サイト内検索
メニューをスキップするTOPページへ本会議へ予算決算特別委員会へニュースへ政策見解へスケジュールへリンクへ
本会議

第326回本会議2015年度予算議案反対討論 宮田しずのり
2015年3月2日

 私は、日本共産党兵庫県議団を代表し、上程中の議案のうち、第1号、第2号、第4号、第5号、第11号、第16号ないし第18号、第20号、第23号、第28号ないし第30号、第33号、第36号、第39号、第40号、第42号ないし第45号、第51号、第54号ないし第68号、第75号、第77号ないし第85号の、47件に反対し、討論を行います。

 昨年2014年の年間を通した実質GDP成長率は0・0%で、経済成長が止まってしまっています。年間で民間最終消費支出がマイナス1・2%、家計最終消費支出はマイナス1・3%となっており、4−6月期の大幅な落ち込みを回復できていません。
 消費税を3%から5%に引き上げたあとの1998年、リーマン・ショックの2008年、2009年の落ち込みを上回り、この20年間で最大の落ち込みとなっています。消費増税が個人消費を落ち込ませ、県の経済成長を阻害していることは明らかです。このような状況のもと、兵庫県予算がどうあるべきかという立場から、以下討論いたします。

消費税を増税しながら社会保障を切り捨てる予算
 まず、第1号議案、「平成27年度兵庫県一般会計予算」についてです。
 反対理由の第1は、「社会保障の充実」を理由に消費税を増税しておきながら、社会保障を削減する国と歩調を合わせた社会保障切り捨ての予算となっていることです。
 来年度の予算で、安倍政権は、「社会保障の自然増」について、「聖域」とせず、大幅カットに踏み出しました。
 介護報酬は、マイナス2.27%引き下げ、介護職員処遇改善加算の上乗せを除けば、4.48%と過去最大規模の引き下げです。
 生活保護の住宅扶助と冬季加算の基準も引き下げ、来年度の県予算でも予算がカットされています。
 今後さらに、消費税の増税にあわせた「社会保障と税の一体改革」によって、介護の要支援外し、医療病床の削減、国保の広域化などがすすめられようとしています。
 県は、「社会保障・税一体改革による社会保障の充実により社会保障関係費が増」となったと説明されましたが、「社会保障・税一体改革関係経費」の内訳をみると、充実とはいえません。たとえば、子ども・子育て支援給付では、122億円充実したことになっていますが、これは、制度の変更により、これまで直接政令市・中核市に交付されていた給付が県を通って交付されることになったことや、幼稚園の予算がまわってきたことにより見かけ上大幅に増えているだけで、人員配置の充実などに使える単価の増はわずか8億円だけしかありません。
 介護でも、処遇改善のための報酬引き上げが「充実」として計上されていますが、一体改革以外の介護給付費県費負担金は減額であり、とても介護の充実とはいえません。
 予算特別委員会でも指摘しましたが、社会保障の「安定化」に使うとされていた消費税の引き上げ分が、国と地方の借金減らしに使われて、本来「安定化」のために増えるべき地方交付税が増えていないということを県自身も認めておられます。
 わたしたちは、消費税増税、社会保障削減の道は、地方自治体にとっても、自分の首を絞める道になることを警告してきましたが、まさにそうなっているではありませんか。
 国の悪政をいっしょになってすすめるのではなく、「防波堤」の役割をはたし、消費税引き上げに反対し、「行革」路線を抜本的に転換することが切実に求められています。

「県行革」で福祉・教育を切り捨て
 第2に、「県行革」による「福祉・教育の切り捨て」が進められていることです。
 来年度、65歳から69歳の老人医療費公費助成の対象者は1万6697人とされています。「新行革プラン」がはじまる以前の対象者は17万5千人でしたから、10分の1に減らされています。重度障害者(児)や母子父子家庭等医療なども削減し、2008年の「新行革プラン」以降、合計で20万人近くの県民が県独自の助成から外されました。
 地方自治体の一番の存在意義は「住民の福祉の増進」です。国が社会保障を削減してきたときに、それとあわせて県独自のサービスをカットすることは、それに逆行することではないでしょうか。
 また、教育分野においても、来年度、「第三次行革プラン」にもとづいて、私立高等学校の経常費補助を段階的に減らしています。
 こうしたくらし・福祉、教育の予算の削減に反対をいたします。あわせて、第51号議案、「第2次行財政構造改革推進方策の変更」についても同様の理由で反対し、第30号議案、「特別職に属する常勤の職員の給与及び旅費に関する条例等の一部を改正する条例」については、県民にこれまでの県政のツケを押しつけながら、知事などの特別職の給与を回復するものであり、反対です。
 第29号議案「兵庫県職員定数条例等の一部を改正する条例」、第44号議案「兵庫県学校教職員定数条例の一部を改正する条例」についても、「行革」を理由とした職員・教職員削減が含まれることから、反対です。

