都市再生プロジェクト
「尼崎21世紀の森構想」について
■質問■中村委員: 私は、まず都市再生プロジェクトに関連して質問をする。
国における都市再生本部が、一昨年12月に第3次プロジェクトを決定し、その中に、大都市圏における都市環境インフラの再生を図るプロジェクトの例示地区として、尼崎臨海部が緑の拠点整備に指定された。
大企業の跡地を企業に都合のいいように土地区画整理事業を進め、保留地の売却による事業費づくりを柱としてきたこういう手法が、全国で見られるようにあちこちで破綻、失敗をしている中で、都市再生という名前に変えて、これまでの大型の開発事業をさらに続けるために新たな展開をしようとするものであると、私は、このように考えている。
本県に関しては、尼崎で2ヵ所、神戸で2ヵ所と4ヵ所が指定されているが、ここでは、県土整備部の所管である尼崎の森構想について質問をする。
尼崎臨海西部拠点開発は、1998年から尼崎市が土地区画整理事業を始めてもう5年が経過している。事業費213億円のうち、165億円を保留地処分で賄おうとしたわけであるが、予定では、もう既に2000年から83億円の売却収入が入る予定であったが、現在結局1円も入っていない。そこで出てきたのが、21世紀の森構想、これが一昨年の2月、2001年2月に発表し、一昨年の末に都市再生プロジェクトに入ったという経緯である。
そこで、この変更により尼崎市の負担がどのようになったのか、これをちょっと見てみたいと思う。
尼崎市は、当初の計画では、保留地処分金、あるいは交付税措置分を除き、事業費として23億円、それに管理者負担8億円を加えて31億円を負担することになっていたが、この変更により、保留地処分は全部なくなった。また、管理者負担もなくなったのであるが、事業費そのものの負担金が逆にふえて、39億円になっている。この数値について、間違いないのかどうか、まず答弁願いたい。
▼答弁▼小林市街地整備課長: 市が作成した土地区画整理事業に係る変更後の事業計画では、市の負担額は、ご指摘のとおり、約39億円となっている。
■質問■中村委員:尼崎市は、ご承知のとおり、大変な財政難である。来年度予算は、今審議がされているが、赤字予算の編成を余儀なくされている。そういう中で、この事業について、仮にではあるが、もし市や市民の声で変更、例えば、数年間でも景気が回復するまで延期するというふうなことは、この仕組みというか、制度上可能なのかどうか、そこをお尋ねしたい。
▼答弁▼小林市街地整備課長: 区画整理事業における施行期間については、区域内の整備のスケジュールとか、あるいは資金計画、これに基づいて決定することになっている。
事業計画については、このほか土地利用計画等があるが、制度上は、土地利用計画の内容、あるいは施行期間を延長するという変更は可能である。
なお、このたび事業計画の変更については、尼崎市の申請に基づき、市の中長期的な財政計画との整合も念頭に置き、当初計画では、平成15年度完了予定であったものを、平成21年度まで6年間期間延伸を行っている。なお、この告示については、本日事業計画変更認可の告示がなされる予定になっている。
また、先ほどのご質問との関連であるが、市の負担は、変更前の負担は、確かに区画整理事業としては市の方は31億円の負担であったが、それにあわせて区画整理区域内の都市計画決定されている公園及び緑地の上物の整備、施設等の上物の整備については、別途公園事業として約9億円市が見込んでいて、合わせて約40億円になっていたので、今回の変更により、市の負担額そのものは大きな変動はないと考えている。
■質問■中村委員:尼崎市の市長さんがかわり、そういう上物についても本当に必要なのかどうかということも、今いろいろな観点から、本格的にはこれからになると思うが、見直していこうという中であるので、実際に以前計画してきた上物が今必要なくなったということ、これはいいことなのであるが、当初からそれが、今になって考えれば問題ではなかったのかなと思っている。
今、変更は可能だと聞いたが、本日認可されるということであるが、そのことを踏まえてでも可能なのかどうか。
▼答弁▼小林市街地整備課長: 事業計画の変更については、期間中、また、土地利用計画のさらなる変更が必要だとか、あるいは資金計画上少しスローダウンする必要があるとか、そういった理由が生じた場合には、進めてきている事業全体に支障がない範囲ということも考えながら、変更することは可能である。
