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2006年度予算特別委員会健康生活部審査 つづき研二
2005年3月9日

小規模作業所補助を来年度以降も継続を

■つづき委員■ 私の方からは小規規模作業所の県単独補助事業についてまず質問をさせていただきます。12月のわが党の質問に対して知事は、「国の方で非常に手厚い法律上の措置が行われるようになれば別だが、現状と変わらないのであれば、小規模作業所については大切にし単独助成を継続する」という答弁をされまして、新年度は予算を確保されておられます。このことは評価をさせていただきたいと思うんですが、今小規模作業所の職員の方や利用者の方がたが心配しているのは、市や町の担当者が平成18年度は予算確保しているが、19年度はわかりかねるというように話しておられるということで大変不安が広がっております。
  そこで知事が答弁しました小規模作業所は大切にして県単独助成を継続するという約束を今後も守っていくと明言してほしいのですが、いかがでしょうか。

■山本障害福祉課参事■ 障害者の地域での自立した生活を支えていく上で、小規模作業所は、企業などでの就労や授産施設などでの法内施設への通所が困難な障害者の福祉的就労の場として、あるいは、日中活動の場として重要な役割を担っていると認識しており、県としましてもその支援に努めてきたところであります。昨年9月に県内小規模作業所の運営状況等につきまして調査をいたしましたが、回答のあった264の作業所のうち、社会福祉法人やNPO法人などの法人格を持たず、保護者会などの任意団体により運営されている作業所が約4分の3、また、利用者が9名以下の作業所が約6割という結果でした。
  そうしたことから考えましても、県といたしましても、小規模作業所の全てが早急に法内施設に移行できる状況にはないということは十分認識しておりまして、引き続き小規模作業所の運営に必要な県単の補助制度を継続してまいりたいというふうに考えております。

■つづき委員■ そうしますと来年度も当然、法人格はそう簡単に今のご認識のようにすぐにはとれないという状況がいろいろあるということですから、再来年度についても引き続き現行の補助制度を継続するというように理解させていただいてもいいわけですね。平成19年度もということをもう一度明言お願いしたいんですが。

■山本障害福祉課参事■ さきほどご質問の中でふれられておりましたが、知事が11月定例会の答弁の中で小規模作業所の運営に支障を生じるようなことは考えていないと、非常に大切にしていきたいというふうに答えております。これが私どもにとりまして基本方針となっておりますので、そのような考え方のもとで小規模作業所の支援を続けてまいりたいと考えております。

■つづき委員■ だから19年度も同じ状況が続くのであれば引き続きやるということでよろしいですね。そのことをはっきりと言ってほしいのですが。

■山本障害福祉課参事■ 繰り返しになりますが、知事の答弁が私どもの方針になっておりますので引き続き支援は行っていきますということで考えております。

■つづき委員■ それでは是非19年度も引き続きやっていただきたいと思います。知事の答弁でも国の方で非常に手厚い措置が行われるようになれば別だが、現状と変わらなければ単独助成継続するということですから、その立場を堅持していくことをお願いしたいと思います。

通所授産施設の利用者へ県独自の支援を

■つづき委員■ 次に、通所授産施設の問題についてお聞きをします。通所授産施設に関わる収入や利用者負担の問題、法改正の以前から色々問題点が指摘されていたわけですけれど、いよいよ懸念されていたことが明らかになりました。通所授産施設ですが、今私が取り上げているところでは、通所者のほとんどの方が、現在はこれまで利用料は無料で運営がなされてきたわけですけれども、4月から施設利用料が1割、給食費が実費と。それがそれぞれ利用者負担になる。そのうち給食費については、厚生労働省では、材料費230円人件費420円と1食あたり650円と試算しております。昨年の12月の一般質問で、わが党の議員が例に出した通所授産施設では、食事の内容を落とせないという努力をされまして、材料費は250円、人件費も250円で計500円と安くおさえて取り組みをしていっているわけですけれども、ところが4月から変わりますといくら努力してもこれまで無料だった大半の利用者、こういう方々が無料で続けられなくなると。施設利用料を1万4014円、食費が1万円と2万4000円以上の新たな負担が求められるようになりますし、生活保護基準の家庭の方でも食事が材料代として5000円の負担増となるというような非常な厳しい状況が4月からおきようとしてきているわけですけれども、県はこのような実態を把握しておられるのかどうか、そのことをお聞きをしたい。

