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2003年度予算特別委員会企画管理部審査 新町みちよ
2003年3月3日

行革について

■質問■新町委員: 県の行革について質問をさせていただく。
  新年度の行革実施計画策定についての「構造改革の点検と検討」というところでは、県税の収入の大幅減少と今後の一層の歳入不足が拡大をしていくから、改革の点検とさらなる取り組みの検討を進めるというふうにある。
  まず、今回の試算は、平成15年1月の内閣府試算に基づいてされたものということであるが、経済成長率を見ても、平成16年度は0.5%となっているが、すぐ上がっており、以後1.5%から平成20年には2.8%という試算である。これだけの成長率がこの消費不況の折に本当に見込めるものかどうか。推進方策では大蔵省の試算で、今回は内閣府の試算でと、政府試算に乗るだけのものとなっている。民間ではもっと厳しいのではないかというふうに思うが、県の計画であるので、県民に責任を持つものでなければならないと思うが、いかがか。

▼答弁▼ 荒木財政課長: ただいまご説明いただいたが、経済成長率をいかほどに設定するかというのは非常に難しい問題である。そうした中で、やはり客観的に見たときに、やはり一番信用し得るべきものは、政府がお示しをなされている経済成長率に頼るのが妥当ではないかと、そのようなもとでの判断をしたところである。

県税収入をふやすためには、県民の懐を暖める事

■質問■新町委員:これがやっぱり基礎になるというふうに思うので、責任を持ったものでないといけないというふうには思う。単なる試算ということになると、これはこれで一つ問題になると思うが、その内閣府の試算をもとにして今回の試算をされたのであるが、平成20年には2.8%の経済成長率としても、16年から20年までの5年間で、新たに収支不足額が2550億円ふえるというふうに見込まれている。これは、公共事業費をまずしっかりと枠取りをした中での歳入不足であるが、新たに3800億円
となっている。
  これは、また後で使い方については触れさせていただくが、県税収入をふやしていくというためには、県民の懐を暖めるということが、まず大事であるというふうに思う。中小業者や商店を応援をして、景気を回復をさせていく、この施策を県としても進めて、結果とした県税収入をふやしていく、こういうことが今、求められていると思う。経済成長率というのは仮にやったことで、実際には県税収入の伸びを、景気を一層冷え込ませる消費税の増税とか、外形標準課税で賄おうとしているのではないか。お答えいただきたい。

▼答弁▼ 荒木財政課長: 繰り返しになるが、この試算は機械的にやったものであり、例えば、税についても、今の平成14年度の税収見込みを基礎として、機械的に経済成長率に応じて、その経済成長率に応じて弾性値が幾らであるか、税の場合は1.1で計算をしているが、これは過去に基づくものである。であるから、いろんな予断を持って計算をしたのではなく、機械的に計算をして、収支見込みを立てたものである。

■質問■新町委員:私が質問をしたのは、景気を一層冷え込ませる消費税、例えば、国は16%に増税というふうに言っている。こういう消費税の増税や、中小企業は赤字でも税金を払わなければいけないという外形標準課税の導入で、この県税の収入というものを賄おうとしているのではないのかという質問をさせていただいたのである。

▼答弁▼ 吉本企画管理部長: 先ほど財政課長がお答えしたとおり、14年度の県税収入を機械的に経済成長率で伸ばしたものであるので、法人の外形とか、それから消費税の引き上げとか、そういうものは一切考慮には入れていない。

■質問■新町委員:県税収入をふやしていくと、こういうのは、やっぱり景気回復が一番大事であるというふうに思う。私どもは、中小企業の倒産、失業の増大、それから消費購買力が一層落ち込むというような、こういう国の政策をストップをさせるために頑張っていくべきであるというふうに考えており、絶対にこういうことはしてはならないというふうに思う。
  もう一つ大事なのは、やはり使い方の問題で、歳出を削減をしていくということが大切だというふうに思う。試算の前提条件として、国庫補助事業は、さきにも言ったのであるが、年1900億円、それから県の単独事業は1800億円確保するというふうに、これは、きっちりとこれも試算をされている。例えば、今の新年度を見ても、88年当時の県税収入に落ち込んでいるのである。88年当時よりも下回っているというふうに見込んでおられるのであるから、公共事業もこの88年当時に見合うような2700億円程度に減らすべきではないかというふうに思う。長野県では、これまで4000億円であった公共事業を、新年度、2003年度では2100億円に大きく減らしておられるし、社会保障費は1200億円から1300億円とふやして、県の借金も抑制をされておられる。さらに、財政改革推進プログラムでは、段階的に県単独の公共事業は50%、それから国庫補助の公共事業は40%をカットして、県民の暮らしを支えると、こういう分野に予算を重点配分して財政再建と暮らしを充実をしていく、これを両立させようと頑張っておられる。
  県の公共事業は、2003年度には3742億円となっている。投資的経費の削減をする、ここに大きくメスを入れるべきで、公共事業は、中身を暮らし密着、生活関連に変えていくべきであると思うが、いかがか。

