高校の未履修問題で県教委の責任を追及 進学率競争こそ是正を
つづき研二(17日、文教常任委員会)
十七日に開かれた兵庫県議会文教常任委員会で、日本共産党のつづき研二県議は、高校の未履修問題について質問しました。 つづき議員は、「未履修科目について担当すべき教員がいないと言う問題はないのか、いたとしてもちゃんとやろうとすればそれだけの教員数では足らなかったと言う問題はないのか」と質問。私学を所管する教育課長は「補充授業をする家庭科の教員を増員しなければならない学校がある」と答弁しました。 また、未履修問題を起こした県立高校の校長先生が、そんなことを知らなかったと、現場の先生が勝手にやったかの発言をしている報道について触れ、現場の先生に責任を押し付けている点について質しました。県は、「校長は知らなかった」と答弁。 つづき議員は、未履修問題をおこした高校の実際の授業時間割表を示し、「これが生徒に配られ、教室に張られている。また、教科書も購入したのに使わない。当然保護者や生徒から問い合わせが校長や学校に寄せられる。これを「校長が知らなかった」などとはまったく解せない」「今回、未履修を起こした県立高校の校長先生が、四年前に同じ未履修問題が県下の高校で起きたときにどういう部署にいたかを調べると、高校教育課長や未履修問題担当主幹、教育事務所所長など県教委の幹部の方々。幹部として未履修問題を熟知しながら、校長に赴任して学校現場で起きたときは自分は知らない、では無責任。(教育者が)目を上にばかり向ける姿勢でいいのか」岡野教育次長「ご指摘の点についてはまさしくそのとおりです。学校長の責任は免れない」教育長は「前回の反省が生かされなかったその校長の責任は大きい。」と答弁。 つづき議員は「県教委幹部と現場との人事交流がある、県教委幹部も現場の状況を熟知している中でおきた問題。教育委員会自身が知っていたけれども続いて来たのではないか。現場にすべて責任を擦り付けることはすべきでない。」「シラバスを提供させ、現場の状況をがんじがらめにチェックすると言うのは逆方向だ。」「大学への進学率を競うということに問題があった。この立場からこの問題を検討していくべきだ」と追及しました。さらに「生徒の学ぶ権利を侵されているという視点から見ていくことが必要」と要求しました。教育長は「現場の風通し良い仕組みを考える。」などと答弁し、この問題を利用して、現場への介入統制管理をねらう危険性を示しました。
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