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本会議 第319回本会議請願討論 いそみ恵子
2013年10月25日

 私は、日本共産党県会議員団を代表して上程中の請願のうち、請願第78号、第80号、第86号は、不採択ではなく採択を、請願第83号については、採択ではなく、不採択を求め、以下主な理由を述べます。

 まず、請願第80号「来年4月からの消費税増税の中止を求める意見書提出の件」についてです。
 安倍内閣は、景気が回復の兆しをみせているとして、来年4月から消費税率を8%に引き上げる方針を決定しました。ところが10月1日発表された政府指標でさえ、雇用や賃金などが軒並み悪化、消費支出もマイナスになっています。8%への引き上げで史上最大の8兆円もの大増税の押しつけに、「くらしがなりたたない」「商売が続けられない」など、不安と批判の声が噴出しています。
 今回の消費税大増税には、一片の道理もありません。安倍首相は、この増税が深刻な景気悪化をもたらすことを認め、それへの対応として年末に決定する復興特別法人税の廃止を含め、6兆円規模の経済対策を発表しました。しかし、その内容は、大型公共事業の追加に2兆円、復興特別法人税の廃止や投資減税など大企業減税に2兆円というものです。所得が減り続けている国民から8兆円を吸い上げ、内部留保金を270兆円も抱え込んでいる大企業には減税をばらまく、まったく逆立ちした対策です。
 国際通信社のロイターが今月、日本国内で行った「企業調査」で復興特別法人税の1年前倒し廃止など法人減税が実現した場合、増えた利益は、賃金より内部留保へと考えている企業が30%と回答し、「賃金」としたのは、わずか5%です。働く人の月給が15か月連続で減り続けるなど、国民の所得が大きく減少したもとでの大増税は、暮らしと経済を壊し、財政再建どころか財政をますます悪化させ、日本経済と財政に深刻な事態を引き起こすことは明らかです。
 アメリカウォールストリートジャーナルも10月2日の社説で安倍晋三首相が来年4月からの消費税率引き上げを決めたことについて「アベノミクスを沈没させる恐れがある」と批判、デフレが克服されていないもとで「消費に打撃を与えるべきではない」と強調。持続可能な経済成長こそが財政再建の唯一の方策であることを示しました。
 以上のことから、「来年4月からの消費税増税の中止を求める」本請願の採択を強く求めます。

 次に請願第86号「県公立高校通学区域の拡大計画の凍結を求める件」についてです。
 この問題は、わが党議員が一般質問でも取り上げましたが当事者である生徒・保護者、地域住民、教職員の参加が保障されず、傍聴すら出来ない「通学区域検討委員会」の報告にもとづき決定し、競争の激化や高校のさらなる「序列化」がもたらされることを指摘し、その白紙撤回を求めてきました。
 委員会審査の中で、「新通学区域の導入により、高校の選択肢が拡大するとともに、自己の可能性が伸ばせる、学校で充実した高校生活が期待され、魅力ある学校づくりもいっそう推進される」とのバラ色の意見もありました。しかしながら、通学区区域が広がるもとで意に反して遠距離通学を余儀なくされたり、あるいは経済的理由から高校進学を断念する生徒が出てくることも予想されます。何より、通学区域が広がり、1学区の学校数が増えることにより高校の序列化がすすみ、競争が激化することになります。
 また学区拡大により、他地域からの生徒が増え、逆に地元の子が他地域へ流出すると、都市部も含め「地域の高校」という愛着が薄らぐのではないでしょうか。地域が支える地域の学校づくりを進めるとともに、地域の団体や住民相互の連携、学校と地域の連携を促進し、地域が主体となった学校地域連携を一層進めていけるのは、やはり地元の子が地元の高校に通ってこそ実現できます。19の市町議会から、以上のような懸念を背景に反対の意見書が上がったにも関わらず強行したことは許されません。
 また複数志願制の第一志望加算点や通学費、通学支援のあり方もが未だに決まらない、学校数が増えたもとで本当に中学校での進路指導が行えるのかなど不安の声があがっています。実態は「行きたい学校に行ける」のではなく、増えた学校から偏差値で「行ける学校」を見定めなくてはならなくなってしまうのです。
 この間、「行きたい学校に行けるようになる」といい続けて学区拡大を決めた当事者が関わって、一般財団法人「兵庫県進路選択支援機構」を立ち上げ、高校の「序列化が避けられない」とのべて統一模試を実施することは許されないことです。
 以上、中学生を更なる競争教育に追い立て、教育現場を混乱に陥れ、さまざまな弊害をもたらす「通学区域拡大計画は、一旦凍結すること」を求める本請願の採択を強く主張します。

