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本会議

第337回本会議反対討論 入江次郎
2017年10月

 日本共産党議員団を代表して第81号議案 損害賠償請求控訴事件に係る出訴 について反対の立場で討論を行います。

 2014年4月に丹波市内の交差点で、被告側であるパトカーと原告側である乗用車が出合い頭に衝突し乗用車を運転していた同市の主婦と5歳の長男が死亡するという痛ましい交通事故が発生しました。遺族は、兵庫県を相手に約1億8680万円の損害賠償を求めて訴訟し、神戸地裁はパトカーを運転していた男性巡査の過失を一部認め、約1356万円の支払いを被告である兵庫県に命じました。本議案は、この判決を不服として被告である兵庫県が控訴しようとするものです。

 原告の主張要旨は一つに、パトカーが赤色信号で交差点に進入した。ということ。二つ目に、信号表示の点は措いても、パトカーが、見通しのいい交差点に進入する直前において、乗用車の走行状況を確認していたのであればパトカーは事故を回避することは十分に可能であり、パトカーに過失がある。というものです。

 神戸地裁の判断要旨は、原告の一つ目の主張である「パトカーが赤色信号で交差点に進入した」という主張を退け、「乗用車の対面信号の赤色表示が長く続いている状態ではなかったものの」「パトカーの対面信号は青色表示、乗用車の対面信号は赤色表示である」と認定しました。
 原告の二つ目の主張について神戸地裁は「特別な事情がない限り、赤色信号を無視して交差点に進入してくる車両のありうることまでも予測すべき注意義務がないものと解される」とした、最高裁の判決を引用しつつも、本件事故については、パトカーの運転者が十分な経験を有する警察官であること、パトカーが赤色灯を作動させて警ら中であったこと、そして何よりも、運転者である警察官自身が、時速60kmで交差点に進入してくる乗用車を確認した時点であれば十二分に止まれる旨供述していること、等を指摘し、その上で「乗用車が前方不注意等により、赤色表示に従わずに走行している可能性を認識し、そのまま交差点に進入する可能性を認識し得たといえる」、とし、被告側、警察官に対して「過失がないとまではいえない」として、パトカーの運行供用者である兵庫県に対し、本件事故に対する1割の過失があるとの判決を言い渡しました。

 兵庫県は、判決に対し不合理であるから控訴を提起するとしていますが、警ら中の警察官には特別の注意義務があることは当然の事であり、警察官は乗用車が時速50km〜60kmで交差点に近づくことを確認しており、警察官自身も確認した時点であれば十二分に止まれる旨供述しています。警察官が特別な注意を払っておれば、判決でもある様に、乗用車が信号を無視して交差点に進入する可能性を認識することができ、交差点進入前にパトカーを停止させることができた。とした判決には合理性があります。よって、出訴は行うべきではなく本議案に反対します。以上で討論を終わります。

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