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本会議

第333回本会議決算認定反対討論 庄本えつこ
2016年10月26日

 私は、日本共産党県会議員団を代表し、ただいま上程中の決算認定議案のうち認第1号、認第2号、認第4号、認第5号、認第11号、認第12号、認第16号ないし認第18号、認第20号の10件について反対し、討論いたします。

【県「行革」、呼び込み型、大型公共事業優先の決算に反対】

 日本銀行が10月初めに発表した短期経済観測で、大企業製造業の業況判断は2期連続の横ばい、非製造業は悪化したことが明らかになりました。また、8月の家計の消費支出は実質で1年近く落ち込みを続けており、完全失業率も半年ぶりに悪化しました。大企業がもうかれば、それがいずれ国民に滴り落ちて、消費も雇用もよくなるという安倍政権のアベノミクスの破たんは明らかです。県民のくらしを応援し、中小企業・小規模企業の振興による内需拡大、地域経済再生に転換することが求められています。その立場で以下討論いたします。

 まず認第1号、「平成27年度兵庫県一般会計歳入歳出決算認定」についてです。
 反対理由の第1は、「社会保障の充実」を理由に消費税を8%に引き上げておきながら、「社会保障と税の一体改革」で社会保障の削減を続ける国と軌を一にし、社会保障を悪くしていることです。
 介護報酬は、処遇改善のための報酬引き上げで「充実」としていますが、介護給付費県費負担金は減額であり、とても介護の充実とはいえません。
 また、生活保護費も住宅扶助費と冬季加算の基準が引き下げられる中、県もカットするなど認められません。

 第2は、県行革による県民と職員に対するしわよせです。
 「第3次行革プラン」により、母子父子家庭の医療費助成事業、老人医療費助成事業の通年削減は、大きな負担になっており元に戻すべきです。
 また、職員の給料に関しては、3年連続で引き上げられるとしていますが、兵庫県だけの一般職員の行革独自カットの継続と定員削減は認められません。また、職員にしわ寄せをしておきながら、知事などの特別職、教育長の期末手当を引き上げたことにも反対です。
 教育の問題については、国の就学支援金制度で所得制限が導入され、2割の生徒に授業料の負担が生じたままにされています。また、「県行革」により私学助成の据え置きがされています。
 それから、16学区から5学区への高校通学区拡大の方針が進められたことも賛同できません。

 第3に、マイナンバー関連の問題です。
 住民登録をしているすべての人に12桁の番号をつけるマイナンバー制度が始まって1年がたちましたが、交付システムがトラブル続きのためカードの交付が遅れています。マイナンバーはトラブルに次ぐトラブルで、国民の不安はいっそう高まっています。また「マイナンバー制度はプライバシーを侵害する違憲の制度」だとして、全国8カ所で原告500人により裁判が起こされています。
 個人情報が流出した時の被害は甚大であるとともに、徴収強化が目的であるマイナンバー制度そのものに反対です。

 第4は、雇用と地域経済についてです。
 消費税増税後、「地方消費喚起」の県補正予算なども組みましたが、県民の生活の安定や、県経済の好循環につながっていないことです。安倍政権が描く「景気回復シナリオ」とは反対に先行きに不透明感が広がっていることを示しています。
 アベノミクスによって物価は上昇、働く人の賃上げは、対物価上昇率に追いつかず、実質所得が低下。その上、社会保障の切り下げで、国民・県民はますます暮らしにくくなっています。
 中小企業は、燃料費や電気代、材料の仕入れ単価などが上昇し、特に製造業や小売業がきびしい状況に追い込まれています。
 「産業の活性化と雇用の創出を図る」とする産業立地促進事業費補助ですが、「本社機能の移転」などを名目に予算額を増やしました。「中小企業も使える」と言われますが、設備投資補助は一般地域では10億円以上の投資、雇用補助は5000万以上の設備投資が必要であり、実際は大手企業しか使いにくい補助です。実際に10件の内、6件が大企業で、総補助額12億468万円の内、11億5400万円が大企業に補助されています。雇用基準補助を活用して新たな正規雇用者数は54人に留まっています。体力があるにもかかわらず、国からも減税などされて優遇されている大企業に補助金は必要ありません。
 効果が限定的な大企業「呼び込み」型の経済対策から、地域の雇用を維持し、ものづくりの技術を守っている中小・小規模企業の役割を活かす支援への転換が必要です。各種業種に波及する住宅リフォーム助成制度などは有効です。中小・零細業者の仕事起こしや販路開拓への支援こそ必要です。

 第5に、大型公共工事優先の決算になっている問題です。
 県は平成27年度補正予算で緊急経済対策として土木費116億円を計上し、その内の約40%、45億円を浜坂道路整備事業に充てています。浜坂道路整備事業は、特殊技術を伴う大型公共工事のため、過去5年間の発注実績では発注額の約65%に県外企業が参入しています。補正予算・緊急経済対策の目的は「地域企業の活用」となっていますが、浜坂道路整備事業ではその効果は限定的です。

