サイト内検索
メニューをスキップする TOPページへ 本会議へ 予算決算特別委員会へ ニュースへ 政策見解へ 県会報告へ リンクへ スケジュールへ
本会議

第337回本会議反対討論 庄本えつこ
2017年10月25日

 私は、日本共産党県会議員団を代表し、ただいま上程中の決算認定議案のうち認第1号、認第2号、認第4号、認第5号、認第11号、認第12号、認第16号ないし認第18号、認第20号の10件について反対し、討論いたします。

 アベノミクスの4年10か月は、国民に生活悪化を押し付けるものになっています。実質賃金は2012年12月から今年7月まで、年間10万円も下がりました。一世帯当たりの家計消費も年間22万円も落ち込んでいます。県民のくらしを応援し、中小企業・小規模企業の振興による内需拡大、地域経済再生に県政を転換することが求められています。その立場で以下討論いたします。

 まず認第1号、「平成28年度兵庫県一般会計歳入歳出決算認定」についてです。
 反対理由の第1は、県が「社会保障の安定財源の確保」を理由に、国に消費税率の引き上げを求めてきたにもかかわらず、社会保障関係費を抑え、行革で県民のくらしを削っていることです。
 28年度の県の社会保障関係費の伸びは、1%程度にすぎず、県民は介護保険の利用料値上げや軽度者の保険外し、生活保護基準の引き下げなどに苦しめられました。県も「第3次行革プラン」により、ひとり親家庭等の医療費助成を削減し、受診抑制など県民に大きな負担を強いてきました。
 また、28年度決算において、地方消費税が見込みを大幅に下回る減収となり、穴埋めのために県債発行を余儀なくされました。県は、「消費税減収対策債」と呼んでいますが、そもそも、そういう種類の地方債はなく、実際は通常債で、交付税措置もなく、いわば返すべき借金がまるまる新たに増え、結局県民が借金を負わされることになってしまったということです。見込みの通り入ってこないというのでは、安定した財源とはいえません。中小企業より実質負担率が低い大企業や富裕層への課税強化こそ必要であり、社会保障の財源を消費税・地方消費税に求めるべきではありません。

 第2は、雇用と地域経済、「地域創生」についてです。
 大企業呼び込み型の経済政策を相変わらずつづける一方で、県民の所得・家計をあたため、兵庫経済の主役である中小企業、農業を支援し、地域経済を上向かせる内容になっていないことです。
 中小企業の経営環境は依然厳しく、帝国データバンクによれば、倒産こそやや減少傾向にあるものの、県内中小企業の休廃業・解散件数は増加し28年度で906件です。
 今回の決算は、中小企業振興条例ができてはじめての本格的な決算です。関連部分を見ると、もっとも大きいのは制度融資で、昨年度は、500億円積み増しされ3500億円の融資枠が用意されましたが、利用実績は10243件・1240億円にすぎません。
 本当に支援を必要とする中小企業への支援は、融資だけではカバーできません。中小企業振興条例にもとづく支援強化のためには、たとえば住宅・店舗リフォーム制度の創設などの直接支援を行っていくなどが必要です。
 しかし県は、産業立地促進事業費補助として、パナソニック液晶ディスプレイ(株)1社だけに10億円も補助していますが、15万社にのぼる中小企業へは、融資を除くと80数億円しか振り向けられていません。
 また、地方創生交付金の活用についてですが、昨年度の事業の活用状況をみたところ、事業の一部は、委託や補助によって行われています。一例ですが、「カムバックひょうご促進事業」は、(株)パソナなど民間会社、それも東京に本社のある会社に委託されています。委託料が東京の会社に入る事業が、果たして「地域創生」だ、と言えるのかどうか疑問であり、地域経済の活性化にこそ振り向けるべきです。
 農業問題では、中山間農地を切り捨てる集約化・集積化を進めています。中山間地の多い兵庫県では、国が推進する「強い農業」「稼げる農業」を追随する施策だけでは、兵庫農業は立ち行かなくなってしまい、ひいては地域・農村のさらなる衰退を招いてしまいます。地域・農村で「暮らせる農業」としての支援が必要です。

