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本会議 第314回本会議一般質問 杉本ちさと
2012年10月2日

コンビナート防災と日本触媒事故について

■質問■ 9月29日午後2時半ごろ、姫路市網干区の日本触媒で、アクリル酸を貯蔵するタンクなど3基が爆発し、出動し消火中の姫路市消防隊員1人が死亡し、消防隊員、従業員、警察官ら合わせて35人が重軽傷を負いました。亡くなられた消防隊員のご冥福をお祈りし、負傷された方々に心からお見舞いを申し上げます。アクリル酸タンクが何らかの原因で重合反応をおこし、タンク内の温度が上昇して爆発したとされています。触れると2秒でやけどをするアクリル酸が爆発で飛散し、消防隊員らに降り注ぎました。化学防護服を着用しないで消火活動にあたるなど、タンクが爆発することを想定していなかったことがうかがわれます。日本触媒は、姫路市臨海地区の石油コンビナートのなかで、紙おむつの原料となる高吸水性樹脂などを生産する、県下最大の化学工場です。今回の爆発事故を受けて、危険物が集積する臨海地域の防災対策や、安全対策の重要性が改めて認識されています。
兵庫県の瀬戸内臨海地区には、石油化学や発電所、鉄鋼などコンビナートが立ち並び、特定事業所が40箇所あります。なかでも姫路臨海地区は、特定事業所が18箇所あり、危険物屋外タンクが、243基、LNGタンクが15基、LPGタンクが多数設置され、県下最大の危険物集積地です。
万全の防災対策が求められるところですが、兵庫県石油コンビナート防災計画は、石油などは消防課が所管し、高圧ガスは産業保安課が所管し、毒物・劇物は薬務課が所管、LNGは国の近畿経済産業局が所管するなど、それぞれ縦割り行政になっています。そのため、危険物集積地で何処に何がどのように保管されているか、全体の実態を把握しているところがありません。また、南海トラフ大地震で、甚大な被害も想定されますが、兵庫県石油コンビナート等防災計画は、地震による液状化や津波を想定した対策になっていません。
タンクの耐震化も、500キロリットル以上1000キロリットル未満の準特定タンクは未改修が52.2%と、半分以上が実施されておらず、500キロリットル未満のタンクについても、耐震化の対策が必要です。
昨年東日本大震災で、千葉県のコスモ石油のLPGタンクが倒壊し、タンク17基すべてが全焼する災害事故が起こりました。原因は、タンクに耐震基準より2倍も重い水を入れていたことと、配管の「緊急遮断弁」が開いた状態で固定していたことなど、企業の責任によるものでした。千葉県では、事故を教訓に県が事業所に立ち入り検査を行い、37項目のチェックリストをつくり、特定事業所等における地震・津波発生時の初動体制の手引きを策定し、事業所に徹底するなどの対策がとられています。
兵庫県においても、企業まかせにせず、県が責任をもって特定事業所に検査に入り、タンクや設備の状況、避難路、また、護岸や地盤など実態調査を行い、危険物の縦割り行政を、県が総合窓口になってまとめ、危険物集積地の防災計画をつくることを提案します。合わせて、日本触媒の爆発事故について県として調査をすることを求めます。答弁を求めます。

▼答弁▼杉本防災監:石油コンビナートの防災対策についてお答えいたします。
このたび、姫路市で発生した爆発事故につきましては、きわめて遺憾です。殉職された消防職員に哀悼の意を表するとともに、負傷された皆様の一日も早い回復をお祈り申し上げます。石油コンビナート地域の防災につきましては、常設機関として、石油コンビナート等防災本部を設置し、知事を本部長として、高圧ガスや、毒物・劇物を所管する国の地方機関・県の部局に加えまして、災害が発生した際に、緊急に出動する消防、警察等の書記官が参画しております。そのもとで、総合的な防災計画を策定し、毎年の課題に対応して修正を行っております。地震・津波への対策につきましては、すでに、現行の計画に、南海・東南海地震防災対策の章を設けておりますが、このたびの東日本大震災の教訓をふまえ国の基準に基づき事業者が実施をしております屋外タンクの耐震性能の確認や津波への安全性評価を待って消防本部と県が連携して立ち入り検査を行い、これを踏まえて計画を修正いたします。毎年実施する定期的な立ち入り検査では、自衛消防組織の体制や、資機材が基準に基づいて整備されているかなど、具体的なチェック項目にしたがって、仔細に査察しておりますが、今回の事故をうけ、全事業所を対象に、消防本部と連携して緊急の立ち入り県背を行うとともに、特定事業所の幹部職員等を対象とした特別保安講習会を実施いたします。こうしたとりくみを推進することにより、石油コンビナート事故の根絶をめざしてまいります。
なお、このたびの事故の原因調査につきましては、消防庁および姫路市が中心となって実施をいたしております。県としてはその動向を十分把握するとともに、その結果を再発防止対策や、類似事故防止対策に反映してまいります。