この手法は地方分権の流れに逆行する
■質問■中村委員:なぜこういうことを私が聞くかというと、都市再生の手法というのは、まず国が方針を決定して緊急整備地域を指定する。そして、国が主導して整備方針を協議し、整備地域に都市再生特別区を指定する。そして、都市計画規制を白紙化してしまうというふうに事業が進められてくる。まさに、国が主導している手法である。私は、中央集権的な手法だというふうに思うが、ちなみに、尼崎の森構想についていうと、都市再生法に指定されたことによって、国が1億円、県が2億円出し、3億円が今年度尼崎市に事業推進費として配分されることになっている。認可されれば、これは多分支出されるのであろうと、そういう方向に動くのであろうと思うが、ただ、金を事業にもらうというか、それは地元にとっては、事業を進めるという観点からはいいと思うが、しかし、これは今後ずっと事業を進めるための呼び水だと私は思う。国も「呼び水」という言葉を使っているかどうか知らないが、これ自体がそういう手法である。
これによって今後の区画整理事業は促進され、事業そのものは通常の区画整理事業として進められるので、国からの事業補助金がついても、結局自治体の裏負担がつくために、先ほど言ったように、市の持ち出しがさらにふえてくるのは質問したとおりである。結局、国が支援し、金を出すから途中で変更あるいはやめるというのは、非常に難しくなってくるのじゃないかというふうに危惧するが、こういう手法そのものについて、私は、地方分権の今の流れに逆行するのじゃないかなと思うがどうか。
▼答弁▼柏原県土整備部企画調整局課長: 都市再生プロジェクト推進費の件であるが、これについては、いわゆる臨海部の活性化という中で、尼崎において臨海整備拠点開発事業が進んでいる。これについては、森構想においても、先導的に整備するというような位置づけの中で進めているが、ご質問にあったこの費用については、まちづくりの中で、臨海部を活性化するという県と市の基本的な方針の中で事業を進めている。その中で、国からの支援も得てまちづくりを進めていくということは肝要であるというふうに、我々は考えている。
そういう意味では、決して国からの押しつけということではなく、むしろ我々地方自治体が臨海部、尼崎の臨海部の活性化をめざすために必要な事業としていただいているというふうに、我々としては理解している。
■質問■中村委員: ちょっとすれ違っているのではないかと思う。私は、今回の金が出てくることについてのどうのこうのということ、これの論評をしておるのではなくて、国からの支援ということに出口としてはなるが、もともとこの手法そのものが、地方分権というところから外れているのではないかなというふうに思うので、そのことを聞いたが、多分これは議論してもすれ違いになると思うので、次に行く。
次に、具体的に21世紀の森構想そのものについてであるが、まず、まちづくりのあり方についてお尋ねをしたいと思う。
これまでに、例えば、神戸で行われたポートピア、あるいは淡路で行われた花博のように、いわゆるイベント型の都市づくりというのが、イベントをきっかけにまちづくりをしようという、それが全国で盛んにこの間行われてきた。考えてみると、イベントというのは、あくまでも一過性の事業である。ところが、その一過性の事業に客が当然来るから、そのピーク時の需要に合わせた施設、大体が巨大な施設になるが、それをつくらなければならない。あるいはつくるのが目的ということになってくるが、その際に、これまで往々によく言われていたどんな場合でも過大な需要予測というのが行われて、巨大な施設をつくったものの、あとは採算性はおろか、利用はさっぱりというのがこれまでの流れだった、取り組みであったと思う。
例えば、県土整備部ではないが、淡路花博のホテルや展望レストラン、これは、ここについては特別に利用見込みが間違ったのではなくて、もともと計算が、需要予測プラスそれに入る収入そのものの見誤りというふうに思うが、しかし、ここも結局県が買い取らなければならないというふうになっている。あるいは皆さん方のところの問題である交流の翼港、これなんかは典型である。こういう現象を当然のこととする考え方は、もう見直すべきだと思うがどうか。
