか、納得いく説明を求めたい。
  これまで聞いているようなことは何回も聞いているし、承知しているつもりなので、それを繰り返す必要はないと思う。今回のビジョン策定経過の中で、新たな内容が出てきて、結局、この三つの地域単位だというものがあれば、それを説明していただきたい。
  また、新年度の予算審議を今している。それに当たって、せめて最低限、このビジョンに書いている地域ごとの会計を、この予算委員会に提出するべきではないか、収益収支を含めて。このように思うが、答弁を願いたい。

▼答弁▼谷口企業庁総務課長: 地域整備事業会計の財務状況の公表については、以前から会計は一つと申し上げてきた。それはよく聞いたと委員から言われているが、プロジェクトごとの収支の公表については、仮に個々の地区ごとに分譲単価がオープンになる可能性があるという、営業戦略上の課題が我々としてはある。それと、分譲の相手先にかかわる問題もあるので、個々に公表することは、今まで差し控えをさせていただいていた。
  また、会計を一本で整理をするという今の処理方法については、原則的には、法律にのっとったものであるが、ただ、これではわかりづらいという議会の議員の声も踏まえて、企業庁経営ビジョンの中で、収益的収支の設定、あるいは過去に分譲済みの土地の精算も含めて、会計制度の見直しの一環としてとらえている。
  先ほど申し上げたような問題が生じないように、委員のご提案もあったように、阪神、播磨、淡路の3地域の問題を基本的に整理する方向に位置づけて、現在検討しているところである。
  現行の会計制度については、20数年にわたってこの方式をとってきているので、収益的収支の設定をするとか、精算をするということになると、企業会計原則に照らして、過去の収入とか支出の分析をかなり正確にやる必要があり、その点で若干の時間をいただきたいと思っている。
  今後は、できるだけ速やかな効率的な作業を心がけて、平成15年度予算には残念ながら間に合わなかったが、可能な限り早期に地域別の収支が公表できるように作業を行っていきたい。

中止予定の事業は

■質問■中村委員: 若干の時間をいただきたいということであるが、私は、たしかおととしぐらい、その前から会計の問題を言っていて、去年の初めに新しい会計方法を検討しているということで、あれから1年たっている。もちろん、国の動向を見ながら、国でどういう動きが出てくるかというのも聞いているが、しかし、内部的には、その準備は着々と進んでいるはずである。
  であるから、出そうと思ったらすぐ出せると思う。それは、出していけばいろいろ問題が出てくると思っているのか、これは私の全く個人的な見解である。
  それと、営業戦略上の問題、地価の値段とか言われるが、これも、今どき、土地の値段というのは、路線価やいろんな形で表に出ているし、鑑定すればすぐ出てくる。それから大きく外れるような売買というのは、恐らくないはずである。
  そういう意味から言えば、今、総務課長が言われた戦略上の問題でというのは、私は通用しないと思う。だれが考えてもそうだと思う。土地の値段が明らかになれば、これからの営業に影響するから、だからやらないんだ、今後もできないんだ。今後どのようにするかわからないが、そういうことは多分ないと思うので、この辺はぜひ、本当の意味での改善をしていただきたい。
  そういう意味でも、ビジョン自身、ほかの会計もあるが、地域整備事業の会計に限って言えば、ほかの点についても、このビジョンというのは、私は、現在の社会情勢とか経済情勢、地域整備会計の今の深刻さを反映したようになっていない、本格的な見直しではないと思う。
  例えば、経費削減5か年計画というのがあの中に出ている。事業の中止等による効果額が52億円となっているが、この5年間であるから、具体的には金出地ダムの中止しか上がっていない。全体事業、全体の会計規模から見たら余りにも不十分ではないか、経営改善ということから見れば。
  もちろん、先ほど言われた25人減らすとか人数のこともあるが、事業そのものは一体どうするんだというのが、あの中からは読み取れない。
  であるから、例えば、先ほど言った52億円の中で、金出地ダムの中止によるものは一体幾らで、残りはどんな事業の見直しとか中止とかを予定しているのか。その辺を具体的に教えていただきたい。

▼答弁▼表具企業庁長: 経営ビジョンに記載している経費削減5か年計画のうち、事業の中止等の内容については、確かに金出地ダムの利水事業の中止等ということで書いている。  この中身については、金出地ダム利水事業中止のほか、南芦屋浜地区におけるごみ集収施設や港湾緑地整備の工法変更によるものである。金出地ダム利水事業費は約43億円見込んでおり、その中止による経費削減額は27億円である。南芦屋浜地区の工法変更による経費削減額は25億円となっている。

