米ミサイル駆逐艦姫路入港の拒否を
日本共産党堀内照文氏と県議団 入港不許可を知事に要求
米海軍ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マッケイン」(八、三一五トン、母港=横須賀基地)の姫路港への入港について、日本共産党の堀内照文兵庫国政委員長と県会議員団は二十一日、井戸敏三知事にたいし、同艦の姫路港への入港を許可しないよう緊急申し入れをおこないました。
同艦はイラク戦争にも参戦した軍艦。姫路港入港に関しては米総領事館から七月三十一日に問い合わせあり、八月三日に入港申請(二十四日入港、二十八日出港)があったにもかかわらず、兵庫県は「テロ対策」を口実に十九日まで公表しませんでした。姫路港への米軍艦入港は三度目です。 日本共産党の堀内氏と県議団は、「テロ対策」として公表を遅らせたこと自体が米軍艦入港の危険性を示しており、入港は容認できないと抗議しました。 また、核兵器搭載の有無について、米国が核兵器を搭載したままの「寄港」を事前協議の対象外としている「核密約」の事実からも、「事前協議がないから搭載していないとみなす」という国・県の対応を強く批判。 さらに県としても、「兵庫県港湾施設管理条例」で爆発物などの制限を定めており、最も危険な核兵器の有無を「非核証明書」で確認せず、入港を認めることは、まったく無責任だと指摘しました。
知事にたいし日本共産党は、同艦の非核証明書提出を求め、テロの危険やイラク戦争参戦の軍艦の入港は、県民の安全を守る立場から、きっぱり拒否するよう強く求めました。 井戸知事 非核「神戸方式」を否定
日本共産党の緊急申し入れには五百蔵俊彦副知事が対応しましたが、その直後におこなわれた定例記者会見で井戸敏三知事は、非核「神戸方式」にたいし「自己証明を千枚取ったからといって本当に証明になるのかどうか」と否定しました。 その一方で知事は、「米国の一般方針、および日米安全保障条約に基づく義務を誠実に遵守している」(米総領事館)、「核持ち込みに係る事前協議がなかった」(外務省)との日米両政府の回答をうのみにし、「県としては適切な確認をおこなった」として同艦の入港手続きを進めることを表明しました。 |