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本会議

第339回本会議請願討論 きだ結
2018年3月23日

 私は、日本共産党県会議員団を代表し、本議会に上程された請願の内、請願第57号ないし第60号については、不採択ではなく採択を、請願第56号については、採択ではなく不採択を求めて、以下討論します。

 まず、請願第57号 「消費税10%中止を求める意見書提出の件」についてです。
 2014年4月の消費税8%への増税は、家計と経済に大きな影響を与え、消費は落ち込み、「増税不況」になっています。
 このうえ、消費税10%への増税が2019年10月に実施されれば、請願要旨にもあるように国民一人当たり年間約4万円の負担増、4人家族では約16万円の負担増となり、家計にも地域経済にも重大な影響を与えることとなります。
 そもそも消費税は、逆進的な大衆課税です。
 たとえば、収入月100万円の人が、40万円ほどを使い、残り60万円を貯蓄にまわしたとすると、60万円の貯蓄に対しては消費税は非課税となります。一方で収入月15万円程度の人では、そのほとんどが消費にあてられ、収入ほぼ全てに消費税がかかることになります。税金は、所得、負担能力に応じて課すべきです
 また請願要旨にあるように、社会保障の充実や財政再建のための財源は、「税金の集め方、使い方」を改めれば確保できます。消費税に頼らない道を進むべきとの考えから、消費税10%への引き上げの中止を求める意見書を国に提出することを求める本請願に賛同し、採択を強く主張します。

 次に、請願第58号 「核兵器禁止条約の日本政府の署名と批准を求める意見書提出の件」についてです。
 昨年7月7日、国連で歴史的な核兵器禁止条約が採択、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞するなど、被爆者を先頭とする市民社会の役割が国際的にも高く評価され、この間、世界が核兵器禁止・廃絶にむけて大きく動きつつあります。
 そうしたなかで、日本政府が、「核の抑止は国際安全に有効」であり、「核兵器禁止条約は「核兵器国と非核兵器国との亀裂を深める」」として、核兵器禁止条約に反対し、核兵器大国に追随する姿をあらわにしていることは恥ずべきことです。
 核の抑止力については、アメリカが保有する世界最大規模の「核抑止力」をもってしても、北朝鮮の核ミサイル開発は「抑止」できず、むしろ、米朝が「核抑止力」をもって対峙しあう状況こそが、今日の「安全保障」への深刻なリスクとなっています。
 また、核不拡散条約(NPT)のもとで、五大大国には核兵器を保有する権利が認められていますが、非核保有国は、その権利を放棄してNPTに参加しているにもかかわらず、核兵器で攻撃されないという法的拘束力のある保障(消極的安全保障)がなく、核保有国と非核保有国の間には、もともと矛盾があります。核兵器禁止条約で対立が深まったのではなく、従来からあった核保有国と非核保有国の立場の違いが、禁止条約への賛否というかたちで明るみに出たまでのことです。
 核保有国と非核保有国との「対立」を根本的に解決するには、すべての核兵器を完全に廃絶する以外に道はなく、核兵器禁止条約は、その展望をひらくものです。
 兵庫県も昨年12月に全会派一致で「非核平和宣言」を採択しました。核兵器のない世界を望む国内外の広範な世論に応えて、唯一の戦争被爆国である日本は、核兵器禁止条約にサインすべきです。よって、本請願に賛同し、採択を強く主張します。

 請願第59号 「県の制度で中学校3年生まで子どもの医療費無料化を実施することを求める件」についてです。
 子どもたちの健やかな成長は誰もが望むことです。子どもは抵抗力が低く病気にかかりやすい反面、病気を克服していくことで丈夫な身体をつくっていきますが、早期発見が何より大切です。
 医療費を心配せずに早期受診、早期治療することで、重症化を防ぎ、ひいては医療費の削減にもつながります。
 現在兵庫県の医療費助成制度は、対象年齢を中学3年生まで拡充しましたが、世帯で判定される所得制限の要件がある上に、窓口自己負担は小学3年生までは、1医療機関あたり1日800円まで、小学4年生から中学3年生までは、定額2割の負担です。
 県は、「受益と負担のバランスを確保し、制度を持続的で安定したものにするために窓口自己負担は必要であり無料化は考えていない」、また、「支援を必要とする方に対して医療保険制度の自己負担を軽減することを目的としていることから、所得制限は必要」としています。しかし、子どもの医療費を無料化している自治体では、日中に躊躇なく受診できることから、どこでも休日夜間の受診行動は抑制的になり、また早期治療により、医療費の伸びもほとんどありません。
 また所得制限の設定は、貧困対策の意味合いが強くなります。そうではなく、明石市のようにいろんな施策に所得制限をなくして、全ての子どもを対象にした本物の子育て支援策として行うことで、子育て世帯から選ばれる街になるなど、子どもの医療費は1例ですが、所得制限なしで無料化することは、メリットこそあれ、デメリットは何もないのではないでしょうか。
 今年度は、県下41市町の内、36市町で中学3年生まで医療費無料化されていますが所得制限があるところは少なくありません。
 県制度のさらなる前進で、市町の子育て支援の取り組みをもっと応援すべきです。よって本請願の採択を強く求めます。

