武庫川の河川基本方針案への申し入れ
ダム建設へ誘導する危険な問題点を具体的に指摘
29日、日本共産党兵庫県議団は、県知事へ「武庫川治水問題についての申し入れ」を行いました。県議団からは、都築研二、練木恵子、杉本ちさと各県議が参加し、井上俊廣県土整備部長が応対しました。 現在、県が、武庫川流域委員会に提示している武庫川水系河川整備基本方針案は、ダム建設を誘導する危険な内容、問題点があるとして申し入れたものです。申し入れ文では、基本方針案が、上流では、実際は洪水の滞留現象が出るにもかかわらず、流出抑制量をわずか80立法メートルしか見込まず、下流では、洪水の実測データを無視して、武庫川下流の河道の流下能力を新規ダム(武庫川ダム)一個分過小評価していることなどを具体的に指摘し、資料の提出と再検討を求めました。 また、公共事業の再検討が叫ばれているときに、武庫川ダム一個分に相当する「誤差」を放置して、無駄な投資を進めることはやめるべきと要求しました。さらに、根本的な矛盾を解決しないままの不確定要素を持った数値を一人歩きさせてダム建設へと進める基本方針の再検討を求めました。 また、堤防の決壊のすべての要因に対応する堤防補強に取り組むこと、鮎の遡上できる武庫川に取り戻すことを基本方針に明記することも求めました。 県土整備部長らは、ダムに固執する姿勢を示しましたが、検討を約束しました。
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