■永守障害福祉課長■ 今ご指摘がありましたように、障害者の自立支援法におきましては、18年この4月から、通所授産施設の場合、低所得者に対します利用者の方の負担につきましては、利用負担の上限額の半額を超える部分についての減免、いわゆる低所得者、住民税が非課税でかつ年金の収入のみいわゆる80万円以下のかたにつきましては、利用料が1万5000円これを7500円の半額にする社会福祉法人減免でありますとか、今お話にありました食費につきまして食費の負担、人件費等食材料費等いろいろありますけれども、その人件費部分について補助をするという形で、負担は22日利用された場合14300円から5100円などにする費用負担の軽減がはかられるというかたちでの対応がされるというふうに承知をしております。

■つづき委員■ 今、社会福祉法人減免というような問題を出されたわけですけれども、なかなか実際上は、深刻な状況になっているわけですよね。通所授産施設に通所する障害者の方は、元々非常に厳しい状況の中、自立訓練も経ながら取り組むという状況なんですね。そういう意味でも自立訓練のためにグループホーム等に数日間宿泊をして、自立のための訓練を指導員の指導を受けながら通所授産施設に通所するという状況なんですね。ところがこの場合ですね、グループホームの利用料にあらたに通所施設利用料の負担が上乗せされてくるという状況なんですね。今、最初にお話いたしました授産施設の場合、通所者65人中、自立のためのグループホームから通所をされている障害者が46人おられるんですね。授産施設利用料が大幅に増えると、この46人のうち28人、61%にあたる障害者が、訓練ホームの利用を中止したり自分で回数を減らさざるをえないと言っておられるわけです。そうしますと、費用の負担が高くなってくるということでそのためにグループホームの利用をもし止めてしまうと、せっかくの自立の為の生活訓練ができない。グループホームでも取り組みを後退させてしまうというかたちにもなりますし、それと今度は障害者の利用が減ってきて収入そのものが減る。施設そのものも維持ができなくなるということで、いわば障害者の自立のための基盤が崩れていってしまうという問題がおきかねないという状況になると思うんですけれども、こういうことにならないようにしていく為にも現行の制度でこういう問題が起きてくるわけですから、県として独自に支援をしていくのが必要ではないかというように思うのですが、いかがでしょう。

■永守障害福祉課長■ 確かに今ご指摘になられましたように、通所の施設を利用されている方の負担かなり増えてくるような形でございます。しかし、社会福祉法人の方につきましても負担の施設側に負担がかからないようにということで、社会福祉法人が先ほど申しました利用者の半額に抑えるといった部分につきましては、それに要した経費の5%までは二分の一ですが、5%を超える95%につきましては、その4分の3をその公費で助成する対象にする制度でありますとか、食費の部分につきましても、先ほどお話ありましたが、人件費の減額をすると申しましたがそれの部分に対しましては食事の提供加算を上積みして施設の方に助成するといった公費の助成制度が設けられておるところでございます。

■つづき委員■ 社会福祉法人減免があるというように言われたわけですけれども、今、いみじくも語られたように全額が減免されるということではないわけですよね。法人の方にもそれの負担が及んでいくという状況ですから、減免した分のおおよそ4分の1、24%は減免した法人施設の方で負担しなければならないというのがこれから始まる制度の実態ですよね。今そのことはいみじくも認められたわけですけれども。
  そういうような状況の中で、益々社会福祉法人のこういった施設が大きな負担せざるをなくなってくるという状況、これに対してしっかり支援をしていくということが当然県として求められることだと思うんですね。今、この通所授産施設などもですね関係者の方が必死に力を合わせて取り組んできていると。そういう中でようやく障害者の社会参加、自立ということが促されていくという状況になっているんですね。先ほど同僚議員の他の方の質問もありましたけれども、実際に働きたいと思っても1%しか雇用されないのが実態なんです。こういう障害者の方々の厳しい今の状況が指摘されているわけなんです。そういう中で社会参加自立を少しでも支援をしていこうというこの授産施設に対して本来なら県があるいは国も市もそうですけれどももっと応援してこそ当然なのに、低所得者のために減免をしたらその施設自身が負担をせざるを得ないというようなことで本当にいいのかと。あまりにも酷なやりかたになっているというように思うんです。これが果たして県が考えている「ユニバーサル社会か」ということが問われるかと思います。
  その点で、県としてですね、通所授産施設に対して、収入厳しい障害者の方も受け入れて取り組もうと頑張ろうという施設に対しては、県が独自に財政支援も含めて応援するということが必要だと思うんですが、局長か部長、是非答弁お願いしたいと思います。

