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2006年11月17日

医師確保・公立病院の地域医療を守る但馬地域住民の要望書

「但馬の九つのすべての公立病院の医師が不足し、病棟閉鎖や診療縮小が多発している」というショッキングな事態に直面し、但馬地域の住民は「何でこんなことになるのか」と不安に駆られ、緊急対策と事態の改善を切望しています。
但馬地域には、国立、県立、赤+字立の病院が皆無で、市町と住民が様々な工夫をして公立病院を設立、運営し、地域の開業医・家庭医と連携する「命綱」として頼りにしてきました。
それだけに「公立病院の医師を確保せよ」「身近な公立病院の縮小、統合は困る」の声が全地域に満ちています。
兵庫県と但馬地域の市町、病院組合当局は「医療確保対策協議会」を組織していますが、「医師確保」よりも「病院機能の重点化・集約化」に傾き、この際、中核病院と周辺縮小病院、有床診療所への仕分けを急いでいるという情報もあります。これでは、現在の病院勤務医等の過酷な労働条件がさらに悪化し、住民の医療要望は退けられ、後退せざるを得ないこととなります。
「医師確保・公立病院と地域医療守れ・但馬地域住民の要望」をまとめましたので、緊急対策を要望します。

緊急要望

  1. 「但馬の医療確保対策協議会」において、兵庫県当局が示されている「集約化・重点化」案を公開すること。
     特に「ワーキング゙グループ」に提示されている案について情報公開を求める。
  2. 但馬の公立病院の医師確保を第一に、「但馬の医療確保対策」を進めること。
  3. 「医療機能の集約化・重点化」はやってはならない。しかし、「緊急避難的」に公立病院の医師の移動集中を進めるとするなら、その期間、期限を限定して、その後は元に戻すことを確認した上で示して指導・助言をすること。

要望事項

  1. 但馬地域の医療現場を守っている医師等スタッフの要望をよく調査し、労働条件改善と休養・研修・生活環境の保障に最大限の配慮を行うよう求めます。
    日本共産党が独自におこなった「医師アンケート」(まとめは別紙)の回答には、病院に勤務する医師から「48時間連続勤務」「4日に一回の当直」「単身赴任で家族も気がかり」などの過酷な労働条件に耐えて医療現場を守っている声が相次いでいます。
    さまざまな対策を実現するためには一定の時日を必要としますから、まず第一に配慮すべきことは現場医師等の労働条件を改善し、これ以上の医師不足の巡行をストップさせる緊急対策が必要です。
    1. 第一線の診療事務の医師負担を軽減するために、事務員〈クラーク)等を配置すること。
    2. 医師の休養のための特別措置を実施すること。このために兵庫県規模で休養医師の補完ローテーション等の措置、休養特別手当の支給等を検討すること。
    3. 医師の研修休暇を確保する特別措置を実施すること。
  2. 但馬地域の住民の医療要望を実現するために、公立病院と民営病院・医院・診療所との緊密な連携・協力関係を強化充実することを求めます。
    「医師アンケート」には、開業医の先生方から「このままでは地城医療は崩壊を招く」という憂慮の声が数多くよせられています。とくに、高齢化が進行する但馬地城で療養病床の削減は「医療における格差社会の進行」との批判が起きています。もちろん小児科、産婦人科の診療休止や救急診療の縮小は大きな不安となっています。
    1. 病院の紹介による、患者の病院・診療所等間の患者移送を、患者負担なく適切安全に行う輸送手段を確保すること。
    2. 休日・夜間等の救急外来診療の連携体制を整備すること。
    3. 「院内開業」に限定せず、「緊急避難」的な病院内での開業医師ローテーションによる診療体制を検討すること。
  3. 兵庫県は、国に「医師不足」に対処する緊急に抜本的な医学部定員増を要望し、公立病院の「重点化・集約化」のみに集中せず、現在の公立病院の医療水準の維持回復のための責任ある措置を講ずるよう求めます。
    政府は医師の地域的な配置については、都道府県の医療対策協議会等の対策を柱に すると述べており、まさに今日の事態の解決に責任をおっています。但馬医療確保対策協議会には兵庫県の医療行政担当職員も参加しており、いわゆる「重点化・集約化」を主導していると見られることはきわめて遺憾な事態です。
    1. 兵庫県は、但馬地域の医師確保について責任ある緊急対策にあたること。その際市町や公立病院に負担を求めないこと。とくに現在の勤務医の労働条件改善に市町・病院組合とともに緊急対策を行うこと。
    2. 緊急避難的な医師不足対策として、公立病院の「重点化・集約化」はやってはならない。やむを得ず指導する場合は、少なくとも、医師確保が実現した時点で、現在の公立病院の機能回復を保障すること。
    3. 国に対して、医学部定員の抑制をやめ国際的にも低い水準にある医師を確保するため充分な医師養成と地方の医師の需給対策に責任をもつよう要望すること。

以上

兵庫県知事 井戸敏三様

日本共産党兵庫県委員会 兵庫国政委員長 堀内 照文
日本共産党但馬地区委員会委員長 村岡 峰男
豊岡市会議員団 安治川敏明
養父市会議員団 藤原 敏憲
朝来市会議員団 藤原 敏信
香美町会議員団 山本 賢司
新温泉町会議員 谷口 功

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