■質問■中村委員: 今後5年間見直していく、ビジョンといいながら、今後5年間の計画で二つだけ52億円というのは、これで本当に見直しになっているのかなというのが、率直なところである。もっと深刻な事態を直視して、本格的な事業見直しに着手することを強く求めておきたい。それぞれあるが、事業そのものが一つの焦点だと思う。公益企業の地域整備事業においては、そこが一番の仕事である。そこをどう見直すか、本体を見直さない限り、私はだめだと思う。
  そこで、先ほどの委員の質問の中の答弁にも出ていた夢舞台について伺いたい。
  2月補正で、突然と言っていいと思うが、第三セクターの株式会社夢舞台のホテル、展望レストランを131億円で買収することになり、私自身もびっくりしたが、県民は、知っている人は、えっという感じをしたと思う。
  新聞報道によると、当局は、当初の見通しが甘かったのは事実と言っているそうであるが、経営がうまくいかないのは建設前からわかっていたと思う。私は、そのことも建設当初から厳しく指摘してきたはずである。余りにも豪華過ぎる。設計者も含めて。
  この責任は一体だれがとるのか。結果として、買い取ってリースバックでやるが、この責任はだれにも責任はないのか。そこは明らかにしていただきたい。

▼答弁▼浜田経営管理課参事: 当初の計画であるが、事業の公共的、あるいは公益的な役割から見て、公設民営方式によることも検討されたところであるが、結果として、第三セクター方式を採用して、会社にインセンティブを与えることによって、経営的に減価償却費等の負担を吸収できるという見込みでいた。
  しかし、当初計画どおり進んでいないのは、一つとしては、婚礼件数の減、消費単価の落ち込みによる売上額の減少、それから計画段階での想定を超える経済全体の落ち込みの影響を大きく受けたということが一つある。
  それに加えて、開業当初に開催された花博であるとか各種の国際会議等の大きなイベント、これへの対応に伴う費用の増嵩も影響して、結果として減価償却費等の資本費負担が構造的な赤字要因になったということである。
  このような経済情勢、消費動向などの予測が非常に困難であったということで、今後のマーケティング、営業活動にも活用していきたいと考えている。

■質問■中村委員: 経営責任は一体どうなるのか。

▼答弁▼浜田経営管理課参事: ただいまも申し上げたように、個々の計画どおりに進んでいないということの原因としては、一つは、大きな経済不況ということ、これについて、当時としては、ここまでの落ち込みというものがなかった、予想ができなかったということと、花博、当初500万の予想が200万以上の……。

■質問■中村委員: 私は、責任はどこにもないのかと聞いている。そこは、どこがどういうふうに責任をとるのか。今の話だと、企業庁には責任ない、夢舞台も責任ない。ただそれだけである。この問題がそれで済むのか。131億円というものが。そこを明らかにしていただきたい。

▼答弁▼足立公営企業管理者: 夢舞台については、利用面では多くの国際会議を初め、花博を除いても年間100万人を超える利用人口がある。こういうことで、地域経済とか雇用の面で大変大きな役割を果たしている。
  こうした役割を今後とも持続的に果たしていくためには、経営を安定させていく必要がある。こういうことで、このたび減価償却費などを除いた償却前で黒字に転換できる見通しができたので、今回こうした対策を行ったものである。
  当初計画より収支が落ちてきていることについては、先ほど参事が答弁したような関係で、経済の大きな変化もあった、あるいは資本費が経営を大きく圧迫している。当初の計画のインセンティブが経済情勢の変化によって発揮できなかったという、開業初期段階としてはやむを得ない、経営の責めという問題ではないのではないかと、私は判断している。
  また、今回のリースバック方式については、会社にとっては減価償却費などの資本費が平準化をされるというメリット、私ども買い取る企業庁においても、通常の運用利回り分が確保できるということで、双方にとってメリットのある方式なので、ご理解を賜りたいと思うし、なお、今後の経営に当たっては、ホテル運営会社の出来高払い制とか、こうしたことについて、経営についての明確化をさらに進めて運営に当たっていきたい、このように会社も十分指導していきたいと思っているので、ご理解を賜りたい。

■質問■中村委員: やむを得ないという言葉が出てきたので、私は驚いた。企業庁の責任というのは、一定公的役割を果たしながら、民間の活力、民間の経営感覚を取り入れるんだということで企業庁が存在していると私は理解している。しかし、今の答弁では、民間の経営感覚というのはゼロである。そこは、責任がないということで、やむを得ないという言い方をされたのは、重大な問題だと思う。
  償却費を除けば黒字に転換するんだ。その償却費のもとの本体が豪華過ぎるからということを、今、厳しくいろんなところから指摘、批判されている。そこを除いて黒字に転換できるというのは、それこそ経営感覚から外れていると思う。
  そこで、今、管理者の方から出たリースバック方式、当然、賃料計算で、償却費が平準化できるということであるが、ただ、ホテルの耐用年数は39年と聞いているが、当然、この年数で割っても、その額は高過ぎて支払ってもらえない。もし、それで払えるのなら、何もこんなややこしいことをしなくてもいい。一体何年を見通して平準化しているのか。

