武庫川「ダムを位置づけない」に委員全員が賛成
つづき県議は意見書提出(第47回武庫川流域委員会)
第47回武庫川流域委員会(松本誠委員長)が、26日、宝塚市で行われ、当面の武庫川整備計画(30年を目途におこなう治水対策)では、「新規ダム(武庫川ダム)は、位置づけない」との提言案が委員全員の賛成で決定されました。 この日の委員会では、採決の直前まで数人の委員が、ダムを計画に入れるべきだと強行に主張しましたが、環境と治水を両立させる上でダムは造るべきでない、ダムは必ずしも水害に役立たないなどの反論も出され、最終的に少数意見も記載するとの松本委員長の発言後、採決の場では委員全員がダムなしの原案に賛成の手を挙げました。一方、基本方針(100年を目途にした治水方針)では、「洪水調節施設の選択は超長期の方針では今後時間をかけて十二分に検討し、次期整備計画の時点で判断する」となり、新規ダムは排除しない形になりました。 傍聴に参加した日本共産党のつづき研二県議は、流下能力がないと県が主張している根拠の武庫川の調査と計算が、国の技術基準にも反する手法となっていること、基準通りにすれば、武庫川の流下能力は、県が主張する毎秒2500立法メートルでなく、毎秒3千数百立法メートルあり、技術基準に反する調査と計算でダム必要と主張する県を厳しく批判する詳細な意見書を提出しました。また、下流の潮止め堰や床止めを撤去すれば、治水能力向上と共に魚類の遡上、水生生物の再生など武庫川下流の生態系再生、都市住民や子どもたちに自然と憩いの場を提供することになることを示し、検討と実施を求めました。
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