 第3に、教育の問題については、教員の定数削減とともに、教員の長時間労働も問題です。労働基準法が適用されている一方で「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」いわゆる給特法により、公立の小中高校の教員には「原則として超過勤務を命じない」とされています。しかし、命じてはならないはずの超過勤務が「教師の自発的行為」として放置されています。あらためて、教員の定数を減らすべきではありません。
 生徒、保護者の負担問題では、国の就学支援金制度で所得制限が導入され、2割の生徒に授業料の負担が生じたままにされています。
 さらに、私学の経常経費助成削減を続けていることも認められません。

 第4は、マイナンバー関連の問題です。
 マイナンバーは制度が始まった当初から、事故・事件が繰り返され、情報漏洩を完全に防ぐシステムは不可能です。日本共産党は、そもそも個人情報をマイナンバーによって容易に照会できるマイナンバー制度に反対しています。
 例えば、従業員のマイナンバーが記載された住民税関係の事業所あての通知書を誤配送した自治体が100以上に上っていることも判明し、扱いのずさんさに批判が上がっています。国民は個人情報が外に漏れることに対し不安を高めています。
 個人情報が流出した時の被害は甚大であるとともに、徴収強化が目的であるマイナンバー制度そのものに反対です。

 第5は、大型公共工事優先の決算になっている問題です。
 県はこれまでも、過大な需要予測による港湾、空港、高速道路など不要・不急の大型公共事業を続けてきました。
 本決算でも、神戸空港へ4億7千万円の補助、但馬空港は新型航空機購入の総額27億300万円の内1億3千万円を支出され、また、播磨臨海地域道路推進計画、名神湾岸線の調査費、大阪湾岸線西神部、東播磨南北道路などが支出されています。今後、人口減少社会になり、労働人口も自動車保有台数も減ることは間違いありません。経済状況、人口動向が大きく変化する中で、甘い需要予測による大型公共事業は認められません。これからの公共事業は、開発型の大型公共事業ではなく、維持管理・老朽対策など生活密着型に切り替えることが必要です。
 新名神高速道路工事5件の死亡事故が相次いでいます。昨年は、神戸市区間で橋梁が落下するという事故が起きました。県としても工期や労働環境など検証するとともに、県工事でも事故発生を防ぐ対策をすべきです。

 第6に、県行革による定数削減で職員を減らし、県民サービスにしわ寄せをしていることです。
 職員の給料に関しては、4年連続で引き上げられてきたものの、兵庫県だけの一般職員の行革独自カットの継続と定員削減は認められません。

 以上の理由から、認第1号「平成28年度兵庫県一般会計歳入歳出決算認定」について反対します。

 次に、認第2号「平成28年度兵庫県県有環境林等特別会計歳入歳出決算」については、淡路石の寝屋事業に充当する繰り出し金とともに、平成28年度に、新たに三木市上荒川用地、丹波市氷上・南由良用地、三木市中里公共用地、佐用町西山公共用地を県有環境林事業として買い戻した費用が入っています。県有環境林の買い戻しについては、その多くに地域活性化事業債が充てられています。有利な交付税措置への借り換えという目的のみの起債は認められていないにも関わらず、事実上それだけが目的化されています。
 環境林としての取得にはこれまでも1100億円を超える起債がされ、その管理費として年間10億円以上が支払われています。環境林事業の起債目的はあくまでも、低炭素社会の実現となっています。環境林として取得して以降、本来の起債目的である環境林事業としての効果の検証が必要です。そして何よりも問題なのは、過去に甘い見通しのもと大量に先行取得した用地が、今も未利用地として大量に残っていることです。過去の事業の失敗を環境林事業などとして曖昧にするのではなく、環境林事業の効果を含めた未利用地の時価評価を行い、県民に明らかにすべきです。