消費税増税に反対を

■質問■ 消費税を10%に引き上げる増税法が、民主・自民・公明の3党合意で強行されました。しかし、国民の過半数を超える消費税増税に反対する声は、法律成立後も根強く広がっています
私は、姫路市内の商店街や業者組合などの役員さんを訪問して、消費税増税について意見をお聴きしましたが、多くの方が、消費税が増税されたらやっていけなくなると言われました。
姫路市内でサッシの販売と取り付け工事の会社を経営しているある業者は、昨年度の売り上げは4060万円でしたが、利益は106万円の赤字でした。しかし、営業が赤字でも消費税は売り上げの5%と自動的に計算しますので、消費税額は43万6600円になりました。
競争が激しく値引きばかりで、消費税をもらえず、身銭をきって払わざるをえません。この消費税が2倍の10%になると87万円にもなり、とても払えない、やっていけないというのが実態です。
消費税増税は、経済の6割を占める個人消費と雇用の7割をささえる中小企業に大打撃となり、景気が冷え込んでしまいます。消費税をいくら増やしても、経済が悪くなれば税収は落ち込み、国や地方の財政も悪くなります。実際、消費税が5%に増税された1996年と比べると、国と地方の税収は90兆円から2010年は76兆円に落ち込みました。しかし、井戸知事は、地方公聴会でも「消費税増税は地方財政の安定財源として必要」と主張し、市町長と議長に、消費税を引き上げる一体改革に、住民の理解を促進する取り組みまで要請しました。
消費税が社会保障充実のためという口実の偽りは、社会保障の負担増と、自己責任を柱とする社会保障制度改革推進法の成立で、明らかです。
 また、消費税増税に伴うあらたな税収を、ムダな大型公共事業に使うことも付則に書き込まれ、財政危機打開のためという口実も投げ捨てられました。
消費税を増税しなくても、大型公共事業や軍事費などムダと浪費を一掃し、富裕層や大企業への減税を止めて、応能負担の税制にすることと、国民の所得を増やす経済改革をすることで、社会保障を充実し財政再建ができます。
そもそも、今日の多額の財政赤字は、歴代政府がアメリカ政府と約束して、1990年代に600兆円もの大型公共事業をすすめたことでつくられたものです。財政赤字の原因にメスを入れることなく、国民への負担増ばかりは認められません。
県は、これまでの消費税増税路線を根本的に切り替え、国に対して消費税増税を実施しないよう要請すべきと考えますが、知事の答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:地方公共団体は、大幅な収支不足が続く財政状況にあります。
国を上回る行革努力を重ねてきましたけれども、地方財政全体としては、臨時財政対策債や、交付税の借り入れで対応せざるをえません。この状態が、続いております。また、国においても予算の半分が、国債に依存している異常な財政構造にあります。
以上のように、単に歳出を切り詰めるだけで抜本的な解決ができない状況であります。また、すでに国と地方合わせた借入金は、GDPの2倍、約1千兆円となっています。しかも少子高齢化が進んでおります。毎年の社会保障給付費の自然増は、約1兆円にのぼり、これらの社会保障施策の財源を確保しながら、歳入構造の抜本改革が不可欠になっているといえるのではないでしょうか。
従いまして、今回引き上げられる消費税、地方消費税が、今後増幅をする社会保障財源として確保されることになったことは財政構造改革の一歩になる、このように考えています。ただ、まずこれから社会保障の抜本改革、年金改革、子育て支援施策、公的医療保険の課題など、国民会議で議論されることになっていますが、これが、まだ発足しておりません。すみやな議論の展開を求めたいと思います。また、税率引き上げの前提は景気回復なり、デフレ克服のための経済対策が行われることです。あわせまして、税構造上の逆進性の対策ですとか、あるいは円滑かつ適正な転化ができるような対応が求められております。今後全国知事会とも連携しながら、国と地方との協議の場も活用して、これらの課題をのりこえていかなければならないと考えています。なお、今回の引き上げにおきましても地方財政全体の大幅な収支不足が解消されるわけではありません。今後とも所得・資産・消費のバランスのとれた税制改革を求めてまいります。

