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本会議 第318回本会議請願討論 ねりき恵子
2013年6月12日

 私は、日本共産党県会議員団を代表して上程中の請願のうち、請願第65号ないし第67号、第69号、第71号ないし第76号、第77号は不採択ではなく採択を求め、以下主な理由を述べます。

教育無償化の前進・給付制奨学金の創設を

 はじめに、請願第65号、第66号、「教育費無償化の前進を求める意見書提出の件」、請願第77号「希望するすべての生徒の高校進学・修学の保障を求める意見書提出の件」についてです。
 2010年4月からはじまった「公立高校授業料不徴収・私立高校就学支援制度」がはじまり、高校無償化の第一歩として大いに歓迎されており、さらなる充実が求められているところです。
 平成22年度文科省の子どもの学費調査によると、公立高校で23万7千円、私立高校では68万5千円と、依然として家計に大きな負担となっています。また、経済的に困窮している生徒は増加しており、2010年度に就学援助制度の対象となった公立小・中の児童生徒は過去最高の155万人余りにものぼります。この就学援助受給者の9割を占める生活保護世帯に準ずるといわれる低所得世帯のどもたちは、高校に入学すると「就学援助」はなくなり、授業料の負担がなくとも学校納付金滞納率が高くなっています。
 また、日本には返済が必要な奨学金しかなく、若者の労働環境が厳しい中、大学を卒業しても奨学金の返済が困難で、社会への第一歩から借金を背負うことが大きな負担となっているのが実態です。
 日本学生支援機構は、年収300万円未満であれば5年間の返済猶予を認めてはいるものの、裁判に訴えると猶予は一切認めず、延滞金の減額もなく「延滞利息の減額を認めるサラ金以上の取立て」との声が上がっており、一日も早く、給付制の奨学金の創設が求められています。
 ところが、自・公政権は、高校無償化制度の見直しを検討しており、その内容は、授業料不徴収に700万円〜800万円の所得制限を導入し、確保した財源を低所得者のための給付型奨学金制度創設に充てるというものです。これでは、ようやく国が、国際人権規約社会権規約第13条の留保を撤回し、高校等の無償教育の漸進的導入を国際的に宣言したことにも逆行するものです。
 世界では、大学などの高等教育にいたるまで教育費は無償というのが大きな流れです。OECD加盟34か国のうち半分の17か国が大学の授業料が無償化され、32か国が返済義務のない給付制奨学金制度があり、高学費負担となっているのは日本だけです。
 経済的理由で教育を受ける機会が左右されることのないよう、憲法26条にもとづく教育の機会均等の原則の観点からも、所得制限を導入せず、高校無償化の維持・拡充と給付制奨学金制度の創設を求める本請願の採択を求めます。

「慰安婦」問題の解決を

 請願第67号「日本政府が『慰安婦』問題で韓国政府との協議に応じ解決を急ぐよう求める意見書提出の件」についてです。
 日本維新の会代表、橋下大阪市長の慰安婦問題の発言は、女性の尊厳を冒涜するばかりか、男性をも侮辱し人間全体の尊厳を侵害するもので、絶対に許すことはできません。橋本氏の発言に、国内外から大きな抗議と批判が広がるのは当然で、国連拷問禁止委員会からも、日本政府に対して「日本の政治家や地方の高官が事実を否定し、被害者を傷つけている」とし、こうした発言に対し明確に反論するよう求めています。
 しかし、安倍首相は、橋下発言に対し「立場が異なる」というだけで、批判もしなければ、否定もせず、首相自身の立場が厳しく問われています。安倍首相は、慰安婦についても強制性と日本政府の責任を否定する主張をし、「侵略の定義は定まっていない」と発言。1995年8月の「村山談話」で、「国策を誤り」「植民地支配と侵略」を行ったという核心部分を認めようとしない態度をとり続けています。歴史を歪曲し、侵略戦争を美化し、あの戦争は侵略戦争ではなかったと主張し続けるのは、国際社会から孤立を招くものです。
 日本がアジアと世界から信頼され、国際社会で名誉ある地位を占める国になるためには、過去の侵略戦争と植民地支配の誤りをきっぱりと認め、その負の遺産を清算する立場に立つことが不可欠です。
 また、「慰安婦」問題では、日本政府は「解決済み」などとして韓国政府との協議を拒否しています。サンフランシスコ平和条約や二国間条約などにより、国家間の賠償は解決済みとする意見もありますが、そもそも、政府が「慰安婦」の存在と旧日本軍の関与を認めたのは1993年のことであり、「慰安婦」の存在さえ議論になっていないサンフランシスコ平和条約や二国間条約で解決済みだとは言えず、人道に関する罪に時効はないというのが、国際法上確立している原則です。
 賠償の問題も、「女性のためのアジア平和基金」は民間募金であり、日本政府の責任や犯罪行為を認めない発言が相次ぎ、国際的には受けいれられず、解決はしていません。日本政府として公式に謝罪し、個人補償を行うことが不可欠です。そのためにも、日韓請求権協定第3条1項「この協定の解釈および実施に関する両締約国の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとする」にもとづき、韓国政府との協議に早急かつ誠実に対応することを求めるのは当然であり、本請願の採択を強く主張するものです。