 次に、請願第60号「最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求める意見書」の採択を求める件について、採択を強く求めます。

 2017年の改定による最低賃金は、最も低い地域で時給737円、最も高い東京で時給958円、全国加重平均で848円です。兵庫県は、844円です。
 請願の趣旨にあるように、この賃金ではフルタイムで働いても月11万円から14万円の手取りにしかならず、自立しようにも、結婚しようにもできない状況を作り出しています。
 日本経済の長期にわたる不況の最大の要因は、国内最終需要の56.5%を占める家計消費支出の低迷にあり、賃金の低下が原因です。内需を思い切って拡大させて景気の好循環を生み出すために、また、若者の定住促進のためにも、最低賃金の大幅な引き上げがどうしても必要です。
 2010年の雇用戦略対話で、政労使三者で合意した2020年までの早期に、最低800円、平均1,000円に到達させるためには、毎年、全国加重平均で50円以上の引き上げが必要です。2017年の全国平均引き上げ額は25円にとどまっています。来年度には更なる引き上げが必要です。毎年3%の引き上げでは、政府方針どおりにもなりません。
 また、最低賃金を底上げするためには、中小企業への支援をもっと強めなければなりません。
 この間、賃上げした企業の法人税負担を軽くする所得拡大促進税制の中で、中小企業は要件が緩和され、税額控除額も増額されるなどの拡充が図られています。しかし、法人税を支払っていない欠損法人は、全企業の中で64.4%を占め、その多くが中小企業であるという現状で、賃上げが可能な企業は、かなり限定されます。
 請願項目にあるとおり、中小企業負担を軽減するための直接支援として中小企業と、そこで働く労働者の社会保険料や税の減免制度を実現することが不可欠です。
 全国一律最低賃金制度を確立し、ワーキング・プアをなくすため、最低賃金をすぐに1000円以上に引き上げることを求める本請願の願意に賛同し、採択を強く求めます。

 最後に、請願第56号 「家庭教育支援法の制定を求める意見書提出の件」についてです。
 本請願が制定を求める家庭教育支援法は、親は「子に生活のために必要な習慣を身に付けさせ」「子に社会との関わりを自覚させ、子の人格形成の基礎を培い、国家と社会の形成者として必要な資質を備えさせる環境を整備する」ことを要求し、「こうあるべき」と法律で規定しようとするものです。
 国のために役立つ人材を育成することを親に求めるなど、国が家庭教育へ介入する内容で、非常に問題です。
 社会は、家族単位ではなく、個人の人格の尊重と尊厳に基づいて形成されるとして、戦前の家制度に法的決着をつけた憲法24条と真っ向から対立するものです。
 親は、おとなになるまで子どもの成長を見守るという重い責任を、すすんで引き受け努力している尊敬されるべき存在です。家庭教育支援というなら、給付型奨学金など経済的支援、保育所整備など条件整備こそ、国が行う仕事です。
 また、家庭教育支援法が示す、あるべき「家庭教育」や「標準的」な家族像は、性別による役割や家族の役割を固定化し、結婚しない生き方、子どもを産まない生き方、同姓パートナーと歩む生き方など多様な生き方を否定するものでもあります。
 以上のことから、「家庭教教育支援法の制定を求める意見書提出」を求める本請願には賛同できず、採択ではなく不採択を主張いたします。
 以上、議員各位のご賛同をお願いし、私の討論を終わります。

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