原発再稼動中止、即時ゼロを

■質問■ この夏、原発を稼働しなくても電力に余裕があったことが事実で証明されました。大飯原発の再稼動は、関西広域連合が5月30日に、事実上容認する「声明」を発表したことが引き金になりました。「容認声明」をとりまとめた連合長の井戸知事の責任は重大です。
知事は、わが党の重要政策提言の場で、「大飯原発による揚水発電量を加えなければ、計画停電を何回もしないと乗り切れなかった」と言われましたが、関電のデーターでも、最大需要時でも81万キロワットの余力があったとはっきりしています。関西電力は大阪府市の戦略会議で「電力需給と関係なく、どんどん再稼働していきたい」と述べているように、会社の利益のために大飯原発を再稼働しました。
福島原発事故は、収束するどころか、被害は拡大し続け、放射能に汚染されたふるさとに16万人もが帰れず、県内外に避難しています。使用済み核燃料を処理する技術もありません。国民は原発事故の被害の恐ろしさを実感し、原発とは共存できないと確信しました。政府が実施したパブリックコメントでは、9割が原発ゼロを支持し、しかも「即時原発ゼロ」が8割にも達しています。
政府は「2030年代に原発稼動ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」とする「革新的エネルギー・環境戦略」を打ち出しましたが、「原発稼働ゼロ」に反対するアメリカと日本経団連など財界の圧力で、閣議決定は見送られました。知事は「原発をやめると電気代が上がり企業が海外にいってしまう」「経済界は国民ではないという扱いはおかしい」などと、財界の代弁者となり、原発ゼロの国民世論を敵視しています。しかし、地球環境産業技術研究機構や国立環境研究所の試算でも、2030年の料金は、原発ゼロでも原発稼働でもさほど変わりません。原発事故がおこれば企業活動も成り立ちません。即時原発ゼロを実現することこそ、持続可能な社会への道です。
知事は、原発に固執するのを止め、「即時原発ゼロ」の政治決断を国に求め、ただちに大飯原発「稼動」を中止するよう求めるべきと考えますが、知事の明確な答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:今年の夏の電力受給は、大飯原発の再稼動がなく、供給力が当初の想定のままでありますと、節電要請期間の46日間のうち、19日間が計画停電に陥っていたとされています。
今年の夏、需給に余裕が生じたのは、まず、昨年を大きく上回る節電協力が得られたことです。第二に、他の電力などからの融通・買取が想定以上に確保できたことです。第三に、水力発電について、雨の降雨量が多かったことによりまして、相当確保ができたことです。第四に火力発電に大きなトラブルがなく、火力発電の停止がなかったこと。これらの要因によるものとされています。これらはそれぞれ、結果的にそのようなことができあがったのでありまして、その結果をもってただちに原発再稼動不要という評価を行うのはいかがかと私は思っています。
政府の発表した3つの選択肢について、4つの大学や研究機関によるコスト計算が行われております。これによりますと、ゼロシナリオの場合、現行の電気代よりは少ないものでも4割、多いものでは2.1倍になるとされています。また、20〜25シナリオとゼロシナリオを比べましたとき、家庭の電気代について、国立環境研究所の試算は差異がありませんが、他の三つの試算では、1ヶ月当たりゼロシナリオのほうが、2千円から3千円多く試算されております。家庭にとって大きな影響があることは明らかです。原発ゼロについてはコストの問題は避けて通れません。そのことが家庭や産業に与える影響を十分議論する必要があります。議論がつくされていない現状で、原子力発電所はただちに廃止するというのではなく、行き過ぎた原発への依存度を今後下げていくことを基本とすべきではないか、私はそのように考えております。
その依存度を下げて行くためにも、自然再生エネルギーなど、多様なエネルギー減のベストミックスを進めていくことが、重要です。政府には、国民生活や産業活動への影響を十分に考慮した上で、中長期的なエネルギー政策を確立するよう求めてまいります。
なお、原発の稼動はあらたな安全基準のもとで、判断されることが必要であります。広域連合としましては大飯原発に対しまして、新たな安全基準に基づく、早急な再審査の実施を申し入れておりますので申し添えさせていただきます。

