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2013年10月03日

行財政構造改革特別委員会 意見表明

きだ結

 わたしは、日本共産党兵庫県会議員団を代表して、「第二次行革プラン3年目の総点検における課題と方向について」意見を表明いたします。

 私たちは、これまでの「県行革」について、不要不急の公共事業のツケを県民や職員に押しつけるやり方を進めるべきでないと批判してきました。
 今回、「総点検の趣旨」にも、震災によって財政が苦しくなったかのように書いているが、そうではない。
 「バブル後の20年 兵庫 成長率45位に低迷」(9月30日付神戸新聞)と報道された日銀神戸支店の調査ですが、“復興特需がはげおちた98年度を境に、地位を下げた”と分析しています。これまでも震災後の県民所得の落ち込みなど、震災後の兵庫県経済の低迷が指摘されてきました。創造的復興と言って、神戸空港や高速道路などの大型開発をどんどんとすすめましたが、その効果も「数年」しかもたなかったことが裏付けられました。
 わたしたちは、震災直後から、ハード中心でなく、被災者の生活と営業の再建支援を中心とした震災復興を求め、以前の行革特別委員会でも、90年代の不況対策としての公共事業の積み増しと、震災復興での大型開発が、借金増の原因であり、この反省を求めてきましたが、兵庫県は、まだまだ真剣な総括が不足しています。
 公共事業で道路や空港などをつくって、後から需要をつくりだす、時代遅れのやり方はもはや通用しなかったことは明らかです。
 借金増を理由に福祉医療の改悪などの県民サービスを削減してきたが、「県の失政による借金増だったこと」と明確にして、県民にも説明すべきです。
 この反省なく、間違った方向で行革を進めれば、県民のくらしを削って内需を冷え込ませることになり税収増ものぞめず、財政再建はできない。

さらに、心配なのが消費税の増税です。安倍内閣が4月からの導入をすすめようとしていますが、経済や中小業者の実態、県民の懐などの実体経済は、不況から回復しておらず、消費税の増税が深刻な打撃となることは明白であり、社会保障は、年金、介護、医療などの負担増、サービス削減が国民会議の提言にもとづきすすめられようとしています。
 兵庫県は、今回の検討方向でも「消費税及び地方消費税の着実な税率引き上げ」(p75)としていますが、兵庫県財政の再建にとっても、消費税の増税は悪影響をあたえ、税収減の危険性があることを指摘しておきたいと思います。

■また、政府の6月の「骨太方針」で、リーマンショック後の歳出特別枠による地方財政の1兆円の積み増しについて、「危機対応モードから、平時モードへの切り替え」とし、地方交付税の臨時的費目である「地域経済・雇用対策費」を段階的に削減しようという狙いも指摘されています。もともと、地方交付税は、小泉内閣の三位一体で大幅に削減されており、この特別枠の堅持を、国に強く求めていく必要があります。

次に、プランの各項目について、意見を述べます。
■まず組織や定員・給与、県民局や地方事務所についてです。
 県は10年間に職員を3割削減する「行革」を強行し、災害の際、最前線で重要な役割を果たす土木事務所、健康福祉事務所などの統廃合や人員削減をすすめてきました。わたしたちは、防災対応の低下などから反対しましたが、兵庫県西北部豪雨災害のとき、佐用土木事務所が統廃合でなくなった直後であり、「当日はだれ一人佐用町の中心に到達することができておりません」との証言もありました。教訓をしっかりつかむべきです。
 健康福祉事務所についても、2008年度の25箇所から14箇所に減らされました。人口10万人に対する就業保健師の数は25人と、全国平均の34人よりも低く、全国ワースト5位という実態です。充実こそ必要です。

政令市・中核市にかかる県費負担教職員の給与負担等の権限移譲について、政府方針が決められ、それに伴う「本庁・教育事務所の組織のあり方の検討」と書かれています。職員削減にもつながる心配があります。

