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2005年度予算特別委員会教育委員会審査 宮田しずのり
2005年3月17日

「県民無視」「議会軽視」の県教育委員会

■宮田委員■私はまず教育行政を進める上での基本的な問題で最初にお聞きをします。井戸県政は県政運営の基本に「参画と協働」を据えておられます。教育委員会は県政運営の基本にこの参画と協働というこの問題をどう位置づけられてどう実践をされているのかをまず教育長にお伺いします。

■武田教育長■「参画と協働」ということは県政の基本でありまして、教育行政においても全く同様であります。
  兵庫県がすすめます教育改革のスローガンは、県民全てがかかわる兵庫の教育ということを標榜いたしておりましてまさしく参画と協働による教育ということであります。

■宮田委員■もう一つ議会と当局の関係あり方についてお伺いをします。議会は選挙で選ばれた議員により構成された意志決定機関、議事機関であります。地方議会は国会の立法機関と違いまして議事機関とされたのは条例の制定改廃に留まらずに広く行政全般について意志決定機関としての権能を持つとそのためとされております。議会や議員が住民の代表としてこうした権能を発揮して役割を果たすためには議員も当局の持っている必要な情報を共有し地域の住民の声を反映し率直な議論を行い政策決定に生かしていくということが非常に大事だと思います。そこでこうした議会と当局の関係にあり方について教育長はどんなご認識をお持ちかお伺いしたい。

■武田教育長■先ほど申し上げましたように教育は今学校とか教員だけでやれるものではありません。
  すべて県民の皆さん方の参画を得て実施するものでありまして、そのために議会制民主主義と言う中で教育行政を展開するためには議会と行政ある一定緊張感を持ちながらも緊密な議論を交わしながら緊密な連携の元に展開すべきものと考えているところでございます。従いまして、従来からわれわれは充分な説明といいますか資料提供、説明はやっているところであります。

公文書を公表しない不可解さ

■宮田委員■ところがですね、参画と協働とか今言われた議会と当局の関係、当然いまおっしゃられた立場の関係でやっていただきたいんですけれどもちょっとそれとは違うことが一つ起こっておりますので、その点についてお伺いしたいと思います。
  私は新年度における「高校改革」の内容について検討するために県教育委員会における政策決定の流れを勉強したいと思って、昨年の3月末決定をしましたまた発表をされました神戸第2学区の鈴蘭台高校と鈴蘭台西高校の統廃合を決定したさいの決済文書の提出を求めました。この文書は公文書として存在をし、そして一年前のものでプライバシーの侵害にもなりません。公開に何ら支障のないものであります。
ところがですね県教委は「公文書公開条例に基づいて請求をすれば提出します」とこう言ってですね結局提出をされませんでした。条例に基づいて請求をして、出せる文書ですねこれは。県民には公開できるそういう文書ですよね。これを県民に公開する文書を議会にはあるいは議員には提出をしないと、私は何の支障もない文書をどうして率直に提出をしていろんな率直な議論をすると。さきほど聞いたような立場での議論をするという立場にならないのか。その点をもう一度お聞きをしたいと思います。

■松谷総務課長■これまでもあらゆる資料について委員会、個別の議員の紹介に対しましても適切に資料提供を行いますなど、充分に説明ご理解をいただいているというふうに理解をしております。ただ決済文書の鑑み、この資料要求ということにつきましてはこれまで例がなく政策協議での必要性の判断がつきかねるということでございますので、もし必要であるならば公文書公開請求をお願いしたいとお願いしたところであります。ご理解をちょうだいします。

教育委員会の閉鎖的体質

■宮田委員■この、今まで事例がないと。これは事例があるかないかはこれは問題じゃないでしょう。
  その文書が本当に公開できるものかどうかというのが基準だと思いますし、それはその必要かどうかは我々が必要かどうかを判断して要望しているわけですから当然これは提出してもらわなかったら困ると。
  それから公文書公開条例に基づいてと、これはわざわざこれを我々がやるとしたら政務調査費を使ってそしてそれを請求するわけですね。そういうこの文書を県が公にできる文書をわれわれには資料提供をもらうのにわざわざ条例に基づいて手続きをして、しかもお金を払わなきゃ資料をもらえないと。そんな教育行政はないと思うんですね。そんな意味で最初に私は参画と共同とか議会と当局との関係というのを聞いたのはやはり今の教育委員会の姿勢というのはそれとは全く逆のことになっていると確認するために聞いたのですけれども、今もその姿勢ですので私はこれはどうしても今後改めてもらわな困るということを厳しく指摘して次へ行きたいと思います。時間がありませんのでこれはまた色んな機会で議論をしたいと思いますけれど次へいきたいと思います。

西播学区での統廃合の決定を強行するな

■宮田委員■次にですね。県教委が進めております高校改革とりわけ西播学区の問題についてお聞きをします。
  一昨年の12月第一次の高校改革の後期計画が発表されました。その中で平成20年度に設置予定の西播学区における発展的統合による新しいタイプの学校また特色ある学校については平成16年度中に決定をするとあります。以来ですね西播学区ではどの学校が統廃合になるのかどこが対象になるのかということで非常に危機感が広がっております。県教委としてはこの16年度中に決定するということになっているんですけれども、これはもう既にどの高校を統廃合するのか決定されたのでしょうか。

