サイト内検索
メニューをスキップするTOPページへ本会議へ予算決算特別委員会へニュースへ政策見解へスケジュールへリンクへ
2017年01月30日

行革特別委員会 意見開陳

入江次郎

 県民の暮らしや生活に寄り添った最終案になることを求め、日本共産党議員団を代表して意見開陳を行います。

 定員について
 産業労働部の来年度新規施策では民間事業者に対し「長時間労働の是正を推進する」という施策が新たに提示されました。昨年度県庁では1月あたり超過勤務時間300時間を越える職員や、過労死ラインといわれる1月当たり80時間を越える超過勤務を8ヶ月連続で行っていた職員もいます。長時間問題が社会問題化する中、これでは、県が民間に対し長時間労働を是正する立場はありません。職員の健康維持と県民サービスを低下させないためにもこれ以上の定員削減は中止し、適正な人員配置を求めます。

 県民の暮らしの実態、医療費助成事業の復活・拡充
 兵庫県内でも国の施策による影響が顕著に現れています。総務省統計局就業構造基本調査によると、兵庫県内では労働者派遣法が改正される以前の1997年には全雇用者数231万人の内、非正規雇用率19.7%だったものが、平成24年には全雇用者数234万人のうち非正規雇用率は37%にもなりました。同時期の課税標準段階別納税義務者数を課税標準別でみると200万円以下の納税義務者数は56.2%から64.6%へ、550万円超〜1000万円以下は6.2%から4.1%へとなりました。生活保護世帯数も2万8千世帯から7万8千世帯にもなり、県内でも貧困層が拡大し、中間層のやせ細りが顕著に表れています。

 その上に、社会保険料の引き上げ・負担増が県民の暮らしをより圧迫しています。介護保険料は制度が始まった平成12年度〜平成27度までの間で県下各市町平均2903円から5440円へ、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料も同様に、所得が低下するもとでも社会保険料の値上がりは続き、県民の暮らしはより厳しさを増しています。

 さらに国の来年度予算では、さらなる社会保険料・利用料の負担増が計画されています。その上に、県行革では老人医療費助成事業の廃止が提案され、高齢者からは「もう限界」との声が寄せられています。

 一方で、県は産業集積促進補助事業として、パナソニック姫路工場に対し6年間で総額70億円を支出します。姫路市の補助事業と併せればパナソニック1社に対し、県市併せて約150億円もの補助金が支出されることになります。パナソニックは2016年3月末時点で内部留保額が2兆6千億円を超え、関西に本社を置く企業の中では断トツトップの内部留保を抱えています。

 県は関西で一番力のあるところに巨額の県税を投入し、県行革では、老人・障がい者・ひとり親家庭など行政が最も手厚く措置を講じなければならない施策をバッサリ切り捨ててきました。能力に応じて負担を求め、公平公正な税金の集め方、使い方に改め、力のあるところにさらに税を投入する補助金制度こそ廃止し、これまで行革によって削減された医療費助成の復活と、今回新たに提案されている老人医療費助成事業の廃止ではなく継続・拡充を求めます。

 今、欧米はじめ、世界中で社会変革のうねりが起こっており、その根底にあるのが貧困と格差是正を求める声です。

 県民の暮らしの実態にしっかり目を向け、税金の集め方・使い方を変え、兵庫県政でも世界の社会変革のスローガンとなっている「1%の大企業のための政治ではなく、99%の県民のための政治」への転換を求めます。

 次に市町負担割合の見直しについて
 一次案発表後、老人クラブ助成事業、鳥獣被害対策事業、バス対策費補助事業などについて、財政力の弱い市町ほど負担増となり市町から「負担割合を維持して欲しい」「財政状況にも配慮した負担割合とすべき」等々、切実な声が多数挙がっています。地域創生戦略にある「地域の主体的取り組みを支援する」という立場からも、市町への負担増は中止すべき事を求めます。

