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2009年(平成21年)度決算特別委員会企業庁 星原さちよ
2010年10月19日

県営水道 過大な計画給水量の変更について

■星原さちよ■ 早速県営水道についてご質問する。
 この県水道用水供給事業は昭和46年に着手され、昭和55年以降、計画・給水・日量75万トンの計画に沿ってダムや浄水場、導水管などが建設されてきたが、その後30年間この給水量の変更はなかった。
 それで今回変更することになったのは、どういうことか。

■水道課長(衣笠達也)■ 県水道用水供給事業については、関係市町の要請に応じて事業を推進しているところである。
 計画給水量の見直しを今回するわけであるが、先程も仲田委員のご質問でご答弁申し上げたが、人口減少社会の到来とか節水意識の高まり、節水機器の普及等 により、今後大幅な水の需要の増加が見込めないという状況にある。関係市町の方からも水需要が伸びないということで、計画の見直しをしてほしいという要望 もあった関係で、今回見直しをすることにしたわけである。

■星原さちよ■ 今、人口の問題とか出てきたが、市川町はもっと早くから辞退するというふうなことであったし、人口減はもう既に平成12年前後か ら予測されていた。21世紀兵庫長期ビジョンによって、平成13年2月には予測値が発表されている。それによると、その後、他の機関からもより正確な数字 が出ているが、それによると、ことしをピークに今後20年間で県の人口は40万から50万減少するだろうというふうな予想がされている。
 それから市町からの強い要望というのをおっしゃったが、これは今回に限ったことではなく、ずっと前からあったというふうに聞いているが、こういう状況か ら考えると、4年前の申し込み水量調査のときにこの計画水量の変更もできたのではないか、ひいては、料金をもっと下げられたのではないかという強い思いが 私の中にはある。
 これは意見だけにとどめておくが、今回の変更後の計画給水量の日量約48万トンは、現行計画75万トンの64%である。昭和55年当時の計画がいかに過 大なものであったかということを物語っていると思うが、この48万トンさえも実情に合っていないのではないかという思いがある。
 というのは、現行の申込水量は日量38万トンであるが、使用水量は長期責任水量で枠をはめて、市町はそれ以上に水を買わなければならず、実際使っていなくても料金を支払わなければならない、そういう仕組みになっている。
 平成21年度の責任水量と使用水量が同じ数字の市町が15あり、県水を責任水量よりたくさん買っているのは5市と1企業団だけである。責任水量と使用水 量が同じということは、使用水量が責任水量まで届いていないということであって、実際の使用水量が下回っていること、これははっきりしていると思うが、詳しい数字はこちらでは分からない。市町が実際には使っていない、いわゆる水余りの実態をつかんでおられるのかどうかお聞かせいただきたい。

■水道課長(衣笠達也)■ 私どもの方では水余りというところについては把握していない。あくまでも市町の要請に基づいてやっている事業であり、市町の必要な水量に基づいてこちらの方で事業を推進しているということである。

受水市町の水あまり

■星原さちよ■ 国の平成21年度の地方公営企業の経営状況というのをもとに、受水市町の取水能力と、1日最大配水量の差から県水と自主水源分、 これを合計した水余りを計算すると87万トンになる。現計画給水量75万トンから27万トンを減らし、48万トンにするとしても87万トンという水余りが あるわけであるから、もっとしっかりこの計画給水量の過大性、これを見直すべきだと思うがいかがか。

■水道課長(衣笠達也)■ 今回の見直しの計画給水量については、各市町からの今後の水需要の将来見通しを踏まえた数字であり、今回の見直しの数字は現在 の申込水量の、先程言ったが1.2倍程度の水量であるが、市町によると各市町における開発計画の予定とか、それ以外に自己水源の水質が悪化してるんで県水 に切り替えたいとか、それから地下水の減少傾向にあるので県水に切り替えたい、それから施設の老朽化に伴って、自らの施設を更新するのではなくて、県水の 方にお願いしたいということでもって平成35年時点での市町の水量を今回お聞きした数字であるので、ご理解お願いしたいと思う。