■杉本教育次長■ただいま委員からご指摘ございましたように現在高校教育改革推進する中で本年度中に西播学区において発展的統合を行う対象校について決定をしたいと考えておりますが、今まだ最終段階で今最終的なかたちの詰めをしておるところでございます。以上でございます。

■宮田委員■これは、県教委が高校の応募方式ですとかあるいは統廃合の対象を決定する場合は教育委員会の合議制ではなくて教育委員会事務局の決定事項というふうになっております。従って教育長の決裁といいますか決定事項になっていますけれども、三月末までとあと二週間なんですけれども、もう決まっているんじゃないですか。もう一度どうですか。

■杉本教育次長■ただいまご答弁申し上げました通り今年度中に決めたいと思っておりますが今最終的案詰めをしておるところでございます。

■宮田委員■それで今まだ議論が残っておるということですから次の質問を伺います。西播学区では県立相生高校、県立相生産業高校の2校が統廃合の対象になっているんではないかという危惧が非常に広がっております。
  今年1月の会派の政務調査会で当局はこの教育委員の方とかPTAあるいは同窓会の方々のご意見をよく聞くと答えられました。県教委として地元の声をしっかり聞いているのかどうかが今問われているのですが、先般相生市の市長が地元の意向を無視した統廃合はやめてほしいという主旨の申し入れを県に行いました。知事は会われたそうなんですけれども教育長は会わずに申し入れも断られたというふうに聞いております。この地元の市長の声すら聞かないという姿勢はこれは改めるべきではないかと思いますがその点どうですか。

■武田教育長■過日の政務調査会に知事に会われた日に何故教育長が会わないのかというご質問がございました。某市といわれましたのでどの市かわかりませんでしたけれども、今相生市長ということでありますけれども、私は知事に会われた日に相生市長とは会っておりませんが、その日に会ってないだけでありまして、それ以外の日に会っているわけであります。従いましてそのことをもって何故かと言われてもこれは相手様の都合ではないかと考えております。

■宮田委員■われわれの聞いている認識と違うようですが。市長とは別に県立相生高校の育友会が昨年の5月に県立相生高校の現状存続を求める要望書を県教育委員会に提出しておられます。ここは元々地元が土地を提供して播磨近隣市町の強い要望も受けまして昭和52年に相生産業高校から分かれて県立相生高校が創設をされております。その後学校の関係者もたいへんな努力をされて、今、西播磨でも有数の高校になっているとまた希望者も非常に多い学校だと聞いております。
  また、一方相生産業高校もロボット工作ですとかおもちゃの修理など地域に密着したいろんな取り組みをしながら地域で愛されそして技術を学び身につける教育をすすめて文部科学省の研究指定校となるなど非常に高い評価を受けているという学校であります。この工業化の技術をしっかり身につけることを目的として先生達も私も会いましたけれども、この学校で学び技術もしっかり身につけてそしてそういう子どもたちを世に送り出すことがわれわれの自慢ですということで誇りをもって語っておられました。それぞれ全く性格の違う学校を統合するということになればこれはもう教育の在り方と本末転倒のあり方といわなければならないと思いますけれども、この点についてはどうでしょうか。

■杉本教育次長■今申されました県立相生高校、県立相生産業高校だけではなくてやはりほとんどそれぞれの学校がそれぞれの特色を出してしっかり教育活動をやっておることは充分に承知をしておりますが、先ほども申しありました通り西播学区における発展的統合についての対象校については現在最終的な検討の詰めを行っておるところでございます。以上でございます。

住民の声が生かされる教育行政を

■宮田委員■最終的な詰めをやっている段階というふうにおっしゃいますので申し上げますが、今開会中の相生の市議会ではこの高校教育に関する質問が何人もの議員から出されて、そして市長は「寝ても覚めても心配している」と答弁されたそうです。これだけ地元の切実な声がある問題をそれを無視した統廃合、総合学科という導入はやめるべきだとはっきりここで地元の声に答えるということを表明して地元の人達を安心させる必要があるというふうに思いますけれどももう一度ご答弁願います。

■杉本教育次長■先ほども申し上げました通り両校だけではなしにそれぞれの学校本当に力一杯やっておると、その中で私たちはやっぱり高校教育改革の皆さん方に議論していただいたその計画の中でやっぱりがんばって進めていかなければいけないと、こういったふうな力で一生懸命がんばって行きたいという気持ちでございます。対象校の決定につきましては、先ほど申し上げた通りでございますのでご理解を賜りたいと思います。

■宮田委員■実は本日、明石や神戸、北区あるいは西宮、伊丹、宝塚など六つの地域で高校の統廃合に反対したり総合選抜を守るとかいろんな地域の会が生まれているんですけれども、そういう会の連絡協議会(兵庫地教連)というのが発足をして活動をはじめたというニュースを先ほど聞きましたけれども、この県の教育委員会の行政に対するこうした県民の取り組みというのは今全県で広がっております。
  地域のいろんな取り組み、声があります。これは本当に地域を愛し学校をなんとか良くして行きたいという地域のみなさんの声ですので本当に最初にもいいましたように県として県民の声を重視してそして本当に県民の声が生かされるようなそういう教育行政をぜひ進めていただきたいということを強く要望いたしまして私の質問を終わります。

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