▼答弁▼浜田経営管理課参事: 買い取り資産であるホテル、展望レストランであるが、これについては、実質的な耐用年数は、専門家の方々のご意見によると100年以上と聞いている。しかし、減価償却費の平準化、我々の投下資金の早期回収の両面から考えて、リース期間は法定耐用年数の2倍程度の期間内に買い取り費用を全額回収することとして考えている。
  なお、会社の経営状況に応じて、さらに資金の回収期間を短縮するなどの理由から、契約期間を5年ごとに設定をしており、貸付料を見直し更新することとしている。

■質問■中村委員: ただ、耐用年数というのと、ホテルとしてお客さんに来てもらう施設として使えるかというのは、全然別の話である。壊さない限りあるのだから。
  しかも、100年先というのは見通せないが、ただ、その間にもし大規模改修をしない限り、これがホテルとして使えない、レストランとして使えなくなったときの費用は、全部企業庁が見ないといけない。株式会社が持っているのでないから。そういうことも考えていかないといかぬと思う。
  倍ぐらいというから、78年から80年前後、想定しておられると思う。見直していって、短くなるなら短くということで、そうなってくれればいいが、私は、その見直しによってそれがさらに先延しされるのではないかという危惧を持っている。しかも、そんな先のことをだれが一体保証するのか。そのことを指摘をしておきたい。
  いずれにしても、こういうやり方は、私は、けさの県土整備部のところでも言ったが、イベント型のまちづくり、開発は、結局、短期の間に問題点が露骨になってくるが、そのときにつくった巨大な、需要予測を過大に見積もってつくった建物、はこ物というのは、今の話では100年を超えてもまだあるようであるが、そういうことを予測すれば、非常に恐ろしいことになってくるのではないかと思う。

 尼崎21世紀の森構想

  2点目の尼崎21世紀の森構想を先導する臨海地区、産業の育成支援拠点について伺いたい。
  パンフレットも発行されて、平成17年度から分譲を大変急いでおられるが、まず、なぜそんなに急がれるのか。平成17年度から分譲開始ということは、尼崎がやっている土地区画整理事業も、15年、16年のうちにほぼ完成させないかぬということであるが、それが本当に完成できるのかどうかというのは、今の状況からいって、順調にいってもとても無理ではないか。
  21年ごろまでに完成するというが、区画整理は途中だけれども、とにかく売り出そうというつもりなのか。その辺を伺いたい。

▼答弁▼志波臨海整備課長: 尼崎臨海地域は阪神工業地帯の中核として、重化学工業中心に我が国の産業経済の発展を牽引してきた地域であるが、近年、環境面での課題を抱えるとともに、産業構造の変化等に伴う工場等の遊休地が発生するなど地域活力が低下し、その再生が急務となっている。
  また、尼崎市の人口も昭和46年のピーク時から9万人、16%減少し、現在、46万人となっていることや、平成3年から10年間における製造業の推移を見ても、事業所数、従業者数、製造品出荷額等総額のいずれもが約3分の2に激減している状況にある。こうした厳しい状況を踏まえ、早期分譲を進めることにより、産業創造・雇用創出に寄与し、尼崎臨海地域の再活性化につなげていきたいと考えている。
  なお、産業の育成支援拠点への分譲開始については、関連するインフラ整備が整う平成17年度からとしており、先ほど委員が言われた15年、16年でなくて、17年度までにインフラを整えるということである。しかも、関連する部分ということである。

■質問■中村委員: 早期分譲を進め、尼崎の活性化に寄与していきたいということで、その思いは非常にいいが、ただ、売れた場合に活性化になる。本当に売れるのかどうかという見通しというのは、私は、あの地域では、非常に薄い。売り出す、売り出すと言っているが、これまでの企業庁の分譲状況、造成をして売れ残っているところがたくさんある。
  ここ二、三年だけ見ても、どんどん分譲状況は落ちてきている。平成12年から13年、12年には352億円と言っておられたが、13年度は190億円に落ちて、14年度は110億円、しかも、そのうちの大半が県や市町、公共団体が公費で買い取っている。民間の分譲というのは極端に少ない。
  これは、播磨科学公園都市を見てもそうであるが、なかなか来ない。ひょうご情報公園都市にしても、去年の初めには、幾つか問い合わせがあるから、もう間もなく決まると言っていたが、まだ、最後の交渉に入っているところはあると聞いている。しかし、なかなかその見通しが、本当に大丈夫なのかなと。
  そういう中で尼崎の地域というのは、臨海だから、山奥と違うということもちらちら聞いたが、本当にそうなのかということを、私は非常に気になる。
  尼崎の活性化とか、南部の再生など、確かに言葉としてはいいことであるが、尼崎市民は、そのために、区画整理事業という巨大な事業費を出さないかぬ。これは、けさの県土整備部の中身なので、けさ言ったが、今負担してまで開発は望んでいない。焦らずに、社会情勢なども見きわめていかないと、さらに会計悪化の促進剤となるのではないかということを強く指摘をして、質問を終わる。

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