2012年度兵庫県予算案の組み替えについての記者発表
県民のくらし・福祉を守り、ムダ削減、中小企業応援の県予算へ
チェックとともに、具体的・建設的な提案活動として
12年連続となる日本共産党の予算組み替え
国の「税と社会保障の一体改革」は、消費税を10%へ引き上げ、社会保障の削減を進めようとしており、この方向では、県民の暮らしはますます苦しくなるばかりです。
また、昨年3月11日の東日本大震災と原発事故は、災害対策をはじめ福祉や医療の体制を日頃から充実しておくことが、いかに重要であるかをあらためて示しました。
ところが県は、県民の切実な声にこたえるどころか、追い討ちをかけるように「選択と集中」などといって職員3割カット、福祉・医療など県民サービスをバッサリ削る「県行革」を推し進めています。
日本共産党兵庫県会議員団は、県民の立場にたって県政を批判的にチェックすると同時に、具体的な提案型の活動として、今年で12回目となる予算組替えを行いました。
これまで、少人数学級や子どもの医療費助成、武庫川ダムの実質中止、来年度予算にも反映された太陽光発電補助など、議会質問とともに、県民との連携にも努力し、実現に道をひらいてきました。
県政の方向、あり方を問うと同時に、県民のくらしの痛みにわかり、県民の願いが届く県政のため、具体的・建設的な提案です。
予算組み替えのフレーム
無駄・不急の事業、99項目・約509億円(一般会計・特別会計の1.6%)を減らし、そこから生み出された一般財源、約90億円を、県民の要求の強い、くらし、福祉、教育などの分野に振り向けている。
また、特定財源である、宝くじ益金約5億円を、民間住宅の耐震化・リフォーム助成や、私立高校の耐震化、太陽光発電施設の普及促進などに振り向け、介護保険財政安定化基金の取り崩し増で、介護保険料軽減として28億円の予算増。
さらに、借金(県債発行)を約271億円減らし、財政の健全化を図っている。
予算組み替えの主な内容
- 県民のくらし優先の予算を充実させる
- 子育て、教育への支援を強める
- こどもの医療費を、7月からの所得制限強化をやめ、中学校卒業まで、一部負担と所得制限をなくし、完全無料化(6,483,000千円)
- 35人学級を小学校5年生で実施 (712,000千円)
- 私立高校生徒の授業料軽減
(10,000千円)
- ごはん給食推進事業の復活 (10,721千円)
- 介護保険、国民健康保険
- 介護保険料の軽減(基金から取り崩し) (2,800,000千円)
- 国民健康保険の保険料の軽減 (272,462千円)
- 後期高齢者医療制度の保険料軽減 (300,000千円)
- 福祉医療の改悪など、「県行革」影響の回復
- 重度障害者(児)医療費助成を「新行革」前にもどす
(295,000千円)
- 母子家庭等医療給付事業 (650,000千円)
- 重症心身障害児の指導交付金(40,141千円)
- 障害者の地域生活の支援
(3,000千円)
- 県単の小規模作業所補助 (18,861千円)
- 私立学校経常費補助を回復
(110,000千円)
- 「児童クラブ」補助の加算分の復活 (50,000千円)
- 看護師学生就学資金貸付金の復活
(21,552千円)
- 地震への備え、減災対策について
- わが家の耐震改修促進事業の強化(50,000千円)
- 保育所緊急耐震化促進事業 (50,000千円)
- 私立学校の施設の耐震化支援・促進 (100,000千円)
- 自然再生エネルギー普及促進、地球温暖化防止対策の強化
- 太陽光発電促進事業の補助単価を倍に(98,248千円)
- ひょうごCO2削減推進を企業まかせでなく実効あるものに
(1,000千円)
- 「大企業呼び込み」式あらため、中小企業対策と地域振興を
- パナソニック等への企業立地補助を削減 (△2,371,084千円)
- 「働く若者のハンドブック」(冊子)の発行
(2,000千円)
- 民間住宅リフォーム、バリアフリー事業の拡充 (337,300千円)
- バス対策費補助(20,000千円)
- 離島航路の支援費 (3,076千円)
- 不要・不急の公共事業の見直し、県民合意のない事業を見直す
- 不要・不急の公共事業の削減
- 神戸空港、関空2期、但馬空港など空港関連 (△812,049千円)
- 無駄、環境破壊のダム事業(△6,595,903千円)
- 道路関連の事業 (△12,519,204千円)
- 六甲グリーンベルト事業 (△1,300,000千円)
- 大規模林道や農道 (△392,319千円)
- 国が負担すべき国直轄の公共事業等(△12,046,900千円)
- 過大な情報ハイウェイ事業(△323,731千円)
- 雇用機会創出のうち、淡路関連の2事業(△366,244千円)
- 問題のある事業や県民合意のない事業など
- 関西広域連合の分担金
(△145,147千円)
- 不公正な同和行政が残っている事業を削除(△499,232千円)
- 国民保護計画(△123千円)
- 警察の報償費の削減(△45,000千円)
- 住民基本台帳ネットワーク関連 (△925,534千円)
- 議員の海外渡航費の見直し
- 友好都市訪問の公式行事のみとし、人数も限定するなど簡素化する (△9,100千円)
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