県立こども病院のポートアイランド移転計画中止を

■質問■ 県立こども病院は、1970年に神戸市須磨区に開設以来、小児救急医療センターなどの機能を担うとともに、集中治療管理室などを整備した高度な周産期医療を担う、県下で唯一の「総合周産期母子医療センター」で、小児・周産期医療を守る最後の砦です。
この重要な病院を、なぜリスクの高い沿岸部へ移転させるのか。県医師会などの医療関係者、患者・県民から中止・再検討を求める声が沸き起こっています。
ポートアイランドは17年前の阪神・淡路大震災時、50cmの地盤沈下と大規模な液状化、神戸大橋の損傷等により「孤島」となった埋め立て人工島で、当時ポートアイランドT期にあった神戸市立中央市民病院は、災害拠点病院として機能しませんでした。
近い将来予想される南海トラフの巨大地震の規模の想定は、マグニチュード9クラス、ポーアイは震度6弱の激震で、専門家は、3分間もの地震動となり、阪神・淡路大震災をはるかに超える被害を受ける可能性があると指摘しています。県は、自家発電設備などを2階以上に設置し、本州側とポーアイ北側の浸水や道路の冠水、液状化にたいし対策を練るとしていますが、危険性が高いとわかっているのなら、わざわざ沿岸部に立地しなくてよいのではないですか。
そもそも県立こども病院のポーアイへの移転計画は、医療上の要請から始まったのではなく、ポーアイU期の「医療産業都市」への移転ありきで決められた計画です。神戸市は、ポーアイU期開発の大失敗をとりつくろうために「医療産業都市」構想をすすめましたが、土地が20%しか売れておらず、何とか穴埋めするために、県立こども病院の誘致を図ったものです。一方、県は国の交付金を目当てに神戸中央市民病院隣接地への誘致に応じました。
これによって、2つの基幹病院が大規模災害時に、同時に機能不全になる危険性も高くなりました。
南海トラフ巨大地震対策の中央防災会議の中間報告は、医療機関の津波対策について、建物の耐浪化等とともに「浸水の危険性の低い場所に配置の見直しなどが必要」としています。災害時に拠点となる高度医療機関の新設・建替えには、この指摘を踏まえるべきではないのかという、わが党国会議員の兵庫県立子ども病院に関する質問に対して、小宮山厚生労働大臣は「おっしゃる通り、中間報告の内容も考慮して検討する必要がある」と答弁しています。ポーアイ移転は中央防災会議の指摘に逆行するものです。
 県立こども病院のポーアイ移転計画を撤回し、現在地を含む安全な場所での建て替えを再検討することを強く求めます。知事の答弁を求めます。

