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2002年度予算特別委員会 宮田しずのり
2002年3月20日

「予算の編成替えを求める動議」の提案説明

私は、日本共産党議員団を代表して、予算組み替え案についてその提案理由を申し述べます。
 小泉内閣の「構造改革」による深刻な不況、政府の支援によって、大企業が社会的責任を放棄してすすめる、リストラ・首切りによる空前の失業率の上昇、中小企業の衰退、その上、医療や介護、年金などの連続改悪による負担増など、県民生活はますます厳しくなっています。一方、子どもと教育を巡る問題も一層深刻になっています。このようなときにこそ、県民を守る県政の役割が求められています。
 ところが、県の来年度予算案は、このような県民の要請とはあまりにもかけ離れていると言わざるを得ません。
 「つくる」から「つかう」へと言いながら従来の公共事業優先姿勢は変わっていません。公共事業費はほぼ全額を繰り越した補正予算を併せると前年度比103.4%となっています。
 また、県債発行額は震災時を除くと県政史上最大で、県債残高が4兆円を超えるまでになっています。一方、行財政構造改革の引き続く強行によって、県民の暮らしにさらなる困難を強いています。また、行き届いた教育が緊急に求められ、県民から強い要望のある30人以下学級の実現には手をつけようともしていません。
 いまこそ不要・不急の公共事業を見直し、県民の暮らしを守ることと、財政健全化を実現することが緊急の課題となっています。我が党はこうした立場から、来年度予算を以下のように組み替えることを提案いたします。
 今回の提案は一般会計を対象にしています。その結果、歳出の減額は約614億円、うち一般財源は約101億円となりました。このねん出された一般財源の内、約79億円は、3年間で小中学校における30人学級を実現するための人件費など教育充実に充て、約10億円は老人医療費助成など福祉・医療、県民の暮らしを守ることに充当、残り2億円余は国庫返納金などに充てました。
 以下、組み替え案の考え方と具体的な提案について主なものを申し述べます。

不要不急の公共事業の削減

 まず、不要不急の公共事業や、本来国が行うべき事業、さらに不公正な同和行政を見直すなど、削除・削減する項目についてであります。

 その第1は、公共投資についてです。
 当局案は、公共事業について「前年度比1割を削減した」と言いながら、2001年度補正を加えて前年度並みとなっているところから、急傾斜地対策や河川整備など、災害防止に係わる緊急性の強い事業以外について、補正予算を加えた上で10%削減といたしました。
 ただし、土地改良費などのように補正で減額となった事業、都市計画費のように地元合意もとれない中で行き詰まっている事業がありますが、個々の新年度の事業費が確定できないため、提案予算の10%を削減しました。事業費執行に当たっては県民参加のもと優先順位を明確にして実施することが必要です。
 河川総合開発事業については、その多くが「必要性」について疑問視されているダム建設事業であります。特に、金出地ダム建設は、いまだに住民合意もない中で必要性もなく、本体工事に着手していない今、中止すべきとの立場から河川総合開発事業費は10%減額しました。
 砂防費関連についてはグリーンベルト事業はいったん中止する立場からグリーンベルト事業を全額削減しました。
 また、小野長寿の郷構想推進費は、県のコンセプトと小野市の意向がいまだに一致していない中で事業はいったん凍結するべきであり、削除いたします。
 その他、本州四国連絡橋公団、関西国際空港株式会社、阪神高速道路公団などへの出資・貸し付け、紀淡連絡道関連等の調査費についても我が党は従来からその問題点を指摘し、反対して参りました。
 なお、国直轄事業は本来国が行うべき事業であり負担金全額削除いたしました。
 
 その第2は、産業・雇用施策についてです。
 雇用について、知事提案の予算では「ひょうご型ワークシェアリング」の導入促進などを掲げています。これまでも指摘してきたように、この中身は正社員をパート・アルバイトに切り替えることも前提にしており、本当のワークシェアリングとは言えず、その関連3件を削除いたしました。 
 また、産業政策については、産業集積や企業誘致を否定するものではありませんが、本来企業努力で行うべきものを行政が支援したり、県下中小企業を脇に置き、外国企業の誘致に力を注ぐなど現状の解決とはならないところから、4件を削除しました。

 その3として、「同和事業は集結した」と言いながら知事提案予算には、「人権」の名で地域改善対策関係予算が色濃く計上されています。民生費関連では隣保館活動促進費および施設費補助に要する経費、教育費では地域改善対策高等学校等進学奨励費外、5件であります。「同和関連法」も廃止となる中で、「経過措置」とはいえこのような形で残されることには問題があり削除いたしました。