▼答弁▼ 荒木財政課長: 他府県のことについてはコメントする立場にないので差し控えさせていただくが、せんだっての歳入委員会でもご答弁させていただいたところであるが、今回の収支フレームの歳出の部分については、経済成長率と大きく関係する義務的経費、
例えば人件費であるとか、公債費については、一定の経済成長率とに因果関係というか、関連性が認められるので、それを用いたところである。
  投資的経費については、行財政構造改革、これは県議会の皆さんはもとよりであるが、市町の皆さん、それから関係団体と平成11年度に策定したものである。
  そうした中で、その推進方策を基本としつつも、公共事業のように、他律的な面がある。それは最近の国の動きをしんしゃくをして、試算をしたものである。基本は、行財政構造改革の推進方策を基本と考えて試算をしたところである。

県民犠牲の行革を中止し、社会保障や教育を充実すべき

■質問■新町委員:県民のための県政ということでは、県民の実態に即して考えていただきたいと思う。県民の実態は、本当に深刻である。明石の民主商工会の中小業者の営業と暮らし・健康実態調査、これは昨年の秋に行われたものであるが、そこに書かれている中小業者の皆さんの声というのは、本当に悲鳴に近いものである。どんどんと製造業者が閉めていっている、閉鎖をしている。毎日の売り上げが少なくて本当に不安だと、こういうのがいつまで続くか本当に怖いというふうな声が挙がってきている。「昨年と比べて売り上げが減った」というのが76.8%、そのうち、「売り上げが半分以下になった」というのが11.2%もある。当然「設備投資を当面しない」というのは8割を占めている。1日の労働時間は「12時間から14時間を超えて働いている」という方が13%もいらっしゃる。お医者さんから休めと言われても働き続けて、そういう中でも、国民健康保険料も払えないという事態に追い込まれている。4月からの医療の3割負担だけは何とかやめてほしいという声も多くの住民の皆さんから寄せられているし、介護保険料も値上げをしないでと、本当に切実な県民の実態である。国の社会保障の負担増、増税4兆4000億円も国民に負担をかける。こういう中で、県が一層県民の暮らしを守っていく、こういう施策を進めていく、暮らしを守るということが今、切実に求められていると思う。
2000年度から、県行革によって、福祉や医療、教育の県民の負担が276億円、また、新年度予算では老人医療費の公費負担がさらなる削減ということになり、医療、福祉、教育分野で98億円も削減をされるという事態になる。ILOの基準で広い意味での広義の社会保障費を当てはめると、県の新年度の社会保障費は約2700億円になる。老人医療費の公費助成の削減や乳幼児の医療費の一部負担、こういうことをやめていくこと、また、介護保険制度の減免制度を創設をする、こういうことは数十億円もあればできることである。
  県民犠牲の行革を中止して、県の一番の仕事である社会保障や教育を今こそ充実をしていくべきであるというふうに思うが、いかがか。

▼答弁▼ 山内企画調整局課長: 本県が進めている行財政構造改革というのは、成長の時代に構築された行財政システムを成熟の時代にふさわしいものに改革しようとするものであり、そういった改革を進めることにより、少子・高齢化に伴う健康や福祉対策、あるいは喫緊の課題である経済雇用対策など、県民福祉の向上に資する政策課題に的確に対応していこうというために取り組んでいるものである。

■質問■新町委員:的確でないから批判をしているのである。県税収入に見合った公共事業に大きく減らしていく、削減をするということと、県民の福祉、医療、教育を今こそ充実をしていくべきであるということを指摘して、質問を終わらせていただく。

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