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本会議 第321回臨時県議会質疑 ねりき恵子
2014年2月7日

【消費税の8%アップのストップを】

 私は、日本共産党県会議員団を代表して、平成25年度補正予算案についての質疑を行います。
 まず、1点目は、今回の補正予算案が県民の所得を増やし、地域経済の景気回復に、どこまでつながるかという問題です。
 安倍内閣は、「経済の好循環を確実にする」ためとして、5兆円の補正予算を組みました。しかし、現在のような経済情勢の下で、4月からの消費税の8%への増税、社会保障の負担増・給付減を合わせると10兆円ともいわれる負担増が押し付けられれば、国民のくらしに大きな打撃を与え、さらに消費が低迷し、景気も財政も悪くなる「悪循環」に陥ることは明らかです。
 県の補正予算案にも、市町の「臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例交付金」の事務費の予算が組まれています。これは「消費税率引き上げに際し、低所得者に与える影響にかんがみ、簡素な給付措置」として一人につき1万円の給付金を支給するというものですが、このような対策で、庶民に重い負担となる消費税の増税の影響を解消することはできません。
 わたしたちは、県議会でも、これまでも繰り返し、消費税の増税をストップするべきであると主張してきましたが、あらためて、知事にお聞きします。国・県のこのような対策で、消費税増税の影響を緩和できると考えているのでしょうか。いまからでも、4月からの消費税の8%引き上げ実施をやめるよう国に働きかけるべきです。知事の答弁を求めます。

○井戸知事答弁:
 国・地方通じて大幅な財源不足が見込まれています。今後とも増加する社会保障関係費の財源を確保し、持続可能な社会保障制度を維持するためには制度の抜本的な改革がもとより、これを支える安定的な財源の確保が必要です。すでに国地方の債務残高は約1000兆円、地方だけでも約200兆円と、国地方の財政状況はきわめて厳しい状況にあります。単に歳出を切り詰めるだけで、解決はつきません。この社会保障の安定財源の確保と財政の健全化の課題に対応するためにも、消費税、地方消費税の引き上げは不可欠なものと考えます。特に今回の引き上げは、超少子高齢社会の到来とともに、今後とも大きな自然増や対策の必要性が求められている社会保障財源に充当するものとされています。また消費税引き上げに際し、国において、低所得者への一定額の給付のほか、社会基盤の老朽化対策や防潮堤の整備などの公共事業、設備投資減税や給与を増加させた企業にたいする減税の拡充、住宅ローン減税の拡充や住まい給付金などの住宅購入支援策などを行うこととされています。また一定額の給付のための準備の経費も今回の補正に盛り込みました。これらの施策により、社会保障財源が充実されるとともに、景気の腰折れも回避され、成長戦略がより確実になり、好循環を期待してまいりたい。

【公共事業中心でなく、賃上げ対策こそ】

 2点目は、補正予算の中身についてです。
 提案されている補正予算案は、一般会計と特別会計をあわせて総額606億円、そのほとんど、503億円が投資的経費、公共事業関連となっています。
 昨年の補正予算額、1286億円のおよそ半分の規模ですが、その手法は、相変わらず同じやり方です。日本共産党は、昨年2月臨時議会でも、国民の所得が落ち込んだままで、いくら公共事業だけを行って一部のところが一時的に潤ったとしても、消費拡大、内需拡大にはつながらないこと。また、消費税増税が今年4月に実施されれば、深刻な経済不況に陥ることを指摘し、予算を福祉や中小企業支援などに幅広く活用するよう提案しました。
 県はこの1年、昨年2月補正予算・約1000億円と平成25年度当初予算の約1700億円、合わせて約2700億円の大きな規模の公共事業を実施し、国は、「景気回復の裾野は着実に広がっている」とのべ、県も「持ち直しの動き」と言っています。
 しかし、県下のある経済団体の幹部は、新年のあいさつで「円安や株高で潤ったのは一部の大企業であり、これも一時的で、我々には実感がない」と、はっきり述べられています。これが大多数の実感ではないでしょうか。
 2013年7月〜9月のGDP国内総生産の実質成長率は、年率換算で1.1%にとどまっており、消費税増税を前にした駆け込み需要と公共事業の積み増しという、一時的なものにすぎません。国民に恩恵はなく、円安による燃料、原材料、生活必需品の値上がりが、家計と中小企業を苦しめています。
 兵庫県の名目GDPでも、2013年4月―6月でプラス0.5%、2013年7月―9月でプラス1.6%にとどまっています。日本銀行神戸支店の1月10日の「管内金融経済概況」では、「輸出は持ち直し」の一方で「賃金は弱い動き」と指摘しています。
 県内で働く人の賃金は、2013年は(11月まで)平均でマイナスとなっており、増えていません。現在行われている賃上げ交渉も、一部の大企業を除いてベースアップはなく、労働者の約8割を担う中小企業はきわめて困難な状況です。
 こうした県民生活や中小企業のおかれている現状の下で、防災や国土強靭化などを名目に、いくら公共事業だけを実施しても、一部のところに一時的に影響を及ぼすだけではありませんか。
 そこで、補正予算は公共事業中心ではなく、働く人の賃金を引き上げ、安定した雇用を増やすための施策に切り替えることを求めます。例えば、中小企業が賃金引上げを行うための県の支援制度創設や、保育・介護・医療など、人手不足の福祉分野の給与を引き上げるための処遇改善補助を行うなど、直接賃金引上げにつながる施策を中心とするよう、使い方を転換すべきであると考えますが、知事の答弁を求めます。