▼答弁▼前田病院事業管理者:中央防災会議の中間報告では、医療施設等は、必要に応じて浸水の危険性の低い場所への立地等の見直しが必要としていますが、そもそも、こども病院の整地予定地は、南海トラフで最大級の地震が発生した場合にも浸水することのない地盤高にあります。また、液状化については、整備予定地の土砂はもともと液状化しにくい特性を有していますが、整備に当たっては、より強固な地盤とするため必要な地盤改良を行うこととしております。加えて、アクセスについても、阪神・淡路大震災後、港島トンネルが新たに設置されるとともに、神戸大橋についても、大規模地震に耐えうる耐震補強が既になされていることなどから病院整備地として適切であると考えております。
なお、ポートアイランドへの移転については、現在のこども病院では対応困難な合併症を有する妊産婦やキャリーオーバー患者等への対応について、総合型の神戸中央市民病院との連携により適切に対応しようとするものであり、現地建替えも含め、複数の候補地のなかから、もっともふさわしい整備用地として選定したものであります。したがって、単に神戸市から誘致があったからとか国からの交付金獲得のためとかいった趣旨のものでは一切ありません。

子どもの医療費を中学校卒業まで無料に

■質問■ 日本共産党県議団は、一貫してこどもの医療費を所得制限なしで、中学校卒業まで通院・入院とも無料にと求めてきました。
県の子ども医療費助成の対象年齢は、入院は中学3年まで、昨年10月から通院も小学6年まで拡充されたところです。
しかし、第2次行革プランで、今年7月から所得制限を世帯合算方式にしたため、新たに約18000人が県制度の対象外となってしまいました。
県は「自立支援医療制度との均衡を考慮」したといいますが、神戸市や宝塚市をはじめ12市町が、対象者を削減することはできないと、世帯合算方式を導入しませんでした。全国でも所得制限の世帯合算をしているのは、兵庫県と山口県の2県しかありません。
そもそも、応益負担を障害者におしつける自立支援医療の基準をもちだすこと自体がおかしいのです。
県下でも、子どもの医療費無料化は、子育て支援として、県制度に上乗せをして取り組みがひろがっています。相生市では母子手帳の交付数が増えるなどの成果もでているとききました。現在、中学3年まで通院も入院も無料化は、西宮市、相生市、たつの市、赤穂市、小野市、加西市、神河町、市川町、福崎町、佐用町の10市町で実施され、また、たつの市、小野市、三田市、宍粟市、稲美町、新温泉町で所得制限を撤廃し、明石市、播磨町、猪名川町でも入院のみ、所得制限を撤廃しています。
ところが、自治体が独自に医療費助成の拡充をすると、その財政負担に加えて、国からペナルティを受けて国保の国庫支出金が減額されてしまいます。
もともと、どこに住んでいても、県の制度として中学3年まで無料化すべきところを、市町が肩代わりしているのに、県は、市町のこのような補助金の減額には知らん顔で、県制度に対するペナルティの半分しか負担していません。
県として子ども医療費助成制度を子育て支援の大きな柱の一つとして位置づけ、所得制限の世帯合算方式をやめるとともに、子どもの医療費助成制度を所得制限なしで、中学3年まで通院、入院とも無料へ拡充すべきですが、知事の心ある答弁を求めます。

▼答弁▼井戸知事:本件では22年の4月に、中学校3年生までの入院を対象に、子ども医療費助成事業を創設し、さらに昨年10月からはたいへん厳しい財政状況のもとではありましたが、対象を小学校4年生から6年生までの通院にも拡大しております。この結果、助成対象年齢は、全国第4位の高い水準となっております。当面、この制度の定着をはかっていきたいと考えています。自己負担は受益と負担のバランスを確保し、制度を持続的で安定したものにするために必要であります。低所得者の方々には負担軽減の配慮も行っていますので、無料化は考えていません。またこの制度は支援を必要とする者に対して医療保険制度の自己負担を軽減することが目的でありますので、所得制限は必要なものと認識しています。現行の基準は子ども医療費助成事業等が対象とする一般医療にくらべ、より医療の必要性の高い更生医療等を対象とする自立支援医療制度との均衡に配慮して高く設定しています。所得判定単位の見直しについては通常生計は世帯単位で営まれることを踏まえますと世帯合算で行うほうが世帯の実力をはかる意味から望ましいと考えられますので自立支援医療や老人医療に準じてより公正を確保する観点から行うものであります。福祉医療制度は県民の安全安心の基盤の制度として大きな役割を果たしていますので、将来にわたり持続的で安定した制度として維持していくことが適切であります。従いまして、中学3年生までの所得制限のない拡充については、むずかしいのではないか、このように考えております。