 その他、国の強い指導で、市町の自主性が損なわれていると批判がある市町合併を促進するための「市町合併の助言等経費」も計上すべきではありません。
 なお、5泊6日の自然学校については、学校完全週5日制の導入と矛盾するためいったん全額削除し、改めて4泊5日以下の範囲で各学校の自主性に任せた(仮称)「体験学校推進費」を新規計上します。少しでも保護者負担を軽減するために従来通りの額を計上することとしました。

教育、医療・福祉など、県民要求実現

 以上の削除・削減によって捻出できた一般財源101億円余を、教育、医療・福祉など、県民の緊急で切実な要求実現のため活用することにしました。

 その第1は教育関連であります。
 まず、小中学校で30人学級の実現を3カ年で実施することとし、そのための初年度として、小学校1・2年生分950人、中学校1年生分650人、合計、1600人の教員を新任で採用するための人件費、64億円を計上いたしました。
 私立学校助成費については、国の交付税措置増加額に相当する県費補助を減額するという県の「行革」を中止し、公私間格差の是正や保護者負担の軽減、学校経営のより一層の安定化に資するため、2億9200万円余を増額します。
 高等学校奨学資金貸与事業は我が党が長年求めてきたものであります。地域改善対策としての奨学金制度を廃止し、全ての高校生を対象とする一般の奨学資金貸与事業を充実する立場から、4億4800万円を増額いたします。
 また、同和教育関連予算を削除した代わりに、全ての小中、県立学校で「子どもの権利条約」を学び、真の人権教育を推進・実践するために、「子どもの権利条約推進事業」を実施します。

 充実増額する第2は福祉・医療関連です。
 民間社会福祉施設職員処遇改善費については、昨年4月から特別養護老人ホーム職員分を廃止しましたが、施設運営が大変な中、マンパワーを確保し、施設サービスを充実させるために、1999年度以前の水準に戻し実施するため、2億5839万円を増額します。
 老人医療費公費負担助成費は、65歳から70歳未満の高齢者に対する公費負担の対象者を昨年4月より7割から6割に縮小していますが、窓口負担を軽くし、早期発見・早期治療を促進し、医療費全体を抑えるために、行革前の2000年度の水準を維持するために、11億8500万円を増額しています。
 また、乳幼児医療費補助は、知事提案でその対象者を六歳未満から就学前に拡大したことは評価するものですが、昨年より通院の一割負担が導入されました。これは子育て支援の立場から、通院についても無料化が求められており、当面、3歳未満児については一割負担をなくすため3億3700万円を増額します。
 さらに、ハンセン病対策費については、知事提案で488万6000円が計上されていますが、患者、元患者のみなさんが長年にわたって受けてこられた差別と偏見による人権侵害、とりわけ本県も「無らい県運動」に強く係わってきたことを率直に反省し、知事に直接の謝罪を求めるものですが、具体的にはケースワーカーを配置した専門の相談窓口を設置し、県立病院でハンセン病に専門的にも対応することが出来るように、医師やケースワーカーの研修費とし、500万円を増額します。
 その他、介護保険の保険料等減免制度を支援するための調査費、特別養護老人ホームの前倒し建設を進めるための調査費を、それぞれ100万円、500万円、計上するとともに、削除した隣保館施設整備費補助に変えて(仮称)地域コミュニティセンター施設整備費補助として同額の1億円を計上しました。

 第3に産業・雇用の充実として、何よりも県下大企業のリストラ・解雇を抑制し、サービス残業を根絶することが重要です。そこで、「サービス残業根絶キャンペーン」の推進、解雇の抑制など知事自らが大企業に要請するなどの取り組みを進める予算を計上しました。
 また、産業政策については、中小企業の役割が重要なことは今更言うまでもありません。そのため、重要な役割を果たす工業技術センターのマンパワーを確保し、研修の充実と工夫によって地域に根ざした支援センターを目指すため、減員分を復活させます。

 以上、一般会計は、歳入、歳出それぞれ512億9641万2000円の減額であります。
 なお、今回の措置により、新たな起債額を309億6213万7000円を減額することになりますが、後世に膨大な付けを残す財政運営を転換するためにも、県債残高が4兆円を超えた本県の財政を健全化していく必要性からも特別に重要な提案であることを確信するものであります。
 以上、委員各位のご賛同を心から期待いたしまして、提案を終わります。

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