 私学経常費補助、授業料補助について
第二次行革以降、私学経常費補助は大幅に削減されてきました。 兵庫県の私学学費は入学金も合わせると全国有数の高額費となっており、教育無償化へ向けさらなる支援拡充が求められます。交付税措置されたものについては削減というのではなく、県単費として維持・拡充すべきです。

 体験教育推進授業についてです。
 県事業として始めた事業であり保護者からも継続を求める声が多く挙がっています。引き続き県費での事業継続を求めます。

 農業改良普及所の廃止問題について
 そもそも現在の普及所は、 県行革によって23ヶ所あった農業改良センターを13ヶ所にまで統廃合し、廃止されたセンターの代替機能として、 機能も人員も施設も大幅に縮小して設置されたものです。
 決め細かな対応を求めている農家の要望にこたえ、廃止ではなく機能強化した上で普及所を維持する事を求めます。

 投資事業について
 一次案では、ミッシングリンクの解消として高規格道路の事業推進、早期事業化、さらには建設業者の健全な育成を掲げています。
 高速道路は便利な面もある一方で、負の影響も多く、巨額の費用に対する効果も不十分です。以下問題点を指摘し、投資事業の抜本的転換を求めます。

 渋滞対策について
 東播磨自動車道路は南北交通渋滞の解消を目的に平成26年に南工区が供用開始されました。しかし、南工区の供用開始によって南北間交通量は日量56,700台から64,200台へと7,500台増加し、南北から加古川バイパスに車を呼び寄せ、加古川バイパス東西交通渋滞は以前にも増して悪化しました。周辺道路の交通許容量超過が解決されないもとで高速道路整備を行っても、新たな車を呼び込み、周辺道路の渋滞をより悪化させるだけです。渋滞対策については、自動車から公共交通へと移動手段を転換する施策こそ推進すべきです。

 地元業者の育成効果について
 大型公共工事では、巨額の費用に対する地元建設業者の育成効果は極めて限定的です。平成28年2月時点での浜坂道路整備事業工事契約総額は約280億円となっていますが、高規格道路整備は橋梁上部工事など特殊技術を必要とするため契約額の約65%を県外企業、或いは県外企業も含めたJVが受注しています。これでは巨額の費用に対する地元建設業者の育成効果は限定的です。投資事業については、不要不急の大型公共工事から、地元建設業者が直接受注のできる防災・減災・老朽化対策型へ抜本的転換を求めます。

 沿線の影響について
 北近畿自動車道路の一部開通によって、国道9号線の2月昼間の12時間交通量は約3割減少し、スキー客などを対象としていた9号線沿い大型飲食店は相次いで閉店しています。
平成22年には、国道373号線と平行する姫路鳥取線大原〜佐用区間が供用開始されました。373号線沿いにある「道の駅平福」の入込客数は供用開始前の平成21年度には12万4千人だったものが平成27年度には9万5千人へと激減しています。
 高速道路整備によって一部の大型観光地こそ賑わいましたが、多くの沿線地域はより疲弊しました。地域創生というなら、新たな高速道路整備でなく、疲弊した沿線対策こそ必要です。
 以上の理由で投資事業の抜本転換を求めます。

 長期保有土地について
 これまで、県有環境林として買い戻した長期保有地は、約1800HA、買い取り価格は1170億円にもなっています。県有環境林に対する県債利息と管理費は併せて年間10億1900万円にもなります。また、企業庁所有も含めて2962HA買取価格2094億円の広大な長期保有地を未だ活用見通しもないまま保有しています。
 行革によって県民に対しては耐えがたい負担を求めているわけです。最小の予算で最大の効果を発揮するのが自治体の使命であり、この立場にたった環境林事業・先行用地取得事業に対する総括と検証を行い、県民に明らかにすべきです。

 最後に平成31年度以降の行革については、これ以上の県民サービス低下を強いる行革は行わないことを求めて終わります。

前のページへ戻る このページの上へ
Copyright(c)2001-2017 日本共産党兵庫県会議員団