定員については、「3割削減」の影響で、専門的な職員や技術職の不足など、県の仕事に影響をあたえる事例もでてきています。正規職員以外の再任用や非正規職員を増やして対応していますが、それについても、今回「非正規の定数管理を検討」するとしています。3割削減をやめて、必要な職員の配置を回復すべきです。

給与については、人事委員会勧告にもとづかない「行革」によるカットに加え、今年度は、憲法や地方自治に背く、国の不当な要請にもとづく給与抑制が押し付けられています。このような不当なカットをつづけていくことは、許されません。行革分も含めた回復こそが必要です。

■次に、事務事業のうち「今回総点検における主な見直し事業」についてです。
・私立高等学校生と授業料軽減補助については、国が「就学支援金の平成26年からの所得制限の導入および低所得者層への補助額の増額を検討」して、「国の制度改正を踏まえた対応を検討」とあるが、教員労組の都道府県アンケートでは、国の所得制限に反対している4府県のうちのひとつが兵庫県です。その意見では、「保護者の経済的負担の軽減と教育の機会均等に寄与している」からとしています。
 その立場を堅持して、もし所得制限が導入された場合に、県独自に、対象からはずれた分をカバーするような取り組みを求めたい。

老人医療費助成事業では、国の70歳からの自己負担2割から1割への特例措置の見直しを踏まえ、「対象者および負担割合の見直しを検討」とあるが、国の社会保障改悪に連動した改悪はこれまでもされてきたが、今度も県の老人医療費助成をさらに改悪し、自己負担の増、所得制限の強化などをすべきではありません。

母子家庭等医療費の問題では「今回の課題と検討方向」で「乳幼児、こども医療が充実される中、母子世帯等と他の世帯との均衡を考慮し、対象者等の見直しを検討」とあるが、こどもとひとり親などの養育者の両方に支援している現在の制度を、こどもだけに限定することも視野にあるようだが、過去の県議会答弁でもあきかなように、この制度は、他の福祉医療助成制度と違い、「生活経済基盤の弱い母子家庭の経済生活」に、「日常生活の安定と経済的自立の促進を図る母子福祉施策の一環」であり、こどもだけでなく、親・養育者も含めた家庭全体の支援は当然であり、改悪することには、強く反対します。

子ども・子育て支援の推進では、保育や学童保育が「新制度」に移行するなかで、その質の維持が懸念されています。市町の責任になり、補助金から交付金の変更などがあるなかで、県として積極的にかかわり、「行革」のための県支出の削減でなく、市民のサービスが後退せず、さらに充実するような支援を行うべきです。

・私立学校経常費補助については、これまで、国の増額分にあわせて県単分を減額するなどしてきましたが、本来、国・県ともさらに増額すべきことは、私学の経営のきびしさや公教育における役割からも当然です。

・県と市町の役割分担として「バス対策費補助」について、「市町の財政状況等も勘案しつつ、見直しを検討」としていますが、過疎対策債もなくなり、合併での周辺地域の状況は大変になっている。地域の足、公共交通への広域自治体としての県の責任の発揮がより求められている。充実を求めたいと思います。

経済対策基金のうち「介護職員処遇改善・介護基盤等支援基金」などは、「基金の終了期限をもって、原則廃止」となっていますが、基金事業の終了でやめるのでなく、県単独事業として継続すべきです。

■投資事業については、普通建設事業が全国平均や類似団体よりもまだまだ多くなっていますが、今回のプランでは、「総面積あたりの事業費を類似団体(面積の小さい大阪や神奈川のぞく)平均並みに見直す投資目標規模」として、1590億円を打ち出しています。つまり、兵庫県は広いから公共事業が多くても仕方がない、というものです。これまでも「広い県土の均衡ある発展」などと公共事業を維持してきたことを思い出します。
 逆に、広いからこそ、これまで過大にしてきた公共事業によって、道路や橋、トンネルなどの維持・点検や、老朽化対策にお金がかかることになり、他の府県よりも負担が大きくなる。老朽化対策などに優先的に人も予算もつけていく一方で、新規の公共事業を、大幅に見直して、抑制していくべきと考えます。
 「社会基盤整備の方向性」として、「備える」「支える」「つなぐ」という3つの区分けをしていますが、「国土強靭化」の名で、復活しつつある旧来型の公共事業や、問題のある農道や高速道路、空港なども入っています。抜本的な見直しを求めたい。