▼答弁▼柏原県土整備部企画調整局課長: 21世紀の森構想の中の拠点地区のことについてのご質問だと思うので、それについてお答えさせていただく…
■質問■中村委員: いや、一般的にこういう問題をちょっと答弁してほしい。
▼答弁▼柏原県土整備部企画調整局課長)(続: そういう中で、まず森構想の実現であるが、これに当たっては、拠点地区をパイロットプロジェクトというような位置づけを行い、ここに拠点的な森、また、まち交流拠点、産業育成・支援拠点、こういう複合的な都市機能というものを集積した新たな都市核、こういうものを形成し、その効果を周辺に発揮させていく。そういうことによって、地域全体を段階的に整備していこうというような形で推進していくこととしている。
こうした方針のもとに、長期的な視点に立ち、スポーツを通した健康づくりや楽しく遊ぶことのできる健康・文化の森に、プールを核とした健康増進施設、こういうものなどの必要な施設を整備し、こういうものを国体などのイベントやいろんなイベントに活用しながら、ハード・ソフト両面から森構想にふさわしいまちづくりを進めていこうと考えている。
そういう意味では、決してイベントありきでまちづくりをするのではなく、長期的な視点に立ったまちづくり、その中で、必要な施設を導入していくというような形で整備を進めていきたいと考えている。
もっと県民に知らせ、県民の声を聞き、具体的にすべき。
■質問■中村委員: 私は、長期的視点に立って物事を考える、これは当然のことであるが、ここで言ったのは、これまでのやり方というのが、長期的視点と言いながら、イベントのための過大な需要予測に基づいてやったことによる失敗というか破綻というか、そういうものがどんどんできてきたから、これについてもう見直すべきだということで、多分今の答弁からいうと、だから見直してこうするのだという答弁になるのじゃないかなと思うが、本当にそうなのかどうかというのは、これから歴史が証言するのではないかなと思うが、しかし、そこまで待っておれないので。
それと、この計画について、県は、参画と協働ということをよく言われるが、尼崎市民が十分に納得しているかということである。納得というよりも、その前の段階であるが、知っているか。これまでの県の説明では、森構想を策定するに当たっては、懇話会とかいろいろな委員会などを公開で開いてきたと。確かにそうだったと思う。あるいはパブリックコメントも実施してきた、こうも言われている。ただ、尼崎市民は、ほとんどの人は、この構想については知らなかった。今の市長になって、市長選挙での公約で掲げたりとか、あるいは代表質問への答弁、あるいは最近は市長の発言が新聞によく載るので、最近になってようやく知ったと、市民も気づき始めたという段階である。
尼崎市は、きのう付の市報で、県が尼崎の森中央緑地にプールなどを整備予定だということで、市民の声を聞くという報道をした。ここでは紙面がなかったのか、次の15日号で、詳細を市民に知らせるというふうになっている。この姿勢というのは、遅きに失したとはいえ、非常にすばらしいことだなと。これまで、市や県がいろんな事業について言うときに、部分しか報道しない、発表しない。中身について、どういう経過だったのかというのがなかなかわからない。
私は、この尼崎市の姿勢、努力、これに加えて、この事業全体に責任を持っている県としても、改めて県民、あるいは尼崎市民に知らせて、率直に市民の声を幅広く聞くべきではないかと思う。懇話会とかそういうところで聞いているのは、ほんの一部の人たちである。公開をして、傍聴をしてもいいと言われても、そこに行く人は、そのことを知っている人、あるいは過去の経緯を知っている人。恐らく傍聴に来られた方というのは、同じような人が何回もずっと頑張って、その人にとっては非常に頑張っていただいているわけであるが、傍聴に参加をされている。市民全体から見ればほんの一部ではないかなというふうに思うので、もっと県民に知らせ、そして、県民の声を聞く、そういう方策を具体的にやってほしいと思うがどうか。