○井戸知事答弁:
 このたびの補正予算は、消費の増加を通じて、さらなる景気回復につなげる経済の好循環をめざす国の補正予算を活用した事業を早急におこない、需要創出効果の発現による県内経済の活性化を図ることを目的に編成しました。県民の安全・安心の早期確保を基本とした地震・津波対策や風水害土砂対策、道路河川の老朽化対策などの公共事業に加え、緊急防災・減災事業債を活用しておこなう県立高等学校や警察署等の県有施設耐震化事業など、実需要の喚起が見込まれる事業を中心に予算化しています。発注にあたっては、分離分割発注等による発注ロットの小規模化や、使用建設資材の県内産品の使用義務付けなど、執行団体での工夫を施します。そして、これが県内中小建設業者の受注機会の確保や地域の実需要の確保につながると考えています。
 また、緊急雇用就業機会創出事業に基金を積み増しし、地域人づくり事業におきまして、従来からの雇用創出に加えまして、労働者の引上げ等の処遇改善を目的に事業者の行う販路拡大などの取り組みに支援を実施します。また、福祉・介護人材確保緊急支援事業として、引き続き、福祉人材確保に取り組みます。
 さらに、待機児童の早期解消のための安心こども基金を積み増し、保育所等の整備に加え、あらたに小規模保育等にも取り組んでまいりますし、引き続き保育士の処遇改善も実施します。なお、介護従事者には、別途介護報酬等への加算措置により処遇改善が行われています。
 今回の補正予算に引き続き、平成26年度当初予算におきましても、経済雇用対策、実需要の創出など、切れ目のない対応を図り、一体的な効果を発揮できるように取り組んでまいります。

【公契約条例の制定を】

 3点目は、賃上げにつながる公共事業のあり方についてです。
 公共事業は、地域の中小業者や労働者の仕事を確保し、所得を増やし、地域経済の発展につながるものでなければなりません。また、建設労働者など人材を育て、技術を継承していくことも切実に求められています。
 しかし、現状は、公共事業を請け負っても「利益が出ない」との地域業者の声をよく聞くところです。先日も、神戸新聞に「公共事業急増、中小零細に恩恵なく」という記事がのりました。「人手が足りず、急に工事が増えても受注できず、零細業者らは今、アベノミクスの恩恵を受けられずにいる」と指摘しています。
 この背景には、歴代政府の政策に振り回されてきていることに加え、請負単価が切り下げられ、一方、資材高騰などで業者は利益を得られず、賃金も下がり、労働者離れが進んでいる実態があります。
 こうした現状のまま、経済対策だといって公共事業予算を増やし、工事発注しても、計画通り受注され仕事が回る保証もないのではありませんか。
 全国的にも、東京築地市場の移転工事をはじめ、富山県射水市(いみずし)庁舎建設工事、愛知県立高校校舎建設など、入札不調が相次いでいます。兵庫県でも、今年12月末の県土整備部の本庁と土木事務所の入札不調・不落の率は5.3%と高い水準です。
 国は再度の労務単価の引き上げを検討していますが、昨年の引き上げでも、雇用の現場の給与引き上げには、十分に反映していません。
 やはり、県が行う公共事業において、一定額以上の賃金支払いを義務付ける公契約条例が必要です。県は、これまでの答弁で“導入自治体の運用状況”“国の動向、他の地方公共団体における検討状況”などを「研究する」と約束しています。これまでどのような研究をされたのでしょうか。末端の下請け業者と労働者に一定額の利益と賃金が確保され、地元の事業者と労働者に仕事が確保されるようにすることを求めますが、お答えください。

○石井産業労働部長:
 公契約条例につきましては、全国で最初に制定した千葉県野田市で平成24年度には5000万円以上の工事等の契約53件が対象となったところであります。下請け業者へ派遣された労働者の賃金まで報告を求められるなど、受注業者の業務が増加することや、その効果が市発注の対象工事に限定されまして、市域全体の波及効果が十分にあらわれていないことなどの課題があると伺っています。また条例は全国で9市区が制定されており、県下におきましては三木市が現在パブリックコメントを実施中であり、条例制定にむけた動きがありますが、都道府県では制定しているところがないというのが現状です。賃金につきましては、最低賃金法を順守することは当然のこととして、具体のあり方につきましては、労使が自主的に決定することが原則でありまして、公契約条例の必要性につきましては、引き続き情報の収集など、慎重に研究をすすめてまいりたいとおもいます。またご指摘の通り、公共事業の実施にあたりましては、地元企業の育成、労働者の雇用拡大を図りつつ、地域経済の発展につなげなければならないと認識していおります。このため、本県の公共事業の最低制限価格は、下請けを含めまして、約9割の企業が黒字を確保できる価格で算定をして、昨年7月にも引上げを行ったところであります。また、設計労務費単価につきましても、昨年の4月には12.4%引き上げた結果、11月の県内建設労働者の給与は、前年同月比で平均10.3%上昇しておりまして、末端の労働者にまでその効果がいきわたっている表れであると考えているが、さらに本年2月には平均6.3%引き上げたところでありまして、より一層の効果が生じるものと考えております。また、加えまして地元企業が受注できますよう、可能な限り分離分割発注によりまして、小規模工事の確保を図ることとしておりまして、今後とも効果的な事業執行に努めてまいりたい。

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