 認第4号「平成28年度兵庫県公共事業用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定」については、宝塚新都市用地、南あわじ市伊加利・津井など利用見込みのない土地を取得した借金返しのための公債費繰り出しが含まれています。
 また、淡路花さじき事業用地の取得もされました。花さじき事業については、利用者の増加などを見るとその役割が高まっていることは理解します。しかし、行革によって県有施設を市町に委譲するなど、県有地を減らしている中で、新たに用地を取得することには賛成できません。賃貸料の引き上げを含め、賃貸契約の継続に努力すべきです。

 次に、認第5号「平成28年度兵庫県営住宅事業特別会計歳入歳出決算の認定」についてです。
 県は「ひょうご県営住宅整備・管理計画」を見直し、現在5万2433戸ある県営住宅管理戸数を平成37年度までに4万8千戸へ4433戸削減する目標を設定し、平成28年度も住宅集約化などで管理戸数削減が行われました。低廉な住宅を求める県民の要求に逆行しています。

 次に、認第11号「平成28年度兵庫県母子父子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算の認定」については、福祉的な対応が必要な貸付にもかかわらず、債権回収を民間の債権回収会社へ委託しており、個別の事情を配慮しない取り立てが行われていることは認められません。また、保証人がいなければ実質借りることができないなど、必要な人に必要な時に貸し出す制度になっていないことも問題です。

 次は、認第12号「平成28年度兵庫県小規模企業者等振興資金特別会計歳入歳出決算の認定」についてです。これまでも指摘していますが、地域改善対策高度化資金貸付分の地域改善分の未償還、焦げつきについて具体的な処分状況が明らかにされていないなど、総括もされておらず、賛同できません。

 次に、認第16号「平成28年度兵庫県病院事業会計決算の認定」については、行革による人員削減と給与減額があることです。
 人員削減により、長時間労働が余儀なくされている実態があります。昨年度、県立病院での「三六協定」、年間360時間、医師の場合は800時間以上ですが、これを超えて残業した職員数は、医師職で92名、医療技術職で23名、看護職で13名、事務職で18名、中でも尼崎総合医療センターでは、医師で47名、医療技術職で23名、看護職で10名、事務職で18名となっています。さらにこの時間さえ実態を反映していない可能性があります。県立病院労働組合尼崎総合医療センター分会及び現業評議会分会行った、「2017春闘要求アンケート」の自由記載には、「超勤申請しても勝手に削減、削除される」、「超勤は申請しにくい雰囲気」、「超勤をきちんと申請したい」など、たくさんの声が寄せられています。ドクターやナースたち職員の犠牲的な献身で成り立つ職場であってはなりません。健康で働き続けられる職場になるよう、是正を求めると同時に、定員増が必要です。

 次に認第17号「平成28年度兵庫県水道用水供給事業会計決算の認定」については、過大な需要見込みで整備をすすめてきたことと二部料金制が高い水道料金となっており、認められません。

 次に、認第18号「平成28年度兵庫県工業用水道事業会計決算の認定」については、主に大企業に供給している工業用水は、1トン当たり4円30銭で、50年前と比べ2円10銭しか値上げをしていません。
 工業用水道事業法では、工業用水料金について「社会的・経済的事情の変動により著しく不適当な場合」には、その状態を解消することを求めているにもかかわらず、価格を据え置き安すぎる料金設定となっています。
 また、新日鐵住金(株)広畑製鐵所が、昭和45年ごろから約50年間にわたり、県管理の夢前川から、工業用水目的でしか認められていない水利権であるにもかかわらず、その一部を自社従業員の飲用として使用していたことが日本共産党県議団の調査で明らかになりました。上水への転用は規制すべきです。

 次に、認定議案第20号「平成28年度兵庫県地域整備事業会計決算の認定」についてです。
 もともと利用目的のない土地を買い集め地域開発してきました。H26年度から土地の価格を簿価評価から時価評価へ変更したのですから、地域ごとの会計を行うべきです。そして、今後の開発の見通しがないことや、これ以上の損失を出さないためにも会計を締めることも検討すべきです。
 事業失敗に何の反省もなく、なし崩し的に処理することは認められず、賛同できません。

 以上で私の討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

前のページへ戻る このページの上へ
Copyright(c)2001-2017 日本共産党兵庫県会議員団