▼答弁▼柏原県土整備部企画調整局課長: 尼崎の21世紀の森構想は、懇話会という形で策定したわけであるが、その段階において、市内の6,000世帯の方々を対象にして、また、臨海部の企業、ほとんどすべての企業の皆様方に、森構想の趣旨等のご説明をし、いわゆるアンケート調査をしている。また、あわせて、市の出前講座も活用しながら、延べ27回ほど地元の市民や企業の方々を対象とした説明会を開催し、広く周知を図りながら市民の意見を求め、その意見も参考にしながら懇話会において構想を策定した。
また、構想を策定した段階では、当然構想の内容について、県としてはプレス等発表している。
また、この構想の推進に当たっては、当然のことながら参画と協働でまちづくりを進めていく必要があるので、ことしの8月に市民、企業、また各種団体から成る協議会を設立し、行動計画の策定などいわゆる構想の推進方策の検討を行うこととしている。
それとあわせて、昨年12月からことしの3月にかけ、臨海地域の将来像を皆さんに考えてもらおうというような形で、これも公募で募集し、いわゆる市民のワークショップを延べ4回開いている。またあわせて、今月の終わりには、森づくりのフォーラムや、現地をよく知ってもらおうと、いろいろな方々に現地を知ってもらって、森構想についての意見を聞いていこうということで、現地見学会も開くことを考えている。
このようなイベントを通して、地域の合意形成を図っていくということを市と連携しながら、県としても積極的に取り組んでいるという状況である。
その中で、今後ともいろいろ市民等への説明会の実施、またはホームページの開設、市報、県報、こういうものの掲載など各種の広報媒体を活用し、多くの県民、市民の方に森構想の趣旨をご説明し、構想の計画的かつ着実な推進に努めていきたいと考えている。
仮設プールから本格的なプール建設に変更されてきた経緯は
■質問■中村委員: いろいろとやっておられるということは私も知っているが、しかし、なぜ市民がそんなに知らないのか、自分たちのところであるのに関心がないというのか、非常に不思議である。市民が悪いのであろうか。何かそういうふうな感覚になってきて、それは事業主としての努力だと思う。尼崎がそういう方向に今動きつつあるので、ぜひ協力して知らせていただきたいというふうに思う。
実は、森構想の手法について、尼崎市の活性化というのはもちろんよく言われているが、ただ、県の組織として、例えば、2006年の国体ということになれば企画管理部国体局、プール建設ということになればこの県土整備部、そのすぐそばで一緒に一体的にやるはずであるが、企業庁の分譲開始、これは企業庁そのものがやっている。それぞれは事業そのものは独自に動いている。県の方の事業は別々であるが、結局、尼崎にとっては区画整理事業という一本である。
いろいろと意見を言う場合でも、非常にそこに整合性がないというか、例えば、国体の問題で言えば開閉会式は尼崎でやらないということになりつつある。そうなれば、一つの尼崎にとってプールの利用というのは、またこれから変更というか、尼崎にとってというか、県にとってであるが、尼崎の市民にとっては、そういうこともまた起こってくる。それによって、最初のときに質問したように、変更をどうしようかといったときに、いやいや平成17年から企業庁の分譲は始まる。そのつもりで準備している。だから、区画整理事業は進めないといけないというふうないろんなところのしがらみがかかってきている。そういう非常に複雑な形というか、なっていると思うので、その辺は改善を求めておいて、次に、具体的に、プール建設についてお聞きしたい。
ここの担当ではないと思うが、当初、たしか仮設プールで国体を実施するという計画があったが、それが現在の本格的なプール建設に変更されてきたわけである。変更するとき、あるいはそういう計画が出たときに、その時期については、私は、承知しているが、結局、どういう経緯で恒久プールに変更になったのか十分に理解できない。その辺について簡潔に伺いたい。
▼答弁▼中川公園緑地課長: 尼崎市における国体におけるプールについては、臨海部において仮設プールでの実施が検討されていたが、平成13年度に、尼崎市の臨海地域における尼崎21世紀の森構想が具体化してきて新たなまちづくりの方向が明らかになる中で、臨海地域のほぼ中央に位置している拠点地区において、拠点的な森の創出ということが示された。
県としては、その中核施設ということで、利便性、立地環境、また事業手法等も考慮し、県民ニーズが非常に高い水泳を中心とした健康運動の場として、または本県における水泳競技の中核となる施設の整備が望ましいといった判断を持ち、当初計画地で考えていた仮設プールにかわり整備しようとするものである。