■久保福祉局長■ ただいまご指摘のありました社会福祉法人の減免の4分の1程度法人が負担するということはおかしいではないかというご指摘でございますけれども、一方におきまして介護保険もそうですけれども、民間参入が進んでまいりまして、社会福祉法人以外でもそういう事業者が参入をしてくる。そういった中で一般事業者については、事業に対して、収入に対して課税措置が講じている。一方におきまして社会福祉法人の場合はそういう固定資産税とかそういう租税効果については一定の社会福祉法人という使命を果たしていく上で、その公的な恩恵措置が講じられている。そういった中で市場原理というものを見た時に、片や非常に恩恵を受けている片やそういうものがない、そこのバランスをどうとるかという形でその社会福祉法人の減免制度というものが出来た経緯がございますので、そういった中で、一定の社会福祉法人が4分の1程度負担をしていただくというのが社会福祉事業関係者の中でも一定の理解が得られている。私どもはそういうふうに理解をいたしております。

■つづき委員■ 介護保険の比較なんかも言われましたけれども、先ほども私言いました、また先ほどの質問者の方も言いましたように、障害者の場合、もう雇用自体がほとんどまともにない。自己の収入すらもないという状況の中で全体の取り組みがなされているわけでしょう。そういう状況の人に対して障害者の様々な施設が作られていると。通所授産施設もそういう関係者の努力で何とかやってきているというような厳しい背景があるということについて全く無視をした、今の考えかたは一般論を言うているだけだと思うんです。そういう雇用状況すらも、収入すらも厳しいという状況の施設のその人達を受け入れてがんばろうという障害者の施設に対してですね、高齢者の施設と同じ扱いじゃなくて、ちゃんとそれは支援していこうということが本来の取り組むべき方向じゃないですか。何もかもそういうすべて自己負担だと施設の負担だというような形が本当にいいのかということが問われると思うんですけどね。もういっぺんその点障害者の施設ということを踏まえた立場をお願いしたいと思うんですが。

■久保福祉局長■ ただいまの社会福祉減免全てをその法人に費用負担を転嫁をしようとしているわけじゃなくって、その4分の3相当額については、おしなべて言えば公的な助成制度でカバーをしようとしている。残りの4分の1相当分について租税効果等で法人自体が恩典を受けているそこの見合いということで制度が作られたと言うことでございますので、自立支援法3年後ですね、介護保険との統合を見据えてこれから国において今年1年かけて議論をされようとしているのですから、そこらへんとの整合性というものもやはり踏まえていく必要があろうとこのように思っておりますので、私どもとしては国のそういう方針に基づいて円滑な運営がはかれるように努力をしてまいりたいと、このように考えております。

■つづき委員■ 恩典を受けているという発想自体は、本当に市場原理でしかそういう福祉の仕事を見ていないということで、これが県が掲げているユニバーサルの方向かという根本のところが問われる姿勢だと思うんですね。
  今回の改悪の問題の中で、いろんな状況が他のところでも起きてきているわけですけれども、例えば在宅障害児童の問題ですけれども、西宮に住んでおられます低酸素性脳性麻痺の8歳の子どもさんですけれども、24時間介護が必要な重度の障害を持っておられる方ですが、養護学校の在宅訪問教育を受けておられると。医療についても専門医の往診で対応していただいている。入浴介護など中心にこれまで1ヶ月25日・合計130時間ほどヘルパーに訪問していただいて何とか生活を続けてきておられる状況ですが、家庭全体も収入もあまりないと。4人家族というような状況の中で1ヶ月の負担は1100円でよかったという状況なんですが、ところが4月からの自立支援法の実施でですね、限度額3万7200円を目一杯ですね、年間45万円負担をしなければならないということを市に言われたと。
この方の場合ですね、税金や保険料などを差し引けば手取りは生活保護基準でいいますと障害児がおれば扶助費合計340万円ほどになるんですが、それすれすれかあるいはそれ以下になるという状況なんですね。市役所にこれはたいへんだということで相談に行きましたら生活保護基準より少し収入が多いというような見かけのですね。あなたの場合は一番負担の増える所得階層ですというように言われたということなんですが。母親はできれば働きたいけれどもこの子から離れることはできない。また下に3歳のこどもがいるので働けないということで大変悩んでおられるわけですけれども、こういう厳しい状況が起きてくる方々に対して、県として減免制度を作るぐらい様々な支援制度が必要だと思うんですがその点どうでしょう。

