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本会議

第330回臨時県議会補正議案反対討論 入江次郎
2016年2月1日

補正議案反対討論

 日本共産党議員団を代表して、議案第149号、議案第156号に反対し、討論を行います。

 議案第149号、「平成27年度兵庫県一般会計補正予算案」の反対の第一の理由は、マイナンバー制度に関わる情報セキュリティクラウド整備事業が含まれているからです。

 わが党は、12月議会でも指摘しましたが、マイナンバーにより県民一人一人に原則不変の個人番号を付番し、個人情報をこれによって容易に照合できる仕組みをつくることはプライバシー侵害や成り済ましなどの犯罪を状態化するおそれがあり、この制度そのものに反対です。

 マイナンバー法審議中の昨年6月には、日本年金機構から125万件もの年金情報の流出が発覚しました。マイナンバー制度が実施された今年に入ってからも、公務員が職場から1万人分もの個人情報を不正に持ち出し個人情報保護条例違反で逮捕されています。さらにレンタル大手ツタヤが新規会員登録の際の本人確認にマイナンバー制度の個人番号が記載された「通知カード」を利用していた事も明らかになりました。さらに地方公共団体情報システム機構でも、サーバーのシステム障害が6件も起きていることを発表しました。

 こうした一連の事件からは、情報セキュリティクラウド整備事業で、市町ごとのインターネット接続を県でひとつに集約したり、標的型攻撃の対策システムを導入したとしても、情報漏えいを完全に防ぐシステムを構築することは不可能であり、仮に完璧に近いシステムができたとしても、単純な人為的ミス、あるいは内部に悪意を持つ人間がいれば大量の情報流出がおきてしまいます。そもそも接続を限定したとしても、情報を扱うのは、事務をする各職場であり、民間委託先の企業です。一度漏れた情報は流通し売買され取り返しがつかないことになってしまいます。マイナンバー制度は直ちに中止すべきです。

 反対の第2の理由は、本補正予算案の主旨とはかけ離れた地域高規格道路・国道178号浜坂道路整備事業が含まれているからです。

 国交省は防災減災対策の予算執行にあたっては、「基本的な考え方として一億総活躍社会実現に向けて緊急に実施すべき対策のうち「特に緊急対応」とされているものについて、必要な経費を積み上げて計上した」とし、予算の執行にあたっては「自然災害リスクが高い地域における緊急防災対応を行う」「地域企業の活用に配慮しつつ適正な規模での発注等による人材の効率的活用」などを求めています。

 県当局が示した補正予算案では防災・減災対策として、債務負担行為分も含めて約176億円が計上されています。その内の約56億円、防災減災対策費全体の約30%が浜坂道路整備に充てられています。その一方で砂防事業は約5億7千万円、治山事業は3億4千万、河川整備事業は13億6千万に留まっています。

 ご存知の通り浜坂道路整備事業は総延長9800m、その内橋梁区間が685m、トンネル区間は6226mにもなり全区間の約7割がトンネルと橋梁になっている特殊技術を必要とする大型公共工事です。わが党はこれまでも浜坂道路整備事業について問題点を指摘し、反対をしてきました。

 兵庫県の工事発注基準によりますと、15億円以上の大規模工事や、橋梁上部工事などを伴う特殊工事については県外企業の入札も認めています。

 これまでの浜坂道路の発注実績をみると、工事発注件数は67件、工事契約総額は約280億円となっています。その内、県内企業の受注件数は55件、契約額は約100億円に留まっています。一方で特殊技術を必要とする橋梁上部工事は7件ありますが、その全てを県外企業が受注し契約額は約27億円となっています。さらに、県外企業も参加可能である契約額15億円以上の大規模トンネル工事は5件あり契約額総額は153億円にもなっています。15億円以上のトンネル工事については県内、県外企業の共同企業体、いわゆるJVとの契約がされていますが、どの工事をとってみても出資割合の5割以上を県外企業が占めています。つまり、これまでの浜坂道路整備事業では工事契約総額280億円のうち、全体の約65%、契約額にすると約180億円の契約工事に県外企業が参入しているということになります。

 繰り返しになりますが国交省が示した本補正予算の基本的な考え方はあくまでも地域企業の活用、地域人材の活用ということになっています。浜坂道路整備事業は本補正予算の趣旨に沿った事業とは思えません。トンネル、橋梁などを要する大型公共事業は、予算の大半がコンクリートと鉄、重機に使われ、地域企業や地域人材の活用にはなりません。

 兵庫県内では、平成21年の佐用町・平成26年の丹波市など、局地的豪雨による土砂災害などで甚大な被害が発生し、県民の中でも不安が広がっており自然災害対策は喫緊の課題となっています。しかしながら県内の土砂災害整備箇所の整備率は20%台に留まっており、このままのペースで推移すればすべての危険箇所を整備するのに100年以上かかることになります。

 浜坂道路整備事業が進められている但馬地域では、全産業に占める建設業者の比率は約17%で兵庫県平均の約2倍近くにもなり、建設業は但馬地域の基幹産業になっています。本補正予算の趣旨である自然災害から住民を守り、地域企業の活用・地域人材活用というのであれば、特殊技術を必要とする浜坂道路事業のような大型公共事業ではなく、砂防・治山・河川整備事業など地元業者が直接受注のできる緊急防災事業にこそ重点を置くべきです。

 反対の第3の理由は、知事・教育長ら特別職の期末手当の引き上げが含まれているからです。

 兵庫県は県人事委員会の勧告にもとづき、職員給与が民間従業員給与を1405円、0.4%下回る公民較差を解消するため、給料表の水準引き上げ、地域手当の支給割合の引き上げ、期末手当についても0.10ヶ月引き上げることを提案しています。地方公務員を含め私立学校や民間病院、社会福祉施設などは、いわゆる人勧準拠、人勧横並びで給与決定を行っており、これらを含めると人事院勧告の影響は全国で約625万人に影響が及ぶとされています。経済の好循環を実現するためには個人消費を温めることが不可欠であり、民間給与相場にも大きな影響を与える一般職員の給与引き上げは当然の事です。

 しかしながら、知事と教育長などの特別職給与は高すぎるというのが県民の圧倒的な声です。県民の理解を得られない事から、知事・教育長ら特別職の期末手当引き上げに反対します。

 同様の理由で、議案第156号、「職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例」に反対します。

 以上で、わたくしの討論を終わります。

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