「大企業呼びこみ型」でなく地元中小企業支援強化を
 第3に、大企業頼みの経済対策についてです。
 アベノミクスによる恩恵は、一部の輸出に強い大企業や資産家にだけまわっています。県は、来年度の法人事業税の大幅な増を見込んでいますが、業種別にみると、電力、鉄鋼、電機など大手が並びます。
 来年度の税制改正で法人税の実効税率を3.29%引き下げ、莫大な内部留保を溜め込んでいる大企業には減税する一方で、赤字や利益のうすい中小企業に外形標準課税で増税をしています。
 国でも地方でも、いま問われているのは、大企業「呼び込み」型の経済対策からの転換です。兵庫県は、これまで全国でもまれな天井知らずの大企業立地のための補助金をつづけてきましたが、尼崎のパナソニック工場が全面撤退して、その破たんは誰の目にも明らかとなりました。
 しかし、来年度予算では、国の「地方再生」に沿って、「本社機能の移転」などを名目に企業立地補助金を拡充し、予算額を増やしています。「中小企業も使える」と言われますが、まとまった投資が前提で、「外からの呼び込み」という従来の発想は変わっていません。このような経済政策を抜本的に転換し、今こそ、中小企業振興条例の制定などをはじめ、住宅リフォーム助成などの仕事おこしや、中小企業の賃上げにつながる支援策にこそもっと予算をつけるべきです。
 同様に、第23号議案、「兵庫県地域創生条例」と第36号議案、「産業の集積による経済及び雇用の活性化に関する条例の一部を改正する条例」についても、問題のある企業立地補助金の財政措置などを含んでおり、反対です。

不要不急の事業に反対
 反対理由の第4に、不要不急の投資事業などが含まれていることです。
 神戸空港への補助、但馬空港などの関連予算、利水・治水の検討が不十分で、環境面からも問題のあるダム事業、名神湾岸連絡線、播磨臨海地域道路などの高規格道路の調査費や、園田西武庫線などの街路事業、問題のある基幹農道などがあり、反対です。
 以上の理由から、第1号議案、「平成27年度兵庫県一般会計予算」に反対いたします。

県営住宅の家賃減免制度改悪など、問題ある特別会計予算に反対
 次に、第2号議案「平成27年度兵庫県県有環境林等特別会計予算」、第4号議案「平成27年度兵庫県公共事業用地先行取得事業特別会計予算」については、塩ヅケ土地の取得費用の償還のため公債費を繰り出すとともに、更なる取得を目的に積み置いていますが、当初の開発計画の破たんについての説明や時価を明らかにしないまま、失敗のツケを県民に押しつけようとするものです。全体の時価評価を行い、県民への説明責任を果たすべきです。

 第5号議案「平成27年度兵庫県営住宅事業特別会計予算」は、低所得者向けの住宅が大幅に不足している中、新規建設がなく、「行革」により建て替え戸数も抑制されています。さらに、UR借り上げ復興公営住宅の入居者に転居を迫っていることからも反対です。
 また、来年度、家賃減免制度の改変の影響による2億円の収入増が見込まれていますが、入居者からは、「来年の家賃が月5000円もあがった」という驚きの声がたくさん聞かれます。県営住宅の入居者の多くは低所得者であり、少ない収入のなかで、月5000円の値上げは生活に大きく圧迫します。これは、県が家賃減免の要綱を変更し、家賃減免の算定を所得ではなく、総収入にもとづくものに変更したことに伴うものですが、広範な入居者にたいする説明や意見を聞くことが不足しており、撤回も含めた見直しが必要となっていることを強く主張します。
 同時に、家賃減免の対象となる世帯にもかかわらず、4割以上の入居者が家賃減免をされていない実態もあります。昨年9月、千葉県の県営住宅で、家賃を滞納した母子家庭の母親が住宅明け渡しの強制執行日に無理心中を図って長女を殺害する事件があり、国土交通省は、昨年、関係部局との連携や減免制度の周知徹底を求める通知を都道府県あてに出しました。県として指定管理者まかせにするのではなく、入居者に対して家賃減免制度の周知や相談などの責任を果たすべきです。