■星原さちよ■ その計画水量のことであるが、昭和六十二、三年ごろに市町の内訳が変えられている。その当時、昭和65年、つまり平成2年の市町 からの受水予定、今で言うと申込水量であるが、これが15万6,000トンしかなかったが、将来のダム建設による赤字解消のため、それから受水予定を増や すことということで個々の市町の計画給水量の変更をしている。
 しかしそのときに全体の計画給水量、それは以前と同じ75万トンに収まっている。私たちから見たら何か不自然な感じがするが、その当時のこといろいろ市 町で聞いていたら、数合わせをするために無理やり市町に数字を押しつけた、そういう証拠と言われても仕方ないかなというふうに思う節がある。
 もしこのときに我が党がるる主張していたように現実に合った計画の縮小をしていれば、神谷ダムは造らなくて済んだか、または小規模で済み、県民の負担は 少なくて済んだのではないか、こういう思いも強くある。そういうこれまでのいきさつから考えると、先程仲田委員の方からもあったように48万トン、これが やっぱり多いんではないかなという危惧を持っている。
 申込水量については、今、市町と協議中というふうなことだが、今回変更後の計画給水量が適切か過大性がないかどうか、先程もご質問したが、そういうことと併せて申込水量の決定もより精査すべきだと思うがいかがか。

■水道課長(衣笠達也)■ 次期水道料金のもとになる申込水量については、今、現在各受水市町と協議しているので、その際には適切な今後の見通しを踏まえ協議していきたいと思う。

連絡菅の必要性などの再検討を

■星原さちよ■ 本当にこれまでの75万トンと48万トンのこの違いというのは、本当にびっくりするぐらいの開きがあるということからも本当に精査していただきたい。それは、県民の皆さんの料金にはね返ってくるので、よくよく精査していただきたいと思う。
 では、質問を変える。
 市川町の受水団体からの撤退により、送水管が廃止された。それから長池と船木浄水場の取りやめにより300億円強の事業費が必要なくなったということである。
 しかしながら、中西条・神出連絡管の新設などで、今後268億円が必要となっている。この中西条・神出連絡管は神出浄水場の導水路のバックアップ機能を確保するためということだが、本当にそれが必要がどうか私は疑問に思っている。
 神出浄水場系の播磨町、稲美町など大幅な水余りとなっているということなどから考慮すると、30億円もかけて新設しなければならないのかどうか、この点も精査すべきだと思うがいかがか。

■水道課長(衣笠達也)■ 中西条・神出連絡管については、委員ご指摘のとおりバックアップ機能ということで予定をしている。
 神出浄水場については、呑吐ダムからの導水路は唯一ここしかなく、ここで事故があった場合とか、それから神出浄水場の呑吐ダムの渇水に陥った場合などのときの危機管理上どうしても必要ということで、私ども考えている。

■星原さちよ■ 県当局といろいろとお話を伺ったときに、地震のときもこれは怖いんだというふうなことが言われたが、渇水のとき、これは渇水のときというのは呑吐ダムだけじゃない、あそこは。いろんなところがあるが、そういうふうなことではそれほど心配ないんじゃないかなというふうなことも思う。
 地震のとき心配だというふうなことも前に言われたが、しかしこれはこれまでに敷設した既存の管路、これは震度5、6の耐震性能を持っている。現在は震度 7の地震に対しても通水機能が保持できるように老朽化対策と併せて耐震継手管に更新していると、こういうふうなことが常任員会でも説明された。そういうこ とが行われているはずであるが、私たちはやっぱりこの震度7というふうなことでもやっぱり心配があるのかどうか、そこのところ最後にお聞きしたいと思う。

■水道課施設整備参事(増本晴久)■ 管路の耐震化については、委員ご指摘のとおり老朽化に合わせ震度7に耐えられるように強化を図っていくという方針である。
 現在、私どもの管路が敷設している地域の地震については、やはり東南海・南海地震というものに着目していく必要があり、そのときその地震で揺れると、大体私どもの敷設している管路のエリアが震度6ぐらいの揺れを示すというようなことが言われている。
 そういったことで現在敷設している管路については、おおむね耐震性があるということになっており、今年度に震度の新しい見解が出ているので、それらをもう一度踏まえながら精査して、必要な処置をとっていきたいと考えている。

■星原さちよ■ 地震については、だからもう心配はないかなというふうな感じはするが、震度7を超える、そういう地震であったら浄水場自身がもう だめになってしまうんじゃないかなというふうなことも考えられるから、地震の心配ないんかなというふうに思うが、やはり一番基本は県民に負担が及ばないよ うな、そういうなるべく料金を抑えていただきたいというのが、これが一番の願いである。
 であるから各自治体の自主水源、これを最大に活用するように、県民の負担軽減する方向でしっかりと精査し、考えていくべきだということを申し上げて、私の質問を終わる。

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