公契約条例制定で官製ワーキングプアをなくせ

■質問■ 国や地方自治体は、国民の暮らしを支える行政サービスを実施するため、民間事業者(等)と公契約を結び、建設・土木、印刷、施設の管理運営、医療、福祉、教育、一般事務など広範囲にわたり、全国的にはGDPの15%、約70兆円規模の経済活動で、1000万人の雇用につながっているとされています。
 ところが、長期の不況の下で過度な契約のとりあいが起こり、その結果、ダンピングや安値で契約して、そこで従事する労働者の賃金が引き下げられ、官製ワーキングプアと呼ばれる事態が全国で起こっています。
公契約の適正化が問題になるなか、2009年、全国初の公契約条例を制定した千葉県野田市では、予定価格5千万円以上の工事又は製造をはじめ、市が発注する請負契約について、市長が定める一定額以上の賃金の支払いを、労働者や下請けや派遣労働者にまで義務付け、元請業者は下請け業者の経営が安定して成り立つことを考慮した契約とすることも定め、様々な実績をあげています。
さて、兵庫県の官公需発注は、物件、役務、工事合わせて年間千八百億円にも及びます。この内、県が発注する公共工事で見ると、高速道路や下水道事業など大規模工事は、ノウハウのある大手企業にかぎられ高い落札率でとることが多くなっています。しかし一方で、小規模工事は、入札参加者も多く、一般競争入札でたたき合いとなり、しかも県の設計労務単価が昨年度までの10年で、主要12職種の平均で2割近くも下げられており、最低価格ギリギリで、赤字覚悟で仕事を取らざるを得ないのが実態です。3年前には、県営住宅の改修工事で低価格で落札した業者が、途中で仕事を投げ出した例もありました。
こうした事態に歯止めをかけ、改善するために、公契約条例の制定が強く求められています。同時に、不要不急の大規模公共事業優先を見直し、生活道路整備、住宅リフォームなど既存建物の維持補修、医療、福祉、教育分野の施策など、生活密着型の事業重視へ転換を図ることが必要です。
知事、他の府県にも先駆けて、是非、公契約条例を制定すべきと考えますが答弁を願います。

▼答弁▼佐藤産業労働部長:賃金などの労働条件に関しましては、労働基準法や、最低賃金法などの労働関係法令に基づきまして、労働者と使用者が対等の立場で自主的に決定することが原則であり、法令が遵守されるなかで適正に確保されるべきものでございます。
県が実施します請負委託事業などにおきましても、従事する労働者の賃金水準や、労働条件が適正に確保されますように、まずひとつは、入札者に配布しております入札のしおりで、雇用労働条件の改善に留意するよう要請しております。また、二つ目として、平成24年、今年の1月以後は、契約書に関係法令を明記することとしております。また、関係部局で、構成しております、自治体の請負契約等における労働条件対策連絡会議を設置しまして、労働関係法令順守の周知徹底など、労働者を保護する観点からのとりくみ検討を行っているところです。これまでのところ、千葉県野田市のほか、1700あまりあります市町村のなかで、全国の5の市や区で公契約条例が、制定されているということは承知をいたしております。しかしながら、こうした条例につきましては、ひとつ、労働条件は基本的には法令を遵守するなかで適正に確保されるべきものであること、二つ、個々の自治体が制定することが妥当かどうかという論点があること、三つ、公契約にかかる労働者賃金の確認等の実効性をいかに確保するのか、そういった諸処の問題がございますことから、条例制定市の運用状況や、国の動向、他の地方自治体における検討状況などの情報収集につとめまして、引き続き慎重に研究していく必要があると考えております。