 第11号議案「平成27年度兵庫県母子寡婦福祉資金特別会計予算」は、福祉的な貸付金の償還金の回収を民間委託していることに反対です。

 第16号議案「平成27年度兵庫県病院事業会計予算」ですが、関係者の強い反対を押し切り、地震・津波災害により災害拠点病院としての機能が果たせないことが心配される、人工島ポートアイランドへの移転を推し進める、県立こども病院の建替え・移転の予算126億円が含まれおり、また、県立病院の職員を「行革」により削減していることからも反対です。

 第17号議案「平成27年度兵庫県水道用水供給事業会計予算」は、二部料金制等により高い県水を市町に押しつけていることから、第18号議案「平成27年度兵庫県工業用水道事業会計予算」は新日鉄などへ工業用水を不当に安い価格に据え置いていることから反対です。

 第20号議案「平成27年度兵庫県地域整備事業会計予算」については、会計制度の変更にもかかわらず進度調整地について時価評価を保留し明らかにされていないこととともに、各プロジェクトごとの収支が明らかにされていないことからも反対です。

問題のある条例改定に反対
 次に、条例等関係議案についてです。
 第28号議案、「本人確認情報の提供、利用及び保護に関する条例の一部を改正する条例」については、県下の市町が、徴収のために県内の他の自治体の住民基本台帳の本人確認情報で調査できるようにするもので、個人情報保護やプライバシーの問題点があり、反対です。

 第33号議案、「法令の規定により条例に委任された基準等に関する条例の一部を改正する条例」についてです。
 医療介護総合確保法により、介護予防の訪問・通所介護事業が2017年度までに市町の総合事業とされることに伴う条例改定ですが、全国一律の基準と単価で実施されてきた予防給付の通所・訪問介護が、市町によりばらばらの基準で実施されることになります。
 指定事業所によるサービスを現行の報酬単価以下に設定させるとともに、人員配置や資格など基準を緩和し、無資格者による安上がりのサービスをもうけることで、サービスの質の低下や、専門サービスが必要な高齢者からのサービス取り上げにつながることから、反対です。

 第39号議案、「建築基準条例の一部を改正する条例」については、空家をグループホームに活用する際の防火規制の緩和が含まれています。規制緩和で安全性を低めるのではなく、支援によって、グループホームの活用をすすめるべき立場から、反対です。

 第40号議案、「都市計画法施行条例の一部を改正する条例」については、市街化調整区域において市街化を促進するおそれがないと知事が認めて指定する特別指定区域内の開発行為において、対象区分や建築物に、住宅、工場、沿道サービス施設、観光施設など、広い範囲で拡充、新規追加しており、開発行為を広げる懸念があり、反対です。

 次に、第42号議案、「委員会の委員等の報酬及び費用弁償に関する条例等の一部を改正する条例」についてです。
 憲法の教育の自由と自主性を保障する立場から、教育委員会制度は行政から独立し、国や首長からの政治的介入をきびしくいましめてきました。しかし、安倍政権は、「教育行政の責任の明確化」と称して、教育委員長と教育長を一本化し、首長が直接任命する新教育長を教育委員会のトップにすえる制度改悪をすすめました。今回の条例改定は、教育委員長の規定をなくし、メンバーを減らす内容が含まれており、反対いたします。

 次に、第43号議案、「兵庫県立高等学校の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例」については、「第二次行革プラン」による、県立川西高校・宝塚良元分校・伊丹市立高校の三つの定時制高校の募集停止に反対してきた立場から、県立川西高等学校を廃止する条例の一部改正に反対いたします。

 次に、第45号議案、「兵庫県病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例」については、県が「行革」により廃止を打ち出し、多くの要望を受けて市に移譲することになった柏原看護専門学校と淡路看護専門学校の廃止が含まれており、地域の看護師不足の対策としても、県立の看護養成学校を廃止するべきでないとう立場から、反対します。

 最後に、第54号ないし第68号、第75号、第77号ないし第85号の「公の施設の指定管理者の指定」についての反対意見を、まとめてのべます。
 社会福祉研究所、県立こども発達支援センター、視聴覚障害者情報提供施設、清水が丘学園、神出学園、災害医療センター、県立リハビリテーション中央病院、西播磨病院は、県民の健康や障害者、青少年のための施設であり、いずれも県が運営に直接責任をもつべきことから指定管理にすることに反対します。
 第81号の、「県営住宅の指定管理」は、西区・明舞地区、阪神北地区、中播磨、東播磨A・B地区を除く県営住宅を、住宅供給公社に指定管理するものですが、県が直接責任を負うべきであるとの立場から、反対です。
 また、その他の施設は、利用料金制をともなう指定管理で、議会のチェックなく一定の範囲で値上げが可能なことから反対です。

 以上で私の討論を終わります。

前のページへ戻る このページの上へ
Copyright(c)2001-2017 日本共産党兵庫県会議員団