 次に、請願第78号「義務教育等学習機会の充実に関する法整備を求める意見書提出の件」についてです。
 学齢期に義務教育を受けることができなかった義務教育未修了者は、約百数十万人と推定されています。戦争の混乱や経済的な理由などにより、教育を受けたくても受けられなかった多くの方々、不登校の子供、障害者、中国帰国者、在日外国人にとってかけがえのない義務教育の場となっているのが公立夜間中学校です。
 現在、公立夜間中学校は、兵庫県では3つの分校、全国ではわずか8都府県に35校しか設置されておらず、北海道、東北、中部、四国、九州には1校もありません。自分が居住する地域に夜間中学校がないため、学びたくても学べない多数の人たちのために、ボランティアの方が、困難な中、自主夜間中学校に取り組まれています。しかしながら、本請願も述べているとおり、公立夜間中学校については法的な設置根拠がないため、教育の場を設けようとすれば、義務教育と学習機会の充実に関する法整備がどうしても必要です。
 先の議会でも「夜間中学校が未就学者への重要な役割を担い、一定の支援が必要との立場から法整備の必要性について慎重に検討行うために継続審査となっていたところです。今議会の委員会審査では、「必要な小中学校は、市町が設置しなければならない」との学校教育法の規定があることと、全国的な夜間中学増設の動きがないことを理由に法整備の必要性が乏しいとの意見がだされています。
 しかし、公立夜間中学校は、戦後の新しい学校制度が始まり、当時の文部省が積極的に認可しようとしない中で、学校教育法施行令の第25条4「分校を設置し、又は、廃止しようとするとき」、5「二部授業を行おうとするとき」にもとづき、学校と自治体の努力でつくられ、全国的にも道内に1校もない北海道をはじめ、今なお設置運動がねばり強くとりくまれています。
 昨年に引き続き衆議院でも、この8月6日、「義務教育等学習機会充実に関する議員立法成立に向けた超党派参加・国会院内シンポジウム」が昨年より3会派多い8会派の超党派の呼びかけにより行われています。学齢をこえた未就学者・義務教育未修了者が義務教育を受けたいと思った時に、教育を受けられるよう、義務教育等学習機会の充実に関する法整備を行うことを求める本請願は、直ちに採択を求めます。

 最後に、請願第83号『「子宮頸がん検診対策の充実」を促進し、HPV予防ワクチンの一時中止を含む接種事業の抜本的な見直しを求める意見書提出の件』についてです。
 子宮頸がんワクチン接種は、改正予防接種法で今年4月から定期接種として位置づけられ、無料接種となりました。しかし、接種した少女に重い副反応が出たことで6月、厚労省は、「積極的な推奨はしない」との見解をだしました。日本共産党は、副反応に苦しむ皆さんの一日も早い回復を願い、国に対し、ワクチンの安全性と向上、製薬会社による医療保障や本人や家族への心身のケアを行うことを求めているところです。
 子宮頸がんは、女性特有のがんであり、乳がんについで多く、毎年、15,000人もの女性がかかり、約3,500人がこの間亡くなっています。特に若い人に多く、20〜30代のがんの1位をしめています。命を脅かすのはもちろん、治療で治癒した場合でも早産・流産・不妊など子宮喪失等により、妊娠・出産ができなくなるなど女性の人生や社会への影響も大きく早急な対策が求められています。
 検診率の向上とともに、医学的な見地からは、ワクチンによる予防の必要性も強調されており、産科医会、産科婦人科学会、小児科学会などからは、安全性の確認の上で定期接種の早期再開の要望もだされています。
 安全性の確保とワクチン性能の向上を図ったうえで、希望者に対し、ワクチン接種機会を保障することは必要だと考えます。よって本請願が求めるHPV予防ワクチンの「一時中止」には、賛同できず不採択を主張します。

 以上、議員各位のご賛同をお願いして私の討論を終わります。

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