■永守障害福祉課長■ 確かに委員ご指摘のように障害者自立支援法ではサービス利用の定率1割を利用者にご負担いただくとされております。今、ご指摘のありました4人家族の方の場合、これまで1100円のご負担されていたということなので市町村民税が課税されておられる方という形で、それも均等割額でされておられる方としますと、確かに課税世帯の方につきましてはサービスの利用に応じてご指摘の通り月額の3万7200円が限度額というかたちでご負担をいただくということになります。今、ご質問の中にありましたけれども、収入が340万程度で生活保護の基準はわずかに超えるぐらいというお話がございました。そういう方のケースの場合、今市役所の方で、福祉事務所の方で一番気の毒なケースといわれていましたけれども、われわれの方としてはちょっとそういうことを市の方でいわれるということは腑に落ちない話でございます。
といいますのが、今3万2000円のご負担をいただくことによりまして、定率負担された場合、生活保護の基準を割った生活をしいられるという形になるケースではないかなと今のお話をお聞きして感じております。詳細にはきちっと計算するといいますか、対応していく必要がありますけれども、いわゆる自己負担を払うことによって、生活保護以下の生活をするという場合は、生活保護の対象とならない額まで定率負担の上限額を引き下げるという軽減措置がございます。ご指摘の市町村民税の均等割のみの課税で年収で4人家族の場合、310万円から340万円程度の収入であることから行きますと、資産がないということであれば、資産というのは貯金とかそういったものも関係をしますけれども、おおむね350万から400万ぐらいの貯金等なければ軽減措置の対象となり上限が引き下げられるということになります。このような負担能力に応じた負担の利用をお願いするという形でいわゆる低所得者の方あるいは境界線の方に対しても一定の軽減措置がはかられているということでございます。

■つづき委員■ 資産がなければというようなことも言われましたけれども、非常に厳しい中で苦労して子ども、障害児を育てていこうと。将来のいろんな不安を持ちながらも自分が死んだあとどうなるやろかということも含めて心配しながら生きておられている方に対して、資産がなければ支援はありますよと。何という態度かということを言わなければならないと思うんですね。もう資産も全部投げ出してやったら支援ができますよと同じことですよあなたが言っておられることは。そういう先ほどの市場原理の問題の発言といい、本当に福祉の立場を忘れ去った今の考え方だと思うんですね。
  こういう非常に厳しい負担の状況になるということで、新たな例えば今言いましたような年間45万円にもなると言うような負担に対して、全てが兵庫県みたいなひどい状況をやっているのかと言えば、そうじゃないんですよね。京都府ではこういう方への支援策をやっていまして、取り組もうとなっておりまして、在宅生活における福祉サービスについての府独自の施策ということで、福祉サービスを国の基準よりも所得階層をいろいろ細かく分けでですね、負担をできるだけ抑えようということで半額には少なくとも抑えようという取り組みが行われているわけです。だからそういう財産投げ出したら支援ができるよというようないい加減な答弁ではなくて、せめてやはり育成のことも心配しながら必死になって家族あげて障害児を育てながら頑張っておられるという方々について、こういう厳しい状況にある方についてはですね、県独自に支援をするという考え方があってもいいと思うんですが、そういう立場から負担したら生活保護より低い状況になるというような状況の方について放っておくんじゃなくて財政支援を求めたいと思いますが、部長この点ぜひ答弁をお願いしたいと思います。

■久保福祉局長■ ただいま委員がご指摘されたその独自に設けられたというのは、京都府といわれたと思うんですけれども、京都市やないんかと思っております。府ではそういう対応まで…(つづき■ 府独自と書いていますよ)・・・そうですか。失礼しました。
  いずれにいたしましたように障害課長が答弁いたしましたように国の中で様々なきめ細かい軽減措置が講じられておるところでございますので、私どもとしては、現時点ではそういったことについて県単独で助成制度を創設するようなことは考えておりませんのでよろしくご理解をいただきたいと思います。

■つづき委員■ 根本的に施策と姿勢も含めて改善を求めて質問を終わります。

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