県立こども病院のポーアイ移転中止を

 請願第69号「県立こども病院のポートアイランド移転中止を求める件」についてです。
 県立こども病院は、建築から40年たち、老朽化、挟わい化のため建て替えが必要なものの、移転先であるポートアイランド2期では、病院機能が保障できないことから、日本共産党県議団は現地立替も含め安全な場所での建て替えを求めてきました。
 県は、ポートアイランド移転の最大のメリットは、中央市民病院との連携といわれますが、中央市民病院へのキャリーオーバー患者の受け入れ態勢はいまだに整っておらず、これ以上移転ありきで計画を進めることは許されません。
 ポートアイランドは、18年前の阪神淡路大震災時、埋め立て島だったがゆえに大きな被害を受けたことからも、こども病院がポートアイランドに移転して「災害時にこどもの命を守れるのか」と多くの疑問や反対の意見が出て当然です。
 また、今後予想される南海トラフ地震での長期振動は、津波だけでなく特に液状化に影響を与えるといわれ、三宮側・ポートアイランド側双方の橋の取り付け部の損傷を招き、アクセスの途絶が十分予想されます。さらに、県自身が行ったシミュレーションでも、港島トンネルの取り付け部など北西部は2倍想定の津波で浸水するとされています。
 仮に、ポートアイランド2期や病院の建物が地震や津波で大きな被害が出なかったとしても、アクセスが途絶されれば病院の機能が果たせません。
 今年5月末、内閣府の中央防災会議のワーキンググループから出された「南海トラフ巨大地震対策について」の最終報告は、具体的に実施すべき対策として「地震発生時に重要な役割を担う行政関連施設、学校、災害時要援護者に関する社会福祉施設や医療施設については、レベル2の津波により重大な被害が発生することは少なくとも回避すべきである」「必要に応じて、これらの施設を浸水の危険性の低い場所に立地するような配置の見直し」など対策を講じる必要があるとの指針を示しました。県は、この最終報告にもとづきポートアイランドへの移転を見直し、安全な高台への移転を真剣に検討すべきです。県立こども病院の役割である小児医療の最後の砦を守る観点からの本請願の採択を強く主張するものです。

借り上げ住宅へ希望者全員の継続入居を

 請願第71号ないし第76号は、いずれも借り上げ復興県営住宅に希望者全員の継続入居を求める件であり、まとめて意見を述べます。
 県は、去る3月25日、UR借り上げ県営住宅に関する「対応方針」を発表し、入居者に通知文書が送付されたのを受け、今回あらためて6件の県議会への請願が提出されたことは、県の「方針」が入居者の現状といかにかけ離れた内容であるかを示すものです。
 県の「対応方針」は、「85歳以上や、80歳以上で要介護1から2程度の障害者」などに継続入居を認めるとしたものの、現在の借り上げ住宅の約1800戸のうち、6割の約1000戸には転居をせまるものとなっています。
 また、宝塚市や伊丹市が継続入居を決めた一方、神戸市や西宮市の対応が違うなど、同じ阪神淡路大震災で被災した兵庫県民でありながら、住む住宅や自治体によって、入居基準に格差が生じています。
 このように、行政の施策がバラバラになるということは、いかに今回出された入居継続基準なるものが、合理的・統一的根拠や基準がないかを示すものです。
 今回の「対応方針」は、県の行財政の失敗のツケを県民にしわ寄せし、被災者にさらなる苦しみを押し付けるものです。
 それは、平成23年(2011年)に策定した第2次行革プランで「UR借り上げ住宅は基本的に返還することとし、円滑な住み替えを促進する」と位置づけ、進めていることです。
 また、阪神淡路大震災のあと、県民や被災者は、空港や大型開発でなく、住宅を求めたのにもかかわらず、県は「創造的復興」と称して、莫大な借金をし、空港など開発をすすめ、県営住宅の建設を抑え、借り上げ住宅で肩代わりをしたのです。
 被災者は、当時の県の方針で、借り上げ住宅への入居を余儀なくされ、今回、また「行革」の名のもとに県の都合で転居をせまられるのです。
 入居者の実態を踏まえない井戸知事の方針によって、やっとの思いで生活をとりもどした阪神淡路大震災の被災者に新たな苦難を押しつけることは許されません。 よって、本請願の希望者全員の継続入居を求める願意は当然であり、採択を強く求めます。

 以上で私の討論を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。

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