クボタのアスベスト被害
吉井衆院議員、党衆院近畿ブロック事務所がクボタ本社で懇談 当時の情報開示と、被害者救済に力尽くすよう要求
大手機械メーカー「クボタ」(本社・大阪市)が先月二十九日に公表した同社の旧神崎工場(兵庫県尼崎市)のアスベスト汚染問題で、日本共産党衆院近畿ブロック事務所は四日、同本社を訪れ、調査・懇談しました。 吉井英勝衆院議員、平松順子衆院比例候補・兵庫県党常任委員、宮田静則兵庫県議(尼崎選出)、田村征雄尼崎市議ら七人が参加しました。 クボタからは伊藤太一安全衛生推進部長、苅田一彦安全衛生推進部担当部長らが応対しました。 今回明らかにされた健康被害では、従業員ら七十八人が「中皮腫」というアスベストが原因のがんなどで亡くなったことがわかっており、近隣住民五人も発症、二人が死亡しています。 吉井衆院議員らは、アスベスト製品を製造していた当時の情報提示を通じて、問題の解明と今後の対策に取り組んでいく必要があると指摘。被害の実態と今後の調査、補償と住民への説明などについて質問し、意見を交わしました。 今後の被害拡大防止に欠かせない情報開示については、死亡した従業員の経歴は現在整理中といいます。製品の納入先は記録が残っていませんでした。作業環境測定法と大気汚染防止法によって測定を始めた一九七七年、八九年以後のデータしかなく、調査内容も限定的であることがわかりました。 周辺住民への影響については、国・自治体や医療機関と協力した対応が必要と強調し、クボタ側も同意しました。 宮田県議は、「旧神崎工場は、JRの脱線事故が起きた現場から二`くらいの所。周辺住民は、企業が人命や安全対策をどう認識しているかに敏感になっている。市南部では、多くの人が大気汚染公害の被害に今も苦しんでいる」として。住民感情を踏まえたていねいな対応を求めました。
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