 また、県はこれまで過大な需要予測による港湾、空港、高速道路、基幹農道など不要不急の大型公共工事を推進してきましたが、本決算でも、総額5000億円とも6000億円とも言われる播磨臨海地域道路網計画や、名神湾岸連絡線推進のための調査費が支出されています。

 播磨臨海道路網計画は1973年に当初計画されたものですが、直前の1960年代は、GDP成長率が年率換算平均で10%、自動車保有台数は340万台から1900万台へと5.6倍に、生産年齢人口も6000万人から7200万人へと増加するなど、経済も人口も右肩上がりの高度経済成長期でした。

 一方で2000年代に入ってからのGDP成長率はマイナスが続き、自動車保有台数は、2003年の7700万台から2013年の8000万台へとわずか1.04倍に留まり、今後自動車保有台数が減少に転じる事は明らかです。また、今後40年の労働生産人口は現在の7600万人から5000万人まで減少するとの推測がされています。

 経済状況、人口動向が大きく様変わりする中で、甘い需要予測による大型公共工事の失敗はもう許されません。渋滞問題については、自動車交通量の抑制対策や、モーダルシフトのさらなる推進が必要です。また、姫路・加古川バイパスを利用する車両の内、播磨圏域を通過する車両は全車両の約7%、圏域から域外へ、あるいは域外から圏域へ出入りする車両は約40%にもなり、これらの車両を山陽道や・中国自動車道などに振り分ける対策こそ真剣に考えるべきです。

 以上の理由から、認第1号「平成27年度兵庫県一般会計歳入歳出決算認定」について反対します。

 次に、認第2号「平成27年度兵庫県県有環境林等特別会計歳入歳出決算」については、淡路市石の寝屋、三田市酒井畦倉用地、淡路市江崎汐鳴山用地を県有環境林として取得が含まれています。
 また、認第4号「平成27年度兵庫県公共事業用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定」における宝塚新都市、小野市場地区、加古川神野用地については、かつて県が大規模開発を計画し、事業失敗により塩漬け土地の償還のための公債費特別会計への繰り出しが含まれています。平成27年度に支払った県債の元利償還金は宝塚新都市で3億3500万円、小野市場地区で1億4200万円、加古川神野用地で2300万円にもなります。
 事業失敗に何の反省もなく、なし崩し的に処理することは認められず、賛同できません。

 次に、認第5号「平成27年度兵庫県営住宅事業特別会計歳入歳出決算の認定」についてです。
 県は「ひょうご県営住宅整備・管理計画」を見直し、現在5万2433戸ある県営住宅管理戸数を平成37年度までに4万8千戸へ4433戸削減する目標を設定し、平成27年度も管理戸数削減が行われました。また、平成27年度からは家賃減免制度が改悪され、減免対象世帯数は14000世帯から12000世帯へ2000世帯減少し、減免対象者への負担増分も含めると約5億円もの負担増となっています。非正規雇用の拡大によって県民所得が低下し、県営住宅への期待と役割がますます高まる中での管理戸数削減、減免制度改悪は認められません。
 また、UR借り上げ復興住宅の入居者に、法的根拠も不十分なまま転居を迫っていることからも、反対です。

 次に、認第11号「平成27年度兵庫県母子父子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算の認定」についてです。
 福祉的な対応が必要な貸付にもかかわらず、債権回収を民間の債権回収会社へ委託しており、個別の事情を配慮しない取り立てが行われていることは認められません。また、保証人がいなければ実質借りることができないなど、必要な人に必要な時に貸し出す制度になっていないことも指摘しておきます。

 認第12号「平成27年度兵庫県小規模企業者等振興資金特別会計歳入歳出決算の認定」については、地域改善分の未償還、焦げ付きについて処分状況が明らかになっていないなどきちんと総括がされておらず、賛同できません。

 次は、認第16号「平成27年度兵庫県病院事業会計決算の認定」についてです。
 行革による人員削減があることと、県立こども病院を多くの患者・家族、医師会などの反対を押し切って、防災上問題のあるポートアイランドに移転し、小児三次救急・総合周産期母子医療センターを1カ所に集めたことなど認められません。

 次に認第17号「平成27年度兵庫県水道用水供給事業会計決算の認定」についてです。
 県による過去の過剰な水需要予測や二部料金制等により、市町に高い県水を押しつけていることから、反対します。

 次に、認第18号「平成27年度兵庫県工業用水道事業会計決算の認定」についてです。
 主に大企業に供給している工業用水は、1トン当たり4円30銭で、50年前と比べ2円10銭しか値上げをしていません。
 工業用水道事業法では、工業用水料金について「社会的・経済的事情の変動により著しく不適当な場合」には、その状態を解消することを求めていますが、不当に安い価格に据え置いていることから、反対です。

 次に認定議案第20号「平成27年度兵庫県地域整備事業会計決算の認定」についてです。
 平成26年度から会計制度の見直しによって、進度調整地を除く時価評価処理が行われ合計で194億円の特別損失が明らかになりました。
 過大な土地利活用予測のもとに買い付けた損失が、一部ですが明らかになりました。
しかし県は、会計制度が変更されたにも関わらず未だ進度調整地について時価評価を保留し、プロジェクトごとの収支も明らかにしておらず反対です。

 以上で私の討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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