なお、当施設については、国体の水泳会場としても活用することにしている。
■質問■中村委員: プールは県民ニーズが高い、これは私も知っている。尼崎でも大きい駅の近くにはスイミングスクールなどがあったり、あるいは公的な施設もあって、これは大体25メートルプールで、そこはいつもいっぱいである。
ただ、私が言いたいのは、50メートルの公認プールというのは、一般の人はそう簡単には使えないと思う。しかも、この国体が終わった後、50メートルの公認プールが必要と思われる公式競技が一体どれぐらいの頻度で利用されるのかなというのを考えざるを得ない。
公式競技用のプールというのは神戸市にもある。大阪市にも立派な施設があるわけで、その間に挟まっている尼崎にとって、将来どうしてもこれが必要だというふうには思えないわけである。神戸のプールではシンクロができないのでというふうにも聞いているが、ただ、シンクロそのものが、本当に尼崎の50メートルの公認プールでやらないといけないものなのかどうか。シンクロは、そんなに大きなものは要らないと思うので、それはそれなりにまた、もっとニーズの高いところで別途考えられることではないかというふうに思ったりするがどうか。
▼答弁▼中川公園緑地課長: 県においては、全国的に見ても多くの水泳競技者が出ており、オリンピックを初めとして国内外の水泳競技大会で多くの有力選手を輩出しているという状況を踏まえ、総合的な競技大会はもちろん、本格的な練習や競技の向上が図れる拠点施設が県内には非常に少ないという状況である。
こういったことを踏まえ、本施設については、スポーツ・健康運動を通じた県民の健康増進により地域の活性化に資するとともに、先ほど申したように、本県における水泳競技の振興のための中核施設ということで計画したものである。
50メートルプールについては、水泳や水球、シンクロの本格的な練習や競技力の向上などを図れる施設ということで考えており、また、競技については、県内の各競技大会の開催を想定した規模としている。
さらに、水深については、この変更を行うことにより、競技だけではなく、広く一般県民の健康運動の場としての利用も可能になるように考えている。
また、冬期については、アイススケートとしての活用も図ることとしている。
建設、運営管理の方法は
■質問■中村委員: 最後に1点だけ。PFI方式で建設を行うことになっているが、現在の計画では、20年間が一定の基準になっている。その後、運営管理も含めて地元尼崎に負担をさせることはないのかどうかお尋ねしたい。
なぜかというと、県の行革だからかもわからないが、一定の役割を終えた、公益的な役割を終えた施設については、市町に移譲するというのが具体化しているので、そういう危惧が大変あるので、その辺簡単にお願いする。
▼答弁▼中川公園緑地課長: 20年を経過した後の維持管理の問題であるが、その時点において、引き続き適切な管理運営を行うということで、最適な方法を、そのときの社会情勢や施設の状況といったことを踏まえて検討することとしている。しかし、当施設については、県立都市公園の施設として整備したものであり、現時点においては、市への移管等は一切考えていない。
自然の森再生という観点からも財政的観点からもいそぐべきでない
■質問■中村委員: 先ほどからプールの必要性なども言われているが、私もプールそのものを否定するものではもちろんないわけであるが、ただ今回、先ほど言った神戸にも大阪にもあるという中で、尼崎になぜ必要なのかという疑問がまだ払拭されていない。こういう巨大なというか、箱物というのは、30年、50年たって老朽化してもそのままの姿をさらすわけになる。これが自然の森再生という観点からどうなのか。
また、先ほども言ったように尼崎は大変な財政危機に陥っている。そういうときに事業を本当に今1年、2年の間にしてしまうというように急ぐ必要があるのかどうか、もう一度市民や尼崎市の意見も尊重して、延期も含めて見直すことが必要だと思う。尼崎の将来のためというのであれば、なおさら財政が健全になるまでしばらく待つという方がどれぐらいみんな喜ぶかなというふうにも思うので、そのことをお願いをして、私の質問を終わる。 |