夢前町の産業廃棄物建設計画やめさせよ

■質問■ 夢前町は姫路市の北部にあり、風光明媚なまちで、美しい豊かな自然を人々は大切に守ってきました。まちの中心を流れる夢前川は、瀬戸内海にいたる流域全体の姫路市民の飲み水と農作物の水源になっています。
この美しい夢前町の前之庄の山に、開発面積約21ヘクタール、埋め立て面積が約12ヘクタール、甲子園球場の10倍、埋め立て容量が514万立方メートル、東京ドームの4個分にもなる、西日本最大規模の巨大な産業廃棄物最終処分場が、民間業者によってつくられようとしています。この産廃処分場は安定型とよばれ、廃プラスチック、ガレキなど安定5品目の産業廃棄物を素掘りの穴に埋めるものですが、全国各地で、有害物質で川が汚染され、硫化水素で死亡事故が発生するなど、様々な被害による紛争がおこっています。日本弁護士連合会も、安定型産廃処分場が、今後新規に許可されないよう意見書を提出しています。
夢前町の住民たちは、「巨大産廃反対」「美しい自然を子どもたちに引き継ごう」などのノボリ旗を沿道に立て、反対運動にたち上がりました。若い人たちは、夢前町で子どもたちを育てることができなくなると訴え、高齢者も、子どもや孫たちに、夢前の美しい自然を守り引き継ぎたいと、反対署名を集めています。多くの雇用を生み出している塩田温泉やかまぼこ工場など地域産業も、壊されるとみんな反対しています。広大な森林伐採による洪水被害も心配です。反対運動は、姫路市内にも大きく広がり、署名は現在6万筆を超え、姫路市と中播磨県民局に請願しています。
夢前産廃処分場建設計画については、県の産廃施設の設置に係る紛争の予防と調整に関する条例が、夢前町から姫路市に合併したため適用されず、事前に住民の声をきく仕組みがありません。そのため殆どの住民は、この計画を、昨年12月、わが党の姫路市議が本会議で質問して初めて知りました。このような場合、県が積極的に住民の意見をきき、対応すべきです。
ところが、県は逆に、住民の声をおさえこむ、とんでもない対応をしています。
ここに平成22年春の中播磨県民局の文書があります。県民局が、「夢前川下流域の自治会からの意見書提出を指示しようと思います」と言ったことに対して、県森林保全室は「事業者に、反対しそうな自治会からの意見書提出を指示するな」「反対しそうな自治会側にも決して意見書の提出について臭わせないこと。反対しそうな自治会が、県民局から意見書提出の指示があったことを知ると、それを盾にとって反対行動の根拠にされる可能性が高く、紛争が拡大する恐れがある」と書かれています。私は、これをみて驚きました。県が、反対運動を懸念して、意図的に住民に知らせなかったのです。知事、こんな事業者寄りの姿勢が許されるのですか。
さらに、林地開発と産廃設置に関して、事前相談をしてきた事業者は成臨興業ですが、途中で事業主体が別会社の夢前興産に変わっています。
 本来その時点で1から手続きをやり直すべきなのに、今年4月、林地開発許可申請を中播磨県民局は受け付け、事業継続していると強弁して、内容審査をすすめています。
 しかし、平成22年1月に成臨興業と前之庄の自治会長とで締結した環境保全協定は、その後の自治会総会で、全員一致で否決されています。設置許可権限をもつ姫路市も、法人が変われば新規となり申請手続きは最初からになると、姫路市議会で繰り返し言明しているように、住民との協定も含めて1からやり直すのが当然です。また、夢前興産は林地開発計画を、3つだけの自治会に、住民9名だけに説明しただけです。21ヘクタールもの巨大な林地開発をするのに、このような住民への周知で県は認めていいのでしょうか。
 しかも、夢前興産の代表は、前事業所で不法投棄を繰り返し姫路市から行政指導を毎年受けています。また、住民から違法投棄で刑事告発され、その後の捜査で違法な廃棄物が確認されています。
県は6万人以上の姫路市民の声を真摯に受け止め、産廃処分場をつくるための林地開発許可をしないよう強く求めます。また、住民の声を排除し、事業者寄りの対応を改め、住民の意見をきいて、事業者に産廃処分場設置をやめるよう知事が働きかけることを求めます。知事の誠意ある答弁を求めます。