次に、県営住宅についてです。
UR借上県営住宅については、わたしたちは、本会議などでも、繰り返し求めていますが、被災者の終のすみかから追い出す、県の入居者追い出し・UR全戸返却方針は、年齢などの線引きで、追い出される人、残る人と、コミュニティーをバラバラにするもので、許されません。継続入居のため、買い上げや契約延長などをすべきです。
・県営住宅全体についても、「平成32年度末の管理戸数5万個程度」に加えて、「平成33年度以降は、震災前の水準(戸数)=44594戸を念頭に、県民生活への影響も考慮し、適正な管理戸数を検討」と書き込まれています。UR借上げ分も含めて、これだけの管理戸数の縮小をめざす方針は、公営住宅への県民の強い要望に逆行するもので、反対です。

■公的施設については、施設の廃止、市町移譲、指定管理の拡大をすすめてきたが、広域的に県民が利用している施設も市に移譲をすすめるなど問題があり、官制ワーキングプアをひろげる指定管理者の拡大も問題である。

■試験研究機関は、全体として「行革」の対象とせず、研究者・職員の削減を行わないことや基礎的な研究を重視することを求めます。
・生活科学総合センターの消費生活専門員を正規雇用し、体制を強化して、県民の消費生活を守る県の役割をはたすことを求めます。

■県立高等学校教育改革についてです。
・本会議でも取り上げましたが、検討委員会の委員長をつとめている梶田氏が、統一模試の支援機構を、塾・受験産業といっしょに進めていることは重大な問題で、委員から外し、学区拡大は、凍結し、検討しなおすことを求めます。
・学区拡大と複数志願制の全県導入で、競争と序列を強化し、高校間格差を広げることにつながる。
 さらに今後、行革プランの「課題」のなかでも、「望ましい規模と配置の検討」(p39)と書き込まれていますが、大阪府立高校などですすめられている、募集倍率や定員割れなどを理由に、再編や統廃合がすすめないことを求めます。

■特別支援学校は、児童生徒は増え続けているにもかかわらず、教室の不足し、先生も不足しています。また、体温調節の苦手な子供にとって必要な普通教室でのエアコンの設置も遅れています。「次期特別支援教育推進計画」の策定にあたって、設備と教員のさらなる充実を求めます。さらに、新設校の通学バスと介助員の民間委託には反対です。

企業庁の地域整備事業については、新会計制度に移行しますが、事業ごとに「過去の年度」も含めて収支、資産負債状況、事業内容がわかる会計制度に改めることを求めます。

■県立病院については、いまでも問題になっているが、こども病院をはじめ淡路病院、塚口病院など、移転・建て替えの際に、地元や医療関係者の意見を十分に聞いていない現状がある。県医師会からも反対意見が出されるなかで強行するのはやめるべき。

■県立大学は、「行革」と独立行政法人によって、予算の削減、教職員の削減が行われ、教育や研究より、経営が優先される方向にならないようにすべきです。

■自主財源の確保のなかで、県民緑税について、「東日本の個人県民税均等割の臨時特例を踏まえ、県民の税負担の状況を勘案するとともに、第二期事業の効果を検証し、充当事業の内容を精査のうえ、検討」と書かれているが、県民緑税は、十分な周知や県民合意ないと反対してきましたが、県民へ十分な情報公開をし、県民からの意見を十分に聞くべきです。

 以上で、意見表明を終わります。

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