▼答弁▼築谷環境部長:森林法の林地開発許可基準は、ひとつには災害の防止、ふたつには水害の防止、三つには水の確保、四つには環境の保全、この4つでありまして、現在これに基づき、夢前興産株式会社から提出された申請書の審査を行っております。成臨工業から夢前興産への事業の引き継ぎにつきましては、夢前興産から周辺自治体に対しまして説明を行い、周辺自治体からは了承する書面等が提出されております。
周辺自治会の範囲につきましては、林地開発の合意形成要綱では、開発地のある自治会及び土砂流出等のおそれのある隣接自治会としておりまして、三つの自治体が該当しております。当初の説明会は3自治会で計78名の出席で開催されました。また、事業の引き継ぎにつきましては、各自治会での判断によりまして、自治会長等への説明で了とされたものでございます。
なお、最終処分場に関するの住民の声を聞く仕組みにつきましては、廃棄物処理法の規程によりまして告示・縦覧の手続きが定められておりまして、利害関係者が生活環境保全上の見地からの意見書を提出する機会が与えられております。
また、申請法人の代表者または役員が不法投棄を行い、罰則が適用された場合は、廃棄物処理法の欠格要件に該当し、不許可になるものでございます。今後とも廃棄物処理法を所管しております姫路市と連携をはかりながら、安全への対応を優先させ、厳正に審査を行ってまいります。


■再質問■ 3点再質問します。いずれも知事が答弁していただきたいと思います。
一つは日本触媒の爆発事故に対して県として調査を行うということです。連日報道されていますが、会社側がどのような対応をしていたのか疑問が出される報道がたくさんあります。企業任せにしていてはいけないということを質問でもいいましたが、さきほどの手往弁では、姫路市と国とでやるので県は推移を見守りたいということでした。しかし、兵庫県石油コンビナート等防災計画では、毒物劇物の管理運営、取り扱いの管理、災害時の応急措置の実施の指導は健康福祉の薬務課が実施することになっています。県がこのような対応でいいのでしょうか。県としても責任をもって、会社にはいること、調査をおこなうことが大切になっていると思います。その点について答弁をお願いします。
二つ目は県立こども病院のポーアイへの移転計画です。さきほど病院管理者が話されましたが、まったく危険のない場所に建設するのだと言い切られたわけですが、中央防災会議の指摘と反する中身で県がことを推移させている、進めていると思います。知事としてこのような対応で本当にいいのでしょうか。中央防災会議の指摘に反していないか、その点について直接お答えいただきたいと思います。
三つ目は夢前町の参拝処分場の計画についてです。地元説明が78名でしたというのは、平成22年当時の話ですね、成臨工業のときの話を(現在の計画であるかのように)まるでごまかすように答弁されましたが、3つの自治会9名にしか説明していません。それで、周知計画が出された、書類が整っているからということで林地開発申請を受け付けています。それに対して問題がないと部長がお答えされたんですが、こんな県民の意見を聞こうとしない対応について、住民のみなさんが一番怒っているのはそこですが、どうして県民の声を聞いてくれないのかという怒りが広がっています。住民の声を受け入れて、林地開発許可しないことと、姫路市と協議をして、産廃処分場をつくらないように。これだけの住民の反対を押し切って、本当に地域の振興になるとお考えでしょうか。そういった点も踏まえて知事の英断を求めたいと思います。

▼答弁▼井戸知事:調査するかしないかは、常設機関である石油コンビナート防災本部で協議をしたいと思います。必要であれば調査するにやぶさかではありません。ただ二重三重の調査が意義あるかどうかというのもあるのでその点を見極めたいと存じます。
病院の立地場所については、中央防災会議は安全なところにつくれといっているだけでありまして、なにも個別の審査を中央防災会議がしたわけではありません。われわれは、個別の状況を十分に把握した上で安全だと判断したということを申し上げているわけでございます。
産廃処理場の関係については、法律の手続きをきちっと踏まえたうえで処理せざるを得ないと考えておりますが、法律の手続きは手続きの問題がありますけれども、林地の開発許可は知事、産廃処分場の取り扱いは姫路市長ということになっておりますので、安全の確保を第一義としまして、十分協議を行いながら、適切な対処をしてまいります。


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